ポケットモンスター 夢追う者と去る者2   作:Blueクラーケン

9 / 19
古代の文字と誘うものと隠蔽したもの

「一直線な道が続いているだけだ」

3時間は経過したと思う。最初は陽気に進んでいたが一向に前に行っている気配が感じられない

 

「一体何があるんだ?」

財宝があるのではないかという期待、いつ崩落するかわからない恐怖が入り混じる。

 

「しっかし、腹が減ったな。少し休憩しよう」

幸いにも奥に行けば行くほど広くなっているので寝そべったりもできる。

出来れば早めに終わらせたいんだが。

 

「ほれ、ピカチュうパイ先。ニビシティ名物、イシツブテ饅頭でございます。ご賞味を」

ポケモンでも食べられる、土産品の一つ。

他にもイワークコロネだったり、ウソッキーキャンディーなど人気商品となっている。

 

「ピ、ピカ、ピー」

食べ易い様に小さくされているからと言っても、一口で平らげてしまうなんて流石っす。

 

「俺も弁当食くお」

俺は上カルビを贅沢に六枚、白米が肉で覆われている。

成金野郎御用達『肉汁野郎Kチーム』税込み3・5諭吉。

お求めはSCP-080-1298-1603までおかけになってください。

 

~サトシ 食事中~

 

「ふう、食った食った」

満腹だ、これで英気は養われた。探索開始と行こうか。

 

またしばらく歩きだしていると

 

「アンノーン」

古代の文字が体になっているポケモンが俺の前に現れた。

 

「ここに遺跡があるということなのか?」

休憩する前には気づかなかった。アンノーンを見たから?

 

「…ついて来いって言っているのか?」

アンノーンが先頭に「俺に付いてこい」と言わんばかりに案内?してくれている

 

「どうせ、行くしかないな」

付いていかないと、たどり着けないそんな感じがする。

アンノーンの案内に従い、奥へと進んでいく

 

~ニビシティ:科学博物館~

 

「あの事故について、記録しているものが保管されているっと聞いて来たのですが?」

今では誰も覚えている者さえいない、それを興味本位で調べようとする人なんかいるとは

 

「…ありますが、その前にちょっとお待ちに」

そう言うと店員は店の奥に行き、奥から手招きしてくれている

こっちに来なさい、ということなのだろう。とりあえず向かおう。

 

「いいですか。貴女がただ興味本位で調べるのには別にいいのですが、記者さんでしたらこの事について記事にはしないでください。」

どうしてですか?問いた。

 

「…ここでだけの話。貴女の様にこの事故を調べに来る人が極稀に来るんですよ。

職業は聞かなかったんですけど、たぶん記者ですね。」

何故?聞いてもないのに記者と判ったのですかと聞いた。

 

「それがですね。この仕事柄記憶力が高くないといけないんですよ、

                  お客様のお顔もしっかりと覚えるのですが…」

確かに私もついつい、ただすれ違った人に「すいません失礼します」と言ってしまうことがあるそれと同じことだろう。

 

「調べに来た記者さん全員、翌日殺されているんですよ」

!?そんな馬鹿なことがあるのか。何故記者だけ狙われるの?

 

「どうして、そんな事が分かるのですか?」

「…全員私がご案内した人達だったんですよ」

悲しそうに小声で呟いて、少し申し訳ない気持ちになってしまった。

 

「でも、なんで!」

「これを…貴女も見たかったのでしょう。」

そこにあったのは、私が見たかった事故の新聞だった。

 

「…別名黄泉の洞窟。死者重軽傷者合わせて10人の崩落事故!」

日付も間違いない、あの事故だ。これ、これが見たかったのよ。

真実を知ってしまうと、恐怖もあるが興奮してしまう。

 

しかし、店員がもう一つ新聞を私に見せてくれた。

 

「これは?」

「見てみるといい」

(まだ詳細に見てないのに)ぶつぶつと文句を言いながら、寄越された新聞も見てみる。

先程の記事と同じ特集だ

 

しかし、変だ

 

「し、死者重軽傷者が100人以上!?なのに地方長が工事を継続。更に工事中の作業員も洞窟内で行方不明者続出。」

どうして?最初に見せてもらった方が10人って書いていたのにこっちでは100人以上!?・・・もう何が何やら

 

「実は最初に見せた物は全国に流通していたもので、先程の公開されていない物になります」

もしかしたら、政府が揉み消した?いやいや、そんな訳がないと考えていたら

 

「一般に公開した方が隠蔽処理されたものなんですよ」

店員は重苦しく口を開き、事の詳細を話し始める。

 

「この事故は、二つが重なり多数の命が亡くなってしまった。自然と人が起こした事故だったのです。」

私は息を飲んだ

 

「初期の頃は小規模な崩落事故も頻繁にあったのですが、作業員達は軽傷で済んでたので気にせず作業を続行していたそうです。」

まあ。洞窟を工事して更地に変え、その土地をリゾート地にする計画でしたから。

もし計画が頓挫したら大変ですからねぇ、と店員が言う。

 

「ただ、行方不明者が出始めてからおかしな事が起き始めたのです」

突然有毒ガスが噴き出したり、大規模な崩落により作業員が閉じ込められ窒息死してしまうことが続出してそうだ

 

