魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語 作:ソーナ
夏休みのある日
~零夜side~
ジェイルさんたちとの会合から数ヶ月、学校生活を始め管理局での仕事やら多忙な毎日を過ごし、季節はもう夏。僕らの通う私立聖祥大付属小学校は夏休みに入っていた。すべての始まりの日からもう二年が経過し、学年は5年生。僕たちは充実した毎日を過ごしている。
「おはよう、夜月」
「おはよう、レイくん♪」
私立聖祥大付属小学校に夜月も去年の二学期から転入し、僕らはますます楽しい毎日を送っている。
「それじゃ、行こっか」
「ええ」
家がいつの間にか隣同士になっていた僕らは家からランニングを開始する。はじめてみたときは僕たち全員目が飛び出るほど驚愕した。
走りはじめてしばらくして。
「零夜!夜月!おはよう!」
「零夜くん、夜月ちゃん、おはよう♪」
「アリサ!すずか!」
「二人ともおはよう♪」
アリサとすずかと合流した。
そのまま4人で早朝のランニングをしていくと。
「おーいはやて~!」
海鳴海浜公園ではやてがいるのを見つけた。
「あ!零夜くん!夜月ちゃん!アリサちゃんとすずかちゃんも!」
「おはようはやてちゃん」
「ヤッホーはやて」
「おはよう♪」
「うん!なのはちゃんたちは」
はやてがそう言うと。
「噂をしたらほら」
左側からなのは、フェイト、アリシアが走ってくるのが見えた。
「なのはちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、おはよう!」
「みんな!もう来てたんだ」
「今来たところだよなのは」
「そうなんだ~」
「あ、今日は練習場ウチで準備してもらってるからな」
「ありがとうはやてちゃん」
「今日も頑張ろうみんな。ね、姉さん」
「うん♪今日も1日頑張っていこぉー!」
「「「「「「「おおーーっ!」」」」」」」
八神家
海鳴海浜公園でなのはたちと合流した僕らはそのままランニングではやての家に向かって走った。
「ただいま~」
「「「「「「「お邪魔しまーす」」」」」」」
家主のはやてを先頭に僕らは八神家に入る。
「シグナム、ヴィータ、ただいま」
リビングにいくと、そこにはコーヒーを飲みながら新聞を読んでるシグナムと、テレビの天気予報を見ながら牛乳を飲んでるヴィータがいた。シグナムは本局の航空隊所属で、ヴィータは陸上隊所属だ。
「おかえりなさい、主はやて」
「「「「「「おはようございます」」」」」」
「あぁ、お前たちも」
「おはようシグナム、ヴィータ」
「おーす!おはようさん零夜」
「ふふ。ヴィータ、口元タオルで拭いた方がいいよ。面白いことになってるから」
「なっ!?」
赤面しながら慌てて口元を拭うヴィータにはやてたちはクスッと笑みをこぼし。
「ザフィーラもおはよう~」
「ああ」
八神家の守護獣ザフィーラにも挨拶をする。ザフィーラは相変わらずの狼姿だった。まあ、ザフィーラらしいって言ったらそうなんだけど。
そしてもう一人。
「おはようございます主はやて」
「あ!アインスもおはような!」
「はい」
台所からエプロンを着けたアインスがやってきた。
そして2階にいくと。
「おはようみんな。練習場の用意、出来てるわよ」
同じくエプロンを着た、本局医療部所属のシャマルが声をかけてきた。
「転送ゲートはこちら」
「「「「「「ありがとうございます」」」」」」
「ありがとうシャマル」
「おおきになシャマル」
「いいえ~」
「あ、ヴィータちゃんも一緒にやらない?」
「パース。あたしはもう出勤すんの」
「ええ~」
「シグナムも?」
「私もだよ。新装備のテストが忙しくてな」
「あー。そう言えば僕らも昨日新装備のテストで忙しかったっけ」
シグナムの言葉に僕は苦笑をして思い出した。
今管理局では、第3管理世界ヴァイゼンを中心に活動する総合メーカー
「昨日は大変だったわね~」
「ま、まぁ、マリーさんよりは大丈夫だったよ」
「あはは。マリーさん、結果的にレイくんが無理矢理眠らせたんだっけ?」
