魔法少女リリカルなのは 魔法と未来を繋げる者たちの物語   作:ソーナ

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新年明けましておめでとうございます。
今年も本作や私の他作品をよろしくお願いします。
なお、感想などを絶賛募集しています!


魔導と巫女

 

〜零夜side〜

 

 

「「「・・・・・・・・・・」」」

 

「はじめまして。時空管理局本局所属。特殊執務管理室第0課───特務0課の天ノ宮零夜特務三佐です。今回の任務の総指揮をしています。どうぞよろしくお願いします。こっちは僕の家族の天ノ宮凛華です」

 

僕は今、刀使たちの総司令部がある鎌府女学院と呼ばれる学院の近くにある家。折神家と呼ばれる場所の一室で、僕は三人の女性と対面していた。

隣には凛華もいる。

 

「はじめましてでいいのでしょうか。特別刀剣類管理局局長代理の折神朱音と申します」

 

「あたしは特別祭祀機動隊の総指揮官、本部長の真庭紗南だ」

 

「折神紫だ。故あってこの体勢で失礼する」

 

折神紫と名乗った女性は、体調が良くないのか勇ましい顔つきだが、ベットに寝たきりの状態だった。

そして、折神ということは、この紫という人は朱音という人の縁者。家族。姉妹なのだろう。何処と無く雰囲気や顔立ちが似ている。そして、真庭紗南と名乗った人はなんというか、かなり男勝りな気がする。まあ、初対面の人に失礼かもしれないけど。

 

「あ、別に固くしなくてもいいですよ。そういうの苦手なので」

 

「零夜くん、ここは公式の場です。礼節は弁えないとかと」

 

「うーん。やっぱりそうしないとダメ?」

 

「多分」

 

凛華の言葉に僕はうへぇとなる。

正直、僕はこういう堅苦しいのは苦手なのだ。苦手というか嫌いだ。だから、僕は課の中では上下関係を無しにしている。だって、みんな同じ人間なんだから。

そう思っていると。

 

「はははっ。中々面白いんなお前たちは」

 

真庭さんが大きな声で笑っていた。

 

「真庭本部長・・・・・・」

 

「初対面の者にお前呼ばわりとはな紗南」

 

その横では折神姉妹が微妙な表情をしていた。

 

「ふふ。別にお前でも構いませんよ。僕の年齢は11歳なので」

 

クスリっと笑って応えると。

 

「11歳!?」

 

朱音さんが驚愕の顔を浮かべた。

 

「はい」

 

そう応えると、僕は空間ウィンドウを出して管理局の自分のネームタグを見せた。

 

「なっ!?その歳で課の長だと・・・・・・!?」

 

「しかも階級が三佐の左官ですか・・・・・・!?」

 

折神姉妹が僕の役職と所属タグに驚く中、真庭さんは。

 

「んんっ!?性別男!?女ではなくか!?」

 

全く別なところに驚いていた。

その真庭さんの言葉を聞いた折神姉妹も。

 

「えっ!?」

 

「その容姿で男とは・・・・・・!」

 

と驚嘆の顔を出していた。

うん。かなり久しぶりなその反応。

 

「いや、失礼した。天ノ宮で良いか?」

 

「ええ。構いませんよ真庭さん」

 

「うむ」

 

一応一段落したところで、話をはじめた。

 

「さて。僕らはこことは違う世界。違う地球からこの世界にやって来ました。目的はとある物の回収です」

 

「とある物、ですか?」

 

「はい」

 

「それは一体なんなんだい?」

 

「僕たちではそれを、【失われた世界の遺物】───ロストロギアと呼んでいます」

 

「ロストロギア・・・・・・」

 

「その遺物がこの地球にあるというのか?」

 

「ええ。今回僕らの回収するロストロギアは、名を《赤羽刀》といいます」

 

「なにっ」

 

「っ!?」

 

「ほぉ」

 

僕の言葉に三者三様の反応。

 

「今、刀使たちの間でドッペルゲンガーという噂が流れてるのは知ってますか?」

 

「あ・・・・・・ああ。ドッペルゲンガーに会ったとかの噂は耳に入ってるが・・・・・・まさかそれがか?」

 

「はい。先程、僕たちもそのドッペルゲンガーらしきものと交戦しましたから間違いないでしょう」

 

「なんてこと・・・・・・」

 

朱音さんは悲嘆するように呟く。

まさか自分たちの住んでる場所でそんなことがあるなんて思いも知らなかったのだろう。

 

「このドッペルゲンガーはどうも刀使に姿を変えるらしく、先程交戦した刀使も、安桜さんという方の姿をしていましたから」

 

「なるほどな」

 

腕を組む真庭さん。

 

「ひとつよろしいでしょうか?」

 

「なんでしょう?」

 

唐突の朱音さんの質問に首を傾げはせずとも疑問符を浮かべて聞く。

 

「衛藤さんたちの報告から、あなたは刀使ではないのに荒魂を斬った、とありました。一体どうやって荒魂を祓ったのですか?」

 

「あー・・・・・・」

 

