ですが、これから四巻に向けて物語は進んでいきます。
あえて言おう!
オールギャグだと!!
それではどうぞ。(キャラ崩壊に注意!)
IS学園1025号室。織斑一夏はベッドの中でまどろみの中にいた。
臨海学校から三日。土日休みを挟んで月曜の今日からまた学校が始まる。
記憶障害以外の外傷がほとんど完治していたため、退院許可がすぐにおりた志波真季奈はあれから他の生徒たちよりも一足先にIS学園に帰っていった。
「(今日から志波さんもクラスに復帰か……。記憶喪失のこと、皆になんて説明しよ……)」
帰ってきてからそのことばかり考えている。面会も許されず、結局今日まで彼女とは会えてもいなかった。
「(志波さん……会いたいなぁ……)」
「織斑……一夏ぁ……ぶっとばぁす」
「こわいなぁ……志波さんは……って、んっ?」
何、今の声!? 幻聴!? あれ、なんか体が重い!?
ベッドから体を起こそうとするが上手くいかない。まるで何かが乗っかっているような……。しょうがないので首だけ動かして見る。
すると、自分の胸の上にもたれ掛かるようにして上半身を乗せて寝ている人物がいた。それは、
「し、志波さん!? なにやってんの!?」
「んにゃー?」
起きたら俺の好きな人が自分の寝てる布団の上で寝ていた。何を言っているのかわからないが……っじゃなくて!!
「志波さん! 起きて! なんで俺の部屋で寝てるの!?」
「…………いえ寝てませんよー起きてますよー今すぐ着替えますよー」
「ダメだ完全に寝ぼけてる!!」
志波さんの朝の弱さは筋金入りだったの忘れてた! マズイ、千冬姉ぇにバレたら殺される!!
今最優先で考えなくてはいけないこと、それはいかにしてこのことを実姉である織斑千冬に悟られずに真季奈を自室に帰すか。
「どんな言い訳しても志波さんスキーな千冬姉ぇには通じねぇ……。こうなったら志波さんが寝てるうちに部屋まで抱えていくしかないか……」
なんでそうなる。と誰もが思うところだが、そこが織斑一夏クオリティ。
普通に起こして帰ってもらえよ。
「とりあえず、布団から出てっと」
真季奈を起こさないように自分が布団から出る。その時さりげなく真季奈の両肩を掴んでおく。
「慎重に……慎重に……」
真季奈の体を起こしつつ、ゆっくりと自分の足を布団から出していく。そうこうしていると、なんとか自分の下半身を正座させれるところまで来た。あとは真季奈を寝かせながら布団から出るだけだ。
「よし、布団から出たら志波さんを持ち上げて、と」
一度布団か体を全部出したあと、今度は真季奈を抱きかかえる。その為に彼女の背中と腰周りを持ち上げようと密着して……
「………なに、やってるんですか?」
目が合っちゃった。
志波真季奈、完全覚醒。
「あああのこれはですね!」
「き、きゃぁあああああああああああ!!」
パチーーーーン!! 思い切り振りかぶった平手打ち!
「ありがとうございます!!」
久々に受けた頬への一撃は、容赦の無いわりにはどこか物足りないものだった。
「一夏、お前どうしたんだその頬?」
「……聞かないでくれ」
一年一組の教室。朝のSHRを待つクラスで、織斑一夏は顔に真っ赤なあとを付けて登校した。それを尋ねるクラスメイトの篠ノ之箒。
「まぁどうせまた、真季奈の朝の挨拶でも貰ったんだろう」
「ですわね」
同じくクラスメイトのセシリア・オルコットも言う。いつからいたオイ。
「うん、それで通じるのもどうかと思うぞ?」
自分が誰かに殴られる=志波真季奈の犯行という図式が成り立っている。その通りなんだけど、なんだかなー。
「(結局あのあと志波さんは走って部屋に帰っちゃったけど……大丈夫かなぁ?)」
特に俺の命が。もしもありのまま千冬姉ぇに報告されてでもいたら確実に俺の命日は今日だ。明日の朝日を拝むことはないだろう……。
そこへ。
「あの……織斑くん」
「あ、おはよう志波さん」
隣の席の住人、志波真季奈が登校してきた。
ザワ!?
『『『織斑くん!? マッキーが!!?』』』
あ、やばい。
「あの、さっきはゴメンナサイ! わたしが寝ぼけてたのに叩いちゃって! どうしよう、痕残っちゃったよね? 保健室で湿布もらってこようか?」
志波さんが頭を下げて謝ってくる。その後、俺の顔を見て心配そうな顔をして申し訳なさそうに訪ねてくる。
「い、いいよこれくらい。いつものことだし……」
「? いつもなの?」
不思議そうに首をかしげている。あ、可愛いなぁ、
『『『………………………………………………』』』
………ク、クラスの沈黙が怖い!!
