魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

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A´s
起動


 

~零夜side~

 

 

「こんにちは~」

 

「待っとったよ零夜くん」

 

ジュエルシード事件から1ヶ月半程経ったある日。僕ははやての家を訪ねていた。

その理由は。

 

「お待たせはやて。グレアム叔父さんは?」

 

「もういるで。それとアリアとロッテも来とるで」

 

「え!アリアさんとロッテさんもいるの!?」

 

はやての今の保護者のグレアム叔父さんが来てるとはやてから連絡を受けたからだ。

 

「やあ。久しぶりだね零夜君」

 

「お久しぶりですグレアム叔父さん!」

 

リビングに入ると優しい微笑みを浮かべた50歳後半の男性がいた。この人がはやての叔父のグレアム叔父さんだ。

 

「息災でなによりだよ」

 

「グレアム叔父さんこそ。元気そうで良かったです」

 

僕とグレアム叔父さんが知り合ったのは今から二年前の一年生の夏頃だ。はやてに呼ばれて家に行ったときにそこにいたのがギル・グレアム叔父さんなのだ。

 

「ひっさしぶりだにゃ~、零夜」

 

「久しぶりだね零夜」

 

「ロッテさん!アリアさん!お久しぶりです!」

 

グレアム叔父さんと挨拶していると後ろから、グレアム叔父さんの娘のロッテさんが抱き付いてきた。台所からはアリアさんが顔を出してきた。

 

「うーん、やっぱり零夜の抱き心地は最高だにゃ」

 

「く、苦しいですロッテさん」

 

抱き着かれるのはいいんだけど頬刷りをしてきたり強く抱き締めてくるのはちょっと勘弁してほしいかな。

僕がそう思っていると。

 

「ははは。これこれロッテ。零夜君が苦しそうだぞ」

 

「狡いでロッテ」

 

「ロッテそこまでにしときなさい」

 

グレアム叔父さん、はやて、アリアさんが助けてくれた。のはいいんだけどはやてさん?なんであなたは膨れっ面をしているんですか?

 

「はーい」

 

3人に言われて渋々ロッテさんは僕を放してくれた。

僕は苦笑いをしながらはやての横に座った。

 

「それでグレアム叔父さん、今日はどうしたんですか?」

 

僕は海外。確か英国に住んでいて滅多にこれない筈のグレアム叔父さんに聞いた。

 

「なに、ここ最近忙しくてね。やっと休暇が取れたから君たち二人の様子を見に来たのだよ」

 

「僕もですか?」

 

「ああ。私は零夜君の保護者ではないが、それに近いと私は勝手だが思ってる」

 

「勝手だなんて・・・・・・」

 

「まあ、叔父さんと呼んでくれて嬉しいと言うのもあるよ」

 

「それは父様だけじゃないよ」

 

「あたしたちも零夜のことははやてと同じ様に弟だと思ってるからね」

 

「アリアさん・・・ロッテさん・・・」

 

「それに、はやてはきみといるとすごく嬉しそうだからね」

 

「ちょっ!ぐ、グレアム叔父さん!」

 

笑いながら言うグレアム叔父さんにはやては顔を赤くしていた。

 

「?はやて、顔赤いけど熱?」

 

「な、なんでもないで!」

 

「そ、そう?」

 

はやての額に手を当てて熱を測ると更に顔が赤くなったが、はやては熱ではないと言っているから大丈夫かな?

 

「あらら。これははやても大変だ」

 

「とんだ朴念仁だにゃ」

 

「ははは。若いっていうのは良いことだ」

 

「???」

 

グレアム叔父さんたちが何か言ってるけどどういう意味だろう?意味の理解できない僕はただ首をかしげるしかなかった。

そうして時間は過ぎていき、夜7時ぐらいになるとグレアム叔父さんたちは英国に帰るために八神家を後にした。もちろん、僕とはやてはグレアム叔父さんたちと夕飯を食べた。料理を作ったのは僕とはやてで、アリアさんとロッテさんはそれを見物してグレアム叔父さんはお仕事関係なのかな?電話を5分ほどしてから僕たちのことを見守ってくれていた。

 

「よかったね。グレアム叔父さんたちが元気そうで」

 

