あ、そういえば少し前に友人に言われて思い出したんですが、今日私の誕生日です。ワーイワーイ。
はい、というわけで本編どうぞー。
モールに戻りパジャマを購入し、家に帰って飯も食って風呂にも入って、寝る準備万端の夜。
「ここをこうして…と」
俺は昨日と同じくパソコンをいじってボーカロイドの勉強をしていたりする。
「どうですマスター、少しはわかってきましたか?」
パジャマに着替えたミクがベッドから立ち上がり、パソコンモニターが見える位置まで来る。昨日と同じように髪を下ろしている上に今日は買ってきたピンクのパジャマを着ているので、いよいよ誰だかわからなくなってきた。
いやだってほら、こいつのツインテールとあの服はトレードマークみたいになってるじゃん?それが両方取り除かれた影響でこいつは今、「髪が凄く長くて不思議な色だけど、どこにでもいる女の子」みたいになってる。とはいえ、やはり髪の色のせいで自然には見えないが。
「わかってきたっつーか…「ここをいじると声がこうなる」とか頭では理解できてきたと思うんだけど、実際に歌わせて細かく調声出来るようになれないと感覚は掴めないかな~って感じ」
「う…ご、ごめんなさい」
「え?あ、いや悪い、別にそういう意味で言ったつもりじゃなかったんだけど」
「いえ、大丈夫です。悪気があったわけじゃないのはわかってますから…」
少し元気の欠けた笑顔を俺に向けた後、ミクは俺に気付かれないようにしてなのか、本当に小さくため息をついた。
…しまったな、勉強に集中してて無神経な事言っちまった…。
少し重くなってしまった雰囲気を軽くしようと話題を模索していると、
「そ、そうだマスター!」
「ん?」
ミクの方から声をかけてきた。同じく場を和ませようとしていたのか、若干声が上ずっていた気がする。ミクもそれを自覚していたのか、一度落ち着いて「コホンッ」と可愛らしく咳払いをしてから話を続ける。
「今あんまり感覚掴めないなら、今のうちに曲だけ作っちゃったらどうです?」
「…なるほどね、それも良いかもな」
確かに調声の仕方がわかっても、歌わせる曲がないんじゃ意味がない。だから今ミクが歌えないうちに曲を作っておくのは良いかもしれん。
「そうするか。…って言っても、曲なんか作った事ないから勝手はわからんが。まぁそれも含めて練習ってことで」
「あれ、曲作ってるから響さんに私を譲ってもらったんじゃなかったんでしたっけ?」
「曲作ってるわけじゃないぞ、楽器色々やってるから曲ぐらい作れるだろって。…今になって冷静に考えるととんでもない考え方だよな、『本いっぱい読んでるから文庫本くらい書けるだろ』って言ってるようなもんだよなこれ…」
「あ、あはは…。ち、ちなみに色々って、どんな楽器弾けるんですか?」
「え~っと…ギター、ベース、ピアノ、トランペット、バイオリン、それの応用でビオラ、チェロ、あとは今コントラバス練習中」
「…ホントに色々やってるんですね。っていうかトランペット以外は全部弦楽器なのは何でですか?」
「いや、何となく吹奏楽器は苦手なんだよ」
「正確にはトランペットは金管楽器ですけどね」
「…そういう細かい事はどうでもいいの。ってかピアノって弦楽器だっけ?」
「実際は鍵盤楽器の一種ですけど、分類は打弦楽器なので弦楽器で良いんじゃないですか?」
「…ボーカロイドのくせに結構適当なんだな」
「別にボーカロイドとか関係ないでしょ、それに適当なわけじゃなくてピアノの分類そのものが中途半端なんですよ。あくまで私の意見ですけどね。というかそんな事より作曲の話しましょうよ」
「自分から話を振っておいて…。しかし作曲の話と言われてもなぁ…」
確かに楽器は色々やってるけど、それと作曲はまったく関係ない気がする、と言うか絶対関係ない。曲を演奏するのと曲を作るのは確実に勝手が違う。さっきも言ったが、本を沢山読んでるからといって、自分で文章を構成して書き出せるわけではない。一から自分で何かを創作するというのは、本当に大変な事なんだと思う。
「何でも良いんで漠然としたアイディアくらい無いんですか?バラードとかポップとかロックとか。個人的にはフワフワしたポップが歌いたいですけど」