「き、」
き?
『『『きゃあぁあああああああああああああああああああ!!!』』』
『『『ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!』』』
うぎゃぁああああ!! 耳が! 耳がぁあ!!
クラス全体が阿鼻叫喚の渦に巻き込まれた!!
「マッキーが、マッキーが織斑君に謝った!?」
「終わりじゃぁ! この世の終わりじゃぁ!!」
「ご乱心! 姐さんご乱心!!」
「ナンマイダナンマイダ、キェーーーーー!!!」
なんということでしょう。志波さんが俺に謝ることは天変地異が到来することに匹敵するらしかった。酷いなおい。
頭を抱えて天を仰ぐ者。両手を組んで神に祈る者。この世の終わりみたいな顔で膝をつく者、なんでもござれだ。そこまでショックか!
「一夏! 貴様、真季奈に何をした! 何か弱みでも握っているんじゃあるまいな!?」
「姐さん! 正気に戻ってください!! 織斑一夏に優しい言葉など不要です!」
「真季奈、今すぐ病院に行こう! すぐ診てもらわないと!! 一夏に頭を下げるだなんて気でも狂ったの!?」
「真季奈さん、お気を確かに!! 貴方が一夏さんを心配するだなんて天地がひっくり返ってもありえないことですのよ!?」
「お前らそんなに俺をいじめたいか!?」
もうやだこいつら!
「あ、あの、わたしは……」
ほら、みんなして詰め寄るものだから志波さんも困ってるじゃないか! ここは俺がびしっと言ってやらないと、
「やかましいぞ貴様ら! さっさと席につかんかグズども!!」
びしっ……と、ってなんでしたっけねぇえええ!? あんたのはただの暴言だよ千冬姉ぇ!!
怒声と共に教室に入ってきたのはこのクラスの担任にして俺の実姉、織斑千冬先生だった。またの名を鬼教師だ。
「やかましい!」
ドズン!! 出席簿とは思えない打撃音!
「い、いてぇ……」
千冬姉ぇの容赦ない一撃が俺の頭をお見舞いした。何故考えていることがバレたし。
「ふん。さて、来月からの夏季休暇まで残すところあと一週間となったが、お前たちに知らせておくことがある」
千冬姉ぇの言葉に席に着いたみんなが息を飲んで聞く。ただならない気配を感じたのだ。
「すでに違和感を感じている者も多いだろう。志波真季奈は先日の臨海学校での一件が原因で一時的な記憶喪失となった」
……………………え? マッキーが記憶喪失? なんで? 私たちのこと覚えてないのぉ? あ、姐さん……。真季奈っ!
クラスがざわつく。無理もない。みんな千冬姉ぇの言葉がそれほどショックだったのだろう。志波さんが記憶喪失だなんてっ!!
「だから、夏季休暇まで残り少ないが、お前たちも真季奈の記憶の回復に協力を……」
ガタガタッ!!
『『『志波さん!!』』』
クラスの全員が席を立つ。みんなが志波さんに席に詰め掛けて、
「志波さんはクラスの姐さんだったんだよ!」
「私は姐さんの舎弟です!!」「わたしも!」「わたしもです!!」
「マッキーはとても慈悲深い女神みたいな人だったの!」
「貴方は私専属メイドでしたの!」
「貴方は真面目よ! 真面目な生徒なんです!」
「真季奈は学園を裏で牛耳ってたんだぞ!」
「マッキー貸してた十万円返して!」
「真季奈! お前は私の妹なんだ!」
「マッキーはこの学園の裏番なんだよ!」
「マッキー商会の社長!」
ちょっと待てぇえええええい!!!
「お前らここぞとばかりに好き勝手言い過ぎだくらぁああ!!」
『『『ちっ!』』』
「ちょ、ちょっと待ってください!」
志波さんが詰め寄ってきたクラスメイトを押しのけて待ったをかける。
「皆さんの言うとおりだと、わたしは真面目で慈悲深い人間なのに、学校を牛耳る番長でクラスメイトを舎弟にしていて、友だちと金品のやりとりをする経営者でありながら、メイドとして働く織斑先生の妹ということになりますよ!?」
『『『うっ!!』』』
とんでもねぇなお前ら! しかも千冬姉ぇ、さり気なく何言ってんだあんた!?
