ポケットモンスター 夢追う者と去る者2   作:Blueクラーケン

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シオンタウンに暮らしてるフジ老人。サトシ等と別れた後、自宅に戻り自らの過去を思い出す・・・・


若気の至りと大人になれない青年

サトシとシゲルさんと別れて、ワシは自宅に帰った。

 

「ただいま」

返事が返ってこない。当たり前だ、ワシには家族はいない。家庭を持たなかったのに後悔はない。

 

「よっこらせっと」

椅子に座り込み、冷やして置いた麦茶を飲む。

 

「久しぶりに、良い目をした少年達に出会えた」

20年も前にワシの前に現れた、あの少年の事を思い出すのぉ。

最初は、彼と間違えて呼んでしまったのじゃが、嫌な顔せず、手伝ってくれて本当に助かった。

彼等の様な心を持った者達が、世の中に沢山居てくれたらええのぉ。  

時代を作るのは何時だって若者よ。老いぼれは邪魔をしないように見守って逝くもの。

だが

「あれから、もう60年も過ぎてしまったのか…」

忘れてはいけないおもいでを思い出す。

夢を叶えるために情熱を燃やした日々、そしてワシがしてしまった、償い切れない罪を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~60年前:グレンタウン「旧ポケモン研究所」~

 

「よーし!今日から此処が俺達の城だ!!」

「おおおっし!熱い日々が始まるぜぇぇぇ」

当時、後のグレンタウンのジムリーダーになるカツラ、そしてワシと2人で、施設を作った。

伝説のポケモンの研究や化石ポケモンの復元の研究、 まだ見ぬポケモン達の知られざる生態。

ワシ等はそれらを研究する為のラボ「ポケモン研究所」を設立した。

「でも、僕とカツラの2人で、やっていけるのかな?」

大学院を卒業して、格安で屋敷を購入したのはいいものの、見切り発車だったから不安だった。

「大丈夫だ!俺とお前がいれば、世界があっと驚く事がきっと出来る。いや、して見せる!…だろ?」

カツラは何時も明るく、僕に接してくれた。

大学院でもトップの成績だったワシらは、お互いを高めるライバルでもあり、親友だった。

「そうだよね…うん!きっと僕達なら出来る」

「おお!その意気だぜ!!」

毎日が眩しい過去の思い出。

創設時は、お互いにバイトをして金銭を稼いぎ、道具を少しずつ揃えていった。

ガテン系の仕事をこなしながらだった為、偶に体を壊して寝込んだ事が、

『夢の為』の苦労。屁でもなかった。

「おい、聞いたか?マサラタウンにいるオーキド博士が、

カントー地方のポケモンのデータを入れた図鑑を作ったってよ!」

「ほ、本当かい!流石はポケモン研究の第一人者。僕達も負けてられないね!」

「あたぼうよ!」

僕達は燃えに燃えた。そして5年の月日が立ち…

 

「おいおいおい~マジかよ。俺達の事を支援してくる企業が、とうとう現れたぞ!!」

「良かった~。資金繰りの宛てを探していた所に…で!どこの企業からだい?」

研究施設費や生活費、維持費などでバイト代ではもう苦しいとこまで来ていた。

だからこそ、あの時の知らせは天の恵みだと思っていた。

「えっとな。シルフカンパニーって…モンスターボールを製造している一大企業からじゃねえか」

「なら、投資金額も桁違いだ。これで研究に没頭できるね」

実際バイトしながらでは、時間に余裕が生まれず、中途半端に終わってしまうことがしばしばあった。

あの頃の私が熱中していたのが、ポケモンの遺伝子だった。人間にも既存の動物からも、似て非なる組織で産み出されている彼等は、何処から来たのか?

もしかしたら、DNAの中に古代から受け継がれた『何か』が有るのかもしれない。

「よし!まだまだ頑張るぞ!!」

「俺も負けてらんねぇなぁ」

カツラは、カントー地方に伝説として伝えられているポケモンの実態の調査、又は色違いポケモンと言われている『変異種』の研究が主だった。

お互いに協力し合って、研究を発表していった僕らの名は有名になった。 

 

だが、あれを発見した時から、僕らの運命は決まっていたのかも知れない。 

 

~7月5日~

 

