魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語 作:ソーナ
~零夜side~
みなさんこんばんわ。今作の主人公の天ノ宮零夜です。さて、みなさんは夏と言えば何を想像しますか?海や旅行、プールに肝試し、そして学生は夏休みの課題、など色々ありますね。
そんな夏休みもあと半月の僕らは今、地元の海鳴市で開催されてる夏祭りに来ています。
「た~まや~~!」
「はは。まだだよ聖良。まだ花火が射ち上がってないからね。それは花火が射ち上がってから言うものだよ」
「そうなのお兄ちゃん?」
「うん」
間違った覚え方をしている聖良に苦笑しながら正しい知識を教える。大方、はやて辺りが間違った知識を教えたんだと思うけど。
聖良に正しい知識を教えていると隣から。
「あはは。相変わらずレイくんは聖良ちゃんに甘いね」
「そうかな夜月?」
「ええ」
浴衣姿の夜月が微笑みながら言ってきた。
ちなみに、聖良たちもちゃんと浴衣姿です。浴衣が何処にあったのかと言うと、自宅の倉庫にありました。
夜月と喋っていると。
「お、マスターたこ焼きがあるぜ!」
同じく浴衣姿のソラが興奮気味に言った。
「ほんとね。はい、ソラ幾つかたこ焼き買ってきたらどう?」
そう言うと夜月は手提げからお金を取り出してソラに渡した。
「サンキューだぜマスター!イリアも行こうぜ!」
「え!?ちょっ!?ソラ~?!」
戸惑うイリアを無視してソラは浴衣姿のイリアの手を引っ張って屋台のたこ焼き屋に駆けていった。
「イリアはソラに引っ掻き回されてて大変だね」
「まあ、イリアも楽しそうだからね。ソラもさすがに滅茶苦茶なことはしないから」
「はは。ジュデッカとカイーナは?」
「あの二人は・・・・・・」
夜月が見る先には。
「ジュデッカ、勝負です」
「いいでしょう。負けませんよカイーナ」
「こちらもです」
金魚すくいの屋台で何か対戦している、同じく浴衣姿のジュデッカとカイーナの姿があった。二人とも人型になったのね。
「あはは・・・・・」
金魚すくい勝負をしている二人を視て乾いた笑みを出す。
そんなところに。
「なんや、二人とも。まるで夫婦みたいやな」
浴衣姿のはやてがやって来た。
夜月と弓月さんのことに関してはあの模擬戦が終わったあとはやてたちに伝えてある。僕と同じ人間だと伝えたため、僕が転生者だと知っているはやてたちは夜月も転生者だとわかったみたいだ。一応、同じ女の子同士すぐになのはたちとも仲良くなったんだけど・・・・・・。
「え!?ちょっ!タヌキちゃん!?」
「ちょいまち!誰がタヌキや!?」
「?はやてちゃんのことだよ?」
何故かはやてのことをタヌキちゃんとたまに呼ぶ。
まあ、何故呼ぶのかと言うと、会ったときに一悶着というか、はやてがアリアさんとロッテさんの影響を受けて夜月に抱き付いたとか色々あったからです。
「なんでや?!私のどこがタヌキなん!?」
「え~、いや、だって・・・・・・ねぇ、レイくん」
「零夜くん!私タヌキなんかやないやよな!」
「あー、その、・・・・・・ゴメン、ノーコメントで」
「零夜くーん!!??」
夜月の言葉をフォロー出来なかった理由は、まあ、あれです。事実というかなんと言うか・・・・・・。
「私まだタヌキやないもん・・・・・・・タヌキやない・・・・・・」
しょぼんしてその場に座り込むはやて。まだってことはこれからなるってことなのかな?そう不安に思わざるをえなかった僕だった。
そこに。
「主はやて?」
「はやて?」
シグナムたちがやって来た。
「シグナム~、ヴィータ~!私タヌキやないやよな!違うよな!」
シグナムたちに泣き付くようにして必死に聞くはやてにシグナムたちは引いていた。
「零夜、これは一体」
「あ~、実はね」
アインスに先程の事情を説明し。
「なるほど・・・・・それで主はこの状態と」
「うん」
「安心してください主」
「アインス?」
「主がタヌキなのはみんな知ってますから」
「アインス~!?」
「あれ?」
