ラブライブ!サンシャイン!!~俺、参上!~ 作:さすらいの風来坊
めちゃめちゃドはまりしちゃってます(笑)
その日の夜。
愛理「りょうちゃん、ちょっと話があるんだけど良いかな?」
良太郎「うん、大丈夫だよ。」
実の姉である愛理は話があるようで、良太郎の部屋を訪ねる。
愛理「最近何かあった?」
良太郎「えっ...。」
愛理「りょうちゃん、難しい顔して何か考えてることが多いから気になっちゃって...。」
良太郎「それは...その...。」
核心を突かれるような質問で焦る良太郎。
事実を言えないため、それらしい言い訳を考える。
良太郎「大学のレポート課題がちょっと難しくて...。それを考えてるんだ...。」
愛理「そうだったのね。でも、無理しないでね。」
良太郎「ありがとう。心配かけてゴメンね。」
愛理「助けが必要だったら言ってね。それじゃおやすみ。」
良太郎「おやすみ、姉さん。」
理由が聞けた愛理は部屋を後にする。
良太郎「危なかったぁ...。」
大きなため息を1つ吐く。
良太郎「なんとかして皆の時間を元に戻さないとね。」
決意を新たに就寝した。
ーーーーーーーーーー
同じ頃、デンライナー車内では...
ウラ「そういえば、キンちゃんは千歌ちゃんたちとちがうメンバーに会ったんだって?」
モモ「いつの間に会ってたんだ?」
キン「夕方にちょっとな。」
リュウ「ねぇねぇ、どんな子だったの?」
キンタロスは良太郎に憑依した状態で花丸とルビィに会っている。
キン「結構可愛らしい子らやったなぁ。」
ウラ「その言い方だと複数いる感じだね。どの子たちなの?」
キン「この2人や。」
以前、良太郎が渡してくれた写真に写っている花丸とルビィを指差す。
キン「名前は...なんやったかな...。」
名前が浮かんで来ず、悩んでいると...
ナオミ「国木田花丸ちゃんと黒澤ルビィちゃんですよ!」
ナオミが教えてくれる。
モモ「あ、熊公、前にそいつら気にしてたみてぇだが、何かわかったのか?」
キン「わからん! あっはっは~!」
その回答にモモ,ウラ,リュウ,ナオミはコケてしまった。
ーーーーーーーーーー
翌日の放課後。
今日も花丸は図書委員の仕事があり、学校に残っていて、ルビィと善子も手伝っていた。
ルビィ「花丸ちゃん、こっちは終わったよ。」
善子「私も終わったわ。」
花丸「ルビィちゃん,善子ちゃんありがとずら。まるもちょうど終わったずら。」
ルビィ「じゃあ、3人で帰ろう♪」
3人ともやることが終わったため、ルビィから一緒に帰ろうと提案があり、花丸と善子は賛成した。
それから3人は自分たちの荷物をまとめて下駄箱まで来たところで、花丸は図書室の鍵を返すため職員室へ向かった。
下駄箱から職員室は近場にあるため、花丸は数分でルビィ,善子の元に戻ってきた。
花丸「おまたせずら~。」
善子「さ、帰るわよ。」
ルビィ「うゆ♪」
いつものように3人並んで帰ろうとしたが...
男「み~つけた~。」
花丸「ずらっ...!」
ルビィ「ピギッ...!」
善子「なっ...!」
3人の行く手を阻むようにして例の男が立っていた。
善子「ちょっとあんた、関係無い人の立ち入りは禁止よ!」
女子高に無許可で浸入している男に警告する善子。
男「はいはい。すぐ出ていくってば。だけど、君たちにプレゼントがあるから、それを渡してからだけどねぇ~。」
善子「プレゼント...?」
男が懐に手を入れた瞬間...
「善子ちゃん! ルビィちゃん! 花丸ちゃん!」
1年生の名前が大声で呼ばれた。
するとそこに3人の女子生徒が1年生を守るようにして男に向き合う。
男「特異点とその友達か。」
善子「先輩方...。」
1年生の目の前には、千歌,曜,梨子が居る。
千歌「何の用があるんですか!」
男「何の用って、君たちの後ろに居る子たちにプレゼントを渡しに来ただけさ。」
そう言いながら、男はもう1度懐に手を入れ、カプセルを3つ取り出した。
曜「あのカプセルまさか...!」
男「気付いたところでもう遅いよ。」
3つのカプセルに無数の黄色い光の玉が吸い寄せられ、体が生成されていく。
そして...
ピンク色イマジン「ビギィィィ。」
黄色イマジン「ズーラー。」
白黒イマジン「クックックッ。」
イマジンが現れた。
ルビィ「ピギャアァァァァァ!」
善子「な、なによあの怪物は...。」
花丸「怖いずら...。」
梨子「イマジンが3体...。」
曜「どうする...?」
千歌「りょうちゃんが来るまで、善子ちゃんたちを守ろう...。」
2年生は怖がって足がすくんでしまった1年生に寄り添う。
だが、そこに居るだけではイマジンの餌食になってしまう。
千歌は善子に、曜は花丸に、梨子はルビィに手を貸して3人を立たせて逃げようとするが...
