魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語 作:ソーナ
~零夜side~
え~と、みなさんこんにちは。今作の主人公の零夜です。実は今目の前でとんでもない人たちがいるのです。
それは。
「どうかな零夜くん」
「零夜くん、遠慮することないのよ?」
「まあまあ、二人とも落ち着こうよ」
「そうよ、少し落ち着きましょうよ」
四人・・・・・・ではなく4神の女神たちがいるからなのです。
「最初はアマテラスさんだけだったのになんでこんなことに?」
あまりの光景に驚きを通り越してなにも言えない僕でした。
時は遡ること2時間前。
2時間前
ジュエルシード事件から数日たったある日。
「はい」
『あ、零夜くん。アマテラスです。お元気でしたか?』
「こんにちはアマテラスさん。一応は元気です」
僕のスマホの着信音が鳴り、繋げると相手は僕を転生させてくれたアマテラスさんだった。
「それで今日はどうしたんですか?」
『あ、実は今から零夜くんの家に伺おうかなって思ってまして』
「え!?あ、アマテラスさん僕の家に来れるんですか!?」
『ええ、まあ。詳しいことは3分後に玄関でお会いしましょう』
「わ、わかりました」
そう言うと通話が切れ、その3分後ジャストに。
"ピンポ~ン"
インターホンがなった。
玄関に行き扉を開けると、
「お久しぶりです零夜くん」
アマテラスさんがいた。
「こ、こんにちはアマテラスさん。お久しぶり・・・・・・です」
「ええ」
「取り敢えず中へどうぞ」
「では、お邪魔しますね」
アマテラスさんを家の中に入れ、リビングに案内した僕は、台所からお茶とお茶菓子をもって戻った。
「え~と、粗茶ですがどうぞ」
「あ、いえ、そこまでお気遣いしなくても・・・・・・」
アマテラスさんは微笑んでそう言った。
「それで・・・・・・今日はどうしたんですか?」
アマテラスさんと対面する形で座りお茶を飲んでアマテラスさんに訪ねる。
「零夜くんの様子を見に来ました」
「へ?」
僕はつい変な声を出して返事をしてしまった。
「そ、それだけですか?」
「はい」
微笑みながら言うアマテラスさんに僕は動きを止めた。
「そう言えば零夜くん」
「はい」
「見事!原作
「ゲホッ!コホッ!ケホッ!は、はい!?げ、原作破壊!?」
「はい♪」
「え、マジですか」
「はい♪大マジです♪」
僕は知らず知らずのうちに原作を破壊していたことに驚き、つい飲んでいたお茶を吹き出すところだった。
「え、えっと、それって大丈夫なんですか?」
恐る恐る聞いてみると。
「大丈夫ですよ。そもそも、零夜くんをこの世界に転生させたときから本来の時間軸ではなく、全く違う時間軸になってますから。それに本来ならアーティファクトはこの世界にはありませんし、原作では先日のプレシア・テスタロッサさんとアリシア・テスタロッサちゃんが生きているなんて無かったので」
「そ、そうなんですね」
つまり、原作の『リリカルなのは』の時間軸と今僕のいる『リリカルなのは』の時間軸は全くの別の時間軸になっているということだ。言うなれば、僕のいるこの世界はもしもの世界。原作のIFということだ。
「ご、ごめんなさい。なんか原作破壊しちゃったみたいで」
「あ。いえ、いいんですよ零夜くん。出来ることなら零夜くんにはこれからも自分の正しいと思うことをして、色んな人を助けてあげてください。私は零夜くんに幸せになってもらいたいんです」
「アマテラスさん」
僕はアマテラスさんの優しさに、どこか母性を感じた。
「あの、アマテラスさん。聞いてもいいですか?」
「はい」
「どうして僕にそこまで肩入れしてくれるんですか?」