『『『『(アインスが止めを指した)』』』』
アインスの言葉にそこにいたリインと聖良、澪奈を除く全員が同時にそう思った。
「アインス、主はやてに止めを指してどうする」
「あ!」
「まあ、アインスはおっちょこちょいだからな」
「妹のリインちゃんもそれを引き継いでますからね」
「似た者同士」
「あの~、アインスたちみんなはやてを気に掛けてあげて、ね」
はやての方を見るとはやてはもう影というより闇が落ちたかのような雰囲気を周りに出していた。
それを必死に宥めるリインと聖良と澪奈。
「はやてちゃんどうしたんですか?」
「はやてちゃんはタヌキじゃないから大丈夫でよ!」
「そうだよ!」
「リイン~!聖良ちゃん、澪奈ちゃん~!!」
泣くほど悲しかったみたい。純真無垢な三人にはやては抱き付いた。あ、今更だけど、リインはちゃんと人間形態で何時もの30センチほどじゃなくて聖良と同じ背の高さです。
そんな光景に苦笑をまたまた溢していると。
「なにやってんのよアンタたちは」
「あはは。目立ってるよ」
赤い浴衣姿のアリサと青紫色の浴衣姿のすずかがやって来た。
あ、今更だけどはやての浴衣の色はアイボリー色で僅かに黒も混じっています。シグナムは紫の、ヴィータは濃い赤、シャマルは碧色の、ザフィーラは珍しく狼姿ではなく人型で紺色の甚平姿で、アインスは黒銀色の、リインは白と空色の混ざった浴衣だ。はやて曰く、夏祭りと言うたらそりゃ浴衣やろ。とのことだ。
シャマルは似合いすぎて、リインは聖良や澪奈と同じく可愛らしく、シグナムは動きにくそうだ。ヴィータは気に入ってるのか嬉しそうで、アインスは着なれてないからか裾を直したりしている。そんな中ザフィーラはかなり似合っていた。というより、似合いすぎてる。褐色色の肌に紺色の甚平姿、そこに団扇やらなんかを持っていたら違和感が全くないと思う。
「あ、アリサちゃんとすずかちゃん」
「こんばんわ夜月ちゃん。似合ってるよその浴衣」
「えへへ。ありがとうすずかちゃん。すずかちゃんも浴衣姿似合ってるよ。ね、レイくん」
「え、あ、うん。似合ってるよすずか」
「ありがとう零夜くん////」
「ちょっと、あたしにはなんかないの?」
「アリサももちろん似合ってるよ」
「なんか取って付けたような言い方ね。まあ、いいわ。ありがとう零夜」
頬が少し赤いすずかとツーンとそっぽを向きながらも微妙に顔が赤いアリサに首をかしげていると。
「なるほど。レイくんは朴念仁の唐変木と」
「ん?」
夜月が何か言ったような気がした。
「そう言えば明莉さんたちは?」
「ああ、お姉ちゃんたちなら・・・・・・・」
アリサの言葉にこの場にいない僕と夜月のお姉ちゃんたちの言っていたことを思い返す。
数時間前 天ノ宮家
「じゃあ、私たちはちょっと向こうの方にいってるわね」
「うん。気を付けてね弓月姉さま」
「大丈夫ですよ夜月ちゃん。用件は知智のゼウスさんへのお説教ですから」
「そ、それはそれで大丈夫なのかな」
「それじゃ行ってきます」
「「行ってらっしゃい」」
現れた純白の扉を潜って向こうに行くお姉ちゃんたちを見送る。
明莉お姉ちゃんたちが消えると、スゥと扉は溶けていった。
「それじゃ僕らも着替えてお祭りに行こうか」
「ええ。みんなの着付けは任せてね」
「お願いね夜月」
「うん。レイくんもやってあげようか?」
「ぼ、僕はいいよ」
「遠慮しなくていいんだよ?」
「い、いや、遠慮とかじゃなくて・・・・・・ってなにその浴衣・・・・・・?」
「一度レイくんに着せてみたかったんだ~」
「!?」
夜月が何処からか取り出した白銀と黒の混じりあった浴衣を取り出してきた。
「え、ちょ、夜月、まさかそれを僕に着せたりなんて・・・・・・」
にじり寄ってくる夜月に逆に恐る恐る下がりながら聞く。
「うふふふ。逃げられないよレイくん」
「え!?」
夜月の言葉に一瞬驚くと。
「すみませんマスター」
「零夜くん、逃げないでくださいね」
紅葉と凛華が僕の細腕を握りしめていた。というかいつの間に!?
