魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

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なのはvsフェイト

 

~零夜side~

 

 

ジュエルシードを賭けてなのはとフェイトの戦いが始まった。

フェイトがデバイス、バルディシュでなのはに切掛かる。なのははフェイトの攻撃を後ろに飛び退いて、上空に飛び上がる。それに続いてフェイトもなのはを追いかけるように飛び上がる。

 

「零夜、なのはは勝てると思う?」

 

「一応、なのはにも秘策はあるからね。とっておきのが・・・・・・」

 

「フェイト・・・・・・」

 

なのはとフェイトの戦闘区域から離れた場所で僕たちは二人の戦闘を見守る。

 

「それにしても・・・・・・」

 

僕は二人の戦闘した跡を見てため息が出た。

 

「結界を張っておいて正解だったね。ここならいくら壊しても外に影響はないから」

 

あちこちになのはのピンクの魔力弾とフェイトの黄色の魔力弾が炸裂する。

遠距離からの魔力弾の攻撃。近接戦ではなのはのレイジングハートとフェイトのバルディシュ。互いの持つデバイスが鍔迫り合う。

 

「(プレシアさんも見てるよね。この戦いの光景・・・)」

 

空を見上げて声には出さずに発した。

なのはとフェイトの魔法で結界内のレイヤー建造物はほぼ半壊と化していた。

 

~零夜side out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~プレシアside~

 

 

 

「フェイト・・・」

 

目の前の空間ウインドウに映る映像を見ながら、(フェイト)を心配する。

 

「始まったんですか」

 

「ええ」

 

見ていると、アリシアを見てきた使い魔のリニスが声をかけてきた。

 

「プレシア、本当に良いんですか?」

 

「ええ。あの娘にこれ以上罪を重ねてもらうつもりはないわ。それより、ジュエルシード転送の準備は整ってるのかしら?」

 

「出来てますよ。何時でも」

 

「そう・・・・・・」

 

スクリーンを見る私の中には前にどうやって侵入したかわからない少年の言葉がよみがえった。

 

「・・・本当の気持ち・・・ね・・・」

 

座っている椅子の横にある小さなテーブルの上にはアリシアと私の写真があった。

 

「あと少しで・・・全てを取り戻せる・・・・・・」

 

あの娘には伝えなくてもいい。恐らく私を憎んでいるから。なら、この気持ちは伝えない方がいい。

 

「うっ・・・!」

 

「プレシア!」

 

「ケホ、コホ・・・」

 

口からは少量だが血が出た。

 

「もう時間がないわ・・・・・・。急がないと」

 

「プレシア、そのままゆっくりしてください」

 

「けど・・・」

 

「なにかあったら呼びますから。それまではここにいてください」

 

「・・・・・・わかったわ。お願いするわリニス」

 

「はい」

 

「フェイト・・・無理しないで・・・・・・」

 

 

~プレシアside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのはside~

 

 

フェイトちゃんとの勝負が始まってすでに数分が経っていた。

 

《PhotonLancer!》

 

「ファイア!」

 

後ろから迫り来るフェイトちゃんの魔力弾を私は上に上がって回避してフェイトちゃんの背後をとる。

そしてすぐさま。

 

《Divine Shooter!》

 

「シュート!」

 

五つのうち四つをフェイトちゃんに向けて放つ。

フェイトちゃんはこれを巧みにかわしていき、

 

《ScytheForm!》

 

放った魔力弾を一文字に切り裂いて、反転してこっちに向かってきた。

 

「シュート!」

 

私はそれを残しておいた残り一個のディバインシューターを放つ。

けど、それはフェイトちゃんにかわされてバルディシュの雷の鎌で攻撃される。だが、私は右手を前に出して障壁を張って受け止める。

しばらくそのままの亀甲状態が続き、私は最後に放ったディバインシューターを誘導して、背後からフェイトちゃんに攻撃する。

けど。

 

《Thunder Ballet》

 

「ファイア!」

 

それは当たる前に、至近距離からの魔力弾によって私が吹き飛ばされ、フェイトちゃんはそれを首を傾けてかわし、私が吹き飛ばされた場所へと落ちていった。

爆発により、白煙がもくもくと立ち込め視界が困難ななか、私はフェイトちゃんが降り立った屋上の手摺りに向かって砲撃を放つ。

 

《(Divine Buster!》

 

けど、それはフェイトちゃんに当たる直前にかわされて、フェイトちゃんがいた手摺を丸く消し飛ばす形で消えた。

 

「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」

 

いくらここ最近零夜くんと体力作りをしているとはいえ、元々私は運動が苦手でそんなに体力はない。まあ、以前と比べたら少しはあるけど。そうなると長期戦は私が不利だ。

そんなこと私が思っていると。

 