「無理矢理寝かせないと倒れるまでやるって言われてるみたいだからね」
「あはは」
その場にいる全員がマリーさんのことを知っているため微妙な顔になった。そこに空気を変えるためアインスが。
「あ、朝ごはんはもう出来てるから早く食べないと冷めてしまうぞ二人とも」
シグナムとヴィータに言った。
「む、すまんなアインス」
「おう。ほら、おまえらいいからさっさと行け~」
「さぁ、どうぞ~」
「それじゃあ」
「「「「「「「「行ってきまーす」」」」」」」」
シグナムたちにそう言って、僕らはシャマルの開けた扉の中に入った。
中に入った僕らはそこから練習場の空間へと転移した。まあ、正確には管理局の練習用空間を使ったのだが。
上空から降りて小島に着地する。
「今日は久し振りにこのステージにしてもらったよ」
今日のステージは僕となのは、フェイトにとってはとても懐かしいようなステージだった。何故なら。
「うん、ちょっと懐かしい感じ」
「懐かしいって?」
「あのねアリサ、このステージは二年前になのはとフェイトがガチンコ勝負をしたステージなんだよ」
「ちょっ!零夜!」
「零夜くん!?」
僕の言葉に当の本人のなのはとフェイトは気恥ずかしそうに顔を赤くする。
「まあ、僕の
「わ、私白い悪魔じゃないよ!?」
「いや、なのははあながち間違ってない気がするわ」
「アリサちゃん!?」
そんな何時もの会話を交わしていると。
「お兄ちゃ~~ん!!」
「聖良!」
ステージに予めいた聖良が抱きついてきた。
そしてさらに。
「待ちくたびれました零夜くん」
「ごめんごめん」
凛華たちもやって来た。
「それじゃあ、今日のトレーニングを始めようか」
「「「「「「「はいっ!」」」」」」」
「まずは、なのはとフェイトのタッグとアリサとすずかのタッグの模擬戦ね。それ以外は観客席で観戦しようか」
僕がそう言うと、なのはたちは飛行魔法でレイヤー建造物の方に飛んでいった。降り立った小島に残ったのは僕と聖良、そしてはやてだけになった。凛華たちは先に夜月たちとともに観客席に行ってもらってる。
「はやて、リインは?」
「まだ寝てると思うよ」
苦笑しながらそう言うと、はやては首から下げていた剣十字のペンダントを首からはずして。
「さあ、うちらも行こうかリインフォース」
ペンダントに向かってそう呼んだ。
すると、ペンダントから白い光の球体が現れ、そこから小人というより妖精のような。枕を持って寝巻きの姿でグッスリと眠っているリインフォースが現れた。
「あらら。ホントに寝てるよ」
「ふふ。リイン、朝やで」
「ふぇ」
はやての声に眠気眼を擦るリイン。やがて意識がはっきりしたのか、
「ふぁ!は、はい!はやてちゃん!」
直立不動の体制をとった。まあ、寝巻き姿と左手に抱える枕で可愛らしくなってるけど。
「ふふ、おはよう」
「おはようさん、リイン」
「おはようリインちゃん!」
「えへへ。おはようございます!」
元気よく挨拶をすると、リインの服装が寝巻きから私服姿に変わった。
そしてそれと同時にレイヤー建造物の方からは衝撃音やらが聞こえてきた。どうやら模擬戦が始まったみたいだ。
「私たちも行こうか」
「はい!」
「うん!」
なのはたちのいる方に、はやてたちが飛んでいったのを見て僕も飛んでいこうとしたその時。
「ん?」
視界に通信のウインドウが開いた。通信先は。
「クロノ?」
今は、ここ地球の東京の新宿にある時空管理局東京臨時支局の支局長を勤めるクロノからだった。東京臨時支局が出来たのはつい最近のことで、支局の局員の大半はアースラの乗務員だ。クロノが支局長を勤め、エイミィさんが支局長補佐の支局主任を勤めてる。アレックスさんたちもオペレーターとしてそこに勤めている。まあ、僕もここ最近は東京支局の方に行ったりしてるけど。
「どうしたのクロノ?」
クロノからの通信を開くと。
『ああ、すまない零夜。ちょっと聞きたいことがあるんだがいいか?』
「ん?なに?」
『江戸川区で起きた今日未明の廃車場の爆発についてどう思う?』
「江戸川区の廃車場の爆発?」
『ああ』
朝のニュースで今日未明にそんなことがあったのを思い出す。