「き、記憶を失う前のわたしは、なんて人間だったんでしょう……」
「嘘の中に若干、真実が混ざっているのが怖いところだね……」
「否定しづらいなぁ、もう……」
みんなの都合のいい嘘に真面目に頭を抱えて悩む志波さん。そんな彼女を俺とシャルは不憫に思う。
うん、このクラスじゃ記憶なんて戻らないな!
放課後になったら志波さんを誘って学園を回ってみるか……。
昼休み。
食堂で昼食を食べるために志波さんを連れて俺たちはやってきた。
メンバーは俺、志波さん、箒、セシリア、鈴、ラウラ、シャルロットのいつもの集まりだ。
鈴は志波さんの記憶喪失のことを話したらすぐに飛んできた。曰く、親友の危機にじっとなんてしてられないとのことだった。
「真季奈、アンタがあたしのことを忘れても、あたし達の友情は変わらないからね!」
「ありがとうございます。鈴さん」
手を取り合って笑い合う志波さんと鈴。
「なぁ、あれにも教育的指導を入れてやったほうがいいんじゃないか?」
「鈴さん、ここぞとばかりに真季奈さんとの関係を構築し直していますわ……」
「うーん、どうしよう?」
あれが原因で志波さんの記憶が戻らなくなるって言うんなら今すぐ止めるけど……、どうなんだろう?
「とりあえずメシにしようぜ。えっと席は」
「あ、一夏。あそこが空いてるよ」
「お、ほんとだ」
利用者で溢れている中、奇跡的にぽっかりと席があているテーブルがあった。でも、
「五人がけか……」
これじゃぁ席が二つ足りない。
「しかたないか、よいしょっと」
俺はランチの乗ったトレイを床に置くと、テーブルの傍で四つん這いになった。これでよし。
「よし、真季奈。席ができたから座れるぞ」
「ですわね。それでは食べましょうか」
「………………いやいやいや!! 待ってください! 織斑くん、何をしているんですか!?」
「え? 志波さんの椅子だけど?」
「はい!? 何を言ってるんですか!!」
? 何って、席が足りなかったら俺が志波さんの椅子になって床で飯を食う。それが当たり前じゃないか?
「あー、忘れてたけど、これって結構異常な光景よね……」
「……そういえばそうだったな」
「すっかり真季奈に調教されちゃってたね。僕たちも」
「わ、わたしっていったい……」
あ、志波さんが落ち込んる。やっぱり記憶がないから勝手がわからないくて困ってるんだな。なんとかしてあげなくちゃ。
「よし、志波さん。景気付けに一発、俺にビンタでも張っていこうぜ!」
「は!? 何をいきなり言っているんですか!! そんな酷いことできるわけないでしょう!」
『『『えーーーーーーーーー?』』』
「なんなんですかもう!」
志波さんが周りの反応に振り回されている。なんというか驚きの連続だ。
「何をやっているの、貴方たち」
後ろから聞き慣れない声がした。振り返ると、
「あ、ナターシャさん。こんにちは。お昼ですか?」
「えぇ。ていうか、貴方たちこそ、お昼になに騒いでいるの?」
『『『いつものことです』』』
「そ、そう」
ナターシャ・ファイルスさん。アメリカのISテスト操縦者で『銀の福音』《シルバリオ・ゴスペル》の担当者。この間の事件が終わったあとIS学園に警備員兼、二年生寮の寮長に就任したらしい。
なにがあったんだ?
『お兄ちゃんはどこかにゃー?』
『ここだベル』
ナターシャさんの肩にアメリカンショートヘアの子猫がいて、『お兄ちゃん』を探していた。それに応えたのは志波さんの傍にずっといる黒い柴犬ことIS『テンガイオウ』の操縦者、デウスだ。
なんでもこの子猫、『銀の福音』の待機状態で、デウスと同じ人工AI搭載ISであり、妹なのらしい。名前は『ベル』。
「というか、犬なのに妹が猫って……」
『気にするな』
するわ!
あ、ベルちゃんがデウスの身体をよじ登ってる! デウスの頭くらいの大きさしかないからちょっとしたロッククライミングだな。というか微笑ましすぎて周りの女生徒たちがめちゃくちゃ携帯で写真撮ってる。俺も撮っとこ。
「あの、志波さん。貴方にはなんとお詫びしたら……」
「? 何がです?」
「……ごめんなさいね」
………き、気まずい! ナターシャさんは志波さんの記憶喪失のことを謝りたいのに当の志波さんが覚えてないからなぁ。でも事件の詳細は話したって千冬姉ぇも言ってたのになぁ?
