魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

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刀使との会合

 

〜零夜side〜

 

 

第103管理外世界───地球に来て、現地時間の午前十時半過ぎ。僕は現地の神奈川県鎌倉市の高度8000メートル上空に滞空しているフラクシナスで次々入る情報をクライドさんと星夜とともにまとめていた。

 

『こちら高町なのは。対象ロストロギアまだ未発見です』

 

『こちらアリサ・バニングス。こっちもまだロストロギアを発見できてないわ』

 

『同じくこっちもまだ発見出来てないよレイくん』

 

定時連絡の報告をなのは、アリサ、夜月から受けた僕は。

 

「了解。引き続き捜索をお願い」

 

そう言ってクライドさんに視線を移す。

 

「今のところは特に問題はなさそうですね」

 

「ええ。ですが、範囲が広すぎます。一応神奈川県全域にエリアサーチを放ってますけど・・・・・・」

 

対象のロストロギア《赤羽刀》がこの神奈川県のどこかにあるということは反応で分かったが場所まではわからなかったのだ。

そんな訳で人海戦術を強いて捜索してるのだ。

 

「零夜くん、少し気になることが」

 

「ん?」

 

「この周辺でなんでも、ドッペルゲンガーというものが現れるみたいです」

 

「「「「ドッペルゲンガー?」」」」

 

星夜の言葉に僕と聖良、澪奈、クライドさんは疑問符を浮かばせながら言った。

 

「ドッペルゲンガーって、あのドッペルゲンガー?」

 

「ええ。あのドッペルゲンガー、らしいです。ですが、目撃例が少なく、話題としてるのは刀使の一部らしいです」

 

「刀使・・・・・・ね」

 

星夜の説明に僕は席の背もたれに深く沈み、足を組み考える。

 

「・・・・・・クライドさん、万が一僕が出ることになったらここの指揮お願いしてもいいですか?」

 

「わかりました」

 

「星夜。星夜もクライドさんとともにここで待機して指示を出して」

 

「わかりましたわ」

 

「鞠亜、鞠奈」

 

『はい。聞いてましたよ』

 

『言われなくても分かってるわよ』

 

「よろしくね」

 

念の為の指示をみんなに出してエリアサーチを再びする。

地上にいる班はそれぞれ、なのは・フェイト・はやてのチームにアリサ・アリシア・すずかのチーム、夜月と凛華・紅葉のチームだ。そして、ここフラクシナスには僕、聖良、星夜、澪奈、クライドさんがいる。星夜は艦橋の解析席に座って調べ、僕とクライドさんは情報のまとめや指揮を。聖良と澪奈はエリアサーチを使って探してる。

それからさらにしばらく時が経ち。

 

「かれこれもう二時間以上になるけど、全然見つからないね」

 

「うん。お兄ちゃん、一度お姉ちゃんたちに戻ってきてもらったらどうかな?休息もかねて」

 

エリアサーチを使ってなのはたちが探してる以外の地域を検索してる澪奈と聖良がそう提案してきた。

確かに一度戻ってきてもらった方がいいかもしれない。

 

「そうだね。みんなに一度戻ってきて───」

 

僕がそう言いかけたその時。

 

『こちら高町なのは!対象ロストロギア、赤羽刀と思わしき刀を持った少女を発見!現在交戦中です!』

 

なのはの緊迫した声が通信越しに聞こえてきた。

 

「っ!澪奈、なのはたちが今いる地点は?!」

 

「鎌倉市の北北西の森林地帯!」

 

澪奈が報告してくるとさらに。

 

『零夜!こちらアリサ・バニングス!ロストロギアと思われる《赤羽刀》を発見したわ!今、その《赤羽刀》を持った人と戦闘中!』

 

アリサの通信が来た。

 

「同時に二箇所で?!」

 

ほぼ同時に来た連絡に僕とクライドさんは目を見開く。

 

「まさか複数あるのか・・・・・・?」

 

クライドさんのつぶやきに僕もそう思った。

何せロストロギアとはオーバーテクノロジーの塊なのだ。僕らが知らない。予想も付かないことを起こす可能性は極めて高い。

 

「これは分裂・・・・・・いや、複製か?」

 

