魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

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四人目と時空管理局

 

~零夜side~

 

 

 

 

海鳴市臨海公園

 

 

 

時の庭園に行ってフェイトたちの事情を知った翌日の放課後。発動したジュエルシード封印のため僕たちは海鳴市臨海公園に来ていた。

ジュエルシードの発動を止めたは止めたんだけどどっちが封印するかでなのはとフェイトが同じ高さに飛んで話していた。

 

 

「ジュエルシードには衝撃を与えたらダメみたいだ」

 

「うん、この間みたいなことになったら私のレイジングハートもフェイトちゃんのバルディシュも可哀想だもんね」

 

「・・・だけど、譲れないから」

 

《Device form》

 

「私は・・・フェイトちゃんと話がしたいだけなんだけど」

 

《Device mode》

 

封印形態から通常のデバイス形態に戻した二人はそれぞれデバイスを構えた。

 

「私が勝ったら・・・私がただの甘えた子じゃないってわかったらお話、聞いてくれる?」

 

「・・・・・・」

 

なのはの問いにフェイトは無言で返す。

 

「零夜、なのはは勝てると思う?」

 

足元にいるフェレットのユーノが心配そうに聞いてきた。

 

「う~ん、実戦のレベルはフェイトの方が高いからね。なのはにも知恵と戦略を考えるように言ってあるけど・・・・・・・それに僕が相手してあげたから少しは大丈夫じゃないかな?」

 

ここ最近、僕はなのはにフェイトより少し速く動いて攻撃をして、それをなのはは状況判断で回避したりカウンターで攻撃を食らわせたりする練習をしていた。

 

「まあ、確かに。あのさ零夜」

 

「なに、ユーノ?」

 

「零夜って、まだ本気じゃないよね?」

 

「・・・・・・なんで?」

 

「なんとなくだけど、そう思ったんだ」

 

「・・・・・・さすがだねユーノ。でも、今その話はしないでおこう?そろそろ、始まるみたいだし・・・・・・ん?」

 

視線をなのはとフェイトに向けた僕は不意に感じた別の魔力反応を感じ取った。

 

「やれやれ・・・・・・・レイ・・・」

 

《はぁ~い》

 

僕は少しユーノから離れ、レイオブホープを展開させて二人の行動を見守る。

やがて二人が同時に互いに向かって動き出した。

 

「・・・・・・!」

 

「・・・・・・!」

 

そして互いの距離がゼロになろうとしたその瞬間。

 

「ストップだ!」

 

二人の間に青白い光が降り注ぎそこから、黒いバリアジャケットとデバイスを右手に持ち、なのははとフェイトのデバイスを受け止めた少年が出てきた。

 

「ここでの戦闘行動は危険すぎる!」

 

そしてさらに、

 

「時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ」

 

なのはとフェイトをバインドで拘束した。

 

「詳しい話を聞かせてもらおうか」

 

予想通り、案の定第三者の横やりが入った。

 

「・・・・・・レイ」

 

《うん》

 

僕がレイに一言言うと、飛び込んできたクロノ・ハラオウンくんの周囲に光の球体を現出させた。

 

「なっ!?」

 

「あのさクロノ・ハラオウンくん?であってるのかな?いくら仕事だからって言ってもさ、少しは空気読もうよ」

 

僕は驚いた表情をしているクロノくんに呆れた風に言う。まあ、それが時空管理局の仕事だって言うのは分かるんだけどさ。

するとその時。

 

「・・・!」

 

フェイトから少し離れた場所にいるアルフが魔力弾を放ってきた。僕とクロノくんはとっさにその魔力弾を防ぐ。

 

「退くよフェイト!」

 

アルフはそう言うとさらに魔力弾をクロノくんに浴びせる。魔力弾が当たり、砂煙が立ち上る。

防御しているためかバインドが解けると、フェイトはジュエルシードの方へと向かっていった。

 

「フェイト!?」

 

さすがのその行動は僕も予想外だった。

その一瞬の隙に砂煙が立ち上るところから青白い輝きの魔力弾がフェイトに向かって飛んだ。

 

「くっ!」

 

魔力弾を放ったのはクロノくんみたいだ。

あの土煙の中からよく撃てるなぁ、と思った。

クロノくんの放った魔力弾はフェイトに当たり、フェイトはその衝撃で地面に墜ちる。

 

「フェイト!」

 

アルフが慌てて墜ちたフェイトを抱き抱える。

フェイトを見ると右腕から血が出ていた。どうやら非殺傷設定じゃなかったみたいだ。

 

「動かないで!」

 

僕はフェイトとアルフにデバイスの先を向けるクロノくんの前に立ち右手に持つレイの切っ先を突き付ける。

 