「せやな~。毎月手紙は送ってるけど実際に会うのは随分と久しぶりやからね」

 

僕はグレアム叔父さんたちが帰った後も、はやてと一緒にいた。ちなみにリンカーネイトこと凛華たちは天ノ宮家でお留守番中だ。今度はやてに紹介したいな。

 

「最後にあったのは去年の冬ごろ・・・・・・だったかな?」

 

「うん。まあ、ここ最近零夜くんが来て来れはるから私は寂しくないで」

 

「それは僕もだよはやて」

 

「ふふふ、おおきにな」

 

僕とはやてはリビングで暖かい紅茶を飲みながら話す。僕としてもはやてといると楽しいからこの時間は心地いい。

 

「そういえばそろそろはやての誕生日だよね」

 

「そういえばそうやったな」

 

「何か欲しいものとかってある?」

 

「う~ん・・・・・・せやな~・・・・・・あ!零夜くん!ってのはどうや?」

 

「なんで僕なのさ・・・・・」

 

僕は呆れたようにひきつり笑いを浮かべて苦笑した。

 

「あはは。冗談やで冗談」

 

はやては面白そうに笑って答えた。

 

「特にないかな。私は今の日常が続いてくれればそれでええよ」

 

「はやて・・・・・・」

 

はやての今の日常というのに僕は表に出さずに少し影を内心募らせた。

今僕の友達の中で苦しんでいるのははやてだから。

僕はそう思いながら楽しそうに話すはやてを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 6月3日 

 

 午前10時  海鳴大学病院

 

 

時は過ぎはやての誕生日前日。僕ははやての付き添いで海鳴大学病院に来ていた。

検査が終わった後、僕は石田先生と二人だけで話していた。

 

「それで石田先生。はやては」

 

「前回と同じよ」

 

つまり変化なしと言うことだ。

 

「原因は分からないんですか」

 

「足の筋肉が麻痺してるんだと思うんだけどよくわからないのよ。一応、治療法もいろんなところから探しているんだけど・・・・・・」

 

石田先生は顔を俯かせて首を横に振る。

 

「そうですか・・・・・・」

 

「ええ」

 

雰囲気が暗い感じになる中、僕は石田先生に言った。

 

「ところで石田先生、このあと予定とかありますか?」

 

「いえ。明日は忙しいから無理だけど、今日はお昼までだから。その後は特にないわね」

 

「よかったらですけど、この後はやてのお誕生日を一緒に祝いませんか?」

 

「いいわよ。わたしも丁度はやてちゃんと零夜くんにそう提案しようと思っていたところよ」

 

「じゃあ、今日午後6時からはやての家でいいですか?」

 

「ええ」

 

「それじゃあはやてのことお願いします。僕は誕生日の準備をしますので」

 

「わかったわ。まかせてちょうだい」

 

僕は石田先生にそう言うと、はやてのことを石田先生に任せ、海鳴大学病院からショッピングモールに行って食材を買い込み、翠屋に行った。理由は。

 

「ありがとうございます、桃子さん」

 

「いいのよ。友達の誕生日なんでしょ?」

 

はやての誕生日ケーキを翠屋のパティシエである桃子さんに頼んだからだ。

 

「はい。あ、この事はなのはには秘密で」

 

「ふふ。わかったわ」

 

片目を瞑って悪戯っ子のような笑みを浮かべて桃子さんは答えてくれた。はやてのことをなのはに言わないのは、なんとなくイヤーな予感がするからだ。ちなみに桃子さんにもはやてのことは言ってなく、ただ友達の、としか言ってない。

 

「さてと、後は料理だね。ここは、明莉お姉ちゃんからもらった特典で、うんと美味しい物を作らないとね」

 

僕は翠屋で受け取ったケーキを持って、一度自分の家に戻ってからはやての家に向かった。

家に戻った理由は。

 

「凛華、星夜、澪奈、いる~?」

 

「いますよ~」

 

「いるよ、零夜くん」

 

「いますわ、マスター」

 

「これからはやての家ではやての誕生日をするんだけど3人も来ない?」

 

「「「もちろんいきます!」」」

 

「じゃ、行こうか」

 

