魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

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こんにちはソーナです。
皆さんこの緊急事態ともいえる日々にどうお過ごしですか?
良ければ私の投稿小説を読んでくださると嬉しいです。そして、ぜひ感想をお願いします。些細なことでも構いませんので、待ってます!


星光の殲滅者(シュテル)星翔ける少女(なのは)

 

~なのはside~

 

「リリカル・マジカル・スターライト!魔法の射手・連弾・風の54矢(サギタ・マギカ・セリエス・アエーリウス)!」

 

オールストン・シーの上空では私とアリサちゃんがシュテルと名乗った少女と戦闘していた。

 

「やりますね・・・・・・」

 

私の魔法の射手を回避また迎撃しながら攻撃してくるシュテルはかなり強かった。少なくとも、私より強い。零夜くんや夜月ちゃんと模擬戦とかしてなかったらやられていたかもしれない。

 

「なのは、合わせるわ!」

 

「うん!」

 

アリサちゃんの声に私はさらに術式を詠唱し始める。

 

「敵を捕らえ、閉じ込めよ!―――風璧の牢獄(エアリアル・プリズン)!」

 

「これは・・・・・・」

 

まずはムンドゥス・マギクスの魔法で風の牢獄を作り、シュテルを捕え。

 

「焚けれ、猛れ、業火に焼かれ身を焦がせ!灼熱業火の焱よ、荒れ狂いなさい!―――炎極の鎮煌姫(フレア・レクイリセス)!」

 

アリサちゃんの高威力の炎魔法でシュテルを攻撃する。

 

「威力は抑えてあるけど、かなりダメージを食らうはずよ」

 

私の横に飛んできたアリサちゃんがそう言う。

 

「ねえ、アリサちゃんあの魔法ってもしかして・・・・・・」

 

アリサちゃんの魔法に少し見覚えがある気がした私はアリサちゃんに訊ねた。

 

「ええ。零夜の奈落の業火(インケンディウム・ゲヘナエ)を私なりに改良した魔法よ」

 

「やっぱりそうなんだね」

 

「それを言うならなのはの魔法もでしょ?」

 

「うん、零夜くんに手伝ってもらってできたんだ」

 

「やっぱりね。(ほんと、零夜いつか倒れるんじゃないか心配よ。なのはもそうだけど、ほんと、嫌な予感がするわ。何時か何かが起こりそうで・・・・・・)」

 

「?」

 

最後の方、アリサちゃんが何か言ったみたいだけど聞こえなかった私は首を少し傾げた。するとそこに。

 

「―――お見事です。さすがですね」

 

「「!?」」

 

シュテルの声が響いた。

そして。

 

「うそ」

 

「まさか、レジストしたの!?」

 

私とアリサちゃんの魔法が破られ、その上にシュテルがいた。

 

「いえ、レジストは出来ないと判断したので、とっさに障壁を張り威力の弱い場所を突いて抜け出しました」

 

シュテルのその言葉に私とアリサちゃんは目を見開いた。そんなことが出来るのは零夜くんや夜月ちゃんだけだったからだ。いや、零夜くんは魔法の構造を解析してそれを分解して無効化または多重障壁で防ぐ。私は一人で一度も零夜くんの多重障壁を突破したことは無い。フェイトちゃんやはやてちゃん達も合わせた六人の同時攻撃なら突破出来たことはあるけど。シグナムさんやヴィータちゃんでも突破したことない。唯一、零夜くんの多重障壁を突破できたのは夜月ちゃんだけだ。

 

「なのはに似ている割には頭の回転が速いわね・・・・・・」

 

「アリサちゃん!?それどういう意味?!」

 

アリサちゃんのそんな呟きに私は心外だと言うかのように声を荒らげた。

 

「そんなことより。厄介ね、彼女かなり強い」

 

「私にとってはそんなことより、じゃないんだけど。そうだね、確かに強い・・・・・・でも!」

 

「この位でへこたれてちゃ、すずかたちに示しがつかないわね!やるわよなのは!」

 

「うん、アリサちゃん!」

 

「いいでしょう。お相手致します」

 

そう冷静に言うシュテルに私とアリサちゃんは連携して向かっていった。

 

「行くわよシュテル!」

 

そう言うとアリサちゃんは初撃からフルスピードでシュテルに攻撃した。

 

「ハアアアッ!」

 

「ヤアアアッ!」

 

互いの炎がぶつかり、私にまで熱い風が伝わってきた。

アリサちゃんの魔法弾とシュテルの魔法がぶつかり消える。

 

