魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

78 / 106
フラクシナス

 

〜零夜side〜

 

アミタさんたちが次元跳躍転移でエルトリアに帰った二日後、僕たち特務0課は、本局の次元航行艦発艦所の一エリアにいた。理由は目の前にある、巨大な次元航行艦が目的だ。

 

「どう、レイくん?」

 

「あ、うん。完全にフラクシナスEXだね」

 

目の前にあるのは正しく、デアラに出てきた空中艦『フラクシナスEX』だ。まじかで見ると迫力があって凄い。

後方部分は樹木の枝のように先分かれになっていて、先端には葉が付いていた。

それを見て。

 

「うわぁ〜!華蓮ちゃん華蓮ちゃん!見て見て!フラクシナスだよ!フラクシナス!」

 

「お、お落ち着いて愛奈美お姉ちゃん」

 

「うわぁぁ〜♪」

 

はしゃいでる愛奈美お姉ちゃんとそれを落ち着かせようとする華蓮。うん、愛奈美お姉ちゃんもデアラ好きだったからね。そのお陰で僕も知ってるんだけど。

で、その一方アリサ、すずか、アリシアはというと。

 

「な、ななな・・・・・・!?」

 

「え、えぇぇぇ・・・・・・・」

 

「うっそぉー・・・・・・」

 

目が飛び出るほど仰天していた。

聖良たちは興味深そうに眺めている。

 

「ね、ねえ、零夜。もしかして、この艦私たち専用なわけ?」

 

「え?あ、うん。そうだけど」

 

恐る恐るといった感じで聞くアリサに首をかしげて答える。

それを聞いたアリサは額に手を置き。

 

「そうだったわ。零夜は常識外れの塊だったわね。忘れていたわ」

 

「おい」

 

アリサの失礼な言葉に僕は半眼で視てツッコム。

 

「あはは。とりあえず、中に入ろう?」

 

夜月に言われ、僕らは艦のハッチから中に入った。

中に入ると、外から観るより予想以上に広く、大きかった。

 

「えっと、確かこっちが艦橋・・・・・・」

 

先頭を行く夜月を追い掛けて、僕らはフラクシナスのブリッジへと向かった。

たどり着くと、ドアが自動で横にスライドして開き中が見えた。

ブリッジ内部は完全にデアラのフラクシナスと同じだった。まあ、設計したのが夜月だからしかたないけど。

そう思っていたところに。

 

「あ、やっと来た」

 

「はい。ようやく来ましたね」

 

二人の女の子の声が聞こえてきた。

聞こえてきた声は二人とも、同じような感じだったが声のイントネーションや口調が違っていた。

 

「あ!いたいた!もう、探したよ二人とも〜」

 

声の主に手を振る夜月。

 

「紹介するね。こっちの白い服を着てる子が或守鞠亜(あるすまりあ)。で、こっちの黒い服を着ている子が或守鞠奈(あるすまりな)。どっちもこのフラクシナスの管理制御AIなんだよ。今は二人の人型インターフェイスマシンに乗ってるけど」

 

そう、そこにいたのはデアラの登場するキャラの二人。或守鞠亜と或守鞠奈の姉妹だった。

 

「まさか夜月。彼女たちを作ったのって・・・・・・」

 

「私だよ?」

 

「なあっ!?」

 

まさかの或守姉妹の登場に驚く僕ら。

そして、僕はこうなることを予想してなかった自分に呆れた。フラクシナスを作るのに協力してたのが夜月なんだからこうなることぐらい予想できたのに。

そんな僕に、或守姉妹が。

 

「あんたが夜月の言っていた零夜?」

 

「こら鞠奈。そんな聞き方はダメですよ。初めまして。私は或守鞠亜。鞠亜と呼んでください。あなたの事はお母さんから聞いています」

 

と言ってきた。ってちょっと待って!

 

「お母さん!?」

 

鞠亜のお母さんという言葉に全員の視線が夜月に向かう。

 

「はい。私たちの生みの親ですから。ちなみに、お父さんは───ムグゥ!?」

 

「ま、鞠亜!?何を言おうとしてるのかなぁ!?」

 

唐突の夜月の行動に呆気に取られる僕ら。

そしてそれを面白げに見るお姉ちゃん。お姉ちゃん、何か言ってるけど・・・・・・何言ってるんだろ?