「なにをする!」

 

「なんで非殺傷設定じゃないわけ?」

 

僕は眼光を鋭くしてクロノくんに聞く。

それから僕は後ろにいるアルフに言った。

 

「行って!」

 

「くっ・・・」

 

アルフがフェイトを連れて転移して去ったのを確認すると僕はレイの切っ先を下ろす。

 

「どういうつもりだ!」

 

「それはこっちの台詞だよ。あの子の腕から血が出てたの分からなかったの?」

 

「そう言う意味じゃない!なぜ邪魔をした!」

 

「もう少し立場を考えた方がいいよ?」

 

僕はさらにクロノくんの周囲に光の刃と氷の刃を現出させ突き付ける。

 

「れ、零夜くんが怒ってるの・・・」

 

「れ、零夜が怖すぎる・・・」

 

バインドの解けたなのはと側のユーノが怯えたように言ったのが耳に入った。そこまで怖くないと思うんだけど?

僕がそう思っていると。

 

 

『すみませんがそこまでにしていただけますか?』

 

 

僕とクロノくんの間に空間ウインドウが現れ、そこから一人の女性が映し出された。

 

「あなたはリンディ・ハラオウンですね。時空管理局所属、次元航行船アースラの艦長の」

 

僕のその言葉にクロノくんとウインドウの女性が驚愕の表情を出す。それはなのはとユーノもだった。

 

 

『何故、私のことを知っているのでしょうか?確か初対面のはずですよね?』

 

 

「調べたので。時空管理局のデータベースを」

 

「なっ!?」

 

 

『なんですって!?』

 

 

クロノくんとリンディさんが有り得ないと言う風に声を出す。

僕は以前、特殊固有武器(アーティファクト)世界図絵(オルビス・センスアリウム・ビクトゥス) 力の王笏(スケプトルム・ウィルトゥアーレ)で時空管理局とアースラのことを調べたのだ。正確にはアースラの乗務員のデータとアースラについて、だけど。

 

 

『取り敢えずクロノ。この子たちをアースラに案内してくれるかしら?色々とお話が聞きたいので』

 

 

「分かりました、艦長」

 

そんなこんなで僕たちはアースラに行くことになったみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アースラ内部

 

 

 

「ここがアースラの中・・・・・・」

 

転移部屋から移動中の僕は周囲を見渡してそう言う。

僕らはクロノくんに案内されて、目的地にまでついていく。僕の横ではなのはが腕にしがみついて僕の左隣にいるユーノに驚いていた。

ユーノはどうやら変身してフェレットになっていたらしく、本当の姿は僕らと同じ十歳くらいの普通の男の子なのだ。それを見たなのははあまりの驚きで僕の腕にしがみついて来たと言うわけだ。ちなみに久しぶりになのはの「ふぇええええええ!?」が聞けた僕はつい苦笑をしてしまった。

クロノくんに言われ僕らはバリアジャケットは解除している。まあ、僕はバリアジャケットが無くても問題ないしね。向こうが何かしてきたらすぐさま反撃できるようにして僕はなのはとユーノとともにクロノのあとを着いていく。

 

「艦長、来てもらいました」

 

目の前の扉が開き中にはいると。

 

「え?」

 

「これは?」

 

僕となのはは部屋の中を見て固まった。なぜなら、そこには日本文化の盆栽や野点、桜の樹が小さいがあったからだ。というか、外国人が日本文化を見様見真似で再現したような感じの部屋だ。

 

「あ、あのクロノくん?」

 

「なんだ?」

 

「この部屋って艦長部屋、だよね?」

 

「そうだが?」

 

クロノくんの返しに僕となのははさらに唖然する。

そして中にはさっき映っていた女性。リンディさんが野点の赤い敷地の中で正座していた。

 

「お疲れ様。まあ、三人ともどうぞどうぞ楽にして」

 

リンディさんに言われたように僕、なのは、ユーノはリンディさんの反対側に座り、クロノくんはリンディさんの横に座った。

 

「では改めて。リンディ・ハラオウンです」

 

「クロノ・ハラオウンだ」

 

「あ、高町なのはです」

 

「ユーノ・スクライアです」

 

「僕は天ノ宮零夜です」

 

簡単に互いの自己紹介をするとリンディさんが作ったらしきお茶をクロノが羊羮とともに僕らの前に出してきた。

 

「どうぞ」

 

クロノくんから出されたお茶と羊羮に僕となのはは微妙な返事を返した。

 

「あ・・・は、はい」

 

「あ、ありがとう」

 

そこから先はユーノが大体のことを話し、僕となのはがある程度の事を説明した。

 