「やりますね」

 

「シュテル、あなたもね!」

 

「ええ、ですが・・・・・・」

 

「っ!?」

 

「まだまだ私には遠く及びません」

 

シュテルは一瞬でアリサちゃんの背後に回り込み。

 

「ルシフェリオン―――ヒートブラスト!」

 

炎の砲撃を放った。

 

「くぅ!」

 

とっさに私が割り込み障壁を張る。

 

「なのは!」

 

「大丈夫!」

 

「さすがです、なのは」

 

砲撃を防ぐと、シュテルが満足そうに言った。

そのまま、私とアリサちゃんは目配せをしてシュテルに攻撃し始める。それから少ししてシュテルから。

 

「なのは、アリサ、質問してもいいですか?」

 

とそう聞かれた。

 

「え、今?」

 

「今聞くこと?」

 

「はい」

 

シュテルの問いに私とアリサちゃんは驚いていた。まさかこんな戦闘中に質問してくるとは思わなかったのだ。

 

「あなた方二人は先程から地上の建造物に余り被害がないようにしています。生命反応は感じられず。無人の建造物ですが、何故ですか?」

 

「私はここを作ったのがパパとママたちだから。パパとママたちが丹精込めて作ったここを壊されたくないからよ」

 

「なるほど。なのはは何故ですか?」

 

「それはまあ・・・・・・。アリサちゃんの言うこともあるんだけど、ここはみんなが一生懸命作ったもので、完成を楽しみに待っている人がいる。沢山の人の努力と期待がこもっている場所だから壊したくないの!」

 

アリサちゃんより少しスピードを速くしてシュテルに攻撃をする。

 

「それを守りながら、私の攻撃を受け止められるとでも?」

 

「やってはみるよ」

 

互いに同時に放った直射砲撃を当たる直前に、当たるギリギリの所で左右に避けまたぶつかる。

 

「無理でもなんでも・・・・・・ものわかり良く諦めちゃうと後悔するから。だから決めたんだ、どんな時でも諦め悪く食らいついて、私の魔法が届く距離にあるものは全部守っていくんだって!」

 

鍔迫り合いをしながら私はシュテルに自分の思いを伝える。

そのまま拮抗状態の後。

 

「ふっ!」

 

シュテルがデバイスで力任せに押し込み、すぐさま左手に装備していた手甲型デバイスで私の頭を掴んだ。

 

「・・・・・・それがあなたの覚悟ですか」

 

目の前の掌部分に赤い魔力光が見えた私はすぐに右手を突き出して反撃する。が。

 

「っ!」

 

ほぼ同時に私とシュテルの近距離の攻撃が当たり、私とシュテルはそれぞれ後ろに吹き飛ばされた。

 

「なのは!」

 

「大丈夫!」

 

声をかけてくるアリサちゃんにそう言い、反対側に吹き飛ばされたシュテルに視線を送る。

 

「私にも覚悟があります。王を守り、王の願いを叶えると言う、炎である覚悟です」

 

デバイスの形状が変わり、デバイスの先端に真っ赤な魔力光が輝き始めたかと思うと。

 

「っ!?バインド?!」

 

突然、私の両手足がいつの間に展開したバインドで縛られた。

 

「―――集え、赤星」

 

「集束魔法?!」

 

シュテルの呪文に私はすぐさまそれが集束魔法だとわかった。

 

「あなたと私の心と魔道、どちらが強いか比べ合うとしましょう」

 

強引にバインドを引きちぎり、私はすぐさま反撃の体制をとる。

 

「こっちも集束砲で相殺するしかない。だけど・・・・・・」

 

ストライクカノンの先端を二矛に開き、そこに魔力を集める。

けど、私はこんなところで集束砲を撃ち合ったらと思い地上の建造物を見る。

 

「こんな距離で撃ち合ったら地上の施設が・・・・・・」

 

零夜くんがいてくれたら何とかなったのかもしれない。

それに、相殺と言ってもこの集束量では恐らく私の方が威力が低いはずだ。どうしようか悩んでいたそのとき。

 

〈なのは大丈夫!地上の施設は僕が守る〉

 

「私も全力で障壁を張るわ!」

 

ユーノくんとアリサちゃんの声が聞こえてきた。

二人は協力して防御魔法を張っていた。

 

「ユーノくん!アリサちゃん!」

 

〈だからなのははこっちを気にせず、全力でぶっぱなして!〉

 

「ここで負けたら承知しないからね、なのは!思いっきりやっちゃいなさい!」

 

「ありがとう二人とも・・・・・・!」

 

