『帝王』のヒーローアカデミア   作:クリーム

8 / 9
体育祭です。遅くなって申し訳ないです。


第8話

雄英体育祭当日

 

 

馬鹿デカイ雄英高校には大勢の人々が集まっていた。そして、その中に一際目につく集団がいた。

 

 

「ねぇ、あなた。消時ちゃん、優勝するかしら?」

 

「そりゃもちろん!優勝するに決まってるさ。だけど、やっぱり心配だな……操一、いや今はリゾットだったな、どうなんだ?消時は優勝できるのか?」

 

その質問に、目が全体的に黒い、操一と呼ばれた男が答える。

 

「はい。優勝しますよ、坊っちゃんは・・必ず。それに、俺達プロヒーローが束になっても勝てません。エンデヴァーの子が1人いますが………問題無いでしょう」

 

「ほら!操一も大丈夫と言っている。大丈夫さ!」

 

「うん!そうね!優勝するに決まってるわ!」

 

 

そんな会話をしながら会場に入っていく。そしてその会場の中に、準備をするために控室に入っていた帝達がいた。

 

 

 

 

 

 

★☆★

 

 

「コスチューム着たかったなー」

 

 

「公平を期すために着用不可なんだよ。鍛えた自分の“個性”だけで挑めってさ。サポート科も自作したアイテムだけらしいし」

 

「まじか……油断できねぇな……」

 

 

体育祭への緊張を紛らすために談笑する者や、何も話さず精神統一をする者、掌に人と書いて飲み込み、落ち着こうとする者もいる。

 

そして開始直前、轟が帝に話しかける。

 

「帝………お前には、勝つぞ」

 

「そうか───」

 

 

「おお!ナンバー2がナンバー1に宣戦布告か!?」 

 

「無愛想な感じだったけど轟も案外熱いじゃん!楽しくなってきた!」

 

 

轟が帝に放った突然の宣戦布告により盛り上がる生徒達。

 

「───ただ」

 

「あ?」

 

「憎しみに囚われている貴様には負けん」

 

「ッ!?てめぇ……ッ!」

 

「ちょ!轟、落ち着けよ!帝もあんま煽んな!」

 

 

帝の言葉に興奮した轟を切島が抑えようとするも、帝は無視する。

 

「皆!入場の時間だぞ!」

 

ちょっとした小競り合いしている内に、飯田が声を上げ、雄英体育祭の幕があがる。

 

 

 

 

 

★☆★

 

 

『雄英体育祭!ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!どうせテメーらアレだろ!?コイツらだろ!?』

 

『ヴィランの襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越え、主犯格を1人で撃退した帝在籍する奇跡の新星ぇ!!

 

 

ヒーロー科!!1年!!A組だろぉぉ!!?』

 

 

プレゼントマイクの実況に合わせて選手達が入場していく。

全方位からの歓声とカメラのフラッシュが降りかかる。

 

『次ヒーロー科B組! 続いて普通科C・D・E組! サポート科F・G・H組も来たぞー! そして経営科I・J・K組だ!』

 

A組より雑の紹介で入ってくるB・C・D・E・F・G・H・I・J・K組。

すぐに競技場中央に人の塊が出来上がり、整列する。整列して間も無く、正面にある壇上に1人の女性、プロヒーローミッドナイトが上がる。

「さあ、早速選手宣誓始めるわよ!!選手代表、1ーA帝消時!登壇しなさい!」

 

「……あぁ」

 

カツカツと足音を鳴らしながら宣誓台に登り、マイクを握ると振り返る。

 

 

「宣誓……などと言う下らんことはしない。ただ───」

 

不敵に笑いながら

 

「───優勝するのはこの、帝消時だ」

 

 

 

 

「はぁ!?ふざけんなよ!!」

 

「生意気言うんじゃねー!」

 

「調子乗んなよA組オラァッ!」

 

 

当然出てくるブーイング、帝はそれに臆すことなく話しを続ける。

 

 

「なら、オレを越えればいい。此処にいる皆を越えればいい───

 

 

────勝ち抜く『覚悟』はいいか?オレは出来ている」

 

 

帝の言葉に、会場のボルテージは上がり、最初からやる気の無い者は呑まれ、やる気のある者は焚き付けられる。

 

「く〜ッ!カッコいいじゃねぇか!帝ォ!」

 

「漢らしいぜ!帝ォ!」

 

「優勝すんのは俺だァ!紫野郎!」

 

 

言葉を聞いてミッドナイトのボルテージも上がる。

 

「ああぁぁぁもうッ!最っ高!好み!そういうの!さぁ、早速始めましょうか!会場の空気が覚めない内に!──第一競技───

 

 

──障害物競争よ!!」

 

帝はモニターに映る競技を見ながら自分のいた位置に戻る。

 

───雄英体育祭スタート

 

 

 

 

 

 

★☆★

 

 

「───11クラスによる総当たりレース! コースはこのスタジアムの外周、距離は約4㎞よ!そしてルールはコースを守れば何でもあり!!」

 

 