「なるほど、そうですか。あのロストロギア。ジュエルシードを発掘したのはあなただったんですね」

 

「はい・・・・・・それで、僕が回収しようと」

 

「立派だわ」

 

「だけど、同時に無謀でもある!」

 

クロノの言葉にユーノは項垂れたように気落ちする。

 

「あの、ロストロギアって?」

 

「あ、なのはは聞いてなかったんだよね。あのねなのは、ロストロギアってのは・・・・・・」

 

僕はなのはに以前ユーノから聞いたことと世界図絵で調べて知ったことを簡単に分かりやすく伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なるほど。そんなに危険なものなんですね」

 

僕と途中でのリンディさんの説明になのはは少し恐ろしいと思ったのか声に緊張が走っていた。

 

「ああ。以前君とあの黒衣の魔導士がぶつかった際に起きた震動と爆発。あれが次元震だ。あのときは次元震が小規模だが起こった。たった一個のジュエルシードでもあれだけの影響なんだ、複数個集まって起こったらそれは計り知れない。場合によっては最悪、あの事件より酷いものになるかもしれない」

 

「あの事件?」

 

クロノの言ったあの事件と言うものがわからず僕となのはは首をかしげた。世界図絵を使えばわかると思うけど、それをしようとする前にユーノが答えてくれた。

 

「聞いたことあります。旧暦の462年に起こった次元断層のことですよね」

 

「ええ。あれは酷いものだったわ。幾つもの隣接する並行世界が消え去った。歴史にも残る悲劇」

 

リンディさんとクロノくん、ユーノのからその事件が酷いものだとわかった。一応僕も調べてみることにした。

 

「―――来たれ(アデアット)

 

僕は懐からアーティファクトカードを取り出し世界図絵を取り出して調べる。

 

「「!?」」

 

それを見たクロノくんとリンディさんは動きを止めて目を見開いていた。

 

「零夜くん、それってあの時のと同じもの?」

 

「うん。えっと・・・・・・旧暦462年の次元断層事件・・・・・・あ、あった、これだね」

 

なのはの質問に答えながら僕は世界図絵でその事件のことを調べる。

 

「なるほどね。確かにこれは悲劇としか言えないね」

 

「そんなになの?」

 

「うん。リンディさんが言ったように幾つもの並行世界が消え去ってるよ。ほら・・・」

 

「ほんとなの・・・・・・」

 

調べたばかりの情報をなのはに見せ、僕となのははあまりの事件に驚きしかでなかった。

 

「お、おい、それは一体なんだ?」

 

「え?これのこと?」

 

「あ、ああ」

 

「ええ。あの、零夜さんそれは一体なんなのでしょうか?」

 

「んー。企業秘密です。さすがに今は言えないですね、あなた方を信用していないと言う訳じゃないんですけど、あなたたちの上層部。管理局の上の人たちが知ったら何をするかわからないので」

 

僕は冗談を言うように言う。もちろんその中には軽めの殺気を出しておく。理由は釘を差しておくためだ。

 

「わ、わかりました。それともうひとつ聞きたいのですが」

 

「なんでしょう?」

 

「どうやって私たちのことを知ったのですか?」

 

「そう言えばそうだよ。零夜、どうやって知ったの?」

 

「ん?あぁ、それはこれだよ」

 

僕は懐からもう一枚のアーティファクトカードを取り出して展開する。

 

「この力の王笏の能力でね」

 

僕はそう言うと力の王笏をしまいカードにして懐にしまう。

 

「それで、これからどうするつもりなんですかあなたたち管理局は?」

 

お茶を飲みながら僕はリンディさんに訪ねた。

 

「そうね~」

 

そう言いながら僕となのははリンディさんの動きにギョッ!?とした。何故なら、

 

「ね、ねえ零夜くん」

 

「な、なになのは」

 

「わ、私の気のせいかな、リンディさんがお茶に、お、お砂糖入れてるように見えるんだけど・・・・・・」

 

「うん、僕もそう見える」

 

リンディさんは近くにあった入れ物から角砂糖を何個も取り出してそれをお茶の中にポトポトと入れているからだ。さすがの僕も驚きを通り越して唖然しかない。

 

「・・・あら?あなたたちもお砂糖使う?」

 

「い、いえ・・・」

 

「お、お構い無く・・・」

 

「あら、そう?それにしても、どうしてか誰もお砂糖入れないのよね~。美味しいのに・・・・・・」

 

僕はリンディさんの言葉にとっさにクロノくんに視線を向ける。僕の視線に気づいたのかクロノくんは若干眼を反らした。どうやらリンディさんの行動は今に始まったものではないらしい。

