IS  復讐のデウス・マキナ   作:ぷらもん

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だいたい4000字くらいで切ったほうがサクサク進めれるね。

今回はデウス回です。


ここから急展開。


黒幕にして呼び寄せたモノ

『………ん?』

 

「どうしましたボス?」

 

『いや……』

 

何かが起きた。デウスは遠く、IS学園で起きた異変を感じ取っていた。

 

『んーむ、こっちの問題はこっちで解決しようと黙って出てきたが………あっちの状況にも気にかけておくべきだったかもしれん』

 

「あら。でしたら早く終わらせて帰らないといけませんね」

 

『だな』

 

というわけで。

 

「『頑張れオータムー』」

 

「お前ら鬼かーーーッ!!!」

 

ゴーレムの大群に囲まれて、一人奮戦するオータムの姿がそこにあった。デウスとスコール? 高みの見物と洒落こんでおります。

 

忘れちゃぁいけないことですが。

 

ここはムーア界。ティターンの魔塔前。大量の巨大ゴーレムに囲まれて、大絶賛ピンチ中である。

 

 

 

 

ムーア界。そこは異世界に作られた草木の生えない高野の広がる大地。空は常に暗黒に包まれ光は刺さない。その世界の中心にそびえ立つのは、天にも届くかのように高く伸びた一本の巨塔。

 

ティターンの魔塔。そこはかつて邪悪な魔王の君臨していた居城。光の勇者たちの活躍によって魔の者たちは打ち倒されたが、この世界に蔓延する邪悪は今だに広がっていた。

 

『この闇の中心は……塔の最上階か』

 

「高い塔ですね。ひい、ふう、みぃ…………十階以上あるわ……」

 

魔塔は一階が大きな円でできた基礎になっており、そこから一回り小さな円で作られた階層が上へ上へと積み上がっている作りとなっている。それを一階から上の段へと外から数えること十数段。それ以上は頂上付近に暗雲がかかっており見ることができなかった。

 

『いや、正直何階建てとかは関係ないんだがな……俺らは、ほら……』

 

「あぁ……」

 

デウスの言わんとしていることに気づき、それもそうかと今更ながらに気づく。

 

彼らに高さなど関係ないのだ。

 

「いい加減助けてくんないかな!? というかなんで私ばっかり狙われてるんだよ!!!」

 

そこでとうとうオータムが音を上げた。まぁ実際、よくも今まで大量のマッドゴーレム相手に一人でもったものだ。

 

 

マッドゴーレム。

 

ジオンの魔力と呪われた泥によって生み出された巨大な泥人形。その巨体は二十メートル程あり、全身が魔力で固められた泥なだけあって並外れた硬度を持ちとてつもない腕力を誇る。

 

「そんなのに囲まれてる私を放置か!? 放置なのか!!」

 

彼女専用のIS、『アラクネ』を纏い、十体のマッドゴーレムに囲まれるオータム。『アラクネ』が八本足の女郎蜘蛛を模しているだけあって、その様はまるで家内丸めた新聞紙を装備した家人達に袋叩きにあった蜘蛛のようであった。

 

『いや、助かった。どうやらゴーレムたちの構造は昔と変わっていないみたいだ、うん』

 

「囮か!? 私を囮にして様子を伺ってたんだなアンタ!?」

 

『ナイスファイト!』

 

「コンチクショウ!!」

 

自分を叩き潰そうと降り下ろされる巨大な拳や、踏みつぶそうと下ろされる足を必死に躱し続けるオータムは軽く彼に殺意が湧く。いっそ後ろから撃ってやろうか? ん?

 

そうして、僅かばかりの謀反を頭に過ぎらせるオータムを置いて、デウスはスコールに耳打ちをした。

 

『あの巨体だ。暴れていれば他の雑魚共はやすやすと近づいてこれん。しばらくああして時間を稼いでいろ』

 

「了解です。………ところで、何故私達はアレに狙われないのです?」

 

『それはな…………』

 

「………あぁ、なるほど、そういう………」

 

「なに!? なんなの!? 頼むから私も混ぜて! ていうかお願いしますッ! 助けてください!!」

 

巨人の集団に袋叩きの自分をそっちのけで打ち合わせを続ける二人にとうとうオータムが泣いた。一体のゴーレムがオータムを踏みつぶそうとその巨大な足を乗せて体重をかけてくる。それを彼女は両手で必死に押し返そうとするが、いかんや、ISのパワーアシストをもってしても敵わない。もうここまでか……ッ! そう覚悟したその時!!