《やはり実力的には彼女の方が上です。簡単には勝てません》

 

レイジングハートがそう言ってきた。

 

「知恵と戦術はフル回転中。切り札だって零夜くんと一緒に用意してきた。それに零夜くんからの助言もある。だからあとは、負けないって気持ちで向かっていくだけ、でしょ?」

 

《All light master》

 

レイジングハートの機械音声を聞いて、私はフェイトちゃんに向かって飛んでいく。

フェイトちゃんの後ろに回った私は、周囲に魔力弾を10個ほど作り出して、そのうちの五個をフェイトちゃんに向かって射つ。

かわされたディバインシューターの魔力弾は零夜くんが展開した結界の中の建物に当たり、その建物に大きな傷がつく。

ディバインシューター五個をかわしたフェイトちゃんは上に上がって行く。私はそれを追いかけるように、残りの五個のディバインシューターを時差を出して射つ。

そのままフェイトちゃんを追い掛けるように雲の中に入っていく。雲を抜けると、後ろにフェイトちゃんがいて、フェイトちゃんの放った魔力弾をうまく避ける。そして、フェイトちゃんとレイジングハートとバルディシュで唾競り合い。何度か打ち合って、鍔迫り合いの衝撃で後ろに退く。

 

「まだいける、レイジングハート?」

 

《Yes Master》

 

レイジングハートの声とともに、フェイトちゃんとまたぶつかり合う。

しばらく互いがぶつかり、フェイトちゃんのバルディシュの鎌と私のバリアがぶつかった。

そのまま亀甲状態が続いたが、フェイトちゃんのバルディシュの切っ先を逸らして滑るようにし、私は横に逸れてかわした。

私の横を通りすぎていき、距離を開けて浮かぶフェイトちゃんの口から声が聞こえた。

 

「勝つんだ・・・勝って母さんのところに。帰るんだ・・・!」

 

そういい終えると、フェイトちゃんがバルディシュを横に薙ぎ振るった。

 

~なのはside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~零夜side~

 

 

 

「勝つんだ・・・勝って母さんのところに。帰るんだ・・・!」

 

「フェイト・・・」

 

なのはと闘っているフェイトの声が僕の耳に入ってきた。

フェイトはそういい終えると、バルディシュを横に薙ぎ振るった。すると、フェイトの足元に黄色の魔方陣が浮かび、なのはの周囲に幾つかの魔方陣が浮かんでは消え、フェイトの周囲に雷球が左右に並んで複数現れた。その数は今までの数よりも何倍も多い。

さらに、なのはの両腕に黄色い四角い箱のような物が現れた。

 

「設置型のバインド・・・・・・」

 

なのはの両腕に現れた物を見て隣に立つユーノが答えた。

 

「・・・それにあれは・・・・・・?」

 

「あれはちょっとヤバい・・・・・?」

 

「フェイト・・・・・・」

 

「ファランクス・・・・・・撃ち、砕けぇ!!」

 

フェイトの声とともに周囲にある雷球がなのはに向かって撃ち出された。しかもその威力は僕の魔法の射手・連弾300矢ほどのクラス。恐らく、前面範囲攻撃魔法。

なのはも自身の前にピンクの障壁を張って防ぐ。

そのまま撃ち出されていると、フェイトが左手を掲げ上げ、その手に魔力弾が集まっていき、一本の細長い黄色い槍が現れた。

 

「スパーク・・・」

 

フェイトは左手の槍を全力で投げ、

 

「・・・エンド!」

 

最後にそう言った。

フェイトの放った細長い雷槍、スパーク・エンドは物凄い速さでなのはに跳んでいき、なのはの障壁に当たると、一瞬収まったかと思うと次の瞬間、弾け飛んだように爆風が吹き荒れた。

 

「はあ・・・」

 

フェイトが息を吐くと、バルディシュは形を変え通常の形態に戻った。

爆風が収まり煙が立ち込めるなか、少しずつ煙が収まっていくと中から、ほぼ無傷のなのはが出てきた。

 

《行けますか?マスター?》

 

「行けるよ、レイジングハート」

 

《Canon mode!》

 

レイジングハートの機械音声とともにレイジングハートは形態を変え、砲撃形態になった。

 

「くっ・・・!ウアァァアアア!!・・・!?」

 

なのはに向かって飛んでいこうとしたフェイトだが、フェイトの両足と右手にはなのはの丸いバインドが仕掛けられていて動けなかった。

 

「バインド!?いつ・・・?」

 

フェイトが戸惑いの声を上げるなか、なのはは魔力のチャージを始めていた。レイジングハートの砲撃形態の切っ先にピンク色の魔力が集まっていき、レイジングハートの持ち手にトリガーが現れ、なのはがそれを握る。

 