 

「・・・・・・これより、ロストロギア、ジュエルシードの回収については、時空管理局が全権を持ちます」

 

お砂糖を入れたお茶を飲んだリンディさんは真剣な表情でそう言った。

 

「え!?でも!」

 

「次元干渉が関わっているんだ。民間人の出るレベルの話じゃない。君たちも今回のことはすべて忘れて君たちの世界に、普通の日常に戻るといい」

 

「けど・・・・・・!」

 

「まあ、急に言われても気持ちの整理がつかないでしょう? 一度家に戻って、今夜一晩三人でゆっくり考えて。改めてお話しすることにしましょう?」

 

「送って行こう、もといた場所でいいね」

 

リンディさんの言葉に強制的に会話を終わらせるようにクロノくんはいい立ち上がった。

けど、悪いけどそうはいかないよ。クロノくん、リンディさん。

 

「ストップだ!」

 

「ッ!?」

 

「れ、零夜くん!?」

 

「零夜!?」

 

僕は無詠唱でクロノくんの周りに光の球体を現せた。

 

「座ってクロノくん。まだ、話は終わってないよ?」

 

「なに?」

 

「いいから、座って、ね?」

 

僕はにこやかに言いながら軽く殺気を入れてクロノくんに言う。

クロノくんが大人しく座るのを見ると僕はリンディさんに視線を向けた。

 

「リンディさん、一つ良いですか?」

 

「な、なんでしょう?」

 

「何故、さっきあんなこと言ったんですか?」

 

「あんなこと?」

 

「ユーノ、さっきリンディさんは"一度家に戻って、今夜一晩三人でゆっくり考えて。改めてお話しすることにしましょう?"って言ったでしょ?」

 

「あ、ああ」

 

「さて、ここでクロノくんに聞くよ」

 

「な、なんだ?」

 

「なんでさっきの場所にクロノくん一人だけ来たの?」

 

「それは、迅速に戦闘行為を止めるためだ」

 

「うん、確かに迅速に戦闘行為を止めるのは当然だね。でもさ、二人ともあれが、ジュエルシードが危険指定のロストロギアだって気付いてたよね?なのにクロノくんは一人で来た。普通、もう何人か連れてきません?僕だったらあと最低五人は連れていきますね」

 

「そ、それは他の人員は他の任務で出払ってて・・・・・・」

 

「管理局の最優先任務はロストロギアの確保じゃないの?」

 

にこやかに言う僕に、なのはとユーノは引きつった笑みを出していた。逆にクロノくんとリンディさんは顔を青くしていた。何でだろう?

 

「それに、さっきクロノくんは"次元干渉が関わっているんだ、民間人の出るレベルの話じゃない"って言ったよ。そして後からリンディさんが、"一度家に戻って、今夜一晩三人でゆっくり考えて。改めてお話しすることにしましょう?"って言ったんだ。ここまで言われて気付かないユーノ?」

 

「・・・・・・・・・・!」

 

「わかった?」

 

「ど、どういうことなの零夜くん?」

 

「えっと、なのはにも分かりやすく言うと、クロノくんとリンディさんの話は矛盾してるんだよ」

 

「矛盾?」

 

「うん、例で出た旧暦462年の事件みたいなこと起こしてはならないって言ってるのに、ね」

 

「「ッ!」」

 

僕の声にクロノくんとリンディさんはビクッ、と身体を震わせるのに気付いた。

 

「けど、さすがですねリンディさん。さすがはこのアースラの艦長を任せられてる人です。人の上に立つ能力があります、ですが・・・・・・」

 

僕は予め出しておいたアーティファクト、いどのえにっきを見せる。

 

「僕を甘く見過ぎです」

 

いどのえにっきの能力は、対象となる人物の名前を呼んでから開くと、その人物の表層意識を読むことができる。また、複数の相手に縮刷版を一冊ずつ割り当て、リアルタイムで思考をトレースすることも可能だ。

そしてさらに僕は右耳に読み上げ耳(アウリス・レキタンス)を着けている。読み上げ耳は鬼神の童謡(コンプティーナ・ダエモニア)と一緒にいどのえにっきに付いていたアーティファクトだ。

つまりクロノくんとリンディさんの思考はリアルタイムで僕に伝わっていたということだ。

 

「あなたたち二人の思考はリアルタイムで僕に伝わっています。そして、リンディさん。あなたはそう言えばなのはがあなたたちに協力すると践んで言ったんですよね。なのはなら絶対協力すると思って、そしてなのはと一緒に僕も協力するだろうと思って」

 

僕はそう言うと展開していたいどのえにっきをしまう。

 