「と、とりあえずメシにしようぜ!」
「はい。織斑くんはちゃんと椅子を持ってこないとダメですよ!」
「は、はい」
放課後。
「それで、志波さんはどこに行くの?」
「はい。実は携帯電話のスケジュール帳に今日の予定が入ってまして。とりあえずそれをひと通り回ってみようかなと」
「なるほど」
『なにか記憶を取り戻す手がかりになるかもしれないからな』
俺達は放課後三人(うち一人は犬なので正確には二人と一匹)で学園を回って志波さんが何か思い出せないかと探索することにした。そのための方法として、志波さんは記憶を失う前に立てた予定をしらみつぶしに確認してみたいらしい。
「まずはどんなの?」
「えっと、新聞部に顔を出す用事があるみたいです」
『(あ、まずいかも)』
新聞部部室。
「はろはろはろ~! 真季奈ちゃん記憶なくなっちゃったんだってー?」
「あ、は、はい。あの、失礼ですが貴方は?」
新聞部の部室に入ってそうそう、テンションの高い歓迎を受けた。あぁこの人は確か。
「ごめんごめんご! 忘れちゃってたらわかんないよねー。じゃあ、改めまして、私は二年の黛薫子。新聞部の副部長だよ~。真季奈ちゃんとはビジネスパートナーってところかな」
「ビ、ビジネスですか?」
? なんだろ? 志波さんって何か商売でもやっていたのかな?
「そうそう。今日は臨海学校での『収穫物』の取引をする予定だったんだけど、どうしようかなー………デウス君、かも~ん」
『あ、いやちょっと』
「なんだよデウス。約束してたんなら行ってこいよ」
『………真季奈の許可がないと駄目だ』
「デウスちゃん? わたしは構いませんから行ってきても大丈夫ですよ」
志波さんの言葉で渋っていたデウスがこの世の終わりみたいな顔をしてこっちを見ていた。な、なんだ?
「はい、けって~い! デウス君こっちこよ~か~」
『止めろ! 離せーーー!!』
で、デウスが嫌がってる!? なんだ? デウスを連れていって何をするんだ!?
黛さんとデウスは部室の奥へと消えていった。聞こえてくるのは二人に声だけだ。
「はいデウス君、ぬぎぬぎしようねー」
『いやぁ! 止めてぇ!! 乱暴にしないで!』
「ははは、良いではないか! 良いではないか!」
『だめぇ! そんなとこに指しちゃらめぇ!!』
「プラグ! イーーーーン!!」
『アーーーーーーーーーーー!!!!』
で、デウスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
三十分後。
『もうダメ、アタイ、部屋に帰るわ』
ふらふらで部室の壁にもたれかかって(もちろん二本足で)息絶え絶えにデウスは言う。
「なんでオネェ言葉になってんだよ!? 何があったんだデウス!!」
男らしい兄貴に戻ってくれよぉ!!
「デウスちゃん、可哀想……」
うん、責任の一旦は志波さんにもあると思いますけどね!!
デウス、強く生きろ!!
「まいどー。じゃ、報酬は振り込んでおくから後で確認しといてねー」
「は、はぁ」
………聞かなかったことにしよう。何か怖いし。
「志波さん、次は?」
「え、えっと……π(パイ)教団の集会参加?」
なにそれ?
どこかの空き教室。
「ここ?」
「ここです」
俺たちが来たのは部室棟にある空き教室。の、はずなんだけど。
「窓という窓に垂れ幕がかかってるね」
「中、見えませんね」
この教室、非っっっ常~~~~~に怪しかった!!
そもそもπ教団てなんだよ!? なんでそんなものがIS学園の中にあるの!?
教室の中は見えないが、明かりは点いてるらしく、人の声も若干聞こえてくる。つまり、今まさに集会とやらが開かれているらしい。
「……いよいよ自分というものが恐ろしくなってきました」
「……ごめん、フォローできない。俺もこの扉を開けるのは怖いよ」
志波さんとこの集会に何の関係が!? 俺、実は志波さんのこと何も知らなかったんじゃないんだろうか!?
「とりあえず、ちょっとだけ開けて中を覗いてみますか?」
「そうしようか。気づかれないようにちょっとだけね」
俺達は教室の扉を少しだけ開けて中の様子を覗いてみる。そこで行われていたものとは!
「これより! 我らがπ教団の記念べき第一回目の集会を行う! この素晴らしき日に我らの教祖様が参加できないのは残念だが、我々の結束に変わりはない! さぁ掲げよ! オールハイル、オッパーイニア!!」
『『『オールハイル、オッパーイニア!!!』』』
『『『オールハイル、オッパーイニア!!!』』』
『『『オールハイル、オッパーイニア!!!』』』
………ごめん何これ?