 

「おほん!というわけで、この子たちも特務0課の一員だからよろしくね」

 

慌ただしく過ぎていく中、ようやくアリサたちも戻り鞠亜と鞠奈に挨拶していた。

その隙に僕は。

 

「ちょっと、夜月。この事ミゼットさん知ってるの!?」

 

「え?うん、知ってるよ」

 

そう言うと、空間ディスプレイに或守鞠亜と或守鞠奈の部隊が書かれた文が現れた。

しかも、僕と夜月の直属。

 

さて、ここで特務0課の構成について説明するよ。

 

まず───部隊長の僕。特務0課No.1。

次に───副部隊長の夜月。特務0課No.2

その僕直属に、聖良、凛華、澪奈、星夜、紅葉。夜月直属にソラとイリア、ジュデッカ、カイーナ。とそれぞれのデバイスが来る。

次に実働部隊に、アリサ、すずか、アリシアの三人。そしてそこに、新たに配属されることになる軍隊イリスの指揮官型の一部。

次に後方部隊の技術開発課にプレシアさんとリニスさんと同じく軍隊イリスの指揮官型の一部。諜報部隊に二乃さんことデューエさん。そして、同じく軍隊イリスの指揮官型の一部の予定。

予定ではジェイルさんこと、スカさんの所の子たちもウチらの部隊に引き入れる予定だ。スカさんにはプレシアさんと同じく技術開発課に。ウーノやクアットロは指揮の補佐。トーレやディエチは実働部隊に配置するつもりだ。まあ、スカさんからの情報ではまだ増えるみたいだけど。あ、スカさんの妹のルフィアちゃんは考えてる最中だ。

一応、これの他にもあちこちスカウトするつもりだ。

で、そこに新たに僕と夜月の直属に或守姉妹が来る。まあ、それも当然といえば当然だけど。

とまあ、現時点ではこのくらいかな?

あ、あと、お姉ちゃんと華蓮はまだ局に入ってないからね。

 

その後、船内を周った僕らは航行船整備部の人たちに任せて、鞠亜と鞠奈を伴って特務0課の室内へと移動した。

室内に戻ると、プレシアさんとリニスさん、リンディさんがいた。

 

「あ、ママ!」

 

「あらアリシア。艦はもう見てきたのかしら?」

 

「うん!」

 

もう見慣れたアリシアさんのプレシアさんへの甘えに僕達はホッコリする。

 

「それにしてもまさか専用の艦を持つようになるなんてね」

 

「御三方もここに専用の艦を持たせようとしていたみたいだし───あら、そっちの二人は?」

 

「あ、彼女たちは新しく特務0課に配属された或守鞠亜と或守鞠奈の姉妹です」

 

リンディさんの問いに僕が答えると、リンディさんとプレシアさんの大人二人は、また?とでも言うようなため息を出した。

それを視て鞠奈は。

 

「ちょっと、なんで今ため息なんか吐いたわけ?」

 

と目を鋭くして聞いた。

 

「鞠奈。そういう聞き方はいけませんよ」

 

「じゃあ聞くけど鞠亜は気にならないわけ?」

 

「それは・・・・・・気になりはしますけど、その聞き方はダメです」

 

「はぁ・・・・・・わかったわよ」

 

さすがお姉さんなのか、鞠亜は上手く鞠奈の手綱を引いていた。

それを見ていたリンディさんとプレシアさんはというと。

 

「ごめんなさい。特に意味があったわけじゃないのよ。ただぁ・・・・・・」

 

「ただね・・・・・・」

 

何故か二人の視線は僕に向いていた。ナゼ?

 

「?僕の顔に何かついてます?」

 

疑問符を浮かばせながら聞くが。

 

「いえ。そういう意味じゃないんだけど・・・・・・」

 

「アリシア、頑張るのよ」

 

「ま、ママ!?」

 

「???」

 

リンディさんとプレシアさんの言葉の意味がさっぱり分からず僕はさらに疑問符を頭上に浮かばせる。

が、アリサたちはそれの意味が分かったのか、ああ〜、と頷いていた。ほんとどういう意味???