僕は前々から気になっていたことを尋ねた。
するとアマテラスさんは少し考えた感じに手を頬に当て言った。
「う~ん・・・わたしが零夜くんを気に入った、ってのも一つの理由なんですが・・・・・・そうですね・・・何故か零夜くんを放っておけなかったんです」
「僕を放っておけなかった・・・ですか?」
「はい。零夜くん。零夜くんは転生する前、死んでしまう前のことは覚えてますか?」
「ええ。一応たまに夢に見ます」
「実のところ、わたしはあなたが死ぬ前から見ていたんです」
「え?」
「あなたほど哀しみに満ち溢れている人は見たことありませんでした。これからも観察を続けて行く矢先にあんなことがありまして」
「なるほど・・・・・・」
「だからですかね。わたしはここであなたに第二の人生を謳歌してもらいたいんです」
アマテラスさんはなんでもお見通しみたいだ。さすが神様だね。
「大丈夫です。現に今、僕はこの世界で楽しく過ごしてます。確かにちょっと・・・・・・いえ、かなり寂しいですけど、僕にはなのはやはやて、アリサやすずかたち。それに、この間友達になったフェイトやアリシア、クロノ、ユーノたちや色んな人がいますから。大丈夫ですよ。これも全部アマテラスさんが僕のことを色々と気遣ってくれて助けてくれるからです。むしろ、僕の方がお礼を言いたいです」
「零夜くん」
「だからアマテラスさん。僕をこの世界に転生させてくれてありがとうございます」
僕はアマテラスさんに十分この世界を謳歌していることを伝え、お礼を言う。
「いえ・・・・・・。零夜くんが楽しんでいるのならわたしも嬉しい限りです」
アマテラスさんは慈母の微笑みを浮かべて言った。
すると、その途端。
「あ~!やっと見つけたよアマテラス!」
「一人だけ降りるなんて狡いわよ」
二人の女性の声が響き渡った。
「こ、この声は・・・・・・」
アマテラスさんはどうやらこの声の主が誰か知っているみたいだけど。
そう思っていると、ソファーの横に純白の扉が現れその扉のなかから二人の女性が姿を表した。
「まったく、会いに行こうとしたらいないんだもん」
「かなり探したわよ」
出てきた女性は二人ともかなり美しく、アマテラスさんと同じほどだった。
右側の女性の格好は淡い青と白を混ぜたワンピースにカーディガンを羽織った感じで白金の長い髪の毛を凪がしていて。左側の女性はラフな白いシャツとブラウス、銀のスカートで長い白銀の髪を一つ縛りにしてポニーテールにしていた。
「あ、アフロディーテ、アテナなんでここに・・・・・・っていうかどうやってここに来たの!?」
現れた二人の女性に眼を見開きながら聞くアマテラスさんは驚きを浮かべていた。
あれ、アフロディーテにアテナって確かギリシャ神話のオリュンポス十二柱の女神だったような・・・・・・。
とっさに脳裏にそんなことを思い浮かべていると。
「二人とも、速すぎです!」
またしても純白の扉が現れ、その中から一人の女性が現れた。
「が、ガブリエル!?ガブリエルまでなんでいるのですか!?」
「いやー、まあ、いろいろあって」
ガブリエルと呼ばれた女性は臼緑色のチュニックを着てその上にカーディガンを羽織り、長い若葉色のスカートを着ていた。髪は長く、淡い緑色の髪を靡かせていた。
「あの、アマテラスさん。お知り合いですか?」
「ええ。右からアフロディーテ、アテナ、ガブリエルよ。わたしの友達なのよ」
「なるほど」
「それで、三人とも今日はどうしたの?」
アマテラスさんがいつの間にか座っていたアフロディーテさんたちに聞いた。
僕はその隙に、アフロディーテさんたちのぶんのお茶とお茶菓子を用意して持ってくる。
戻るとアマテラスさんが額に手を当ててため息をついていた。何かあったのかな?