「カツラ!来てくれ、データに載ってないポケモンがいる」

南アメリカのギアナ高地と言う土地に出向き、其処での生態を調査をするのが目的だった。

カツラに来た仕事だったのだか僕も未知の地に足を踏み入れたかったから、同行させてもらった。

そんな中で起きたことだった

「ポケモンの種類は149だけだったんじゃ」

「ってことは…新種のポケモンってことかよ!」

僕達は居ても立っても居られなくなった。調査報告は簡素に仕上げて、急いでラボに運んだ。

「なぁ、名前どうする?図鑑に載るのは確実だ。だから、良い名を考えなきゃな」

「気が早いなぁフジは、一度興味が出たらそれに夢中だよなぁ。あの後、報告書まとめるの大変だったんだぞ」

「あははは、そいつは御免よ。急いでこの子を調べたくて、つい手を抜いてしまった」

簡素に仕上げた報告書は、依頼人が「もっと正確な物が欲しい」って事で、カツラが僕の分を含めて作ってくれていた。

「まあ、俺が先に見つけていたら、同じ事をしていただろうから許してやるよ」

「ありがとう」

カツラは「良いってことよ」って、何事なかったかの様に振る舞った。…徹夜して仕上げた事を僕は知っているんだかな、本当、最高だよ。

俄然やる気を出した僕は、新種のポケモンの研究に没頭した。

 

~7月10日~

 

見つけ親である僕が名前を付けて『ミュウ』と呼ぶようにした。

「見てよ!ミュウが超能力を使って、浮かんでる」

あの頃は飛行タイプ以外で、空中に浮かぶのは存在していなかった。

「うお!すげぇ。しっかし、ミュウは何処からやって来たんだろうな?」

「確かに…他の個体も確認されてないし」

発見から、幾らか月日が建ったが、僕達の他にミュウを発見した報告はなかった。

「ひょっとしたら、伝説のカテゴリーなんじゃないか?」

「だとしたら、早く学会で発表しよう!」

僕はカツラに提案した。

研究者で有るものなら、学会で評価をされれば、不動の地位が手にはいる。

 

しかし

「駄目だ。この子はいた所に帰してやろう」

「そんな!どうしてだい?ミュウさえ入れば、僕達は裕福な生活を送れる。オーキドさんにだって負けない研究者として名が刻まれるのに」

折角、発見したんだ。逃してたまるか!

 

この日を境に僕は、次第にカツラに邪魔をされないよう1人でミュウの研究を行う事にした。

そして、大きな過ちをしてまった。

「ミュウの遺伝子構造が示す数値、一体なんだ!」

DNAというのは、どんなに姿は違っても同じ種類の生き物は、同じ構造になっている。これは全ての生物に当てはまることであって、ポケモンも例外ではない。

だが、

「ミュウの遺伝子は、全てのポケモンの遺伝子情報を持っている」

普通、ピカチュウの遺伝子から培養してもピカチュウにしか生まれない。しかし、このミュウを使えば、どんなポケモンも生成可能なのだ。

「ぼ、僕は、いや俺は。ふはははは!!」

ワシは人類が禁忌としてきた、『クローン』作りを実行しようとしていた。今思えば、悪魔に取り憑かれていたと思う。

 

俺はカツラにこの実験を悟られる様、ラボから必要な道具を秘密裏に買った孤島に移した。

「人類初のクローン技術を確立した研究者として、歴史に刻まれる」

ワシはマッド・サイエンティストとして暴走をしてしまった。

そして、暴走した欲望に拍車をかかる事件が起きた。

 

~2月6日~

 

「ミュウが子供を産んだ!」

唯一の個体であった為、少しの細胞しか取れなかった。だが、子供にもミュウと同じDNA遺伝子配列だった。

「つ、遂に長年の夢が叶う!」

子供を『ミュウツー』と名付け、遺伝子の組み換え実験を起こした。

「あらゆるポケモンを超える者を俺の手で完成する」

遺伝子の情報から、身体能力が高いまた、知能も高くするよう弄った。

「最強のポケモンの誕生だぁぁぁ」

俺はこの研究に陶酔していった。

 