声に出して言いながらも思考は回っていた。

 

「夜月、すぐにアリサたちの方に行って!」

 

『っ!わ、わかった!』

 

「それと、その人物はなるべく傷つけないようにね!」

 

『了解!』

 

夜月に指示を送った僕はクライドさんに視線を送り。

 

「こちらは自分が」

 

「お願いします。聖良!」

 

「うん!」

 

星夜と澪奈をそこに残して僕と聖良はなのはたちの所に向かってフラクシナスの外に出た。

 

『零夜くん。なのはちゃんたちは場所を移動してそこから北西部の廃ビルにいます』

 

「わかった!」

 

星夜からの通信ともに場所のデータを確認した僕はさらに速度を上げた。

 

「聖良、大丈夫!?」

 

「うん!大丈夫だよお兄ちゃん!」

 

「キツかったら言ってね」

 

「うん。ありがとうお兄ちゃん♪!」

 

こういう時じゃなかったら聖良の写真を撮りたいんだけど、我慢。

そのまま飛んでいきやがて。

 

「っ!?」

 

なのはたちが五人の少女と交戦してるのが目に入った。

はやては後ろにいるけど、フェイトは白髪の白い制服少女と。なのはは茶髪の赤と白の制服を着た少女とやりやっていた。

他にも、緑の制服の少女とフェイトと同じ白い制服を着た少女。そして、白と紫の隊服のような他の少女達とは違う制服を着た少女がいた。少し離れたところには《赤羽刀》を持った三人の姿があったが、この三人の気はどこか違った。

 

「(ん?なのはの相手してる少女の反応・・・・・・これってまさか・・・・・・!)」

 

なのはが相手してる少女の気から僕はそれが生身の。正真正銘本物の人だとわかった。僕がそう思うのと同時になのはは。

 

 

 

「───ディバイン・・・・・・シューター!」

 

 

 

相手の少女たちに向かってディバインシューターを放っていた。

 

「って!ちょっ!?」

 

僕は急いで地面に向かい。

 

「なのは!フェイト!はやて!攻撃中止!下がって!!」

 

なのはのディバインシューターが相手の少女に当たる前にディバインシューターを消し、なのはたちに指示を出す。すでに片手には具現化した断罪の剣(エンシス・エクセクエンス)を一振出している。

 

「零夜くん!?」

 

「零夜!?」

 

「零夜くん!?」

 

なのはたちと少女たちの間に降り立つと、後ろからなのはたちの驚きの声が聞こえた。

目の前の少女たちからは。

 

「誰!?」

 

「新手・・・・・・?」

 

「え・・・・・・いまあの人、あのなんか球体みたいなの消してなかった?」

 

「ていうか、今あの人空から落ちてきませんでしたかぁ!?」

 

「彼女たちの仲間でしょうか?それにあの剣は・・・・・・」

 

という困惑の声が伝わる。

 

「零夜くん、なんでここにおるん!?」

 

「三人の援護に来たんだよ」

 

「それは助かるけど・・・・・・それより、攻撃中止って?」

 

「なのはならもう分かってると思うけど、彼女たちは全員本物の人間だよ」

 

「え!?そうなん!?」

 

「うん。なんとなく、さっきの人たちとは様子が違ったから・・・・・・」

 

「確かに・・・・・・さっきの三人とは様子がまったく違うたな」

 

「じゃあ、本当に・・・・・・?」

 

「うん」

 

「どうや、フェイトちゃん?私は零夜くんとなのはちゃんが嘘を言ってるとは思わんけど?」

 

「うん。私もそう思う。なのはと零夜を信じるよ」

 

「ありがとう二人とも」

 

なのはたちに説明し話し終えた僕は一歩前に出て目の前の少女たちに声をかける。

 

「いきなり攻撃を仕掛けてしまってすみません。少しお話をさせてもらえませんか?」

 

僕がそう声を掛けると、少女たちは。

 

「お話・・・・・・」

 

「・・・・・・どうしよう?」

 

「聞いてみよう。あの金髪の子と剣を交じえた時・・・・・・悪い子じゃないって思ったんだ。だからまずはお話を聞いてみよう」

 

