ミクノポップ!!   作:YoShoki

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前半に追加シナリオが増えたおかげで、文字数が一気に1000文字近く増えました。やったね!w


第08話 友人ズ

目を開けると、いつもと違う景色が視界に移りこんだ。「そういえば昨日もそうだったなぁ」と呟きながら、ベッドではなくソファーから身を起こす。やはり寝具として作られていないうちのソファーで寝たのは間違いだったかもしれない、体が何か数箇所痛い。

「寝袋でも買うかなぁ…」と思案しつつカレンダーに目をやり、そこでようやく今日が月曜日、つまり登校日だという事を思い出した。

それだけで軽く憂鬱になり一つ大きなため息をついてから、パパッと朝支度をする。ちなみに当然制服は二階の自室、つまりミクが寝ている部屋にあるので中に入ったのだが、我らが歌姫様(歌えない)は普通以上にパジャマが肌蹴ていたので目のやり場に困ったが、ともかくいまだ就寝中だった。

一階に戻りキッチンへ。朝食のために適当に味噌汁を作っていると、上からなにやらドタドタという音が響いてきた。どうやらミクが起きたようだが…何をそんなに暴れているのか。

 

「マスター!!」

 

と思ったら、階段を駆け下りてくる音だったらしい。さっきベッドの上で天使のような笑顔で寝ていた彼女はどこへやら、今俺の前にいるミクは、顔を真っ赤にして鬼の形相をしていた。…寝癖と涎の跡と肌蹴たパジャマのせいで迫力は皆無だが。

 

「なんだよ、朝っぱらから騒がしい」

「わ、私にあんなもの見せるとはどういうつもりですか!?セクハラですよセクハラ!」

「…なに、昨日の話?」

 

どうやら昨日最後にした、インターネットの履歴の話をしているようだ。好奇心に負けて見てしまったらしい。

 

「だから言っただろ、後悔するのお前だって。自業自得だ、んなもん」

「だ、だってあんなとんでもないものが出てくるなんて思わなかったんですもん!」

「それも含めて自業自得」

「わ、私のマスターがそんな変態だったなんて…あれですか、あわよくば私にもいずれあんな事をするつもりでいたんですか!?」

「いや、そんな誰彼構わずそういうことするようなクズと違うから」

「それはあれですか、私には魅力が足りないって言ってるんですか!?」

「いや別にそんなこと言ってないから。あくまで合意の上でしかそういうことしないから」

「『そういうこと』自体はするつもりなんですか!?」

「まぁ拒否されなければ」

「誰と!?」

「彼女とか?」

「え、マスター彼女いるんですか?」

「いや、未来の話」

「…そんな事ばっかり考えてる人に彼女なんか出来ないと思います」

「…何気に痛烈なこと言うねお前」

 

今のは結構グサッと来たぞ。彼女のジト目も手伝って、相乗効果で結構ダメージがでかい。…いやまぁ、確かに今まで彼女とかいた事ないから反論なんか出来ないけど。

いや待て、そもそもそういうことを考えない男子はいないと思うんだが。…趣味趣向は別として。

 

「ちなみに今のお前みたいな格好してるやつにも彼氏とかはできないと思うぞ」

「彼氏って…私ボーカロイドなんですからそもそも…って、今の私みたいな格好…」

 

そこまで言ってから、彼女はハッとしたように改めて自分の姿を確認する。さっきも言ったように、寝癖と涎の跡がついてて、おまけにパジャマも肌蹴ている。自分の事を見回してその事実を知ったミクは、さっきとは違う意味で顔を真っ赤にしている。

 

「あぁ、ちなみに自分じゃわからないと思うけど、ほっぺに涎の跡もついてるぞ」

「っ!?こ、これは違うんですよ!?怒りで我を忘れてたというか、普段はこんな事絶対にないって言うか…!」

「いいから顔洗ってくれば?」

「…っ!ま…マスターのむっつりスケベエエェェエェ!」

 

俺のささやかな反撃は、どうやら予想以上に彼女にダメージを与えたらしい。ミクは半分泣きながら、洗面所に駆け込んでいった。

 

「…というかそもそも昨日の夜のうちに物申しに来ていればこんな事にはならなかったのでは?」

 

当然俺の突っ込みに対する答えは返ってこなかった。

 

♪ ♫ ♬

 

「マスター、おかわりお願いします」

「…アンドロイドのくせにホントよく食うな」

「別にアンドロイド関係ないじゃないですか。普通に育ち盛りだからです」

「…いやまぁ設定年齢的にはそうだろうけどさ」

 