白黒色イマジン「ウゥゥゥ!」
「「「「「「きゃあぁぁ!」」」」」」
白黒のイマジンが黒い翼のようなもので退路を攻撃した。
男「さて、あとは本命の特異点が来るのを待つとしますか。」
良太郎Side
浦女にイマジンが現れる少し前になる。
良太郎はバイクに乗り、浦女に向かっていた。
良太郎「今日は遅刻だぁ...。」
今日は大学で親しい教授と話し込んでいて、時間を忘れていた。
良太郎「3人とも怒ってるかな...?」
心配しながらバイクを走らせ、三津シーパラダイス前を通過したとき...
モモ「良太郎、イマジンだ。」
良太郎「えっ! 場所わかる?」
リュウ「学校だよ!」
良太郎「わかった!」
イマジンが現れた知らせを受け取ると、アクセル全開でバイクを浦女に走らせた。
浦女Side
3体のイマジンから執拗に追いかけられている6人だが、ついに校庭の真ん中でイマジンに囲まれてしまった。
男「もう逃げ場は無くなったね。」
ジリジリとイマジンが詰め寄ってくる。
善子「もうダメだわ...。」
小さい声でそう呟いたが...
ブーーーン...ブーーーン...
微かにだが、エンジン音が聞こえてきた。
その音は次第に大きく鳴り響き...
ブーーーン!!
開いていた浦女の正門を堂々とくぐり抜け、3体のイマジンに体当たりした。
イマジンを蹴散らしたバイク乗りは6人の前でバイクを止めて、ヘルメットを脱いだ。
ルビィ&花丸「「お兄ちゃん!」」
善子「りょう!」
バイク乗りの正体は良太郎だった。
良太郎の姿を見ると、1年生は良太郎に抱き付いた。
良太郎「3人とも怖かったよね...。」
抱き付いてきた3人の頭を撫でて落ち着かせる。
良太郎「千歌ちゃん,曜ちゃん,梨子ちゃん、遅れてゴメン。だけど、頑張ったね。」
曜「先輩ですから!」
梨子「ちょっと怖かったけど、大切な後輩を守りたい気持ちがあったから...。」
千歌「りょうちゃんが来てくれるって信じてた。」
イマジンから1年生を守った2年生にも言葉をかける。
男「やっと来た。野上良太郎。」
良太郎「君は何がしたいの?」
男「今日はプレゼントを渡しに来ただけだよ。気に入ってくれた?」
良太郎「どこがさ...。僕の大切な人たちを悲しませた君を許さない。」
男「あら~。怒られちゃった。」
1年生,2年生に向けた優しい口調ではなく、冷たく低い声を男に向けた。
そして、良太郎は1年生と距離を開ける。
良太郎「3人とも、ちょっと待っててね。」
1年生を2年生に預け、6人に背を向ける。
そして、3体のイマジンに向き合うと、左手に現れたデンオウベルトを腰に装着する。
モモ「よ~し。今日こそ俺が行くz...。」
キン「すまんモモの字! 俺がやる!」
ドカッ
モモ「痛ぇー! 熊のやつ突き飛ばさなくてもいいだろ!」
キンタロスは軽く弾いたつもりだったが、モモタロスはデンライナーの窓に吹き飛ばされた。
キン「良太郎!」
良太郎「うん。行くよ、キンタロス。」
ベルトのバックル左側にある黄色のフォームスイッチを選択した。
~~~♪ (←変身待機音)
良太郎「変身。」
《アックスフォーム》
右手に持っていた『ライダーパス』を、中央部のターミナルバックルにセタッチ (Set and Touch) する。
プラットフォームに変身直後、キンタロスが憑依し、新たなパーツが加わり、『仮面ライダー電王 アックスフォーム』となる。
K電王「フンッ!」ゴキッ
相撲の力士がやる四股踏みを1つ入れ、首を鳴らす。
K電王「俺の強さにお前が泣いた! 涙はこれで拭いときぃ。」
どこからともなく紙吹雪が舞う。
梨子「また新しい姿ね...。」
曜「すごく強そう...。」
善子「な...何...あれ...。」
花丸「りょうお兄ちゃん...?」
ルビィ「ピギィ...。」
千歌「りょうちゃんなら大丈夫だよ。」
梨子と曜は電王の新たな姿に驚いており、1年生は目の前の出来事に絶句してしまう。
男「今度はそれで来たか~。」
そう嘆くが、顔は笑っている。
K電王「さぁ、どっからでもかかってきぃ!」
黄色イマジン「シャシャシャシャシャ!」
ピンク色イマジン「ビギャァァァ!」
白黒色イマジン「ギギガガゴゴ!」
K電王「どすこい!」
お互いに正面からぶつかると思われたが...