「「・・・・・・・・・・」」

 

「よく見て、よく聞いて、よく感じ取って・・・・・・それから判断しようよ」

 

「うん・・・・・・。加奈美に賛成」

 

「取り敢えず聞いてみましょう」

 

少女たちの方でも話がまとまったのかそれぞれ刀を腰の鞘に収めこっちを見た。

 

「はじめまして。僕の名前は天ノ宮零夜。彼女たちは右から高町なのは。フェイト・テスタロッサ。八神はやてです。それと───」

 

僕が視線を上に向けると。

 

「お兄ちゃん!みんな!」

 

空から聖良が翼を出してゆっくりと降りてきた。

 

「せ、聖良ちゃんまで!?」

 

「聖良まで来たの?!」

 

「うわぁ。過剰戦力やわこれ・・・・・・」

 

後ろから驚く声二つと苦笑する声がひとつ聞こえた。

聖良は僕の隣に降り立つと。

 

「あ、妹の天ノ宮聖良です♪よろしくお願いしますね刀使の皆さん」

 

そう自己紹介をした。

その自己紹介の姿に───

 

「あ、あのぉ・・・・・・」

 

「はい」

 

「なんで携帯でその子を撮ってるんですか?」

 

オドオドと、緑色の制服を着た少女かが聞いてきた。

 

「(え?携帯?)」

 

疑問に思っていると。

 

「零夜くん、シリアスな場面をぶち壊さんといてくれる」

 

はやての呆れた、非難めいた声が聞こえてきた。

視線を手に移すと、僕の手にはいつの間にか自身のスマホが握られてあり、カメラモードが起動されていた。

 

「あれ、いつの間に」

 

僕がそう言葉に出すと。

 

「「「いつものシスコンが発動した(やね)(ね)」」」

 

後ろからなのはたちの呆れた声が伝わった。

当の本人と妹は知らぬぞんりであるが。

なにせ天ノ宮家ではこのような事など日常茶飯事なのだから。

親バカならぬ神バカ兼姉バカである朱莉お姉ちゃんをはじめ、澪奈にお姉ちゃんに、凛華、星夜、知智お姉ちゃんなどシスコンブラコンなど日常なのだ。

そんな僕らを見て。

 

「可奈美、シスコンってなに?」

 

「えっ!?えーと、それは・・・・・・」

 

「シスコンって、本の中だけなのかと思ったけど本当にいるんだ」

 

「仲がいいですね・・・・・・」

 

「皐月さん、その反応は少しおかしいです。っていうかあの子のあの羽はなんですかぁ!?」

 

五者五様の反応だった。

 

 

 

───閑話休題───

 

 

 

「コホン。気を取り直して。僕たちは時空管理局の魔導師で、この世界にはとある任務で来ました」

 

「時空・・・・・・管理局・・・・・・?」

 

「そのようなの聞いたことありませんね」

 

「私も・・・・・・」

 

僕の言葉に彼女たちは少しの戸惑いを見せた。

まあ、そりゃそうどよね。はじめの頃は僕たちだってそうだったんだし。

 

「魔導師ってことはあの力はもしかして・・・・・・」

 

「はい。魔法です」

 

「魔法って・・・・・・あの、ゲームとか物語の中に出てくる?」

 

「そのイメージで大丈夫です。私たちは、零夜くんが先程言ったように、こことは違う地球から来ました」

 

「魔法に魔導師にこことは違う地球?い、いきなりファンタジーな話になってきた・・・・・・」

 

「でも、嘘はついてないと思う」

 

「・・・・・・そうだね」

 

いきなり魔法や魔導師なんてファンタジーな言葉に困惑気味な彼女たち。

 

「ほのちゃんたちを攻撃した理由は?」

 

緑色の制服を着た少女の問いに僕はなのはたちに視線を送る。

僕の視線を視たなのはが少女の問いに応えた。

 

「それは・・・・・・先に、あのお姉さんたちが攻撃してきたから自衛のために反撃させてもらいました」

 

どうやら先に攻撃してきたのは向こうらしい。

 

「それで、すみませんが、あなた達の名前を教えてもらっていいですか?」

 