朱音さんの質問に僕は悩む。

何せ僕が荒魂を斬れた理由は、断罪の剣に付与してる絶対切断と僕の能力である支配領域による事象改変によって齎されたものだからだ。

絶対切断はその名の通り、斬れないものはないというイマジネーションを具現化した剣の極致ともいえるものだ。

そして断罪の剣を中心に発動させた極微小の支配領域による事象改変という魔法で絶対切断を補助。よって、本来は刀使と御刀にしか斬り祓えない荒魂という事象を改変し僕でも斬れるようにしたに過ぎないのだ。

言ってみればこれはかなりの機密だ。なにせ、世界の法則すらも塗り替えられるという事なのだから。まあ、荒魂についての解析が済めば、なのはたちの魔法でも荒魂を倒せるから問題ないけどね。

現に今、ここの上空に滞空しているフラクシナスの艦内で星夜が荒魂について解析して、それを元になのはたちでも荒魂に対処できるようにしてくれている。

どう応えようか考えていると。

 

「その事については零夜くんの魔法という事だけ申し上げます」

 

「凛華?」

 

隣にいる凛華が険しい眼差しで応えた。

 

「それはどういう意味でしょうか?」

 

「具体的な説明はでき兼ねますという事です。一つ申し上げますと、この世界で荒魂を祓えるのは刀使の方だけらしいですが、その外から来た私たちにはその常識が通じません。なにせ、私たちは魔法というファンタジーなものを使っているのですから」

 

凛華は僕に代わってキッパリと言った。

拒絶とも言える言葉に不思議に思っていると。

 

〈零夜くん。荒魂を斬ったスキルに関しては内緒にしといた方がいいです〉

 

念話でそう忠告してきた。

 

〈一応聞くけど、理由は?〉

 

〈まず第一にこの方たちが100%信用出来る訳では無いからです。この世界の特別祭祀機動隊は政府に属しています。つまり、この世界の政府に知られる可能性があるんです〉

 

〈なるほどね〉

 

凛華の理由に僕はすぐさま理解した。

確かに、荒魂を倒せるのは刀使だけ、というのがこの世界での理だ。この世界の外側から来訪した僕たちはその理に利してない。つまり、もしここで僕の魔法について説明すると、この世界の因果や理が崩壊する可能性があるという事だ。

しかもここは管理外世界。基本的には僕たちが関わることが無い、というより、魔法文化が無い世界だ。僕が原因でこの世界の理が乱れたら、それは僕だけの問題ではない。ミゼットさんたちにも迷惑が掛かるし、明莉お姉ちゃんたちにも何かしらの被害が行くだろう。

 

「すみませんが、それについての解答はノーコメントで。僕の秘密に関わることなので」

 

僕は朱音さんにそう言って断る。

 

「そうですか。こちらこそ、不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした」

 

「いえ、こちらこそ失礼しました」

 

朱音さんと凛華もそれぞれ謝罪し、この話を終わらせる。

 

「それで、そちらが我々に逢いに来た目的というのはなんなんだ?」

 

紫さんが問うように聞いてくる。

 

「しばらくの間こちらに滞在する許可と、情報交換をと思いまして」

 

「ほう」

 

「なるほどな。確かに、件の赤羽刀についてはこちらの情報とそっちの情報は交換しといて問題は無いだろうな。朱音さま、紫さま、あたしとしては彼らに今回の件については協力を求めるのがよろしいかと思います。魔法というものが関わっている以上、あの子達だけに任せるのは荷が重いかと」

 

「ふむ・・・・・・」

 

「そうですね・・・・・・」

 

真庭さんの意見に折神姉妹は考え込む。

僕としては現地の協力者───刀使に手伝ってもらった方がいいと思う。荒魂というこの世界に存在するものについては僕たちはまだ対処し兼ねるからね。

しばらくして。

 

「お姉様。私は本部長の意見に賛成します。もし彼の言うロストロギアという物が関わっているとなると、もはや刀使たちでは手がつけられません。ここは魔法という物が使える彼らに協力を願うのがいいかと」

 

「ふむ・・・・・・」

 

朱音さんの意見に紫さんは更に目を瞑り考え込む。

 

「天ノ宮と言ったな」

 

「はい」

 

「ひとつ聞きたい」

 

「なんでしょう?」

 

「君はなんの為に戦う。何故戦うのか聞かせてもらいたい」

 

「・・・・・・・・・・」

 

紫さんから出た言葉に僕は呆然とする。

そんな質問をされるとは思わなかっのだ。

もしこれが普通の11歳の子だったら分からないと答えるだろう。なのはに関しては例外だ。

しばし呆然とした後、僕はすぐに応えた。

 

「守るため。僕の大切な家族や友達。親友、お世話になった人や支えてくれた人。そんな様々な、いろんなかけがえのない、大切なものを守るために、僕はこの力を振るい、戦う」

 

僕が戦う理由の根源はなのはと同じだ。

守りたい。傷つけたくない。誰かを助けたい。そう言う、心があるから戦う。僕は前世でお姉ちゃんや華蓮たち家族を。なのははお父さんである士郎さんが亡くなりそうになった。そんな、誰かを守れるようになりたい。守りたいという気持ちがあるからこそ僕やなのはは戦う。

