ポケットモンスター 夢追う者と去る者2 作:Blueクラーケン
「かあさぁぁぁん」
サトシはまた涙を流した
母失踪、オーキド博士他界。家と預けたポケモンはオークションへ
この前代未聞の事態にサトシはどうする?
フィィィィィィッシュ!!
「…なんだ。子供の靴かよ」
これでもう何回目だよったく。7足も子供の靴が掛かるとかこの湖なんかあっただろ
「つり上げたコイキングは三匹。一匹はピカチュうが生で召し上がられた」
「ピ、ピカ、ウメチュう」
両手で押さえながら、食べる光景は野生の本能が従った結果なのか。
「…これからピカチュうパイセンって呼ぼ」
とりま、残りの二匹はモンスターボールにでもいれとくか。何かの役には立つだろうよ。
そうこうしながら焚き火用の枝を探し、いつの間にか空は暗くなってしまった。
「今日は野宿…か。」
多分世界初だろう。更地になった自分の家にテントを張る人なんて
「タケシに簡単な料理でも教えて貰うべきだった」
かつての旅の仲間を思い出しながら焚き火を見つめる
「……静かだ」
ここ最近はビルが建ち並んでいる所や毎日温暖なリゾート地で旅をしていた為、こんなにも周りに電気もなく辺り一面木々で覆われているのがこんなにも静かなんて思っても見なかった
だが一つ良いことが有るとするなら
「星が綺麗だ。流れ星もこんなに明るく見えるなんて」
都会より空気が汚れていない田舎町にしかない物を、
今日サトシは発見した。
~翌日~
「さぁーて、出発だぁ!」「ピカチュう」
元気よくサトシとピカチュうは声を上げた。
「先ずは、ニビシティに行ってタケシに相談してみるか!」
こう言うときこその仲間に頼るのが最短の道だと信じるサトシ
ニビシティに向けて歩き出す。
「おーい、新聞をくれー。」
都市部ではあまり見ない光景だが、技術が発展しても電波が届かない所が在る。そんな区域には鳥ポケモン達に新聞を配り、情勢を得ることになっている
もちろん、金がなければ貰えないが
『ピカチュう。10万ボルト』
俺は質素な生活を送らなければ行けない、多少の犠牲は問題じゃあない。
念のため、ユンゲラーの催眠術で記憶を消しておくか。
「…えーと何々、「頑固な汚れもお掃除テクニックで簡単除去出来ます。
貴方も是非、サカキのお掃除講座へ」かあ」
なんか見たことある顔なんだけどなぁ、と広告を見つめるがうまく思い出せない。
(ま、いっか!)
「それより、今夜のニャースの部屋は『身代わりぬいぐるみ生産工場社長と対談』これは気になる」
ニャースが持つ冠番組の一つ。視聴率も高くポケモン視点でもアドバイスやその姿としゃべり方が老若男女に受けている
「更に『今年はレッドの称号はグリーンという青年が手にする』かあ」
俺も今年はレッドの称号がほしい、綺麗な女性にチヤホヤされたい
「最終的には対戦前に闇討ちすれば…ワンチャンあるな」
純水な心を持っていた少年は何処にもいない。
この男は自分主義になってしまっていた。
そうこうしながら新聞を見ながら歩いていると
「昔の面影すら亡くなってしまったか」
ニビシティに着いた
「今ではカントー地方を代表する街だもんなぁ」
娯楽施設や大型ショッピングセンター、最新の医療施設などなど土地の拡大もしないといけない始末
「ジムも最後のバッジにまでランクアップしちゃてさぁもう」
噂ではカントー地方のポケリーグがここに移動する計画も進行中だとか
「…タケシ。元気にしてるかな」
会うのは実に10年ぶりになることから、いざ会うとなると照れ臭さがある。
「やっぱり連絡しとくべきだったか」
急な出来事が連続しすぎて、相手に配慮することを忘れてしまっていた
「…ま、友情はいつ何時崩れるものではない。」
俺とタケシの絆は最強なんだ!
ポジティブシンキングに物事を考えよう。
そう考えると、陽気な気持ちになることができた。
「んっんー。晴れ晴れしい気分だ!」
天気も快晴。いい天気だ
「…にしても、ズボンの袖。茶色だったっけ?」
ニビシティに着く
「あ、あのタケシに会えませんか?自分マサラタウンのサトシっていう者です」
ジム入って真っ先に受付係がいるのはここだけだろう。
「少々お待ちください。…タケシ様は現在仕事中になります。
夕方には戻ってきますので、またいらしてください」
受付係のお姉さんが可愛くて告白しようと思ったが、やめておこう
「あ、じゃあ。また今度きます」
ユンゲラーがいたら彼女にしてあげたのに、母め恨むぞ。
ニビジムを出たのはいいものの
「時間潰しに何しようかな」
しかし、無駄金はできない。オーキドの遺産と仕送り代は母さんが持っていやがる。
時間はかかっても奪い返してやる。
しかし今優先すべきことは
「ピカチュう。腹減ってないか?」
ピカチュうは首を縦に振る。何故だろう奇妙な首の振り方だなあ。
「よし、旨い所探しに行こうぜ!」
周りが俺たちを注目している。田舎者が珍しいのだろう。
男女問わず日焼け傘なんか差して、変なの?今の流行かな?
「まあ、よそはよそ、俺は俺。気にしないでいこうなピカチュう」
こうして飯屋を探しに出かけたのだが
「…来い!!フォーカァード!!」
俺はカジノで一発当てる破目になってしまった。
レッドの称号は各地方のポケモンリーグの優勝者達が争う、その年の最強のトレーナーに授ける称号。トレーナーなら一度は夢見る憧れでもある。レッドというのは第一回の時に圧倒的な強さで勝ち抜いた少年の名。
ジムバッジのランクが上がるのは稀なことで、最後のジムバッジ担当にまでなるのは異例です。
…え、ポケモンがポケモンを食べないって?甘ったれるな!生きるってことはそう優しいことじゃないんだよ。