IS  復讐のデウス・マキナ   作:ぷらもん

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なんか文字数が多いですね。


寮生活は助け合いです

はい、それでは授業の時間です。え? さっきのバカ騒ぎのせいで時間がほとんどないって? そんなの関係ねぇ!!

 

とうわけで織斑一夏は今も頭を抱えています。それをわたしが隣でもっと苦しめ、もとい懇切丁寧に指導しています。あー手間の掛かる馬鹿だ。

 

そんなこんなを繰り返して既に放課後です。

 

展開が早い? 知ったことか! 青春に待ったはなしですよ!?

 

にしてもさすがですねぇ織斑一夏。

 

休み時間では絶えず廊下が他のクラスの女子で埋まり、昼休みは大名行列を食堂に発生させる。まさに現代に蘇ったウーパールーパーといった有様です。

 

まぁ女子校にただ一人の男子なんて、猛獣の檻に生肉を放り投げるようなものですしね。油断したらパクッと食われちゃうんじゃないですか? 性的な意味で。

 

その時は盗撮ビデオを裏で売りさばいて大儲けしよう。うん。

 

さて、繰り返して言いますが、放課後です。そろそろ学生寮の部屋割りが張り出されているはずです。それを確認に行きたいのですがわたし達はまだ教室にいます。

 

そう、わたし達です。織斑一夏も一緒です。どうしてこうなった。

 

「志波さ~ん。この初期化《フォーマット》と最適化《フィッティング》てなに?」

 

「情けない声を出すな! それは五時間目の授業で、ていうかさっきの授業で習ったでしょう!? もう忘れたんですか!!」

 

「専門用語ばっかりで何から覚えたらいいのか判んないんだよー」

 

「~~~~~~~~~っ!! ならもう一度初めからです! いいですか!? ISというのはですね、まず…」

 

とまぁ、織斑一夏が余りにも馬鹿だったので自主的な居残り授業というわけです。あー早くお風呂入って寝たい。

 

「あ、織斑君。まだ教室にいたんですね。よかったー」

 

山田先生、登 場 !! です!

 

助けて山田先生! こいつ予想以上の馬鹿です!

 

「どうかしました山田先生? 織斑一夏とドキッ! 放課後個人レッスンでも始めるんですか? わたし席外します?」

 

「え、え、え~~~~!?? ちちちち、違いますよ!? そ、そんな教師と教え子でそんな、でもそれだと織斑先生が私の義理のお姉さんに…、それもいいかも……」

 

あ、やばい。軽いジャブのつもりが鋭いカウンターが来た。

 

織斑一夏、女生徒だけでなく女教師にも狙われるか。哀れな。これも売れそうだな。山田先生、☆ 巨 ☆ 乳 ☆ だし。

 

うん? でもこいつちょっとまんざらでもないって顔してないか? おっぱいか? ロリでっぱいがいいのか? 既に息子が大興奮ってか?

 

「この……変態……」

 

「グふぅあっ!! ……生きててすいません……」

 

罵倒ついでに手刀も食らわせておきました。どこにって? もちろん急所です。山田先生からは机が邪魔で見えなかったようですねえ。

 

「えっとですね、寮の部屋が決まりましたよ、織斑君」

 

そう言って部屋の番号が書かれた紙と、ルームキーを渡す山田先生。

 

「あれ? 俺ってしばらくは自宅通いだったんじゃ? 急だったんで部屋が都合つかないとか聞きましたけど」

 

「はい。最初はそうだったんですが織斑君の場合事情が事情ですので部屋割りを無理矢理変更したらしいです。……織斑君、その辺のこと政府の方から何か聞いてます?」

 

最後の方だけ織斑一夏に耳打ちして伝える山田先生。隣にわたしがいるんでまるぎ声ですが。

 

とりあえず写メっとこう。ある角度から見れば放課後密会する怪しい関係に見えないこともないですし。

 

『真季奈、頼むから僕の機能を盗撮に使わないでくれ』

 

え? 違いますよ。記録ですよ記録。青春の一ページってやつですよ。

 

さて織斑一夏の部屋番号は、『1025』号室ですか。どうにか潜入して盗聴器と監視カメラを仕掛けなくては。

 

では早速準備をしないといけませんね。

 

「そういうことでしたら織斑一夏。お互いに自分の部屋の確認としましょう。勉強の方は自分で復習しておいてください。それと、予習も忘れないでくださいね? わたしの明日の苦労を少しは軽くしておいてください」

 

「う、わ、わかったよ。努力します」

 

「よろしい。ではまた明日」

 

わたしは机の上の筆記用具や参考書を片付けて立ち上がる。向かうは寮の部屋割りの貼り出された廊下だ。教室を出ればすぐに人垣が大量にできてるのがみえるのでどこなのかはすぐにわかった。

 

(さて、わたしの部屋はどこでしょうねぇ?)

 

ついでにルームメイトも確認しなければ。これで更識の妹やイギリスの代表候補生、もしくは天災の妹なんてことがあったらあきらかに政府の裏工作を感じてしまいますね。

 

『あったぞ、真季奈。二行目の段、左から三番目だ』

 

(ありがと、デウス)

 

わたしの苗字は志波ですので結構最初の方にありましたね。さて部屋番号は、と?