「え~と、粗茶ですがどうぞ。アフロディーテさん、アテナさん、ガブリエルさん」
僕は持ってきたお茶とお茶菓子をアフロディーテさんたちの前置いた。
「あ、ありがとう♪」
「ありがとう」
「ごめんなさいね」
僕はアマテラスの隣に行き尋ねた。
「あの、アフロディーテさんたちはなぜここ?」
「三人とも、零夜くんがどんな子なのか知りたかったみたいです。それで来たと」
「な、なるほど・・・・・・」
僕なんか見てもあんまり意味無い気がするけどなぁ。と思ってしまった。
そこへガブリエルさんが。
「ねえねえ、君がアマテラスが気にかけている転生者くん?」
「あ、はい。天ノ宮零夜です」
「天ノ宮零夜くんか。零夜くん、って呼んでもいいかな?」
「はい。いいですけど」
「ありがとう零夜くん。私のことはガブリエルって呼んでね」
「えっと・・・ガブリエル・・・・・・さん・・・・・・」
「"さん"はいらないよ~」
「えっと、ガブリエル・・・・・?」
「うん♪これからよろしくね」
「よ、よろしくお願いします」
ガブリエルさん・・・・・・ではなく、ガブリエルと挨拶をしていると。
「あー、ガブリエルだけずるい~。零夜くん、私のことはアフロディーテって呼んでね。もちろん、"さん"付けはいらないよ」
「えっと・・・・・・アフロディーテ・・・・・・?」
「はい♪良くできました」
「零夜くん、私のことはアテナって呼んで。私も"さん"づけじゃなくていいわよ」
「は、はい。えっと・・・・・・アテナ・・・・・・?」
「ええ」
「狡いです。わたしは未だにアマテラス"さん"付けなのに。ガブリエルやアフロディーテ、アテナは呼び捨てなんて。零夜くん、わたしのこともアマテラスでいいですよ!」
「ええ・・・・・・」
「さあ!」
「えっと・・・・・・アマテラス・・・・・・」
「っ!はい♪良くできましたですね。もういっその事、零夜くんのお姉ちゃんになっちゃいましょうか」
「はい!!?」
唐突に言ったアマテラスさんの言葉に素っ頓狂な声を上げた僕は決して悪くないはず。たぶん。
「いいわねアマテラス!」
「どうせなら私たちも零夜くんのお姉ちゃんになりますか?」
「いいかも」
知らぬ間に話があっという間に進んでいってしまっている。唖然とその光景を見ていると。
「ねっ、零夜くん」
「はい。どうしたんですか・・・アフロディーテ?」
「ちょっと、私のことお姉ちゃんってつけて呼んでみてくれるかな?」
「えっと・・・・・・アフロディーテお姉ちゃん・・・・・・?」
アフロディーテをお姉ちゃん付けで呼んでみた。すると、お姉ちゃんと呼ばれたアフロディーテさんは顔を赤くして、何故か悶えていた。なんで!?
「うっ・・・。こ、これはかなりいいかも」
なんか小声で言っているけど大丈夫かな?
「あ、じゃあ私のこともお姉ちゃんって呼んでくれる?」
「私もお姉ちゃんって呼んでほしい」
さらにガブリエルとアテナが眼をキラキラさせて言ってきた。
「ガブリエルお姉ちゃん・・・・・・?」
「はうっ・・・・・・!」
「アテナお姉ちゃん・・・・・・?」
「ひうっ・・・・・・!」
二人をお姉ちゃんと呼ぶと、またしても何故かアフロディーテと同じように顔を赤くして悶えていた。ガブリエルにいたっては鼻血?をだしていた。
なんで!?