そしてニュースでの映像を見た僕は一つの考えを言う。
「・・・・・・・・・・たぶん、異世界渡航者の次元跳躍だと思う」
『やはりそうか』
「何かあったの?」
どうやらクロノも異世界渡航者だと思っているようだ。
『爆発のあった廃車場から工事車両らが無くなってるんだ。しかも、そこから未確認のエネルギー反応が確認されてる。まだ確証はないが・・・・・・・』
「そう・・・・・・一応、捜査官を手配した方がいいと思う。良かったら、
『いや、大丈夫だ。捜査官に関してはアルフとザフィーラに頼む手筈となってる』
「了解。何かあったら知らせて」
『ああ。リンディ次長たちにはまだ知らせないでおいてくれ。こっちで分かったら知らせる』
「わかった」
リンディさんが何故提督ではなく次長になっているのかと言うと、リンディさんが提督業を引いたからだ。
『それと、フェイトとアリシアに社会科見学楽しんでおいでと伝えてくれ』
「それは自分の口から言った方が良いと思うぞ、お義兄さん?」
『っ!!そ、それじゃ頼んだぞ!』
赤面した顔を映して、クロノは通信を切った。
「そう言えば、夜月がそろそろReflectionとDetonationだっていってたっけ?」
原作知識保持者の夜月から前に言われたそんなことを思い出しながら、未だに激しい模擬戦。というかもはや模擬戦ではなくなってる気がする模擬戦の行われてる場所に飛んでいった。
模擬戦が行われていた場所につくと。
「えぇ~・・・・・・・・・・・・・」
着くなり僕はそう声に出した。
何故なら、辺り一面倒壊寸前の建物だらけだからだ。しかも、凍りついていたり、炎が上がっていたりしている。
これを引き起こした、その当の本人たちはというと。
「勝てると思ったんだけどなぁ~」
「負けちゃったぁ」
「う~ん、くやしい」
「私も。行けると思ったのになぁ」
白い膜のようなものに包まれていた。
「一体なにがあったのよ・・・・・・」
ひきつり笑いを浮かばせてそう呟いた。
~零夜side out~
~夜月side~
降り立った小島からなのはちゃんたちと飛んでいる私は空で思いっきり伸びをした。
「ん~。気持ちいいね~」
「〈ずいぶん気持ち良さそうだな、マスター!〉」
「うん。やっぱ空を飛べるのって気持ちいいね」
「〈あ、それ分かる気がします〉」
首に掛けてる魔導書、アスティルの写本ことソラとイーリアス断章ことイリアと会話しながら、私は凛華ちゃんたちと観客席に向かう。
「あそこが観客席だね」
「ホントだ~」
アリシアちゃんと一緒に観客席に降り立ち、モニターを広げてなのはちゃんたちを映す。
画面には。
『いくよ、レイジングハート!』
《All right,master》
『バルディシュ!』
《Yes sir》
『いくわよ、フレイムハート!』
《Yes master》
『お願いね、スノーフェアリー!』
《Sure》
『『『『セーット!アーップ!』』』』
なのはちゃんとフェイトちゃん。アリサちゃんとすずかちゃんのペアに分かれ、それぞれ二対二で相対してバリアジャケットを展開。デバイスを起動させる。なのはちゃんたちは聖祥小学校の制服をモデルとした白と青をメインとしたバリアジャケットを着て、レイジングハートをエクセリオンモードで構える。フェイトちゃんは以前の露出の激しいレオタードのようなバリアジャケットから一転、黒を基調とした女性用の軍服のような服に、表は白く裏が赤いマントを羽織り、バルディシュは斧型になっている。対するアリサちゃんとすずかちゃんは、それぞれ炎のように真っ赤とは言わないが、淡い朱色のブレザーに白とオレンジを基調とした裾の短いジャケットを羽織り、ブレザーと同じく淡い朱色の少し短いスカートを着用してデバイスのフレイムハートを片手剣形態のヴォルカノフにしている。すずかちゃんは薄い青と淡い紫、白を基調にした白と淡い紫のドレスに似たワンピースに、その上にレイくんのバリアジャケットと同じ丈の長い薄い青いコートを着用していた。さらに長い髪をひとつ縛りにしてポニーテールにして動きやすい髪型をしていた。そして手にはスノーフェアリーを槍斧型のトリアイナにした姿があった。