K電王「フンッ! ハッ! もういっちょ!」
3体のイマジンに突っ張りをお見舞いし、吹っ飛ばす。
続いて、ベルトに備わっている4個のデンガッシャーを3つ組み合わせアックスモードにし、アックスフォーム専用の斧形態にした。
その武器を駆使し、ダメージを与えていく。
黄色イマジン「シャァァァ!」
白黒色イマジン「グゴォォォ!」
ピンク色イマジン「ギャァァァ!」
花丸「危ないずら!」
3体のイマジンが殴りにかかって来た。
それを見た花丸が危ないと声をかけるが、電王は避けず...
ゴーン!!
胸の辺りにパンチを受けてしまうが...
黄色イマジン「シャ?」
白黒色イマジン「グエ?」
ピンク色イマジン「ギ?」
K電王「...。」
電王は無言で仁王立ちしている。
まるで今のパンチが効いてないかのようだ。
K電王「まだまだ稽古不足やで。ハッ!」
斧を横一線に振って、3体のイマジンを凪ぎ払った。
アックスフォームは腕力等の上半身のパワー,防御力に優れており、パワータイプの戦いが得意だ。
また、高い防御力を活かして敵の攻撃を受け止め、真っ向から力押しで圧倒する戦闘スタイルが特徴なのだ。
K電王「ほなこれで終いにするで。」
《フルチャージ》
ライダーパスをベルトにかざすことで、エネルギーがデンガッシャー・アックスモードに注がれる。
K電王「オリャアァァァァ!」
それを持ったまま地上で回転し、遠心力で威力を増した後、イマジンを切り裂いた。
ドゴーン!!
K電王「ダイナミックチョップ・改。」
千歌「電王が勝った!」
梨子「これで1年生の記憶と時間が戻るわね!」
ルビィ「しゅごい...。」
善子「や、やるじゃない...。」
花丸「ずら...。」
誰もが電王の勝利を確信した時だった。
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!
K電王「ウワッ!(攻撃された?)」
頭上から無数の何かで攻撃されたのだ。
曜「ねぇ、あそこ!」
上空に何か居ることに曜が気付いた。
千歌も梨子も1年生も上を見る。
K電王「(キンタロス、上だよ!)上やて?」
電王も上を見た。
そこには体の右半分が黒色,左半分が白色で、胸元には右にピンク色,左に黄色があしらわれている鳥獣型のイマジンが飛んでいた。
男「へ~。倒されたイマジンのエネルギーを使って変化したのか~。面白いのが見れたし、僕は帰ろうかな。ま、頑張ってね、電王。」
イマジンを呼び出した男は姿を消した。
鳥獣型イマジン「グゴォォォ!」
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!
K電王「クッ...。」
「「「「「「きゃあぁぁ!」」」」」」
鳥獣型イマジンは自らの羽を分離、鋭利な形に変化させて、辺り1面に撒き散らす。
その衝撃で土埃が巻き上がる。
K電王「前が見えへんで...。(これじゃあ千歌ちゃんたちが...。)」
これでは千歌たちの位置も敵の位置も把握できない。
どんな攻撃をされるかもわからない。
何もできないでいると...
「きゃあぁぁぁぁぁ!」
K電王「どないした!(あの声は...。)」
誰かの悲鳴が響いた。
この悲鳴のあと、鳥獣型イマジンの攻撃が止み、土埃も落ち着いて視界が晴れた。
だが...
ルビィ「善子ちゃんが居ません!」
一緒に居たはずの善子が姿を消してしまった。
千歌,曜,梨子,花丸,ルビィは周りを見渡す。
電王も探すが近くに居ない。
K電王「良太郎...これはまずいで...。(えっ?)」
キンタロスがいち早く異変を教えてくれた。
その先に顔を向けると...
K電王「(善子ちゃん!?)」
「「「「「善子ちゃん!?」」」」」
千歌たちも気付いた。
善子は鳥獣型イマジンに足で鷲掴みされる形で囚われていた。
善子「ちょっと...離してよ!」
鳥獣型イマジン「グゴォォォ!!」
善子「ひっ...!」
上空に飛んだかと思いきや、今度は風おこしをされ、電王は思うように動けずに居た。
この戦いを浦女の屋上から見ている影が1つあった。
「何をしているのだお供その3。仕方ない...。この私が直々に成敗してあげようぞ。」
続く。
ようやく執筆できました...。
戦闘シーンは浮かんでたのですが、日常シーンから戦闘シーンに持っていく場面がなかなか浮かばずにいました。
補足で、敵として出ている男ですが、しゃべり方は電王本編に登場していた『カイ』と同じ口調で話していると思ってください。
あと、敵のイマジンですが、どんな形態かは自由に想像してもらって大丈夫です!
そして、次回...。
あのイマジンが満を持して降臨します!