ミクノポップ!!   作:YoShoki

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ここ最近話の内容が地味すぎて、サブタイトル考えるのに一番時間が掛かるというのが今一番の悩みだったり…自業自得にも程がある。


第09話 女の子は背低いほうが可愛い

「ただいま~」

「おじゃましま~す」

「右に同じ」

 

挨拶ぐらいちゃんとしやがれ。と、隣で挨拶を省略しやがった葵に心の中でツッコミを入れてみる。というかそもそもまったく略せていない気がする。「おじゃまします」と「右に同じ」…うん、両方とも六文字だ、略せてねーや。

しょうもない事を考えつつも玄関で靴を脱ぎ、キチンと揃えてから家に上がる。

 

「カナは相変わらず中途半端に几帳面だね」

「几帳面と言うか、どうでもいいところで細かいだけでしょ?」

「どうして葵ちゃんはそう意地悪言うのかなぁ…」

「お前がさりげなく『中途半端に』って言ったのも聞き逃してないからな」

 

別にその通りだから気にしちゃいないが一応突っ込みつつ、少し急ぎ足で家の中へ。

…今朝半ば強引に放置したミクが拗ねてないかが気がかりだ。「おかえり」の一言すら無いし。

居間とキッチン、ダイニングにもいないことを確認し、二階に上がり俺の部屋へ。

 

「ミク?」

 

扉を開ける。中には、ミクがいた。…いるにはいたんだが。

 

「…」

 

部屋の隅で丸まっていて、言葉で形容しがたいオーラを放っている。何て言うかこう…近寄りがたい負のオーラが。もう拗ねてるとかそういうレベルじゃない気がする。今にもこう、呪詛の言葉を並べそうな、そんな雰囲気を醸し出しながら体育座りしている。あと、一応言っとくけど見えてるぞ。眼福。

…などと言っている場合ではない。これは…起こられる気がする。

 

「えっと…ミクさん?」

 

思わず敬語になってしまう。返事はない。その代わりに、規則正しい息遣いが耳に届く。…って、あれ?

 

「…寝てる?うん、寝てるなこれ」

 

その規則正しい息遣いが寝息だと気付き、同時に寝ていることに気付いた瞬間、さっきまで感じていた負のオーラがなくなった気がした。

 

「ミク?起きろ、お客さん来てるぞ」

 

近寄り肩を揺する。小さく「うぅ~ん…」と唸った後、ゆっくりと顔を上げて俺の顔を見る。…見る見る開いている目の横のほっぺに、若干涙の跡があるように見えなくもな…

 

「マスター!!」

「うわああぁぁ!?」

 

抱きつかれた。むしろ突進に近い気がした。いったいこの小さな体のどこにこんな力が…何て冷静に解説してる場合か!?

 

「マスターどこ行ってたんですかぁ!寂しかったんですよ!?本当に寂しかったんですよ!?テレビもお昼は面白い番組なんて全然やってないしゲームにしたってマスターの趣味と私の趣味が必ずしも合ってるわけじゃないですし、と言うか合ってませんでしたし、やる事無かったんでずっとこの部屋でうずくまって寝てたんですよ!?なのに帰ってくるの遅すぎでしょ!」

「待て待て落ち着けとりあえず離れろ!」

 

二人で床をゴロゴロと転がりまわりつつ、俺は彼女を引っぺがそうともがく。すると、

 

「カナ~?なにやって…」

「カナ何やってんの?何かさわがし…」

 

何故よりにもよってこのタイミングなのか、狙い済ましたかのような葵と海翔が部屋に入ってきた。

…ミクは相変わらず騒いでいたが、時間が止まった気がした。いや、むしろ多分ばっちり5秒は止まってた。

 

「…お邪魔だったみたいね、ゴメン。下行ってるわね」

「あ、えっと…カナ、ミクちゃん、ごゆっくり…」

「待て待て待て待て!!誤解してる、絶対誤解してる!と言うか助けてくれ!」

 

その後、非情な親友と幼馴染はしばらくもがく俺を(楽しそうに)観賞した後、とりあえず救出された。

 

♪ ♫ ♬

 

「ったく、取り乱しすぎだ…」

「ご、ごめんなさい…」

 

10分後。

消耗しきった俺、落ち着いたミク、ニヤニヤ笑う葵、そして必死に笑いをこらえようとして時折吹き出している海翔の四人でテーブルを囲んで座っている。

 

「お、お恥ずかしいところをお見せしました…」

「いやいや、面白かったし可愛かったよ?」

「もう許してくださいぃ…」

 

うん、確かに可愛かった。…って何を言ってるか俺は。

 

「それでマスター、友達を連れてくるのは『めんどくさいから嫌』なんじゃなかったんですか?」

 

嫌味っぽく言ってくる。…やっぱ朝の根に持ってんのかな?

 

「悪かったって、そんな拗ねんなって」

「拗ねてなんかないです」

 

そう言って頬を膨らませてそっぽを向くミク。あぁもういちいち可愛いなチクショウ。

…なんかさっきのドタバタで正常な思考回路を失っている気がしなくも無いが、まぁこの際気にしない。

 

「はいはい、拗ねてないのは分かったから。とりあえずそこのちっこいのが葵、もう一人のちっこいのが海翔」

「…そんな説明失礼ですよ。って言うか全然紹介になってないですよ、名前しか分からないじゃないですか」

「そもそもまずちっこい言うな、女の子は背低いほうが可愛いもんなのよ。と言うわけでよろしくミクちゃん、あたし葵ね」

「僕だって170あるんだから別にちっこくないよ、カナが185もあるからちっこく見えるだけだって。ミクちゃん、僕海翔。よろしくね」

「あ、はい。二人ともよろしくお願いします」

 

それぞれが俺の紹介に不満を言いつつミクに自分で自己紹介する。それが終わると、

 

「じゃあマスター、昨日の約束守ってくださいね」

 

話の矛先がまったく予想外の方向に向いた。

 

「待て待て、そこでどうしてそういう話になる?お待ちかねの友達が来てるんだから友達と遊べよ」

「それも良いですけど、私としてはマスターの楽器の腕を知る事が第一優先です」

「カナ、何の話?」

「歌わせられないから先に曲作ろうってことになって、それで昨日ミクが俺の演奏聴いてみたいって言うから今日学校から帰ってきたら演奏する予定だったんだよ」

「あ、じゃあ今から弾けばいいんじゃない?。僕も久々にカナの演奏聴きたいし」

「そうねぇ、まぁあたしも聴いてやっても良いわよ」

 

何故に上から目線?まぁもう慣れたっちゃ慣れたから別に良いけどさ。

というわけで、…いやどういうわけだ?まぁとにかく今から演奏会を始める事になった。…ホントどうしてこうなった?




さてさて、今回も後書きに何を書くかを考える…必要はありません!なぜなら報告できることがあるから!w

先週から現在までの一週間で、お気に入り登録をしてくださっている方が100人を突破いたしました!正確には現時点で110人…いやぁ、半年前までにじファンに投稿していた頃のお気に入り登録者数は140人…もうすでにあの頃の4分の3を突破したのかぁと思うと少し驚きですが、それ以上にやっぱり飛び上がるほど嬉しいですw 皆様ありがとうございます、これからもスローペースでまったりと進行しますがどうぞよろしくお願いします!
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