オーバーロード 死者の王は地母神と共に   作:葉瀬ミナミ

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大幅に編集させて頂きました。
よろしくお願いします。


異変

モモンガside

 

「これは…どういうことだ‼︎」

 

モモンガは困惑していた。本来ならばとっくに強制ログアウトされる頃なのに、自分はまだナザリック地下大墳墓にいる。

サイバーダウンが延期になったのか、それともYGGDRASIL IIが始まったのか、はたまた先にログアウトしたメンバーやヘロヘロが言っていた良い事、木花咲耶姫が準備していた事とはこの事だったのだろうか。それだったら…まだいい。

しかし、コンソールが開かずGMコールが出来ないのは何故…。様々な思いが頭の中をグルグルと駆け巡る。すると、

 

「どうなさいましたか?モモンガ様?」

 

そう声を発したのは…NPCのアルベド。周りにいる、NPCであるセバスやプレアデスもモモンガの様子に些か困惑している。

話す事が出来ないNPCがこちらに話かけてきている。YGGDRASIL ではあり得ない状況。半ば現実逃避をしながら支配者のロールで

 

「……GMコールが効かないようだ。」

 

とNPCであるアルベドに相談した。それを聞いたアルベドは

 

「…お許しを。無知な私ではモモンガ様の問いであられる、”じーえむこーる”というものに関してお答えすることが出来ません。この失態を払拭させて頂ける機会を与えられれば、それに勝る喜びはございせん。」

 

とモモンガのすぐ横に跪く。仮想世界では決して感じないはずの匂いや生きている者が発する熱をアルベドから感じたモモンガ。

 

YGGDRASIL が現実になった?

 

今の状況でなければ決して考えない発想。だが、ここが現実世界ならばNPC達の異変も納得出来る。

しかし、どうしてこうなっているか分からない。考えるのも何をするにも情報が足りない。

 

「セバス、プレアデスよ。玉座の下に。」

「「「はっ」」」

 

そう言うと素早く玉座の下に来るセバスとプレアデス。さりげなく、アルベドだけでなく他のNPC達もアルベドと同じ様にあり得ない状態である事を確認し、

 

「セバスはプレアデスの1人を連れて、大墳墓の周囲を確認せよ。もし近くに知的生命体がいるのであれば友好的に連れてこい。行動範囲は周辺1km。戦闘は極力避けろ。」

「了解しました。迅速に行動いたします。」

「プレアデス。セバスに付いていく1人を除き、他の者達は9階層に上がり、8階からの侵入者が来ないか警戒に当たれ」

「「「畏まりました。モモンガ様」」」

「アルベドは…『モモンガさん。今大丈夫ですか?』っ、木花咲耶姫さん‼︎‼︎」

 

いきなり聞こえた声に反応し大声を上げてしまう。ハッとして周りを見ると驚いた様に固まっている面々。やってしまったと思ったがそのまま、木花咲耶姫との会話を続ける。

 

『あ、これメッセージでやってるのでそっちでお願いします。』

『分かりました。うわぁ、頭の中に直接聴こえる様になってるんですね』

『そうなんですよ。いやー、そのままブラックアウトすると思って目を開けたら全然知らない森でここに来たのが私だけじゃ無いかって焦りましたよ。本当に繋がって良かったです』

『俺も1人だったらどうしようかと思ってたんです。良かった、木花咲耶姫さんがいて。今いる場所からナザリックに来れますか?』

『多分大丈夫です。えっと、確か6階層に私が育ててた宝樹があったじゃないですか。それが何処にあるかなんとなくわかるので…どうしてかは知らないですけど…。

『そういえば、HPとMPが殆ど無いって言ってましたけど…』

『あっ、スキル:使い魔召喚が解除になったので抱えて行ってもらいます。恥ずかしいですけど…』

『ベルゼブモンとメタモンどっちで来ますか?』

『ベルゼで。メタは変身の回数使い切ってまだ回復してないんです。』

『……分かりました。近くに着いたらまた連絡よろしくお願いします』

『了解です』

 

メッセージを終えて再び意識をアルベドに向け

 

「アルベドよ。今、木花咲耶姫さんからメッセージが入った。どうやら、彼女は森にいるらしいが使い魔を召喚しこちらに戻れるとの事だ。何故、彼女がそこにいたかは守護者全員が揃った時に説明しよう。各階層の守護者に連絡を取れ。6階層のアンフィテアトルムまで来るように伝えよう。時間は今から1時間後。それとアウラとマーレには私から伝えるので必要ない」

「畏まりました。復唱いたします。6階層守護者の2人を除き、各階層守護者に今より1時間後に6階層のアンフィテアトルムまで来るように伝えます」

「よろしい。直ちに行動を開始せよ」

「「「「「はっ」」」」

 