まだ名前を聞いてなかったことを思い出し、僕は彼女たちに訪ねる。

 

「あ、私は衛藤可奈美。で、こっちから糸見沙耶香ちゃん、六角清香さん、伊南栖羽ちゃん、皐月夜見さん」

 

「ありがとうございます衛藤さん」

 

赤と白の制服を着た少女───衛藤さんにお礼を言う。

 

「あの、可奈美さんたちもさっきの人たちの仲間かと思って反撃したんですけど・・・・・・なんか違う感じで・・・・・・」

 

「ところでなのは。あの人たちは気絶してるってことでいいの?」

 

なのはの言葉の後にそう問うと。

 

「え、気絶?」

 

「あ、はい。非殺傷に設定してるから、怪我はないはずです!」

 

「非殺傷設定・・・・・・魔法ってそんなことも出来るんだ・・・・・・」

 

「・・・・・・安桜さんたちを確認して、気絶してるだけなら一致します。六角さん、一緒にお願いします」

 

「あ、はい!」

 

「あ、私も!」

 

気絶している三人に近づく皐月さんと六角さんと衛藤さん。

 

「そういえば・・・・・・なんで美炎ちゃんたちはこんなところにいたんだろうね?」

 

「そうなんだよね。今頃、地方に遠征してるはずなんだけど・・・・・・あれ?御刀・・・・・・加州清光じゃない」

 

「これは赤羽刀ですね」

 

六角さんの言葉に、気絶していた三人を視る皐月さんが言うと。

 

「っ!」

 

「きゃっ!?」

 

安桜と呼ばれた少女らしき人が急に起き出し、その手に握る《赤羽刀》を振るってきた。

すぐに反応出来てない六角さんの前に縮道で移動し、展開していた断罪の剣で受け止める。

 

「っ!?」

 

「えっ!?」

 

「大丈夫ですか六角さん」

 

「は、はい。ありがとうございます」

 

「え?今、迅移を使ったの・・・・・・?」

 

「いえ、迅移を使ったようには見えませんでしたけど」

 

呆然と、何が起こったのか分からないような衛藤さんと皐月さんに。

 

「一応聞きますけど、この人たちあなた達の知り合いなんですか?」

 

と断罪の剣で振り下ろされた赤羽刀を弾き飛ばして聞く。

僕の問いに答えたのは、後ろにいる六角さんだった。

 

「ち、違います!この人ほのちゃんたちじゃないです!荒魂です!」

 

「なら、斬っても問題ないですね」

 

「え・・・・・・?」

 

六角さんの言葉を聞いた僕は左手にもう一振の断罪の剣を現出させ。

 

「せやっ!」

 

「っ!」

 

「はっ!」

 

「っ!」

 

「はあっ!」

 

「っ!?」

 

赤羽刀を握った三人。いや、三体の荒魂をそれぞれ二刀の元に斬り伏せた。

 

「ふぅ」

 

人型の荒魂を斬り伏せた僕は息を整えて現出していた断罪の剣を消した。

 

「え。今、なにをしたんですか彼・・・・・・いや、彼女?」

 

「彼であってると思うよ。あの子がお兄ちゃんって呼んでたし」

 

「はい。それより、御刀ではない剣で荒魂を斬った・・・・・・?」

 

「信じられない・・・・・・」

 

「いやいや、あの子躊躇なく斬りましたよいまっ!」

 

またまた驚愕している刀使さんたちを置いといて、僕は地面に落ちた人型の荒魂が持っていた赤羽刀を手に取る。

 

「(これ・・・・・・赤羽刀の複製(コピー)?)」

 

検分して分かったことを思考し、振り返る。

 

「さて。出来ることならここの司令官の人に話をしたいんですが」

 

「え、どうして?」

 

「あ、言ってませんでしたか?今回の任務の総指揮官は僕なんです」

 

衛藤さんの疑問に応えると。

 

「「「指揮官!?!?」」」

 

衛藤さん、六角さん、伊南さんは絶叫を上げ。皐月さんは大きく目を見開いていた。糸見さんも驚いた表情を出していた。

その後ろではなのはたちが、あははと苦笑してたっている姿があったのだった。

 

 

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