中にいたのはIS学園の制服の上から頭の部分にすっぽりとマスクを被った集団(ざっと四十人くらい)が謎の雄叫びを挙げているところだった。オッパイ?
「同士諸君! これを見ろ!!」
教壇の前で一番偉そうにしている人物。被ったマスクからツインテールが溢れているその少女は、黒板の前に設置したプロジェクターに何かの資料を映写する。
「これは我らが乳神様のISスーツの映像である! 何か気づいたことはないか!!」
あれ箒のじゃねぇか!!!! なに? アイツ乳神様なんて呼ばれてるの!!?
映っていたのは箒が着ていたISスーツだった。しかも、入学したての頃から着ていた黒いやつと、『紅椿』に乗るようになってから着始めた白いやつだ。それがどうしたんだ?
「乳神様が専用機に乗るにあたっての意気込みではないでしょうか?」
「衣服を変えることで新たなケジメとする。素晴らしいことだと思います」
集団の中からそんな声が上がる。それを聞きながら周りを見回すリーダー格のツインテール。
「……違う」
「志波さん?」
志波さんは何かに気づいたらしく小さくこ言葉をこぼす。なんだろう? あの二つのスーツの違い?
「馬鹿者! よく見ろ! この新しいISスーツのこの部分を!!」
ある一点を指さしてリーダー格が叫ぶ。
「バストがワンサイズ大きくなっているのよ!!!」
『『『なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!?』』』
な、なんだって!? 箒の巨乳がさらに大きく!!? うおおおおおおおおおおお!!!
「織斑くん不潔……」
ぐはっ! すいませんでした!
「馬鹿な!? さらに大きく!?」
「着替えたのはいつだ!?」
「あの降臨祭の翌日です!」
「一晩でだとっ!?」
「乳神様じゃ! 乳神様は本当にいらっしゃったのじゃぁああああ!!!」
なんかものすごい衝撃を受けているなこの集団。結局なんの集まりなんだこれ?
「織斑くん、よく見て。皆バストサイズがA~AAAくらしかない」
「………あぁ」
なんか納得した。
「崇めよ皆のもの! 乳神様万歳!! オールハイル、オッパーイニア!!」
『『『オールハイル、オッパーイニア!!』』』
『『『オールハイル、オッパーイニア!!』』』
『『『オールハイル、オッパーイニア!!』』』
……………………………………………………。
俺達はそっと扉を占めた。二人で無言で頷き合う。
見なかったことにしよう。
あと、そこのツインテール。お前鈴だろ!!!
「……次はどこ?」
「……アニ研とマン研とマッキー愛好会と生徒会と文芸部とコンピ研」
そっか。
……………………………………………………。
「帰るか!」
「うん!」
俺達は一目散で部室棟をあとにした。
一度も振り返らなかった。当然だよね!
「ただいまー」
「悪いデウス。収穫ナシだ」
俺達は志波さんの部屋、宿直室に戻ってきた。もう疲れたよ。
すると、台所の方からトントンっとまな板で材料を切って料理する音が聞こえてくる。
見てみると、エプロンを付けたデウスが二本足で立ったまま包丁を握って何か料理をしていた。
え?
『あ~ら、もう帰ったの? ご飯にする? お風呂にする? そ・れ・と・も』
言わせねぇよ!!!!
「正気に戻れーーーー!!!!」
『あべし!!!』
とりあえず殴っといた。
なんだこれ。
おまけ。
マッキー愛好会集会所。
「貴様ら! マッキーとはなんだ!?」
『『『はっ! 我らが愛しき女神です!!』』』
「貴様ら! マッキーとはなんだ!?」
『『『はっ! 我らのご主人様です!!』』』
「お前たちはマッキーを愛しているか! マッキーを慈しんでいるか! マッキーに愛されたいか!!」
『『『もちろんであります!!』』』
「ならば我らのすることはなんだ!?」
『『『一夏殺す!! 一夏殺す!! 一夏殺す!!』』』
「よろしい!!(真季奈、今日はお姉ちゃんと一緒の布団で寝てくれるかな……)」
うん。なんかゴメン。
やっちゃいました。久しぶりのギャグなんでキャラ崩壊が半端ないです。
今回原作と違うのはナターシャさんがIS学園に出向してきてます。理由は『銀の福音』が「ALICE」化しちゃったからです。決して子猫が可愛かったからじゃありません!
真季奈の記憶喪失は半分がギャグで出来ております。欝展開にはさせる予定はありません。(多分)
鈴とかの集会は完全に悪ノリです。
最後のおまけ、バレバレですね(笑)
それではまた次回!