「あ、あの、もしかして・・・・・・」
「はい、私たちも零夜くんの浴衣姿が見たいのです」
「ちなみにこれは明莉お姉さんたちも満場一致でしたマスター」
「ホワッツ!?」
「何故英語なのかは置いといて・・・・・・それじゃあ、いくよレイくん」
「え、ちょっ、ま、まって夜月」
「ん~、ごめん、無理。それじゃあいただきます」
「え!?なに!?食べられるの!?」
「凛華ちゃん、紅葉ちゃん!しっかりレイくん押さえていてね」
「はい」
「かしこまりました」
「え!?ちょっ!?いやぁぁぁぁぁ~~~!!」
そこから先の記憶はない。
女の子のような悲鳴をあげたあと、再び眼を開けると僕は夜月の着せたと思わしき浴衣を着ていた。さらに言うと聖良たちも着終わっていた。またまたさらに言うと、夜月の表情はやりきった、というような表情で肌がツヤツヤしていた。うん、一体夜月キミは僕に何をしたんだい??
とまあそんなことを思い出しながらいて今。
「あ、あははは・・・・・・」
「だ、だから零夜浴衣なのね。似合ってるけど・・・・・・」
「いやいや、これは似合いすぎてるで」
「でしょ」
「うん」
はやてと夜月がグッと手を握りしめ、すずかとアリサは同情半分、呆れ半分となんとも微妙な表情をしていた。
~零夜side out~
零夜と夜月たちが海鳴市のお祭りを楽しんでいるその頃。
~明莉side~
「さて、
「あ、いや、あのだなアテナよ」
「はい、なんでしょう?」
「何故わしは正座させられておるのじゃ・・・・・・?」
「あら
「
ど、どうもこんにちは零夜くんのお姉ちゃんにして日本神話の主神、
え~と、ではみなさんにこの天神庭園について説明しますね。天神庭園は、各神話の神たちが住まう空間で、それぞれわたしが主神を務める日本神話、今目の前でお説教されてるゼウスさんが神話のギリシャ神話、他にもオーディンさんが主神の北欧神話や、クトゥルフ神話やローマ神話などなど、様々な神話の神々が住んでいるのです。基本、神々は地上。つまり、下界には手は出さないのですが何かしらの問題があったときは介入します。他にも、死んでしまった人を転生させたりなど多岐にわたりますね。そして神々がには眷族という特別な力があります。眷族とはその神の家族みたいになることですね。もちろん、眷族を持った神はキチンとその役目を果たさなくてはなりません。役目とは、高圧的に接するのではなく家族のように接し、地上に影響がないようにします。まあ、眷族を持たない神もいますが。その中で、わたしは零夜くんがはじめての眷族と言うことでかなりここで騒がれました。なにせ、わたしは過去一度も眷族を持ったことがないからです。主神にして珍しいと言われてましたね。他にも、知智や美咲、翼はもちろんのこと弓月も夜月ちゃんがはじめてです。まあ、眷族を持ってる神はあまりいませんが。とまあ、天神庭園や私たちに関してはこんな感じですね。
さて、知智たちは・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・」
「あ、あら?」
再び知智たちに眼を向けるとそこには屍のように延びてるゼウスさんの姿があった。死んでないですよね?あ、神だから死ねないんですよね。いや、神を殺す・・・・・・いえ、滅ぼすと言った方がいいのでしょうか、神滅武装と言うものは有るにはあるのですがあれは何かしらの問題があったときに使用するもので、主に邪神が現れた際に使用しますね。ではなくて。
「い、一体なにがあったのです?」
ホンの少しだけ目を離した隙に何故かゼウスさんが延びていてわたしはかなり驚いている。悲鳴も聞こえなかったけど・・・・・・・あ、神霊結界使ったのかな?
