雪ノ下雪乃と結婚して数年が経った
高2の終わりから付き合い始め 大学を卒業し
3年ほど働き 貯めたお金で雪乃にプロポーズした
それから数ヶ月後に結婚し、雪ノ下家に婿入りという形で向かい入れられた。
雪乃から生活面を支えて欲しいので専業主夫になって欲しいと言われ、仕事を辞めた
最初の数年は忙しながらも幸せに暮らせて行った
だが、最近はそうで無くなってしまった…
雪乃「比企谷君、後は頼むわ。私もう仕事に行くから」
八幡「あぁ行ってらっしゃい」
雪乃が仕事に行き掃除、洗濯、に料理など
毎日同じ事を繰り返す。それ自体に問題はなかった。
だけど
雪乃「ただいま」
八幡「おかえり、遅かったな 飯出来てるし風呂も沸いてるぞ」
雪乃「ありがと、ご飯は仕事先の人と食べてきたから
風呂に入るわ」
食べて帰るなら連絡位してくれよ…
そう思いながら余り物をタッパに移し
冷蔵庫に直した
雪乃「不満そうね 貴方に不満なんて無いはずでしょ
夢の専業主夫になれたのだから」
八幡「すまん…」
雪乃「本当に卑屈になってしまったわね
最近貴方の口から悪いとかすまないとかしか聞いてないわよ」
確かにその通りかもしれない
八幡「……」
雪乃「今度は黙るのね 別にいいわ風呂に入ってくるから」
雪乃は最近俺の前で笑わなくなった
それがたまらなく辛い
俺に至らない点があるのだろう
そう思って頑張ってきたが それでも笑ってくれない
雪乃が風呂に入ってる間に飯を食べ、残った分を
冷蔵庫へ入れ 雪乃の明日の弁当の準備を始める
仕込みが終わりリビングに戻ると
雪乃はもう部屋に戻り眠っていた
最近はずっとこんな感じだ
次の日
雪乃を送り出し掃除を始める
掃除が終わり少し休憩する
もう昼か…
そんな時にスマホが鳴った
電話か…小町か
小町から電話が掛かり 応答する
小町「お兄ちゃん!うぅ」
電話越しで小町が泣いていた
八幡「どうした小町?何かあったのか?」
少し早口で小町に尋ねる
小町「カーくんが…カーくんが死んだ」
ボトッとスマホを落とす
カマクラが死んだ…それを聞いた瞬間涙が溢れてきた
いつもふてぶてしくあんまり懐いてくれなかったが
それでも大切な家族だった。
スマホから小町の声が聞こえてくるので
スマホを拾い上げた
小町「お兄ちゃん…昼過ぎに葬儀するから来てね」
ガチャと電話が切られる
俺はまだカマクラが死んだという現実を
信じられなかった…
急いで支度し実家に向かった
実家に着くと泣いている小町と
気持ちよさそうに眠っているカマクラの姿があった
だが、触ると酷く冷たくなっていた
八幡「………カマクラ」ポロポロ
カマクラの姿を見るとまた涙が溢れてきた
今度は止まらなかった
何度も何度もカマクラの名前を呼んだ
だけどいつもみたいに生意気な声で鳴いてくれなかった
気がついたらもう夕方になっていた
八幡「やべっ、ご飯も何も作ってない
早く帰らないと」
小町「お兄ちゃん、またね…」
小町に見送られ 急ぎ足で実家をでていく
今から帰って作っても間に合わないので帰りの途中に弁当屋により 二人分の弁当を買って帰る
家に帰るともう雪乃が帰ってきていた
雪乃「どこをほっつき歩いていたのかしら?駄目谷君
家事もせずに遊び歩いて何様のつもりかしら?」
泣きそうになったが耐えた
八幡「すまん…」
雪乃「弁当買ってきたんでしょ 早く食べましょ」
弁当を広げ2人で食べ始める
雪乃「比企谷君が作る料理より美味しいじゃないかしら?弁当屋の弁当より美味しくない比企谷君の料理スキルはどういう事なのかしら?」
俺はその言葉を聞いて
限界を超えてしまった
俺だって頑張っているんだ
確かに雪乃の期待に応えるのは大変だが
俺なりに頑張ったつもりだった
気がついた時には
俺は大粒の涙を流しながら家をでていった
家をとび出る際に「待ちなさい!」と言う声が聞こえてきたが、今の俺には届かなかった
少し遠くにある小さな公園のベンチに座った
誰も居ないで街灯も少なくほぼ真っ暗の状態だった