「ディバィィィィィン・・・・・・バスターーーーー!!」

 

なのはの声とともにレイジングハートから凄まじい魔力の奔流がフェイトに向かって放たれた。

フェイトは咄嗟に自由の利く左手を前に出して障壁を張って防ぐ。

 

「あの子だって、もう、限界なはず・・・・・・。これを、耐えきれば・・・・・・」

 

なのはのディバイン・バスターとフェイトの障壁の耐え比べは10秒ほど続いた。なのはの放ったディバイン・バスターをフェイトはなんとか防ぎきったが、フェイトの羽織っていたマントはちぎれ、下の水面へと落ちていった。

安堵の息を吐くフェイトは、次の瞬間キラキラとピンク色の燐光が周囲に浮かんでいるのに気づいた。

 

「これは・・・」

 

「周囲に漂っている魔力残滓・・・?」

 

〈零夜、これは・・・〉

 

「ふふ。ユーノ、アルフ、クロノ、これがなのはの切り札だよ。驚くよ、みんな・・・今からの攻撃に」

 

僕はアルフとユーノ、この映像をアースラから見ているクロノたちにそう返して上空を見上げる。

そこはフェイトの遥か上。上空にはなのはがレイジングハートを構えていた。

 

《Starlight Breaker》

 

レイジングハートの音声とともに浮かんでいた大きなピンクの球体を囲むようにピンクの帯が現れる。

 

「使えきれずにばら撒いちゃった魔力をもう一度自分のところに集める」

 

「集束・・・砲撃・・・・・・」

 

フェイトの驚く声が聞こえてきた。

 

「零夜くんとレイジングハートと考えて。零夜くんが手伝ってくれた、知恵と戦術、私の最後の切り札!」

 

なのははレイジングハートの切っ先をフェイトに向け、

 

「受けてみて!これが私の全力全開!」

 

「くっ!ハアァァアアア!!」

 

フェイトもなのはのスターライト・ブレイカーに対抗するように障壁を5層に分けて張る。

 

「スターライト・ブレイカーーーーー!!」

 

集まった魔力を一点に凝縮して撃ち放たれた砲撃は、ディバイン・バスターより遥かに大きな魔力流となってフェイトに迫った。

フェイトの張った5層の障壁にぶつかると、周囲にも拡散し辺りのレイヤー建造物を破壊していく。

フェイトはしばらく耐えていたが、やがて5層、4層、3層と障壁を破壊されていき、スターライト・ブレイカーのピンクの魔力流がフェイトを呑み込んだ。

やがてスターライト・ブレイカーの奔流が収まると、周囲にはスターライト・ブレイカーの余波で崩壊目前の建造物があり、フェイトのいた場所には煙が立ち上っていた。

 

「フェイトちゃん!」

 

スターライト・ブレイカーをまともに受けたフェイトはそのまま水へと墜ちていった。だが、そのまえに。

 

「やれやれ。やり過ぎだよなのは」

 

予め予測していた僕が、フェイトを抱き抱えていた。そして左手にはフェイトのデバイス、バルディシュがある。

 

「零夜くん・・・・・・」

 

「でも・・・・・・」

 

僕はなのはに近づき、

 

「見事な闘いだったよなのは」

 

「ありがとう///」

 

「フェイト、大丈夫?」

 

「う・・・れい・・・や・・・?」

 

僕の声に気絶していたフェイトが目を覚ました。

 

「そうか・・・負けたんだ私・・・」

 

「うん」

 

フェイトは僕からバルディシュを受け取り、僕となのはから少し離れた。

その時。

 

《零夜くん!》

 

「!」

 

僕は咄嗟に感じた魔力に反応してフェイトのところへ向かう。

 

「零夜!?」

 

「零夜くん!?」

 

フェイトをなのはへと突き飛ばしてその場を離れさせる。

 

「―――術式解放(エーミッタム)障壁最大(バリエース・マーキシム)!」

 

そして上空に障壁を張って、突如として降り注いだ紫雷を防ぐ。

紫雷が止むと、そこにはジュエルシードが21個のうちの半分、10個しかなかった。

 

「やられた。まさかさっきの雷が囮だなんて」

 

さすがの僕も予測してなかったことに舌を巻く。

 

〈クロノ!追跡は!〉

 

〈バッチリだ!今、武装局員を突入させてる最中だ。零夜たちはそこの彼女。フェイト・テスタロッサを連れてアースラに戻ってきてくれ〉

 

〈わかった〉

 

クロノとの念話を終え、僕はなのはたちの方に振り向く。

 

「取り敢えずアースラに戻るよ」

 

僕の言葉になのはたちは無言でうなずき、

 

「―――去れ(アベアット)

 

アーティファクトを閉まって空間を元に戻して、アースラへと転移した。

 

 

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