それははやてやフェイト、アリシア、アリサ、すずかを然り、凛華たちや夜月たち。プレシアさん。リンディさん。クロノ。ミゼットさん。ゼストさん。レジアス中将。アミタさん。キリエ。ユーリ。イリス。ディアーチェ。シュテル。レヴィ。

今まで出逢ってきたすべての人が持っている気持ちだ。何かを守りたいからこそ戦う。失わないように。大切なものを無くさないようするために。

 

「・・・・・・・・・・」

 

僕の言葉を聞いた紫さんは少々驚いた顔をしていた。それは真庭さんと朱音さんもで。

 

「紗南、朱音。私も二人の意見に賛成だ。いや、寧ろ今回の件はこちらから協力願いたいほどだ」

 

「紫さま・・・・・・」

 

「お姉様・・・・・・」

 

紫さんの言葉に真庭さんと朱音さんの二人は互いの顔を見合わせ。

 

「天ノ宮特務三佐、こちらこそよろしくお願いする」

 

真庭さんが右手を伸ばしてきた。

 

「はい。こちらこそ、よろしくお願いします」

 

僕も右手を伸ばし、真庭さんの右手を掴み握手をする。

今ここに、魔導師と刀使による協力が轢かれたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後

 

 

「───という事になり、現地の協力者である刀使の方々と合同で今回の任務に当たることになりました」

 

僕はフラクシナスの中にある会議室のモニターでミゼットさんと通信していた。

 

『分かりました。本来なら、誰か大人が会談するのが良いのですが・・・・・・』

 

「いえ、大丈夫ですミゼットさん」

 

ミゼットさんが心配してるのは大人の役割を子供である僕に押し付けてしまったことだろう。まあ、別に僕は気にしてない。

 

『そうですか・・・・・・。では、天ノ宮特務三佐、健闘を祈ります』

 

「はっ!」

 

ミゼットさんの言葉に敬礼をして応えると、モニターが暗くなり通信がきれた。

通信を終えると、僕は艦橋にいきクライドさんに指示を出し、鞠亜、鞠奈に現状維持をお願いして僕は一旦地上に降りた。

フラクシナスには鞠亜と鞠奈が居るとはいえ、最低でも一人は居なければならないからだ。ローテーションは僕、クライドさん、夜月、凛華、星夜にしてる。この五人にした理由は単純に指揮能力が高いからだ。僕は言わずがな。艦隊指揮経験のあるクライドさん。夜月、凛華、星夜は頭の回転から。

地上の鎌府女学院に降りた僕は、なのはたちのいる学院の食堂に向かった。

食堂に入ると。

 

「やあぁぁぁぁぁーーーっ!!」

 

「っ!?」

 

いきなり小さな。皐月さんと同じ制服を着た薄紫色の長い髪を左側にサイドテールにした女の子が御刀を振りかぶってきたのだ。

咄嗟に両手に断罪の剣を顕現させ、上段から振ってきた御刀を受け止める。

 

「アハッ♪」

 

女の子は楽しそうに声を上げると、素早い速度で御刀を振るってきた。

 

「っ!」

 

僕も瞬時に意識を戦闘モードに切り替え、次々と迫り来る女の子の御刀と打ち合う。

何合続いたのか分からないころに、僕は戦闘モードの思考を加速させる。

 

「(速い!この子、フェイトより速いんじゃないかな?しかも剣の重みが凄い!シグナムと同等・・・・・・いや、それ以上!)」

 

切り結びながらそう判断して場所を食堂から外に移動する。

 

「アハハ♪すっごーい!キミすごいね!私とこうして撃ち合えるなんて♪」

 

「それはどうも」

 

女の子の言葉にそう応えると。

 

「結芽!」

 

右側から鋭い声が響いてきた。

 

「ん?」

 

視線を右側に向けると、そこには皐月さんや目の前の女の子と同じ制服を着た二人の少女がいた。

一人は少し男勝りっぽい少女、一人は可憐という言葉が似合うほどの優雅に立っている少女だ。

 

「真希おねーさんと寿々花おねーさん!?」

 

目の前の女の子の知り合いのようだが・・・・・・。

そう思っていると。

 

「刀使でもない相手・・・・・・というか君より小さな子に何してるんだ!?」

 

「いやー・・・・・・そのー・・・・・・」

 

「お待ち下さい真希さん。あの方の持っている剣・・・・・・もしかしてあの方真庭本部長と朱音様、紫様が仰っていた・・・・・・」

 

「なっ!」

 

「???」

 

よく分からないでいる僕のところに。

 

「零夜くん!」

 

「ん?なのは?はやてたちみんなも」

 

なのはたちが慌てたようにやって来た。

 

「だ、大丈夫お兄ちゃん!?」

 

「え?うん。別になんともないけど?」

 

「よかったぁ・・・・・・」

 

「ところでこれ、どういう事?」

 

僕はイマイチ分からない中みんなに聞いたのだった。

 

 

 

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