ある日、世界中で地震が起きた。プレートの運動など関係なく全世界で起きた。
それを境にポケモンが現れた。今の所伝説や幻のポケモンは見つからないが、各地でポケモンが見られるようになった。
これに世界中のポケモンファンは歓喜した。なんせあのポケモン達が、現実に存在しているのだ。夢が現実になったのだ。嬉しくないはずがない。
しかし、これには大きな罠があった。そこら中にポケモンが闊歩していても、それを捕まえるモンスターボールを始めとする道具類が、発生してから一ヶ月経つ現在になっても、全く流通していないからである。
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『ーーーえー、本日のポケモンによる死亡者数は確認できる限りでも一万人をを超えーーー』
『ーーー世界各地でもポケモンによる被害が続いています。安易な考えによる捕獲などの試みは決してしないよう心がけて下さいーーー』
『ーーーいやぁ、ポケモンが田畑を荒らすケースが頻繁に起きているようです。高速道路に乱入するケースも報告されていますし、食料面や物流面への対策もしなければなりませんなぁーーー』
「はぁ、どのチャンネルにしてもポケモンの話ばかりだ。やってられん」
そう言うと父さんはプチッとテレビを消した。
日本国内では現在、自宅待機命令が出ていてそれこそ最低限のライフラインを維持するもの以外は完全にストップしている。父さんもここ数週間は出勤など出来ずに、精々家でパソコンをカタカタやるくらいだ。
俺? 俺だってもちろん家に篭もって暇してる。
俺の名前はユウキ、現在十八歳。別によくある転生者でもないし、超能力者でもないただの学生だ。
もちろんポケモンは人並みにやってた経験はある。まあ、年齢的にもちょうど世代だった第三世代ルビー・サファイアからやり始めて、第四世代のダイヤモンド・パール、ハートゴールド・ソウルシルバー、第五世代のブラック・ホワイトくらいまではやっていた。アニメもアドバンスジェネレーションからダイヤモンド&パールが終わるまではしっかり見ていた。
まあ本当にそれくらいである。
レート対戦なんて一回も潜ったことないし、厳選してポケモン育成なんてこともやってこなかった完全なるエンジョイ勢である。
だから、実際ポケモンが出現したと知っても我を忘れて突っ込むようなことはなかったし、今後の生活を考えていの一番にスーパーに駆け込むこともできた。
道すがら、電柱にポッポの群れが群がっているのを見たときは流石に興奮したけど。
とまあこのように俺はそこら中にいる自ら行動しない一市民のなかの一人であった。
そして、これまたたくさんの人がやっているように、少しでも情報を得ようとネットの世界へログインするのであった。