凛華たちを連れていくためだ。

凛華たちのことは一ヶ月近く前に、親戚の従姉のお姉ちゃんとはやてに説明した。もちろん、石田先生も面識はある。僕が学校ではやてに着いて行けないときに凛華たちに付き添ってもらってるのだ。はやてと凛華たちはすぐに打ち解けて、姉妹や昔からの友達のようにとても仲が良い。ちなみに凛華たちのことはまだなのはたちには言ってない。なのはは既に魔法のことに踏み込んでいるからもあるし、僕のデバイスを知っているからだ。まあ、近いうちに説明するつもりだけど。

凛華たちと話ながら歩くと、あっという間に八神家に着いた。はやてから貰った鍵で開け中に入った僕らは早速行動を開始した。

 

「さて、始めちゃおうか」

 

「「「はい!」」」

 

 

「凛華は僕と一緒に料理を。澪奈は掃除を、星夜は飾り付けとかお願い」

 

「わかりました」

 

「まかせて」

 

「畏まりました」

 

「うん。それじゃ、開始!」

 

ケーキを冷蔵庫に入れて、僕らはそれぞれの役割行動をした。

そしてその数時間後。

 

 

『ただいま~』

 

『お邪魔します』

 

 

はやてと石田先生の声が玄関から聞こえてきた。

 

「お帰りはやて」

 

「あ!零夜くん!」

 

僕の姿を見るなりはやては少し怒ったように僕に詰め寄った。

 

「なんで勝手に帰ったん?ちょった寂しかったんよ」

 

「ご、ごめんはやて。ちょっとやることがあって」

 

「やること?」

 

「うん。さ、中に入って」

 

「ええけど。なんや?」

 

僕に促されて不思議そうな表情を浮かばせてはやてはリビングに入った。

入ったそのとき。

 

 

"パンッ!パンッ!"

 

 

何かが破裂したような音がした。

そして。

 

「一日早いけど。誕生日おめでとう、はやてちゃん!」

 

「おめでとう、はやて~!」

 

「おめでとうございます、はやてさん」

 

凛華、澪奈、星夜がクラッカーをその手にもってはやてに声をかけた。

 

「こ、これは一体・・・・・・」

 

戸惑うはやてに僕は後ろからはやてに説明した。

 

「明日、はやての誕生日でしょ?ほんとは明日祝いたかったんだけど石田先生、明日は忙しくて来れないみたいだから、一日早いけど今日お祝いすることにしたんだ」

 

「黙っててごめんなさい、はやてちゃん」

 

僕ははやてに説明して、石田先生は両手を合わせてはやてに謝っていた。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「はやて?」

 

僕は先程から静かなはやてに声をかけた。

 

「え~と、お気に召さなかった、かな?」

 

「ちゃう・・・。その逆や」

 

「逆?」

 

「うん。とっても嬉しいで、零夜くん!」

 

はやてはとびきりの満面の笑みで僕を見た。

 

「石田先生も凛華ちゃんも澪奈ちゃん、星夜ちゃんもありがとな。私とっても嬉しい」

 

「はやてちゃん・・・」

 

石田先生ははやての嬉し泣きに当てられたのか、目元に手の甲を当て、目元から出た滴を拭った。

 

「さっ、こっちだよはやて」

 

「うん!」

 

僕ははやてをテーブルの席に押して、料理を次々ともってきた。

 

「うわぁ~。さすがやな零夜くん」

 

「相変わらず凄いわね。女として自信なくすわよ」

 

はやては目をキラキラと輝かせ、石田先生は苦笑いを浮かべていた。

 

「それじゃ食べようよ」

 

「せやな。そんじゃ、いただきます」

 

「「「「「いただきます!」」」」」

 

はやての合掌により、僕らはさっそくご飯を食べた。ちなみに凛華たちはデバイスだが普通に食事もできる。

基本的には僕と凛華が作ったから味とかは問題ないはずだ。元にはやてと石田先生は美味しそうに食べていた。この姿を見ていると作ったかいがあるよ。

それからしばらくしてデザートの桃子さん特性翠屋のケーキを6人で分けて食べ、はやてにプレゼントを渡した。石田先生ははやてによく合う白色のスカーフを、凛華はブックカバーを、星夜は写真立てを、澪奈は髪飾りを、そして僕はペンダントを渡した。

はやてのプレゼントはこの間、凛華たちと出掛けたときに買ったものだ。プレゼントを受け取ったはやてはまたしても涙を浮かべ笑みになり僕に車イスごと抱き付いてきた。抱きついてくるのは良いんだけど、石田先生のその母親みたいな表情はなんですか!?