突き出された茶碗を受け取りご飯を盛りミクに返す。それを受け取った彼女は食事を再開した。

さっきの話題はお互いにダメージを与えるという事で、一時休戦状態という事になっている。…冷静に考えれば、朝支度をした時点でミクにこれ以上のダメージが生じることはないはずなんだが、俺としても彼女のハイテンションに朝から付き合うのは疲れるので、休戦するのは何の問題もない。

そんな事はさておき。さっきから思っていたのだが、ミクの食事は非常に上品に見える。お茶碗だってちゃんと手で持ってるし、お箸のルールも俺が知ってる限りのものは全部守ってる。しかし…なんか速度が尋常じゃない。何であんなにチマチマ食べてるっぽいのに30秒足らずで半分以上なくなってしまうのだろうか。あれか、これもボーカロイドパワーの一つなのだろうか。何だボーカロイドパワーって。

 

「…お前ってもしかして結構大食い?」

「いえ、そんな事無いと思いますよ?これ以上食べられませんし」

「あぁそう、良かった…」

 

ホント良かった、これ以上食われたら弁当の分がなくなるところだった…。

俺が安堵している間にミクは手を合わせて「ご馳走様でした」と呟き食器をさげてしまっている。なんだかんだでホントに行儀のいいやつだとは思う。ちなみに服は最初着たときに着ていた制服(?)に、オーバーニーソックス。室内でサイハイブーツは履けないからと、こないだ買い物行った時にわざわざ買ってきたのである。何ゆえそこまであの格好にこだわるのだろうか…?

 

「マスター今日学校ですよね?」

「ん?そうだけど」

「私ご飯どうすれば良いんですか?って言うかマスターがいない間、私何してれば良いんですか?」

「どうもしなくて良いだろ、テレビ見てたりゲームしてたり寝てたり好きな事してれば良い。昼飯は弁当のおかず多めに作って冷蔵庫入れとくから、好きなタイミングで食え」

「…好きな事してていい、って言うのが一番困るんですけど」

 

…そんな事を言われましても。いや、確かにその気持ちはよくわかるけど、それを俺に言うことの意図は?

実際何もやってもらうような事はない。掃除は先週の金曜日にやったばっかりだし、食器だって学校行く前に昼飯作るついでに片付けるし、洗濯物も昨日の夜やってしまった。

…うん、だから退屈だろうけど、悪いが待っていてもらうしかない。

 

「あ、じゃあマスターと一緒に学校に」「却下だ」

 

言い切る前にバッサリと遮る。どうせそんなような事を言い出すだろうとは思っていたから対して動揺もしない。

 

「うぅ~…でもそれじゃ私暇で死んじゃいますよ…」

「我慢しろ、しょうがないだろ?」

「ううぅ~…!」

 

唸っていはいるものの何の反論も帰ってこないのは、彼女自身仕方が無いと思っているのだろう。でも暇になるのは確実なので納得できない、と言ったところか。

 

「分かりました、じゃあ交換条件です!」

「何故交換条件を突きつけられなきゃならんのかまったくもって理解できんが、まぁ聞こう」

「今日放課後友達呼んできてください」

「さってと、弁当作るか」

「ちょ、待ってくださいよ!呼んできてくださいね!?」

「めんどくさいから嫌だ、さらば」

「マスター!ちょっと!待ってくださいってばああぁぁ!」

 

泣き叫ぶミクに背を向けキッチンへ。もうめんどくさくて付き合いきれないとかそう言うわけではなく、普通にそろそろ準備を始めないと間に合わない。ちょっと可哀想な気もするが、実際特にやってもらいことも無い以上、適当に時間をつぶしてもらうしかない。俺は軽い罪悪感に襲われながらも、さっさと弁当を作ってミクの昼飯用に残りにラップをかけて冷蔵庫にしまい、ミクの悲痛な叫び声に後ろ髪を引かれながら家を出た。…少し通報とかされないかが心配だった。

 

♪ ♫ ♬

 

「カナ、おはよ。どしたの、今日はいつもより遅かったね」

 

外に出て少し歩くと、いつものように交差点のところで葵が待っていた。

幼馴染だからというわけではないが、昔から俺、葵、響の三人で登校していた。今は響がエジプト行ったから俺と葵の二人だけだけど。

 