とまあ、そんなこんなで時間は進んで行き───。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───夜。

天ノ宮家の地下トレーニングルームでは。

 

「はあっ!」

 

「ふっ!」

 

僕と華蓮が剣を打ち合っていた。

 

「はああっ!」

 

「っ!」

 

一息に繰り出された刺突四連撃を情報強化している模擬刀でパリィする。

 

「え!?今のカドラプル・ペイン視えてたの!?」

 

「さすがお兄ちゃん!」

 

四連撃をパリィすると、お姉ちゃんと聖良の声が聞こえてきた。

 

「やるわね零夜」

 

「華蓮もね」

 

僕と華蓮は片手剣の状態で戦闘をしていた。

 

「はあっ!」

 

「くっ!」

 

縦切り四連撃、バーチカル・スクエアを放つが、それを華蓮は三撃目まで躱し、四撃目をバーチカルで受け止めた。

 

「ふふ!」

 

「はは!」

 

「うわぁ。二人ともいい笑顔してるよ・・・・・・」

 

「やれやれですわね」

 

澪奈と星夜の声を無視してさらに剣戟を続ける。

 

「ぜりゃ!」

 

「せいっ!」

 

ソードスキルを連続で放ち、魔法無しの純粋な剣技でやって行く。

 

「いいね華蓮!」

 

「これでも運動神経には自信があるからね!しってるでしょ?!それに、これの元のSAOを教えたの私だよ?」

 

「知ってるよ!」

 

ノヴァ・アセンションを放った華蓮の剣を同じノヴァ・アセンションで相殺し。

 

「うおおおおぉ!」

 

「っ!?」

 

ラストに一番得意の片手剣ソードスキル、ヴォーパル・ストライクで華蓮に接近し。

 

「はーい、そこまで〜!」

 

「「っ!」」

 

僕の剣が華蓮にぶつかる直前、明莉お姉ちゃんの声で静止しそれぞれの剣を収めた。その際、僕は軽く左右に振って剣を収めるのだが、華蓮は右下に剣を振って左腰の鞘に収めた。

 

「はぁ〜。まさか最後、あそこでヴォーパル・ストライクが来るなんてね」

 

「華蓮だって、やれば出来るんじゃないの?」

 

「あんな、剣技連携が今の私に出来るわけないじゃん」

 

僕と華蓮が話し合っていると。

 

「お兄ちゃ〜ん♪!」

 

「うわっ!?聖良」

 

「あらあら」

 

「ううっ。出遅れた・・・・・・」

 

聖良が僕に抱き着いてきた。

その後ろでは凛華が微笑んでいて、澪奈が不貞腐れていた。

それを見た僕は苦笑して。

 

「おいで澪奈」

 

「っ!うん!」

 

澪奈を受け止め、右手で澪奈の頭を撫でた。

 

「〜〜♪」

 

「お兄ちゃん、私にもナデナデして」

 

「いいよ」

 

「やった♪」

 

聖良の頭も澪奈と同じように、左手で撫でてあげる。

二人とも気持ちよさそうにしていた。

 

「聖良ちゃんと澪奈ちゃんは本当零夜くんの事が大好きですね」

 

「明莉お姉ちゃん」

 

優しい眼差しで見つめる明莉お姉ちゃんに。

 

「ま、いいんじゃないかしら明莉」

 

「ええ。見てください。フフ、二人とも、とっても幸せそうです」

 

知智お姉ちゃんと翼お姉ちゃんも同じような感じだ。そこに。

 

「みんな〜。夜ご飯出来ましたよー」

 

「マスター、夜ご飯の準備が整いました」

 

美咲お姉ちゃんと紅葉がトレーニングルームにやってきた。

 

「あ、もうそんな時間なんですね」

 

時間を見ると、もう八時近くになっていた。

お姉ちゃんと華蓮とやっていたらいつの間にか時間がかなり経っていた。

 

「今日は遅くなりましたが、お二人の歓迎会ですからね。結構豪華だと思いますよ」

 

「え!?そうなんですか?!」

 

「ええ」

 

明莉お姉ちゃんとお姉ちゃんが歩きながら話しているのを聴きながら僕たちは一階のリビングに向かう。

向かいながら、僕は今の家族のことを思う。

 

「(ここに来た時は一人だったのに、いつの間にかお姉ちゃんが増えて、妹も出来た。この世界で家族が出来たよ。ほんと、人生何があるかわからないものだね)」

 

そう、思いを馳せて僕はリビングへと向かった。

これが、今の僕の。いや、僕達の日常。

この世界で、生きていると言う証なのだ。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。