僕は石田先生にそう思いながら抱きついているはやての頭を優しく撫でた。

そして数時間後。

 

「えーと、はやてさん?」

 

「なんや零夜くん」

 

「なんで僕はまたはやてのベッドの上にいるのでしょうか」

 

僕は何故かはやての部屋にいた。

凛華たちは隣の部屋で寝ている。もちろん念話をすればいつでも来れる。

 

「いいやんか。それとも零夜くんは私と一緒に寝るの嫌なん?」

 

「そういう訳じゃないけど・・・・・・って、なんか前にもあった気がするよこのやり取り」

 

「ははは。そうやったけか」

 

「うん。まあ・・・・・・いいよ」

 

「やった!」

 

僕がそう答えるとはやてはしてやったりと言わんばかりの表情になった。もしかして嵌められた?

そう頭の片隅に思いながら、はやての貸してくれた本を読む。

それから時は過ぎ。

 

「あ。もう12時」

 

「ホントだ。そろそろ寝ないと」

 

「そうやね」

 

僕とはやてがそう会話し、時計の針が12時に。6月4日、午前0時を指したそのとき。

 

「「ん?」」

 

急にはやての部屋の机の方から紫色の光が光ってきた。

僕らは恐る恐る光の発生元を見た。

光の発生元は、一冊の本だった。

 

「(あれは・・・・・・確かはやてが読めないって言っていた本だよね?しかも魔力も少しあったけ?)」

 

僕はその本を見てはやてを庇いながら警戒するように見る。

その瞬間。

 

「うわっ!」

 

「きゃっ!」

 

地震のような揺れが僕らを襲った。

 

「はやて!」

 

僕ははやてをギリギリのところで支え未だに光、更に燐光が強くなっていく本を見る。

 

「(今の魔力振動?!まさか・・・・・)」

 

今の振動をそう判断していると、本は宙に浮きはやての方に近寄ってきた。

 

「え、ええ。れ、零夜くん、こ、これって・・・・・・」

 

「ぼ、僕にもわからない」

 

怯えるはやてと、戸惑う僕をよそに不気味に光る本は内部からなにか出るように四方を鎖で縛られているのを強引に引きちぎった。

そしてついに開かれた本のなかの頁は真っ白。なにもかかれていなかった。

そのまま白紙の頁がパラパラと捲られていき本が閉じると。

 

Ich hebe das Siegel auf(封印を解除します)

 

そう機械音声が本から聞こえた。

 

「(まさかこの本って魔導書!?)」

 

僕がそう思うのと同時に。

 

Anfang(起動)

 

魔導書らしき本が再び機械音声を発した。

すると。

 

「えっ!?」

 

はやての胸から小さな明るい光輝く球体が出てきた。

 

「まさかリンカーコア?!はやてのなかに!?」

 

僕ははやての中から魔導士の源であるリンカーコアが出てきたことに驚いた。

そんな僕の驚きを他所に、魔導書とはやての中から出てきたリンカーコアが同じ高さになると、見たことない黒紫色の魔方陣が現れ、目映い閃光を放った。

次に目を開けるとそこには少し大きくなったはやてのリンカーコアらしきものが浮かび上がっていた。

 

「!」

 

「はやて・・・・・・・!?」

 

息を呑んだはやての視線の先にはさっきの黒紫色の魔方陣があり、その上に4人の男女がいた。

 

「闇の書の起動を確認しました」

 

「我ら、闇の書の蒐集を行い。主を守る守護騎士でございます」

 

「夜天の主のもとに集いし者」

 

「ヴォルケンリッター、なんなりと命令を」

 

上から順に一番前にいるピンクの長い髪をした女性がいい、そこから左の緑の髪の女性がいい、その隣の白髪の男性、赤い紙の女子?が言った。

 

「ヴォルケンリッター・・・・・・(凛華!澪奈!星夜!今すぐはやての部屋に来て!)」

 

行きなり現れた4人の男女を見ながら、すぐさま念話で凛華たちを呼ぶ。

そういえばさっきからはやての声が聞こえないような・・・・・って!