「さり気なく自分の要求を入れてくる辺り抜かりないなお前。まぁでも今はまだ分からないかな、どんなのが作りたいかは考えてはおくけど」
「え~…はぁ、まぁしょうがないですかね。曲作ったこと無い人に急に曲作れって言うのは無理がありますし。良いですよ、じっくり考えてみてください」
「悪いな」
「いえいえ。それじゃあ、別の話題を。昨日から気になってたんですけど」
「何?心当たりはいくつかあるけど」
「マスターのご両親はどうしてるんですか?全然姿が見えないのでちょっと不思議だったんですけど」
ふむ、まぁそろそろ聞かれる頃だろうなぁとは思っていた。そりゃまぁ、俺みたいな何の変哲も無い学生がこんな立派な一軒家を独占しているなんておかしいと思うだろう。
「あ~、あの二人は…今は多分オーストラリアにいると思う」
「…何故そんなところに?赴任とか何かですか?」
「いや、そういうわけじゃないんだが…WWOって知ってる?」
「WWO?確か…ワールドワイドオーケストラ(World Wide Orchestra)の略、でしたっけ」
「正解。んで、うちの親二人ともそれのメンバーなんだよ。だから基本的に家にいないってわけ」
WWOって言うのは、その名の通り世界をまたに駆けて演奏をする楽団の事だ。
なかなかにレベルが高いらしく、入るのはなかなかに難しいらしい。ぶっちゃけ興味もあんまりないんで、細かい事はよくわからんが。
「もしかしてマスターが色々楽器やってるのってその影響なんですか?」
「まぁそうだな、トランペットは父さんの、バイオリンとチェロは母さんの影響で初めて、その後自主的に他の楽器を習い始めた感じ」
「へぇ~…。あれ、という事は相当上手なんですか?世界レベルで通用する人たちから直々に教わったってことでしょう?」
「んなもん知らねーよ、他に比べる人なんていなかったし」
「あ、じゃあ今からやってみてくださいよ!私興味あります!」
「今からとかふざけんな、もう10時半回ってんだろ。近所迷惑も考えろっての」
「えぇ~…。じゃあ明日!」
「学校あるからそのあとな。帰ってきてからやってやる」
「…分かりました、それで妥協しましょう」
「そりゃどうも。さて、んじゃ今日は俺もう寝るわ」
「わかりました。おやすみなさい」
「ん」
小さく伸びをして、パソコンの電源を落とそうとマウスカーソルを操作したところで、
「あ、その前にマスターちょっと!」
ミクが少し慌ててマウスを操作していた俺の手を制止する。
「何?」
「いえ、私もちょっと寝る前にパソコンで遊びたいんですけど、ダメですか?」
「へぇ、お前もパソコンとか使えるんだ」
「あ、今バカにしましたね!?私を何だと思ってるんですか、パソコンなんか目じゃないくらいの高性能な機械なんですよ!?」
「わかったわかった、夜中に怒鳴るな。別にいいぞ、ただし一つ条件」
「はい?」
「履歴は覗くな。以上」
「…消しときましょうよ、そういうのは」
「お前が来るまで一人だったんだから、消す必要なかったんだよ。別に見られて困るわけでもないし」
「な、なるほど…?っていうか、別に言わなかったら覗かなかったのに…」
「もうその発言からすでに覗く気満々なのが伺えるんだが…。まぁ、別に覗いたら覗いたでいいけど。後悔するのお前だし」
「…なんですかそのパンドラの箱的な履歴」
「まぁどうするかはお前次第だな。んじゃ、おやすみ」
「は、はぁ…お、おやすみなさい…」
困惑気味のミクを部屋に残して、俺はソファーのある居間に向かう。
…え?結局履歴の中身は何なのかって?…まぁ、アブノーマル、とだけ言っておこう。
さてさてさて、前回前書き・後書きに書くこと考えておくと言ったんですが…まぁ、大学生活が忙しかったり何なりで結局何も考えてませんでした;
読者の皆様、何か提案などありませんか?基本的に発想力が乏しい作者なので、何か案をいただけると非常に助かります!
とりあえず今回は、友人に提案された「この一週間大学で面白かった事」というのを試してみましょうか。
う~ん…あ、ゲームをやってて、奇跡的な回避が決まって「オォーウ、ジャパニーズニンジャスタイル…」って呟いたら隣で見ていたルームメイトが爆笑してました。…え、こんなんでいいの?大学関係ないし(=ω=;)
というわけで、また来週お会いできれば光栄です。ではでは~