 

『じゃっ! あとよろしく!』

 

デウスは空を飛んで塔の頂きへと向かっていった。

 

「えぇえええええええええええええええええええええええッ!?」

 

光ささぬ暗い空へと消えていく小さな光。それが自分の雇用主だと理解するとオータムは絶叫をあげた。

 

逃げた。置いてかれた。逃げられない。死ぬ。

 

そんな言葉が脳裏を過ぎる。だめだ、死ん………。

 

「お、お助けぇえええええええええええええ!!!」

 

「ソリッド・フレア!!」

 

言葉と共に炎が走る。

 

オータムを踏み潰さんとしていた巨人の足はバターのようにドロリと溶けて消滅した。

 

「スコール!!」

 

その炎を放ったのはスコールが身に纏うIS,『ゴールデン・ドーン』。金色の装甲と炎を操るの能力をもった専用機。自分たちのボスと似通った特徴を持つ機体。

 

「安心しなさいオータム」

 

『ゴールデン・ドーン』の周囲に大きな火球が三つ生まれていた。それらがスコールの周りから離れるとオータムの傍に飛んでいく。するとどうだ。今まで執拗にオータムのみを攻撃していたマッドゴーレム達が彼女から離れていく。

 

「ボスから、こいつらの対処法はちゃんと聞いているわ……」

 

火柱が三つ生まれ、オータムを包み込むように位置どる。彼女を守る炎の結界はゴーレムたちを消して近づけさせなかった。

 

「ッ! こいつらまさか!」

 

「えぇ。弱点は、『火』よ!!」

 

マッドゴーレム。ジオンの魔力で作られた巨大な泥人形である彼らにはもう一つ練りこまれた材料がある。

 

それが『燃える水』、つまり石油である。全身の泥に含まれた石油に一度火が付けばいかな巨人といえども燃え尽きるのみ。

 

つまり、スコールの炎を操るIS、『ゴールデン・ドーン』はマッドゴーレムにとっての天敵であった。

 

「さぁ、遊びましょうか」

 

ここから始まるのはただの蹂躙である。

 

 

 

 

 

ティターンの魔塔の最上階。天井部が砕けて内部が剥き出しになっているそこへとデウスは辿り着く。

 

『…………………』

 

ここはかつて、魔王が倒された場所。

 

しかし今は……。

 

『出てきたらどうだ?』

 

黄金の機体を輝かせ、デウスが部屋の内部を明るく照らす。すると、一筋の影が伸びて実体化した。

 

 

「ホホホ、流石は黄金神さま。隠れていてもバレバレですわね」

 

 

影が人の姿となって現れた。それは長い金髪を背中まで伸ばし、その背からは白き翼と赤き羽根を一対ずつ生やした堕天使。そして、一際目を奪うはその眉毛!!!

 

『……貴様、名はなんと呼べばいい? 志波マキか? それとも……』

 

黄金のオーラを全身からほとばしらせながらその手は腰にさした双剣へと手を伸ばす。警戒は怠らない。細められた緑のツイン・アイはその『人外』を逃さない。

 

 

それでも、彼女は不敵に笑う。

 

 

デウスのよく知る笑い方で。

 

「どちらでも、と申し上げてもよろしいですが……あえて名乗りましょう!」

 

 

 

「堕天使ドロシーとッ!!!!!」

 

 

 

『ッ!!』

 

 

それと同時に、足元に巨大な魔方陣が浮かび上がる。その手には小さな杯が握られて。

 

『冥府の聖杯!?』

 

「開け! 冥府の門よ!!」

 

青の器に金で縁どられた聖杯。それは冥府に封じられた奇跡の象徴。

 

いや、

 

『レプリカか!!』

 