二人にお礼を言い、私は魔力集束に魔力をふる。

現状ではかなりギリギリだ。けど、一つだけなんとか出来る方法がある。それは―――

 

「(零夜くんが使っちゃダメって言っていたけど、やるしかないよね)」

 

私は再び自身の魔力を練る。

 

「集え、星の輝き!」

 

集まった魔力残滓は少しずつ集まっていく。

けど、このままでは押し負ける。

 

「(自分の限界を超えるために・・・・・・。彼に・・・・・・零夜くんたちに追い付くために!)――――――限界突破(リミットブレイク)!」

 

そう言うと、魔力収束が速くなり自身の魔力をも上乗せしている感じが取れた。やがて私とシュテルは同時に。

 

「ルシフェリオン―――!」

 

「スターライト―――!」

 

「「ブレイカー!!」」

 

超近距離のブレイカーを同時に放った。

シュテルの真っ赤な集束砲(ルシフェリオンブレイカー)と私のピンクの集束砲(スターライトブレイカー)は私たち二人の間にぶつかり合った。

二つの集束砲は膨れ上がり、衝撃と風を巻き起こす。

 

「打ち切れ!この砲撃に耐えられる人間など!」

 

そうシュテルが言うなか、私は砲撃の中を一直線にシュテルに向かって飛んでいた。

 

「ストライクカノン、ACSモード!そして、・・・・・・限界突破(リミットブレイク)ッ!!」

 

ストライクカノンの形状を変え、先端に細長い光状の槍を展開し、さらにもう一度限界突破を使う。

 

「ドライブ・・・・・・イグニッション!!」

 

身体に痺れるような痛みが迸るがそれを耐え、全力でシュテルに向かっていく。

 

「はああああああああああ!!」

 

「っ!?」

 

しかし当たる直前に、驚いた表情をしたシュテルに受け止められた。シュテルは受け止めたまま右手に握ったデバイスを向けて真っ赤な魔力球を作り出した。

 

「ヒート―――!」

 

「バースト―――!」

 

シュテルに対抗するように私も至近距離から魔力球を構築し。

 

「「―――エンド!!」」

 

同時にぶつかった。

二つの魔法はそのまま膨れ上がっていきオールストン・シーを飲み込むほどの灼熱の球体となった。

 

~なのはside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アリサside~

 

 

「―――限界突破(リミットブレイク)!」

 

 

「!?限界突破(リミットブレイク)!?」

 

ユーノと一緒に辺り一帯への魔力障壁を張っていた私の耳に、集束砲の撃ち準備をしているなのはのその声が聞こえた。

 

「あの、バカなのは!」

 

つい私はなのはに向かってそう小さく悪態ついた。

限界突破とはその名の通り、自分の限界(リミット)を超え、突破(ブレイク)すること。しかし、限界突破は自分の限界一時的に超えただけのものでそれを・・・・・・魔力をコントロールするのはかなり難しい。コントロール一つ間違えば、ただの自爆装置にしかなりかねない。何故こんな危険なものを知っているのかと言うと、零夜と夜月から一時的な魔力強化について教わった時に教えられたのだ。しかし、二人からは使ってはダメだと言われていた。まあ、それは最もだ。私達は二人みたいに上手く魔力操作が出来るわけじゃない。特にはやては魔力操作に困難している。その為、基本限界突破の仕様は禁じられている。が、なのははそれを使った。

 

「ユーノ、さらに障壁を張るわよ!」

 

「!わかった!」

 

ユーノも私の言いたいことが分かったのかすぐに重ねるように防御魔法陣を多重展開してオールストン・シー全域に展開する。そして、上空にいるヴィータたちにも。

 

「ヴィータ、全力で障壁を張って!」

 

「!お、おう!」

 

ヴィータ達も全力でなのはの集束砲に巻き込まれないように障壁を張った。全力で障壁を張り終わったのと同時に。

 

 

「ルシフェリオン―――!」

 

「スターライト―――!」

 

「「ブレイカー!!」」

 

 

シュテルとなのは二人の集束砲が放たれた。

 

「「っぐ!!」」

 

二人の集束砲に私とユーノは息が詰まる感じがした。

やがて、二人の集束砲は一つの巨大な火の玉となりオールストン・シー全域を覆い尽くす大きさとなった。

 

「―――はぁ、はぁ、はぁ。アリサ大丈夫?」

 

集束砲の余波等が収まり、ユーノが息を整えながら聞いてきた。

 

「ええ、大丈夫」

 

ユーノにそう返して、辺りを見渡す。

 