モモンガ以外誰もいなくなった玉座の間。緊張の糸が切れたかの様に豪華な椅子にドカッと座るモモンガ。自分が何に巻き込まれたかは分からない。まだまだ、不安要素は出てくる。主にNPC達への対応だが…。これが1人であればもうないはずの胃が痛むし精神的辛い。しかし、まだそこには自分の仲間がいた。ならば、大丈夫。自分だけじゃない。だからこそ、仲間の為にも色々検証しなければならない事がある。それに、

 

「内緒で進めてた事ちゃんと話してもらいますからね」

 

少しだけ楽しみな事があったから。

 

 

 

 

 

——————————————————————————-

 

 

モモンガさんとのメッセージを切ってふぅーとため息を吐く。

 

あのまま、ブラックアウトするとばかり思っていたのに目を開けたら、夜の深い森の中。自分に起こっている事を理解できず、半ば意識が飛びかけた中、感じた深緑の木々の香り。

その瞬間、ここがYGGDRASIL ではない事を理解した。例え、技術が発達している現代であろうとゲームないで臭いや味を感じる事は電脳法で固く禁止されている。電脳ジャックも考えたが…確認の為に葉っぱを触ると感触がリアル過ぎる。

YGGDRASIL ではない現実のどこか…。急に怖くなり誰か他にいないか辺りを見回す。人影が見当たらず、必死に何かないかと探すと…

 

【トブの大森林に生えている木】

 

と目の前に映し出される文字。YGGDRASIL では何度も見た“スキル:地母神の眼”が発動した時の文字。地母神の眼は、見た対象の物が大地に属するものであれば知る事が出来る、一種の鑑定系のスキル。YGGDRASIL ではないここだがスキルは使える。もしかしたらとメッセージと念じて見ると…一件だけ繋がった。モモンガさんだった。緊張しながらメッセージを繋げる。相手共ちゃんと会話…というより念話ができ、自分1人だけじゃない事に安堵した。

モモンガさんとの念話が終わり念話中に回復した“スキル:使い魔召喚”を使用する。使い魔召喚は緑の魔女(ネイチャー・ウィッチ)等の魔女系クラスが使えるスキル。使い魔は最大で2体。課金次第では自分好みの使い魔が作れる為、私も大分課金して大好きな100年以上前に流行ったデジモンとポケモンから[ベルゼブモン]level 100と[メタモン]level 10を作り上げた。

外見や装備、スキル等その作り込みに何人かのギルドメンバーが引いてたなぁ。

 

と思い出しながら、ベルゼブモンこと通称ベルゼが出てくるであろう召喚陣を見ていると召喚陣が真っ白く輝き…

 

「主よ‼︎無事であったか‼︎」

 

と中から現れた異形存在。随分と慌てた様子で近づく、先が嘴の様に鋭い仮面の様な顔から覗く紅い3つ眼。金色の短髪にロック系の服を着て、愛用の2丁拳銃を腰から下げた悪魔。間違いなく自分が作ったベルゼであったが、まるで生きている様な表情と行動。低めのイケボイスに動揺を隠しきれずぼーっとしてしまった。そんな、主人を見たベルゼは

 

「っ。やはり…怪我が酷いのか…。すまない、主よ。俺には回復系のスキルや魔法は使えない。俺があの時、もっと上手く貴方を守れていたなら…」

 

主の傷ついた体にそっとの手を重ね自分の不甲斐なさを感じ潤んだ瞳で謝罪するベルゼ。

 

やっぱり生きてるんだよね。体に置かれた手、温かいし。それに流石にこれ以上、自分の使い魔が悲しい思いをするのはちょっと…

 

と思った私は意を決して話しかける

 

「ごめんなさいね、ベルゼ。心配をかけてしまって。でも、大丈夫よ。貴方があの時、必死に守ってくれたお陰でこうして生きている事が出来たわ。本当にありがとう。貴方の主人である私が、こんな不甲斐ない姿を見せてしまって…貴方は失望してしまったかしら…?」

「っ。そんな訳がない‼︎俺が主に失望など‼︎例え主がどんな事をしても俺は主のそばにいる‼︎そばに…居させてくれ…」

「……。不安にさせてごめんなさい。大丈夫、私は貴方のそばにいるわ。改めて、守ってくれてありがとう」

「っ、あぁ。生きていてくれてありがとう。主」

 

どうしよう…。好感度が振り切れ、忠誠心が展開突破してる。お腹痛い…。

 

そこから、ベルゼに今の状況を軽く説明しナザリック地下大墳墓に向かってもらう。

 

もぅ、お姫様様抱っこなんてしない‼︎

 




ベルゼブモンは大分キャラ崩壊してます。ナザリックのNPCに近づけたらこんな感じになりました…。こんなん、ベルゼブモンじゃないと思われたらすいません。

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