「ミクに『待ってる間暇だから、家の中でできる事教えて』ってねだられた」

「あ、そっかそういえば貰ったんだったね。どう?」

「別にどうもこうも無い、家に住人が一人増えただけだ」

「いや、話題に出来るネタが無いかな~って」

「別にねぇよ」

「なんだ、残念」

 

若干からかわれてるような気がしなくも無い会話をしつつ10分ほど歩き、学校に到着した。

 

「ギリギリセ~フ…」

「まだ5分前だぞ、ギリギリって程でもないだろ」

 

そうは言いつつも少し急ぎ足で教室へ。ちなみに葵とは同じクラスだったりする。

 

「あ、やっと来た。どうしたのさ、今日はいつもより遅かったじゃん。カナ達にしては珍しいよね」

 

教室に入ると、いつものように先に教室にいる海翔(かいと)が声をかけてくる。

軽く説明しておこう。この茶髪で背が低めの男子生徒の名は海翔。言わずもがな俺や葵と同じクラスで、非常に物腰柔らかな人物である。いつも笑顔で口調も柔らかく、おまけに少し女顔という、ちょっと変わったやつだ。…男の俺が言うのは少しおかしな気もするが、確実に大多数から「可愛い」と称されるタイプの人間だと思う。中学からの付き合いで、こいつの事は親友だと、少なくとも俺は思ってる。

…まぁこいつもなんだかんだで葵と同じく俺のことを「カナ」と呼ぶのは未だに納得はいってないが。

 

「まぁな、色々あったんだよ」

「へぇ~、色々って?」

「色々は色々。主にうちのボーカロイドさんがワガママで家から出るに出られなかっただけだ」

「ふ~ん…ってボーカロイド!?何で急に!?あれ『ちょっと興味がある』ってレベルじゃ買えない値段するのに…」

「そんなもんなのか、貰い物だから知らなかったわ」

「貰い物って…ちなみにどれ?」

「初音ミク。あの髪が青緑でツインテールで、何気に結構きわどい格好してるやつ」

「…その説明はどうなんだろう…ってあれ?初音ミクってもう生産してないんじゃなかったっけ?」

「まぁそうらしいんだけど…」

 

そこまで言ったところで担任が教室に入ってきたので、「昼休みにな」と海翔に告げて自分の席に付く。

 

♪ ♫ ♬

 

昼休みに大まかな事情を海翔に説明し、時間は飛んで放課後。

 

「さってと~、ミクさんの機嫌がこれ以上悪くなる前に帰りますか…」

「ねぇねぇカナ、今日カナんち行っても良い?」

「あ、僕も行きたい」

「ん?何で?」

「ミクちゃんと遊びたいから」

「同じく」

「…」

 

…ま、いっか。アイツもこいつら連れてったらそれはそれで喜ぶだろうし。

 

「分かったよ、好きにしろ。ただし何も菓子はないからな」

「え~…」

「別にお菓子要求なんてしないよ、無理言ってお邪魔させてもらうんだし」

 

うんうん、海翔は葵と違って物分りが良い、と言うか少しは見習え葵。

と言うわけで、友人二人が家に寄る事になった。




そしてまぁ相変わらず後書きに書くことがないんですが…あ、一つあった。
評価をしてくださる方が沢山いるみたいで!ありがとうございます!私の基準としては4以上なら高評価なので、今現在の評価にはもう大満足です! 評価してくださった方々、ありがとうございます!まだ評価していない方も、この機会に(?)是非!w
ちなみに、あの評価のところにある棒何なんですかね?評価点の平均みたいなそんな感じの理解で大丈夫なんでしょうか?

さてさて、あとはもう連絡事項はないので…近況報告でも。果たして何人が興味を持っているのかは甚だ疑問ではありますがw
近況報告…う~む…。あぁ、そういえば、私は現在寮の3人部屋に住んでるんですが、今までは入寮生が予定よりも少なかったのか何なのか、ずっと私とルームメイト一人の二人で住んでたんです。でも、つい最近ここに入寮希望者が来て、どうやらこの部屋に一緒に住む事になりそうです。現在の心情としては賑やかになりそうで期待半分、新しい子とも上手くやっていけるか不安半分といったところですね。
…うん、相変わらず「アメリカの大学生活」の話じゃなくて「私の近辺で起こったこと」の話になってますね。難しいなぁ…w
それではまた次回お会いしましょう、ではでは!

追記:
思いっきりタイトル付け忘れてましたね…;; しかも大して捻ったタイトルじゃないというこの体たらく。
タイトルつけるのホント苦手だぁ…(=ω=;)
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