 

(『1025』??)

 

はてどっかで見たような?

 

 

 

 

 

 

 

 

今わたしはIS学園寮の1025号室前に来ております。隣には織斑一夏を引き連れて。

 

「どうしてこうなった?」

 

「さ、さぁ?」

 

あの後、部屋番号を確認したわたし達は山田先生と織斑一夏のいるであろう教室へと引き返し詳しい事情を確認しようとしました。

 

ですが、山田先生はすでにおらず、教室から出ようと席を立った織斑一夏しかいませんでした。なのですぐさま首根っこを捕まえて『自分達』の部屋まで移動となった次第です。

 

「何度確認してもこの部屋ですね」

 

「だな」

 

二人でお互いのルームキーを見る。どちらも1025号室だ。

 

「ひとつだけ確認しておくことがります」

 

「なんだよ? 志波さん」

 

「わたしはこの年で母親になるつもりはありませんので」

 

「いきなり何言ってんの!?」

 

「おや、有無を言わせない姿勢とは何たる鬼畜。さすがは『今世紀始まって以来のレイパー』と言われただけのことはありますね」

 

「一度たりともねぇから! そんな不名誉な呼び名!!」

 

「そんなこと言ってわたしを犯すつもりなんでしょ!? エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!」

 

「だからしないって!!」

 

「本当に?」

 

「へ? うわっ!?」

 

織斑一夏が取り乱しているスキをついてわたしは一気に飛びかかります。はた目から見たら正面から抱き合っているようにも見えますね。

 

「あ、あのっ、志波さん!?」

 

「…………………………………………………………」

 

デウスのサーチではまだ誰も周辺にはいません。ですがタイムリミットはあと五分とうところですか。

 

ではもう少し胸を押し付けてみましょう。こう、擦りつけるように。

 

「ししししししし、志波さんんん!????」

 

「あ、固くなってきた……」

 

そこでわたしは離れます。これ以上は痴女ですよまったく。

 

「………さて、何か言うことがあるんじゃないですか?」

 

わたしは自分の体を両手で抱きしめながらじりじりと後ろに下がります。

 

「お互いにね!? いきなり何すんの!?」

 

「確認ですよ。万年発情期の女を食い散らかす変態っぷりの。……やはり黒ですか。怖いわー」

 

「えぇっ!? いや、いまは、その」

 

「あ、すいません。話しかけないでください。わたし実は虫が苦手なんですよ」

 

「今なんでそれ行った!? ねぇ!?」

 

虫けら以下の変態が何か言ってますがとりあえずスルーの方向で。

 

まぁ、女にここまでされているにかかわらずこの焦り様なら間違いなく童貞ですね。たとえ同室でも女に手を出す度胸はないでしょう。

 

さて部屋の鍵を開けて入りましょうか。

 

おや? 空いています? 無用心ですね。まぁいいでしょう。

 

部屋に入るとそこはちょっと高級なホテルの一室のような内装でした。ただ通常のホテルとは違い大きな学習机が壁際に二つあります。部屋の奥にはベッドが二つありその間には仕切り板が置かれています。あれが文字通り最後の砦ですかね。

 

 

部屋の入口手前にはお風呂兼トイレの空間がありますがここを男女共用で使うには少し勇気が要りますね。

 

シャーーーーーーーーーーーーー。

 

そうそう、こんな風にシャワーを使用中に誰かが来たらそれこそエロ漫画的なラッキースケベが……、ってあれ?

 

「誰かいるのか?」

 

突然扉越しからのくぐもった声が聞こえてきます。

 

います! ですがちょっと待ってください!

 

「同室のものか? こんな格好ですまないな。わたしはしのの…」

 

おービッグボイーーン! ……じゃなくて!

 

「見るな変態がぁ!!!」

 

すぐさま振り返っての回し蹴りです! 織斑一夏よさらば!

 

「げぼぁっ!!?」

 

ドサッ!!

 

潰されたカエルのような声をだしながら床を転がすことに成功しました。すかさずドアを閉めます。……ふう、ヤムチャしやがって。

 

「な、なぁいまのは……?」

 

「気にしないでください。変態の駆除をしただけですので」

 

理不尽ですか? いいえ。気安く女の裸体を見ていいのはその伴侶となる相手だけです。それ以外はすべからず変態です。ターミネートです。

 

「おや? あなたは変態駄兎の妹さんではありませんか。たしかモッピーでしたね」

 

「いきなり失礼だな君は!? モッピー言うな! あの人の妹言うな!!」

 

おお、なかなかキレのあるツッ込み。こちらのボケを全て拾うとはなかなかやりますね。

 

「失礼しました。わたしはご存知、志波真季奈ちゃんです。篠ノ之 箒さんですね。マッキーとでも呼んでください」

 

「ま、まっきー? いやまぁよろしく頼む。わたしのことはモッピー意外なら好きに呼んでくれ」

 