ルールの説明をしながら鞭をしならせた場所には、1つのゲートがあった。会場をでることが出来る狭き門だ。

皆、少しでも有利なるような場所を選んで立つ。

 

 

墓碑銘(エピタフ)を発動していて良かった。前の方に来ることが出来た……もう始まるか。

その時、ゲートの上のランプが点灯し始める。帝も走りやすい構えになり、足に力を込める。

 

その時、全てのランプが点灯する。

 

『『スタァァァァァトォッ!』』

 

 

『『『ウォォォォォォォォォッ!!』』』

 

選手全員が一斉に走りだした。だが、全員で通るにはゲートは余りにも狭く、スタートダッシュを決めようとしていたものはすぐにすし詰め状態になる。

 

━━帝を除き

 

 

「キングクリムゾン!」

 

瞬間、世界は崩壊し帝だけが自由に動け、生徒達をすり抜け一番前に躍り出る。そして、皆の意識が戻る。

 

「あの野郎!?どうやって! 」

 

「マジかよッ!?」

 

一気に前に躍り出た帝に、上鳴や爆豪を筆頭に驚愕や怒りの声をあげる中、行動を起こす者がいた。

 

 「──させねぇ!」

 

後方から聞こえた轟の声。それと同時に他の選手達の悲鳴と怒号が響き渡る。

 

「うお!なんだこれ?!」

 

「足が凍ってる?!」

 

 

 

轟の行動でほとんどの生徒はバランスを崩し凍らされてしまい動けないでいた。

 

『おいおい!!帝が1人独走しているぜ!!───教え子の活躍どう思うよ!?ミイラマン!!』

 

 

『………休ませろ』

 

 

実況席には、プレゼントマイクに連れて来られたであろうミイラマンマンが不機嫌そうに座っていた。

だが、プレゼントマイクは相澤の様子を無視して障害物競争の実況に戻っていた。

 

 

『って、おいおいおいおいッ!もう、最初の障害かよ?!』

 

 

「はぁ、また……貴様か」

 

 

独走状態の帝だったが、目の前に現れた者達にため息を漏らす。

すると、後ろを走っていた轟や他の者達も足を止める。

 

何故ならその障害物とは

 

 

『ミナゴロシダッ!』

 

『ターゲット確認!ブチノメス!』

 

入試に出てきた巨大ロボ、0P仮想敵の大群だったからだ。

 

「はぁ?!入試の0P仮想敵かよ?!」

 

「マジかよ?……ヒーロー科の入試、あんなの出てきたのかよ………ッ!?」

 

 

『そういう事だぜぇ!! ただの長距離走だと思ったか! 手始めの第一関門──【ロボインフェルノ】の始まりだぜぇ!! リスナー達よぉ!!』

 

『……お手並み拝見だな』

 

プレゼントマイクの実況を横に、相澤は見定める様にA組の生徒たちに視線を向ける。

入試の時に0Pを倒しているのは緑谷と帝だけであり、『逃げる障害』から『立ち向かうべき障害』となった0Pへ、どういった対応をするのか相澤は見定めなければならない。

 

「貴様ら程度、この俺の障害にはなりえん。だから───」

 

帝が叫んだ後0Pに向かって走っていき、キングクリムゾンの足を出し0Pの顔まで跳躍する。

キングクリムゾンの腕が他の生徒達にも見える位に力を込めて振りかぶる。

 

 

「───潰れていろッ!!」

 

 

顔面を潰された0Pは機能を停止し、ドガァァンッ!と音立て後ろへと倒れる。

 

『入試の時といい、今回といい、一撃で仕留めやがったっ!!そこに痺れる憧れるな!イレイザー?』

 

『痺れもしないし、憧れもせん』

 

未だ、ロボインフェルノへと辿り着くか否かの者が殆どの中、帝が既に突破した事実に選手たちの動揺が広がる。

 

「もう、倒したのかよ?!」

 

「速すぎるだろ!!」

 

そして、帝が0Pを倒す時にあの場にいた轟は気がつく。

 

「ぶっ倒した時に出てきたあの紅い腕……あれも帝の個性なのか……ッ!」

 

予知以外の個性を見た轟は驚く。だが、

 

「今はそんな事より……糞親父が見てんだ───

 

 

 

────もっとスゲェの用意してこい!」

 

轟が右手を上げた瞬間、0Pは氷漬けへと変わった。

 

 

 「もう、臆したりしない!」

 

飯田は0Pが振り降ろした腕に乗りそのまま頭部ヘ向けて駆け出し───

 

「おおおぉぉぉッ!」

 

───頭部を蹴り飛ばし、爆発する。

 

『帝の後に続いた轟、飯田も0Pを瞬殺だ!イレイザーお前の生徒スゲェなおい』

 

『あぁ、そうだな……』

 

第一の関門、ロボ・インフェルノを越えた帝達は第二の関門へ向かう。

そして、後方は……

 

『爆豪!下が駄目なら頭上かよ!クレバー!!』

 

「クソが!直ぐに追いついてやる!!モブ共が俺の前を行くんじゃねぇ!!」

 