はやてを見るとはやては目を回して気絶していた。

 

「は、はやて!?だ、大丈夫、はやて!?」

 

僕はすぐさま視線をはやてに移してはやての様子を見る。

すると、小さな赤い髪の女の子が近寄ってきた。

どうやらなんの反応のないはやてを見にきたみたいだけど。

 

「動かないで!」

 

僕は警戒心を高くしてその女の子に言う。

その瞬間。

 

「お待たせしました零夜くん!」

 

凛華たちが扉を開けて入ってきた。

 

「な、なんだお前たち!」

 

「それはこっちの台詞だよ。あなたたちどこから入ってきたの」

 

赤い髪の女の子の問いに凛華が聞き返す。

はやての家の周囲には僕の家と同じ結界を張っている。結界の種類は、侵入者防止、内部転移不可などだ。たとえ転移してきてもすぐさま僕に伝わるようにしている。それが伝わってないと言うことは転移ではない。僕がはやての家に結界を張っている理由は、幾ら独り暮らしとはいえ、はやてはまだ10歳にも満たない女の子だ。さすがに友達として心配するからだ。

 

「何者だお前ら。ただの一般人ではないな・・・・・・魔導士か」

 

先頭の恐らくこの人たちのリーダーと思う女性が聞いてくる。

 

「だとしたら何かな?それにあなたたちは何者?」

 

「我らは主を守る守護騎士、ヴォルケンリッター」

 

「守護騎士?」

 

「それはこの闇の書と呼ばれる魔導書のプログラムってことでいいのかな?」

 

「ああ」

 

僕の未だに浮かんでいる魔導書、闇の書に視線を向けて問う。

闇の書に視線を向けたその瞬間。

 

「うっ・・・!」

 

目映い光に包まれた。

次に目を覚ますと、そこはなにもない海のような感じの場所だった。

 

「ここは・・・」

 

周囲を見渡し、自身の体を見ると服装ははやての部屋で着ていたのと同じだった。

 

「凛華!澪奈!星夜!」

 

3人のデバイスを呼ぶが応答はなかった。

すると。

 

「ここではなにも喚べません」

 

後ろから声が聞こえた。後ろを振り向くとそこには、闇の書を脇に抱えた銀髪の一人の女性がいた。

 

「あなたは・・・・・・」

 

「私はこの魔導書の管制人格です。我が主の親友」

 

「闇の書の管制人格?」

 

僕はその女性に訪ねる。

 

「はい」

 

「それで何故あなたは僕をここに?」

 

「あなたにはお願いがあります」

 

「お願い?」

 

「はい。守護騎士たちは望まぬ戦いを繰り広げていました。ただ、主の望むままに何年も・・・何年も・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「ですから今回の我が主、マスターはやてを助けてほしいのです。あの心優しい主を」

 

「わかってるよ。大丈夫、はやてのことは必ず助ける。そして、あなたがあの守護騎士たちもはやてと同じように助けてほしいのなら、僕は助けるよ。僕の魔法はそのためにあるんだから」

 

「よろしくお願いします」

 

「まかせて」

 

そう言うと辺りが急に光、その場から消え去った。

次に目を覚ますと、はやての部屋に戻っていた。

 

「零夜くん、大丈夫?」

 

「大丈夫だよ澪奈。星夜、はやての様子は」

 

「気絶してるだけですわ」

 

「そう。取り敢えず病院に連れていこう」

 

僕ははやてに暖かい服を着せてお姫様だっこで抱き上げた。

 

「主をどこに連れていくつもりだ?」

 

「病院だよ。君達が出てきて驚いて気絶したみたいだからね。どうする、君たちは?」

 

「我々も行こう」

 

「わかった。凛華、はやての車イスをお願い」

 

「はい」

 

僕ははやてを抱き抱えて石田先生に連絡して海鳴大学病院に凛華、澪奈、星夜と守護騎士たちと一緒に向かった。

 

 

 

 

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