モモンガside
「ふふ、モモンガさん驚いてくれました?」
とクスクス笑う、木花咲耶姫さんの方を見る。今は精神作用無効の効果で感情の起伏が薄くなったが、それでも十二分に驚いた。周りの守護者達も目を見開いて驚いている。
「…あぁ、とても驚いていますよ。それで、
「ん?発案者は私よ。でも、良かった。驚いてくれなかったら、サプライズパーティーの意味が無いもの」
と木花咲耶姫さんは嬉しそうに言った。モモンガはその言葉を聴き
木花咲耶姫さんだからなぁ
と思った。彼女はYGGDRASIL にいた時からギルドメンバーによくドッキリを仕掛けていた。
しかし、そのドッキリも皆を楽しませるものだった為、彼女のドッキリは容認されていた。
これが、ドッキリを仕掛けたのが違うメンバーであれば少なからず、ギルド内で喧嘩が始まっだろう。そうならないのも彼女の人徳だったんだろうと思い辺りを見渡す。
「それにしても凄いですね。いつから始めていたんですか?」
「大体、3ヶ月前くらいかしら。ふふふ、皆張り切って準備したんですよ。この会場は死獣天朱雀さん監修の元、ウルベルトさんとタブラさんとヘロヘロさんが設計が担当。料理はコックさんが担当したしたよ。随分、気合が入ってる様子でしたよ。私と他のメンバーは会場の飾りを作ったり、材料集めにいろんな所へ行ったり…」
「…るし☆ふぁーさんは何処を担当したんですか?」
「ここに入るための合言葉と私以外が合言葉を言ったら、玉座の間にあるゴーレムが襲いかかる様に調整してましたね。たっちさんとあまのひとつさんが監視してましたから大丈夫だと思いますけど」
「そう…ですか。よく止めらましたね」
「…最初は宝物殿にあるアイテムを使って、ゴーレムの給仕係を作ろうとしてましたね。他のメンバーの何人かが悪ノリしてたのでまとめてオハナシさせていただきました」
この話を聴きモモンガは
この、サプライズパーティーを企画したのが木花咲耶姫さんで本当に良かった
と胸をなでおろした。でなければ、
「それで、このサプライズパーティーをした理由はなんですか?」
「…そうですね。本当ならここにある料理を食べてから渡したかったのですけど…」
「私…今、料理を食べることが出来ないですけど?」
「安心してください。人化の腕輪を持ってきていますから、ちゃんと食べれますよ。でも、時間もありませんしねぇ」
と言い、アイテムボックスから何かを取り出す。
「では、どうぞモモンガさん。私達41人からのプレゼントです」
そう言って渡してきたのは、クリスタルで出来た様な花だった。よく見ると花弁1枚1枚が違う色をしてる。
なんのアイテムかと調べると
【
表示された文字を見て、息が詰まった様に感じる。どういう事かと木花咲耶姫さんの方を見るが
「ギルドメンバーの名前を言えば聴けますよ」
とニコニコしながら守護者達の方へと向かっていった。
名前と言われて次々と浮かんでくるギルドメンバー達。どのメンバー共仲は悪くなかった。一緒に馬鹿やって、笑い合って、怒られたり、クエストの時は助け合った。
悪くなかった。悪くなかったはずなんだ…
過去の出来事を思い出してもメンバーとの関係は良好だった。しかし、モモンガは恐かった。メッセージにどんな事を入れているかモモンガは知らない。もしかしたら…と嫌な想像が頭をよぎる。
ふと、木花咲耶姫さんの方を見て、プレゼントの方に視線を移す。
「じゃぁ、皆にもメンバーから預かっていた、手紙とプレゼントを渡す「木花咲耶姫さん」……っ‼︎ちょっと‼︎」
花から光の粉が溢れ出し徐々に形を作っていく。こうなると、誰も止められない。視界の隅で木花咲耶姫が項垂れているのが見えた。心の中で謝りながらメッセージを待つ。花の上でホログラムの様な木花咲耶姫が形作られ、メッセージが開始された。
【まず最初にごめんなさい、モモンガさん。本当なら、直接言った方が良いと分かってはいるのだけれど、恥ずかしいのでメッセージに託します。1番最初に出会った時の事を覚えていますか?あの時、モモンガさんと茶釜さんに合わなければ、私は…多分此処にはいなかった事でしょう。
私が進化してアインズ・ウール・ゴウンに入ってからも色々ありましたね。皆で笑い合って、時には喧嘩して、それでもクエストの時は息がぴったりだったり。本当に楽しくて…私にとってもかけがいのない居場所でした。
最後にモモンガさん、ナザリック地下大墳墓を私達の大事は子供達を今まで、守ってくれてありがとうごいました。これも、モモンガさんがギルド長で居てくれたからです。本当にありがとうございました】
今ほどアンデットになってて、良かったと思った事はないだろう。そうでなければ、メッセージの途中から号泣していたはずだ。
お礼言おうと木花咲耶姫さんに近づくと、自分のメッセージを守護者達にも聞かれ顔を真っ赤にしていた。
「素晴らしいプレゼントをありがとう、木花咲耶姫さん」
「……出来れば、私のは後の方に聴いてもらいたかったのですが?」
「あー、その件については本当に申し訳ない」
「…もう、いいです。だけど、今度から何かする時は相談して下さいね。こちらにも、準備が必要な場合だってあるのですから」
と言い、再度守護者達の所に行った。
自分の手の中にある花を見る。さっきまであった、恐怖は何処かに消え去った。
次は自室で他のメンバーのメッセージを聴いてみよう。
と思いながら、今はただ微笑むのであった。
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