4人がそれぞれバリアジャケットとデバイス展開を終えると。
『アリシアちゃん、夜月ちゃん、合図をお願い』
なのはちゃんが私たちにそういってきた。
「うん、わかった!」
「了解なのはちゃん!」
「それじゃあ・・・・・・」
「レディー・・・・・・」
「「ゴーー!!」」
私とアリシアちゃんの合図で4人とも動きだし模擬戦が始まった。
まず最初に動いたのはフェイトちゃんとアリサちゃんだ。なのはちゃんとすずかちゃんは遠距離からの攻撃をしようとしている。
『いくわよフェイト!』
『うん!アリサ』
フェイトちゃんとアリサちゃんが近接戦闘を行い、なのはちゃんとすずかちゃんは。
《Axel shooter》
《Icicle strike》
それぞれ周囲になのはちゃんはピンク色のスフィアを、すずかちゃんは蒼白い矢を展開し、なのはちゃんはアクセルシューターを、すずかちゃんはアイシクルストライクを放った。
二人の魔法がぶつかり、小規模な爆発を起こす。
フェイトちゃんとアリサちゃんはというと。
『バルディシュ!』
《Photon lancer》
『フレイムハート!』
《Flame lance》
近接戦闘の合間に、遠距離からの魔法攻撃を放っていた。今もフェイトちゃんはフォトンランサーを、アリサちゃんはフレイムランスを繰り出している。
その四人の姿を見て。
「フェイト楽しそう~」
一緒に見ているアリシアちゃんがそう言った。
「うん。なのはちゃんもアリサちゃんもすずかちゃんも楽しそうだね」
「ホント~。私も早くやりたいな~」
「あはは。アリシアちゃんは戦闘狂にならないでね」
「いやいや!ならないよ!フェイトと一緒にしないでよ」
「それって然り気無くフェイトちゃんが戦闘狂だって言っちゃってるような・・・・・・」
「あ・・・・・・」
しまった!と言ってるような表情にクスリと笑った。
その間にも模擬戦はどんどん繰り広げられていき。
「んん?」
「どうしたんです凛華?」
「いえ・・・・・・。星夜ちゃん、このステージってブレイカーを使っても問題ないはずですよね・・・・・・・?」
「え?」
「たぶん大丈夫だと思いますけど・・・・・・」
そんな不穏な会話が聞こえてきた。
画面を見てみると。
『いくよ、フェイトちゃん!』
『うん、なのは!』
『すずか!あれ、やるわよ!』
『うん、アリサちゃん!』
なのはちゃんたちが大技を放とうとしていた。
それぞれのデバイスには魔法円が構築されていて。
『『エクストリームブラスター!』』
『『ファイアーブリザード!』』
なのはちゃんとフェイトちゃんの複合魔法砲撃と、アリサちゃんとすずかちゃんの複合魔法砲撃がぶつかりあった。
二つの砲撃は互いに拮抗し。
「「「「「「たーまやー!」」」」」」
大きな花火となって空に輝いた。
次に見るとステージのレイヤー建造物はほぼ半壊状態になっていた。
「うわぁ~・・・・・・・」
「うっそぉ・・・・・・・・・」
驚きで眼をパチクリして私たちはそう声に出した。
そんなところに。
「ママ?」
外部との通信モニターが開き、そこからプレシアさんが現れた。
『アリシア、フェイトたちはまだ模擬戦の最中かしら?』
「いま丁度一回目が終わったところだよ」
『わかったわ。もうすぐで朝御飯が出来るから切りが良いところで上がってみんなで朝御飯を食べましょうって伝えてくれるかしら?』
「うん。任せてママ」
『お願いね。って、リンディ、鍋の水が溢れてるわよ!』
『あらあら!大変大変!』
最後にそんな会話が聞こえプレシアさんとの通信が切れた。
そのあと合流したはやてちゃんと聖良ちゃん、レイくん全員とのバトル・ロワイアルをして私たちは訓練用のステージからフェイトちゃんとアリシアちゃんの家、テスタロッサ・ハラオウン家に転移して行った。
このあと私とレイくんたちは一度家に戻り弓月姉さまと明莉さんの乗る車で先に行ったなのはちゃんたちと合流した。
目的地は、アリサちゃんとすずかちゃんのご両親が開発に携わった海鳴市沖の埋め立て地に出来た施設。
オールストン・シー、だ。