~ミュウツー誕生から3ヶ月~

「今日も目覚めないか」

遺伝子操作して、肉体は作り上げたのはいいものの、一向に目覚めない。

「く、くそ。何か見落としでもあったのかよ!」

学会に生きた姿を見せれば地位は確実なのにっ。

俺は焦った。最後の最後の詰めが決まらない為、ストレスだけが蓄積する一方だった。

「ミュウは産んでから衰弱してしまったし」

今はミュウツーと同じように、培養液に浸して栄養死しないようにしている。

「それにしても、何か打開策を考えねば」

因みにミュウとミュウツーは離れた所で、培養液に浸している。

理由は単純、何らかのアクシデントで2匹とも失うリスクを少なくする為の策だった。

その事を思い出し、ふとある仮説が浮かび上がった。

「い、いやまてよ。ミュウツーはミュウから産み落とされたもの、目が覚めないのはミュウが近くにいないからか?」

ミュウも元気になる可能性も0ではない

「…試してみる価値あるな」

どの道、目覚めさせないと意味がなかった。

俺は急いで、ミュウを小型の培養液に移し、ミュウツーの隣に設置した。

「心音が高まってきてる。・・・・目覚めるぞ!」

溶液内が振動を始めて、この島全体にも及ぶ範囲にまで、大きく強い音が響いた。

「さあ、この地に降臨せよミュウツー!!」

遂に溶液が爆発を起こしたかのように壊れ、最強のポケモンが立ち上がっていた。

「き、きさ、まが、おれをつ、つくった、も、ものか?」

「そうだ。俺がお前、ミュウツーを作ったフジ博士だ」

知能を高くしてはいたが、流石にいきなり滑舌良くじゃべれはしなかった。

「ふ、ふじ、は、か、せ。お、れの、名は、みゅうつー」

「聞いただけで自分の名前を言えるようになるとは」

知識を与えれば、直ぐにでも…

不敵な笑みがこぼれながら俺は、その日から知識や技、力のコントロールを覚える事に月日をかけた。

 

~それから4ヶ月後の9月1日の朝~

「まさか、たった4ヶ月で訓練課程を終えるとは」

そろそろ、学会に資料を提出しても良い頃合いだろう。

「ふふふ。あの重鎮どもを蹴散らす時が遂に来たのだ!」

思えばあの日、カツラの仕事に付いてってミュウを見つけ出した時から、

偉大な研究が始まっていたのかもしれんな。

洗面所で顔を洗いながら考えていた。

「さて、今日は念の為に、モンズターボールで捕獲しておくか」

何時、俺の処から消えるのかを危惧して、シルフカンパニーから頂いた、マスターボールで捕獲しておこう。

決心した後突然、爆発音が研究所内に響いた

「一体、何が起こった?」

急にミュウツーが眠る部屋の方から爆発があった。

「まさか、ロケット団という奴らの仕業か!」

研究に没頭していたから、見た事はなかったが、こんな所に…

きっとミュウとミュウツーを捕まえるためにやってきたのであろう。そうはさせん

「は、早く。震源の所に向かわなければ」

急いで、ミュウツーの部屋に行き扉を開けた。

開ける直前1つの疑問が俺の頭をよぎった、『ロケット団はどうやって2匹の存在を知ったのか』

ここでの研究を知っているのは、誰もいない。…つまりこの爆発を起こした人物は

最悪の想像を振り切り、扉を開けた。

 

そこには、炎の中に異様なオーラを放つミュウツーとミュウがいた。

ミュウは研究所を破壊するミュウツーを止めようと前方にいた。

「ミュウツー、これは一体どうゆうことなんだ!」

「貴方からは知識や力のコントロールを教わった。感謝している」

「なら何故!研究所を破壊するんだ。ここはお前が産まれた場所だぞ」

感謝をしているなら育ての親である、俺に従え。強気な姿勢でミュウツーに告げた。

「だからこそだ。」

一冊の本を俺の方に置いた「生命」と書かれた題名だった。

「私は、自分がどう生まれたのかを知った。だからこそ、貴方に対して憎悪を抱いてもいる」

「き、気づいてしまったのか!」

不味い。ポケモンの技をくらって、人間が無事でいることは先ず無い。俺の身を優先的に守ろうとしようとしたが、

「お忘れではないか?私には超能力があることを、対象の考えている事を覗き込むなど、造作もないこと」

「ひぃ、許してくれぇぇえ。せめて私だけでもぉ」

自分が如何に弱い生物であること、命の前ではプライドも簡単に捨て去る事が出来ること。俺の心はへし折れていた。

たが奴は攻撃はしなかった。

「貴方は、私を使った罪悪感に一生囚われろ」

代わりに私の研究所を完膚なきまで、破壊しデータも消滅してしまった。

そして、ミュウは何か奴と話した後に消え、ミュウツーも天高く飛翔し消えていってしまった。

 