「(お姉ちゃん・・・か・・・・・・。懐かしいなあ。僕がお姉ちゃんって呼んだのって愛奈美お姉ちゃんだけなんだよね。華蓮は幼馴染で同い年だったし)」
僕は"お姉ちゃん"という言葉に不意にそう脳裏に思い出して懐かしんだ。
そう懐かしんでいると。
「あ、あの零夜くん。出来ればわたしのことお姉ちゃんって呼んでくれますか」
アマテラスがモジモジと体を震わせて言ってきた。
「え、えっと、アマテラスお姉ちゃん・・・・・・?」
「ひゃっ・・・・・・!お姉ちゃん・・・・・・この響きいいですね」
「「「うんうん!」」」
アマテラスたちは顔を赤くしながらうなずいている。
「そんなわけで私たちと家族にならない?」
「え、え~と・・・・・・」
「どうかな零夜くん」
「零夜くん、遠慮することないのよ?」
「まあまあ、二人とも落ち着こうよ」
「そうよ、少し落ち着きましょうよ」
とまあ、ここで最初のところに戻る訳で。
何故かアマテラス、アフロディーテ、アテナ、ガブリエルから家族にならないかと言われています。
「ど、どうしたらいいかな」
僕は戸惑いながら自分のデバイスのリンカーネイト、レイオブホープ、ステラメモリーの三人に聞いた。
《私たちに聞かれても・・・・・・》
《零夜くんが良いと思うなら良いと思うよ》
《わたくしはマスターにお任せしますわ》
「ええ・・・」
デバイス三人からはあまりいい答えが聞けなかった。
やっぱり僕が考えるしかないみたいだ。
「えっと、ちなみにアマテラスたちはここに住むんですか?」
僕は一番疑問に思っていたことを聞いた。
「わたしとしてはここに住みたいんですけど・・・・・・」
「あまり私たちは下界に干渉してはならないからね~」
「家族と言っても、一緒に住むとかではなく保護者のような感じです」
アマテラスたちの言葉を聞いた僕は、少しだけ悩んでから答えを言った。
「あ、あの、僕でよければ」
「「「「いいの(んですか)!?」」」」
「はい」
「「「「よしっ!」」」」
アマテラスたちはガッツポーズを取っていた。
僕としても家族が増えるのは嬉しいから良かったと思ってる。
「じゃあ、今度から私たちのことはお姉ちゃんって呼んでくださいね♪」
「わかりました、アフロディーテお姉ちゃん」
一気に家族が四人も。それも義理とは言えお姉ちゃんが出来たことに僕は嬉しかった。
「そうなるとわたしたちのこの世界での呼び名を考えないといけないですね」
「そうね。名字は零夜と同じ天ノ宮で良いとして、名前を考えないと」
「そうだね」
どうやら、この世界での呼び名。名前を考えるらしい。けど、名字が僕と同じ天ノ宮でいいのかな?
僕がそう考えていると。
「決まりました」
どうやら決まったみたい。速い。
そう思っているとアマテラスお姉ちゃんから順に。
「わたしのここでの名前は
「私は
「私は
「私は
アマテラスお姉ちゃんが明莉。アフロディーテお姉ちゃんが美咲。アテナお姉ちゃんが知智。ガブリエルお姉ちゃんが翼となった。
「これからこの世界ではそう呼んでください零夜くん」
「わかりました。アマテラス・・・じゃなかった明莉お姉ちゃん」
「あ、敬語とかもそう言うのも無しですよ♪」
「うん。わかった、美咲お姉ちゃん」
こうしてこの世界での僕の従姉としてアマテラスお姉ちゃんたちは、天ノ宮明莉、天ノ宮美咲、天ノ宮知智、天ノ宮翼と名乗るようになった。
お姉ちゃんたちは基本は天界で僕を見守るそうで、危ないときや行事など何かあったときは来るらしい。
そして、さらにそこに新しく家族が増えた。しかも3人も。その3人とは。
「こんにちはリンカーネイトとこと天ノ宮
「はじめまして!レイオブホープこと天ノ宮
「わたくしはステラメモリーこと天ノ宮
僕のデバイスの3人だった。
明莉お姉ちゃんたちが僕のデバイスに擬人化インターフェースを付けてくれて、何時でもデバイス型や人型となることが出来るようになったのだ。
これに関してはリンカーネイトこと凛華たちは大喜びだった。それはいいんだけどこれで僕の家族が女子7人、男子は僕一人となってしまっていた。まあ、前世では基本、愛奈美お姉ちゃんと華蓮と過ごしていたから慣れていたりする。ちなみに、凛華は長女、星夜は次女、澪奈は三女らしい。
「あはは・・・。これからもよろしくね、凛華、星夜、澪奈」
「もちろんです零夜くん」
「もちろんだよ零夜くん♪」
「わかっていますよ零夜」
こうして僕の家、天ノ宮家は従姉の明莉お姉ちゃんたち4人と、凛華たち姉妹3人と僕と8人家族になりました。まあ、基本は僕たち4人で過ごすんだけどね。
そのあと、明莉お姉ちゃんたちは天界に帰っていき、僕たちは凛華たちの服や日用品を買いに街に出掛けたのだった。