「ふざけるなよ?」

 

僕の冷たい声に周囲に緊張が走る。

 

「なのはの協力するという純粋な思いをあなたたちの勝手な思惑で汚すな。なぜ、普通に手伝ってくださいって言わなかった?それほどまでに管理局というプライドが重要か?」

 

つい感情的に口調が荒くなってしまったが気にしない。さすがにこれは僕もちょっとイラッときたから。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「艦長!」

 

僕の言葉にリンディさんは何も言わずただ黙っていた。図星みたいだね。

 

「はぁ。呆れたよ。帰ろうかなのは、ユーノ。僕たちだけでジュエルシードを見つけるよ」

 

「え!?ちょっ、零夜!?」

 

「ま、待って零夜くん!」

 

僕のあとを追い掛けるように慌ててなのはとユーノが追い掛けてきた、するとそこへ。

 

「待ってください」

 

リンディさんの声が引き留めた。

 

「なんですか?」

 

「ごめんなさい。私はあなたの言う通り、あなたたちから協力が申し出るように言いました。そうでなければ私の立場上、あなたたちへ協力を要請できないならです」

 

リンディさんは僕らに頭を下げてそう言った。

 

「か、艦長!?なんでですか!?」

 

「理由はなんでですか!?聞かせてください!」

 

リンディさんにクロノくんとなのはが聞く。そしてそれを答えたのは、

 

「人員不足による、戦力の不安。ですよね?」

 

僕だ。

クロノくんが一人で来たように今の管理局の戦力は足りないと情報があった。

 

「クロノくん、一人で対処できないだろう。そう思って僕らに協力を要請するように言ったんですよね?」

 

「・・・その通りです・・・・・・。以前、貴方達の魔力を観測したとき二人から強力な魔力値が検出されました。片方は管理局に数えるほどしかいないAAAランクの魔導師。そしてもう片方は管理局にもいないSSSランクの魔導師。なのはさんと零夜さんのことです」

 

「と、SSSランク!?」

 

「ユーノくん、ランクって何?」

 

「ランクってのは魔導師に付けられるランクのことで一番下がF、そして現段階の最大が・・・SSS」

 

「ええ、私も眼を疑いました。現在管理局にもSSSランクの魔導師はいないのです」

 

「そもそもSランクより上は滅多にいないんだ」

 

「零夜くんって、そんなにすごかったんだ」

 

「そう言われても実感出来ないんだけどなあ~」

 

「(もしかしてアマテラスさんの加護のお陰?さすがにSSSはやり過ぎませんかアマテラスさん!?)」

 

声に出しながらその脳裏で僕はアマテラスさんにつっこんだ。さすがにここまでとは思わなかった。

 

「お願いします!事件解決のため私たちに手を貸してください!」

 

「零夜くん・・・・・・」

 

「零夜・・・・・・」

 

「なのははどうする?」

 

「私は協力してあげたいかな?フェイトちゃんとの決着もついてないし」

 

「ユーノは?」

 

「僕は管理局が手伝ってくれると助かるかな」

 

「なら、決まりだね」

 

「それでは!」

 

「ええ。僕たちも協力させてもらいます」

 

なのはとユーノから聞き、僕ははにかむ笑みを出しながらリンディさんに言う。

 

「ありがとうございます!」

 

「そのかわり、僕らの行動に多少は目を瞑ってください。現時点でもあまり、管理局は信用できないので」

 

いくら世界図絵や力の王笏やいどのえにっきがあるとはいえさすがに信用できるとは思ってない。

念には念のためだ。

 

「わかりました」

 

「あ、あと、上層部が無理矢理従わせようとしたら・・・」

 

「し、したら?」

 

「その人を社会的に抹殺するので。場合によっては管理局を壊すのでそこをお忘れなく」

 

「わ、わかったわ」

 

「わ、わかった」

 

「零夜くん、ちょっと怖いの」

 

「なのはに同意だよ」

 

僕の言葉に引きつった笑みを浮かべながら答えるリンディさんとクロノくんに、若干怯えながら言うなのはとユーノの声が聞こえるがそんなに怖いかな?

 

「と、ところでなんだが」

 

「ん?なにクロノくん?」

 

「クロノでいい。零夜、君、男なのか女なのか性別、どっちなんだ?」

 

「え?男だよ?」

 

不思議そうな表情を出して言う僕に、クロノとリンディさんは艦内に響くんじゃないかと思うほどの驚きの声をあげた。

うん、久しぶりにその反応見た気がするよ。

僕はそう思いながら鬱状態になり、そこをなのはが苦笑いを浮かべながら背中をさすってくれた。

 

 

 

 

 

 

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