「凄え顔だな……」

 

「まさに、悪鬼……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

独走状態の帝はいち早く第二の関門、ザ・フォールにたどり着く。

それはロープ一本の綱渡り……ただ、落ちれば即終了の奈落の底。高所恐怖症の人が見れば動けないであろう高さだ。

 

 

「これは、中々……だが無駄だ。この帝消時、この程度で止まりはせん!」

 

そう言うとロープの上を全速力のまま走って行く。

 

『おいおいおい!帝の奴、そのまま突っ切るつもりだッ!』

 

『…………』

 

「あいつ、まさか……っ!」

 

「クソがぁぁぁぁ!!」

 

帝が何の躊躇もなくロープに走って行く姿を見て轟と、いつの間にか前に来ていた爆豪も驚嘆の声を漏らす。そして同時に、宣誓の言葉を思い出す。

 

『俺を越えればいい。此処にいる皆を越えればいい───

 

 

───『覚悟』はいいか?俺は出来ている』

帝の後ろ姿も先ほどより見えている、帝が何をしようとしているのかも既に理解した。

ならばと、氷を滑り台の様に坂を作ると、滑りながら一気に加速する。

 

「お前には勝つぞ………帝ッ!」

 

 

「そうか……やってみろ」

 

前を走っていた帝も返事をする。

 

「俺を忘れんなぁぁぁ!!」

 

蚊帳の外にされていた爆豪も叫びながら掌を爆発させ飛んでくる。

 

「恐らく、兄も見ているのだ…かっこ悪い様h」

 

 

『ッコ悪ィィーーー!!!』

 

DRRRRRR!とエンジン音を鳴らしながらロープを一直線に進んでいく飯田。バランスを取りつつ、速度を緩むことなく直進していくが・・Tの字ポーズがかっこ悪いせいで色々と台無しだ。

 

 

そうしている間に帝はロープを渡りきり第三の関門に突入する。

 

ふぅ、少しばかり焦った……まさか滑り落ちる未来が見えるとは。消し飛ばしたから落ちなかったが、もう少し慎重にならなければな……

 

 

最後の障害物は、辺り一面地雷が敷き詰められている『怒りのアフガン』。目を酷使すれば地雷の位置はよく見れば分かる仕様になっている。

 

 

「地面に何かあるな?………成る程、威力はない地雷か。今の姿じゃあ最大まで時を飛ばしてもインターバルの間に踏むか・………なら小刻みに飛ばすか」

 

 

帝はキングクリムゾンを小刻みに発動し崩壊したり元に戻ったりする世界を全速力で走って行く。しかし……

「待てや ぁぁぁ!!紫郎ぉぉお!」

 

「邪魔だ! 爆豪!」

 

 

物凄い形相で空を飛んでくる爆豪と、氷で爆豪の邪魔をしならがら走ってくる轟がいた。

 

『轟が独走状態だった帝を追いかける!!」

 

既に帝は独走と呼べないほど轟と爆豪に追い付かれている。それに、轟と爆豪ほど帝に近づいてはいないが第三関門に入っている生徒も少数いる。

 

 

思ったより速いな、あの二人………だが、このまま行けば俺が一位だ。

 

───瞬間、巨大な爆発と衝撃波が後方から放たれた。

同時に何かが自分の横を吹き飛ぶように横切る。轟と爆豪はそれを確認する事もなく爆発に怯む。

 

「来たな────

 

───緑谷」

 

『マジかッ!! この展開を誰が予想できんだ!?何と帝ぉ!恐らく帝の個性で!まるで来るのがわかっていたかの様に緑谷の足を引っ張る!』

 

『帝、個性で見ていやがったな……』

 

 

 

未来を見ていた帝は横切った緑谷の足をキングクリムゾンの腕で掴み妨害し、緑谷が掴まっていた装甲だけが飛ぶ。

 

「うわ!!痛ッ!何が、って帝君?!どうやって……予知の個性かッ!」

 

「あぁ、その通り。お前が先にゴールする未来が見えたんのでな妨害させて貰った。それと緑谷、危ないぞ」

そう言って帝は走り出す。

 

「危ないって何が………!速く走らないと、爆発する!!」

 

慌てて走り出す緑谷。だが既に、轟と爆豪はすぐ後ろに来ていた。

そして……

『大番狂わせで緑谷が優勝と思いきや!それを予知していた帝が妨害!そして今、最初から最後までトップだった帝消時、ゴォォォぉルゥゥ!!』

 

 

緑谷が走り出した時既に帝は関門を突破しており、歩いてゴールゲートをくぐり抜け、大歓声の中、ゴールした。

 

 

 

 

 

 

 




また、モチベーションが上がらなくて遅くなりました。

最後の方、文字が飛んでると思いますが誤字でないので、時間を飛ばしてる、ということなので気にしないでください。
※一人称変更しました。

ヒロイン、必要か必要ないかのアンケ。

  • 必要にきまってる。
  • 要りませんねぇ
  • ちくわ大明神
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。