「わた、わたしの研究が…人類の可能性が…」

何年もかけて作り上げた努力が全て、水の泡となった。

私は跡地にこれまでの反省を込めた日記を、島の中心に隠した。後の世に誰かが此処へ来て、奴を止めるトレーナーが現れる事を信じて…

 

ワシは彼を造り出してしまった、罪悪感から逃れるためシオンタウンで余生を過ごしていた。研究者としての記憶を忘れたかった。だが、それは遂には叶わなかった。

 

 

今では跡地に複数の組織が有るはずの無い研究データを探しに、度々来ているそうだがな。

「もう同じ過ちは繰り返してはいかん!」

過去を思い出してしまって為、気分転換に公園へと向かった。

 

「ふふ。子供たちは元気じゃのぉ」

ベンチに座りながら、砂場で遊んでいる子供たちへと

自分がした行いがどれ程の愚業だったのか、理解するのに平穏な暮らしをしてやっと解った。

「ワシは子供達まで危険に晒そうとしていたのか」

クローンで作ったとはいえ、ミュウツーは強すぎる。プロのトレーナーでも彼に傷つける事が出来るかどうか…

そんな彼は、私は、私は。

「いいえ、貴方は素晴らしい。愚かな人間達にポケモンとは何者かということを再認識してもらわなくては」

!?いつの間にかわしの隣に、緑色の髪型の青年が座っていた。

「お主は誰じゃ?」

この町に住んでいる青年ではなかった。背筋に汗が流れる。

「それは失礼しました、僕はN。ポケモンを人間から解放を目指しているものです」

「何故そんな人が、どこにでもいる爺に何か御用ですか?」

気づかれてはいけない、ワシが彼を作った人であることを・・・

ちらっと、Nという青年の方に顔を向けると

「ニタァァ」っとこちらに向かって笑顔を向けていた。

ワシは怖くなった、人の姿をした化け物と話している感覚だった。

「用というのはですね、フジ博士」

Nはワシの過去を知っている?

「Nさん、ワシの何処が博士だというのですか?ただの老人じゃよ」

何とかして、話題を変えつつこの場から離れたかった。

「いいえ、貴方は昔に、孤島で実験をしていたはずです。そしてミュウツーを作り出した、偉業を成した人ですよ」

あの研究が偉業な物か、悪魔の研究だよあれは!

「人違いではありませんかねぇ。ワシには何の事ならさっぱり」

この場から立ち去る為、立ち上がろうとした時

「実は最近、彼が動き始めました。誰かを探している様でしたよ」

う、動き出したのか。なぜ今になって

様々な憶測があったが、決め手に欠ける。あの日から今日にかけて活動していなかった彼が何故?

青年はワシに用がなくなったのか、立ち上がり「じゃ、僕はもう帰ります」と告げる。

ただ、去っていく足を止め、くるりとこちらに顔を向け

「ああ、そうそう。貴方がした実験のデータ、完全ではないですけど、こちらで修復しましたんで」

「おい!どうゆうことじゃ!!また悲劇を繰り返す気か」

止めねば、しかしどうやって?

「貴方では無理ですよ、フジ博士。それでは」

今度こそ、Nは立ち去った。

ワシはただ、その場から膝を落として、遠くに行ってしまう青年の方へ目を向けることしか出来なかった。

 

 

~一方、主人公は~

「イイイーーーーーーハァァァーーーーーー  

    速度規制なんてクソくらえじゃあああああ」

時速150キロの風の風圧、目の前が見えねえぜ。

俺はバイクで母親のいる、クチバシティに向かうのであった。

 

 

 

 

~???~

「私は私を生んだ全てを恨む」

ミュウツーはポケモン達を従い何かしようと企てていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何故か、話数を更新する度に平均文字数を優に更新するようになりました。
さてさて、遂にサトシへと話を戻します。あと、母親との一件が終わったら記者であるメイとフジ老人がミュウツー達を研究していた孤島で出会った青年との話になります。

男性はオリキャラですので、作者である私自身頭が痛いです。
(本来ここまで続けるとも思っていなかった為)

あと、更新遅い理由の一部にDMC4のBloody Palaceのクリアに手間取っています。
クレドの兄貴が強いんじゃあ。
まじ、ブリッツにFUCKって思っていますもの。
あ、使い手はダンテです。

次の更新もGW終わる前か直ぐに出すのか、頑張ってみますのでこうご期待!
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