本物であるはずがない。もしもそうならば、冥府神が動かないはずがない。だが。偽物とはいえど、それを創ったのがあの男だというのなら……。

 

魔方陣が宙に浮かぶ。塔の屋根を完全に破壊し、空高く広がる陣は地上を見下ろすように『場』を整える。

 

魔方陣が生み出したのは一つの巨大な扉。

 

 

それが開かれた。

 

 

「さぁ来なさい亡者どもよ!! 身体は()()にありますわよ!!」

 

開かれた門から肉体を失った霊魂がおぞましい数となって溢れ出す。それはまるで洪水。塞き止められた川の水が鉄砲水のように破裂し溢れ出すように、この異界へと踊りだす。亡者たちは魔塔の階下を目指し突き進む。

 

このとき、デウスは一つのミスを犯していた。

 

彼はここまで飛んできたのだ。故に魔塔の内装を見てない、知らないのだ。

 

魔塔の壁に、あらゆる場所へと鎮座されたISコアに。

 

それこそが亡者たちの依代。そして、デウス達の破壊目標。

 

こうなる前に動いたはずだった。

 

束、いや、『この世界への漂流者』達がここに自分達の王国を築こうとしているのは分かっていた。かつての配下達を復活させるために開発させたISという肉体。その為に用意された『精霊の卵』を改造したISコア。

 

準備は整っていた。だからこそのあと一手。依代に魂を宿す前に破壊するという作戦はここに潰えた。

 

「さぁ! これでワタクシ達の勝利は確定しましたわ!! lこれで完成する、ワタクシの『亡国機業』、サンクキングダムが!!」

 

『いいやまだだ!! 全て叩き壊す!!』

 

双剣を鞘から抜刀し、飛び上がる。デウスが持つソードが炎を生み、火炎の渦となって魔塔の床を最上部から突き崩し燃やし尽くす……かに見えた!!

 

『ガハッ! なんだと!?』

 

冥府の聖杯、そのレプリカによって創られた門から、最後の一人がその手を伸ばしていた。

 

その手、いや、腕は…巨大な腕は『デウス EX ソーラレイカー』を片手で鷲掴みにしていた。

 

『馬鹿な、貴様はッ!??』

 

 

「ガンダァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアムッッッ!!!!!」

 

 

冥府の扉を破壊しながら通りくぐってきたその巨体。

 

人が乗り込むように設計された機兵よりもさらに巨大なソレ。何故ならそれは、六体の機兵の集合体だからだ。

 

そう、

 

『お前は!? 黒き竜!! マスター!!!』

 

「会いたかった、会いたかったぞ!! ガンダァアアアアアアアアアアアアアアアアム!!!」

 

 

かつて倒され、冥府へと落ちた男。暗黒卿マスターガンダムが、暗黒機甲神ジェノガイストとなって襲いかかってきた!!

 

 

 

 




とうとう出ました。

志波一族の始祖にして真季奈のおばあちゃんです。

堕天使ドロシー。(志波マキ)

黄金神に使える天使一族でありながらバロック・ガン復活の為に裏切った天使の少女。身も心も覇界神に捧げたことで堕天使へと堕ちた。その最期はバロック・ガン復活の生贄の生体ユニットへと自らなることで生涯を終える……?。その目的は神亡き世界に新たな神を君臨させ、新世界を生み出したいというものだった。



冥府がヤバイ。

死んだ悪人も善人もみんないて、ちょくちょく脱走者がいるザル警備なあの世。しかも肉体付き。冥府神さま! なんとかしてください!! 
あ、月光蝶はなしで、あぁああああああああああ!!


暗黒機甲神ジェノガイスト

ナイトガンダムワールドでNTR属性を欲しいままにするいけない子、それが機甲神です。いったい何度、敵に奪われるわ強制合体されるわ操縦者が変わるわで……あ、シャルのオカンのNTRパワー満載な守護機兵、的な立ち位置でもあります。


黄金神話を読んで、スペリオルクロニクルを読んで思いました。

マスターさん! それ勇者ガンダム違う!!

黄金神への恨みを晴らすために頑張ってましたけど、依代になってる人が別人です……。

真悪参さん、黄金神に文句言ってもいいんとちゃう?
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