「じゃぁボインちゃん二号で」

 

「それもダメだ! てか二号てなんだ!?」

 

「ププー。わかりました箒ちゃん」

 

口に手を当てながらの笑うふりを忘れずに。箒ちゃんもこのやり取りが冗談と理解してくれたようで、笑顔で握手としました。

 

「ところで箒ちゃん。この部屋ってクローゼットの中に布団とか敷いているんですか?」

 

「突然なにを言っているんだ?」

 

普通そう思いますね。自分でも何言ってるんだか。

 

「えぇ、実は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「どういうことだ?」

 

「どういうことでしょうねぇ?」

 

「……お腹痛い」

 

 

とりあえず同室の三人で話し合いです。廊下でヤムチャってた織斑一夏は回収しておきました。箒ちゃんもまさか三人目の入居者がいるとは思ってもおらず、その相手が織斑一夏だと知ると更にわけわかめ状態となってしまいました。

 

「うん。やっぱりわたしのダンボールと箒ちゃんのダンボール、二人分の引越し荷物はありますね。あとこのボストンバックが織斑一夏の荷物ですね。……ずいぶん少ないですね?」

 

「……うん、いや千冬姉ぇが用意してくれたんだけど、着替えとケータイの充電器だけなんだ」

 

なんと豪快な。織斑先生に家事はやらせない方がよさそうですね。なんとなく。

 

「ではこの寝袋はあなたのではないのですか? 織斑一夏?」

 

そう、このホテルのように立派な寮に不釣合なキャンプ用の寝袋がわたし達の荷物に紛れているのです。これが誰かの持ち物ではないというのでしたら、つまり。

 

「俺のじゃねぇけど、もしかしたら俺のなのかもしれない。……流れ的に」

 

「山田先生曰く、織斑一夏は急遽部屋割りを変更された、というよりねじこんだらしいですからね。ベッドまでは手配できなかったということですかね」

 

「つまり一夏は一年間寝袋で寝起きしろと……」

 

そういうことですね(笑)

 

「い、嫌だアア!! 何が悲しくて毎日キャンプ気分を味合わなくちゃいけないんだよ! IS学園て普通にISの訓練とかもあるんだろ!? こんなんじゃ疲れも取れないよ!」

 

「ではわたし達のどちらかと同衾したいんですか?」

 

『ええ!!?』

 

あなたたち息ピッタリですね。さすが幼馴染。

 

「だってそうじゃないですか。二つしかないベッドを三人で使おうとすれば当然組み合わせは1:2です。つまり、わたしと箒ちゃん、もしくはわたし達のどちらかと織斑一夏です」

 

「い、一夏の不埒もの!! そこになおれ!!!!」

 

「いやそんなこと一言も言ってないですよ!? 勘弁してくださいマジで!! ほんといいですからぁっ!」

 

「おや? 変態の織斑一夏は女の子との同衾はいやだと?」

 

「そうだよ!」

 

「では男の子と一緒のほうがいいと?」

 

「そっちの方がましだ!!」

 

「やはり変態か。ノンケのふりして実は、というやつですね」

 

「はっ! しまったはめられた!?」

 

頭を抱えてのオーバーリアクションとは飽きさせませんねぇ。

 

おやおや、箒ちゃんがオロオロしている。ホモ疑惑あたりから流石に放置しすぎましたかね。

 

「では冗談はさておき」

 

『冗談かよ!!?』

 

「今日のところは仕方ないのでわたしと箒ちゃんが一緒のベッドで寝ましょう。ですので織斑一夏は寝袋を使わなくていいですよ。いいですよね? 箒ちゃん」

 

「あ、あぁ。わたしは別に構わんが」

 

「明日にでも織斑先生に折りたたみ式の簡易ベッドでも手配してもらいましょう。幸いこの部屋は無駄に広いですから置けるでしょうし」

 

「それはいいが、一日でなんとかなるのか?」

 

「なるんじゃない、するんですよ?」

 

「お、おう……」

 

まったく何を当たり前な。やりたいこと、したいことは実現させるものです。人任せのなぁなぁな対応はもっての外です。

 

「わたしは今日は疲れました。シャワーを浴びて寝させてもらいます。……覗いたら強制的に寝袋行きですからね? もちろん屋外で」

 

「わ、わかってるよ!」

 

「大丈夫だ。私が見張っている」

 

なら安心ですね。

 

「それでは」

 

そう言って自分の荷物の中からタオルと換えの下着など必要なものをもってシャワー室へ行きます。今日は疲れた。本当に疲れた。

 

シャワーから上がったわたしはすぐさまベッドで眠りに落ちました。そのあと箒ちゃんと織斑一夏がどんな会話をしたのかは知りません。もう眠いです。

 

おやすみなさい……。

 

 

復讐④ : 誘惑

 

結果  : ヘタレであることが判明(ノンケではない可能性も)

 

備考  : 会話は既に録音済み。いくらで売れるかな?

 

 

 

 

 

 

『出番がない』




真季奈ちゃんは変態ではないんです。ちょっと人とズレてるだけなんです!


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