「私とユーノが障壁を張ったのにここまで・・・・・・」

 

幸い建造物に傷は付いたり壊れたりしてないが、辺りはオールストン・シーにあったゴミ箱やベンチ、樹々などが無造作に倒れていた。樹に関しては折れていたりしている物もあった。

辺りの惨状を見渡して、ふと頭上を見上げると。

 

「ヤバっ!」

 

ボロボロになって満身創痍のシュテルが堕ちてくる姿が写った。

私はとっさに空に上がり、シュテルを抱き抱える。

 

「っと」

 

「アリサちゃん、シュテルは」

 

「大丈夫、気絶してるだけよ」

 

「そう、よかった」

 

近寄ってきたなのはにそう言い。

 

「取り敢えず救護班の所に行くわよ」

 

「え、なんで?」

 

「あのね、なのは。あんた零夜から使っちゃダメって言われていた限界突破使ったでしょ」

 

「そ、それは・・・・・・」

 

私の言葉になのははたじらうように目線を逸らした。

 

「しかも二回も限界突破使って・・・・・・!」

 

「うっ・・・・・・気づいてたの」

 

「当たり前でしょ!何考えてるの!?限界突破の上にさらに限界突破を重ねるなんて・・・・・・。魔力暴走(オーバーロード)を引き起こす可能性があるのよ!」

 

自分の限界を超える限界突破は魔力が増幅するが、一つコントロールを間違えれば魔力暴走を引き起こす可能性があるのだ。つまり、よほど魔力操作が上手くなければ使えないのだ。そして、限界突破の重ねがけは私の記憶が正しければ使えたのは零夜ただ一人。だが、さすがの零夜も限界突破の重ねがけはキツいのか、すぐに解除ししばらくは動けなかったのだ。夜月も一応限界突破は使えるが、彼女は基本『天使』と呼ばれる装備や七つの大罪をテーマとした書庫(アーカイブ)というものに接続?してるらしくあまり使わないらしい。私でも限界突破は身体にかなりの負担が掛かるため正直あまり使いたくない・・・・・・というか、魔力操作が上手くないから使いこなせないのだけど。

 

「とにかく、あんたは一度救護の人に見てもらいなさい!」

 

「け、けど・・・・・・」

 

「ああ!もう!いいから行くわよ!引き摺ってでも連れていくんだから!」

 

「え、ちょっ!あ、アリサちゃぁん!?」

 

抵抗するなのはを無視して、私はヴィータとユーノとともに気絶しているシュテルとなのはを連れて最寄りの救護班の場所に飛んで行った。

 

~アリサside out~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~夜月side~

 

 

 

零夜くんと分かれた私はオールストン・シー駐車場に設置された救護施設に向かって飛んでっていた。

 

「なのはちゃん、限界突破使ったんだね」

 

その道中、私は研究会との戦闘中に感じた膨大な魔力について呟いた。あれはなのはちゃんが限界突破した証だ。おそらく零夜くんも気付いていると思うけど。

 

「限界突破は諸刃の剣なのに・・・・・・」

 

私が言うのもなんだけど、正直限界突破は禁じ手に部類されるとおもう。簡単に言うなら、繊細なインテリジェントデバイスに、CVK792・・・・・・ベルカ式カートリッジシステムを組み込むということと同じものだ。まあ、なのはちゃんとフェイトちゃんのレイジングハートとバルディシュは零夜くんが直接チューニングしたカートリッジシステムを組み込んだみたいだけど。限界突破はカートリッジシステムより危険度は高い。しかしその分得られるものは高い。カートリッジシステムは魔力を込めた弾丸をデバイス内で爆発させて瞬間的に魔力を高めるものだ。それに対して限界突破は自身の魔力を一時的に数倍から数十倍にまで高める、自身の限界を越えるものだ。簡単に言うなら、ジャグリングで四つから一気にその倍の八つや十二個にまで増えるというのと同じことだ。そして、それはかなり繊細な作業が必要だ。ジャグリングでも一つミスったら連鎖的に崩れていくのと同じように、魔力操作を少しミスったら最悪、魔力暴走が起こる。零夜くんもこの技術については教えたくなかったみたいだけど・・・・・・。

 

「ほんと・・・・・・なのはちゃん。なのはちゃんの選択は、いつか後悔する日が必ず来るよ」

 

私がそっと呟いたその一言は風に流れて消えた。

記憶と未来をから私はそんなことを呟いて、オールストン・シーの駐車場に設置された救護施設に私は降りた。

 

 

 

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