「あら、アマテラスさん」
「ヘ、ヘラさん、なぜゼウスさんが延びてるんです?そしてその手にある槍は一体・・・・・・?」
「ああ、これはこの人がまた浮気をしていたからよ」
「またですか!?」
ヘラさんの浮気という単語にわたしはすっとんきょうな悲鳴をあげた。
「ええ。しかも娘にアルテミスが下界にいるってこと事態教えてなかったみたいだし」
こんどは赤い鎌を持ったメティスさんが言った。
「まあ、この人のことは放おっておいて。アルテミスの初めての眷族とアテナの弟について聞きたいわ」
「ええ。私も聞きたいですね。折角ですから今日は女神同士楽しく過ごしましょうか」
「そうですね」
そう言い、わたしたちはその場から立ち去った。
あとに残ったのは倒れたままで屍のようなゼウスさんだけだった。
~明莉side out~
~零夜side~
「ん?」
「どうしたの零夜くん?」
「いや・・・・・・なんでもないよなのは。(気のせいだよね)」
「???」
一緒いるなのはが怪訝な表情を浮かべるが僕は一瞬感じた魔力を気のせいだと割り振った。
「ところで零夜くん、話ってなにかな?」
「なのは。なのはに聞くよ」
「いきなりだね。なに?」
「―――なのはにとって魔法はなに?」
「え」
僕の質問になのはは歩くのを止めて僕を見た。
「なんでそんなこと?」
「答えて」
戸惑うなのはに僕は強引に聞くようにする。
「私にとっての魔法は――――――誰かを助けたい守りたい・・・・・・みんなに認めてもらいたい・・・・・・」
「・・・・・・そう」
なのはの言葉に僕は一言、そう一言言った。
「零夜くん?」
「なのは、君に魔法を教えた僕が言うのもあれなんだけど、あえて言うよ。なのは、君は何時か必ず後悔する日が来る」
「え・・・・・・」
「僕は君に後悔何てしてほしくない。けど、何時までもなのはがその魔法を使っているならいずれ後悔する日が来る」
「ど、どういうこと・・・・・・?言ってる意味が分かんないよ」
「いずれ分かるよ。何時か、その日が来たときにね」
「零夜くん」
「ごめん。折角の夏祭りなのに暗い話にさせたね。もう少しで花火が始まるからみんなのところに往こう」
僕はそう言うと、ピンク色の浴衣を着たなのはの手を優しく握って夜月たちのいる場所に向かった。
僕が何故なのはに言ったのかというと、夜月が教えてくれたからだ。夜月は原作の三期。つまりStrikerS編までのことを知ってるらしくいずれ起こることを教えてくれた。もっとも、この世界は原作とはかなりかけ離れてしまっているが。原作にはいない組織、
だが、必ずしもそうだとは限らないとも教えてくれた。だから僕は念のために布石を打っておいたのだ。僕が居なくなっても夜月がいればなんとかなるはずだ。そう信じて。
そう思いながら歩いて、夜月たちと合流してしばらく待っていると。
ヒューン ドーンッ!!
満天の星空に花火が打ち上がった。
「た~まや~!」
打ち上がった花火を見て聖良がそう言う。
「ふふ」
それを微笑ましそうに見ながら僕は心のなかでずっとこの日々が続けばいいなと、そう願っていた。