「それでも政府は『途中で計画を終わらすことが出来るはずがない!!』と焦り始め。何を血迷ったのか工事を急がせたのです」

政治家は何時まで建っても市民の事なんて考えない、口だけだ。結局は自分の保身を一番に考える。

 

「まだ、ポケモンと人が分かり合えず争っていた時代。人は一丸となって抵抗した。人間は共通の敵がなければ自分以外を一番に考えることは一生来ないと思いますよ」

この地球が誕生して、人間とポケモンが共存なんて出来なかったらしい。

そもそもポケモンを・・・・と唱える人が現代にもいるくらいだ。

 

話が脱線してしまったねと店員が言い。咳払いして本題に戻る。

「事故が起きてからというもの、気味が悪いと工事会社から断ることが多くなり結局は計画は頓挫」

その時に発行されたものが最初に見せてくれた人新聞の方だとか

 

「でもね、実際には工事は密かに続行されていたんだ」

え?でもどうやって?

 

「ここからは推測でしかないんだけどね、多分囚人を使っていたんだと思うんだ」

!? 衝撃だった、政府が非人道的なことをしているなんて

 

「で、でも。囚人を使うなんてことは出来ないはずでは?」

囚人にだって人権は制限されてはいるが、無いわけじゃない。でも囚人を使ってたとするならどうやって?

 

「それができる方法はあるんだ。囚人を死刑囚にしたて人権を剥奪させる、そうして上で奴隷の様に使わせる」

「しかし、そんな事したらメディアが黙ってませんよ!」

こんな事件メディアの良い餌よ。

 

「…ふう。貴女はメディアが私達(市民)にいつも真実を教えていると思っているのか?」

私はそれが報道の義務でしょ!と反論した。

 

「よく間違った解釈をする人が多いんですよ。『報道の自由』って言うのはね。」

例えば。とある芸能人が薬物で逮捕される事件ととある政治家の息子が女子高生を誘拐して集団リンチした事件があるとする。と店員さんは例え話をし始めた。

しかし、例えだとしても具体的すぎませんか!?

 

「ここで質問だ。メディアはどちらのことを詳細に報道すると思う?」

わ、私は誘拐事件の方を選んだ。何故かと聞かれたら、人命に関わっているそれが政治家の息子でもそれ相応の覚悟をしてもらわないと割に合わないと考えたからだ。

 

「貴女は良い人だね。本当のならそっちが正解なんだけど、実際には芸能人の方をメディアは連日報道するんだ」

「何で?普通おかしいじゃない!?そっちは自業自得なのよ!」

 

「お気を悪くしまった事は謝罪します。しかし正解はこっちなんですよ」

どうして!とちょっとムカつくてしまった。正しい情報を流すのが本質じゃないの?

 

「確かに、本来扱うべき報道は貴女が選んだ方なのです。

 しかし権力というのは私達が考えているより恐ろしいものなのです」

政治家というのは手回しに裏で操作して、メディアの上層部と裏と裏取引していることが多い

その為、犯人である息子を少年法を適用。実名報道も無しに刑罰にさせてしまったんだ。

 

「そんな、馬鹿な話があってたまりますか!」

胸糞な話を聞いて私は店員さんに酷い言葉をかけてしまった。

だけど、彼は(そうだよね。)と安心した顔で話を続けた。

 

「いや、実際にあった話なんだよ。被害者である女子高校生の無念は汚い大人達の下らない。

自身の保身の為だけに揉み消されたんだ」

店員さんが泣いている。…彼はそんな世界で何も出来ない自分を責めているんだと感じた。

 

「因みに少年達はその後、改心はしたのですか?」

自分が行った過ちを苦しむ人になっていれば、まだ被害者やその遺族も無念が少し、ほんの少しだけだが無くなるだろうと思う。

 

「・・・」

深刻な顔をして、彼は保管庫に行きここ最近の新聞を私に見せてくれた。

 

「…その集団の一人が殺人未遂で逮捕されたんですよ。最近にね!!」

さっきまで冷静に話していた人とは思えないくらい、怒りの籠った声だった。

新聞の内容には実名はあったが、あたかもこの男性が昔に女子高生を集団リンチしたメンバーの一人とは書いてすらなかった。

 

「何が、更生の余地ありだ。ふっざけるな!! 人の命を何だと思ったやがる」

幸いにもこの部屋は防音仕様なので、外の人には聞こえない。だからこそ彼は私の前でどれほど世の中が汚いということを教えてくれたのだろう。

 

重苦しい空気が私達を包んだ

 

だが、しばらくして彼が冷静に戻り

 

「すみません。先程から話が脱線していますね、申し訳ございません」

いえいえ、とんでもない。私こそ生き方を改めなくっちゃと考えさせられました。

 

「先ほど話した通り。この黄泉の洞窟でもメディアが隠蔽して囚人を使った。

そこまでは政府にとっては良かれと思った作戦だったのでしょうが、しかし事故は止まなかったのです」

最終的には政府が計画を頓挫して、今では誰も近寄らない場所となった。

 

「…これがこの事故・事件の真相です」

私は最初は好奇心に駆られて、調べに来た。でも話をしている内に、本当にすべき事がハッキリと分かった。

 

「今日は本当にありがとうございました」 

「本日はご来店いただきありがとうございます。又、来てくださいね」

私は彼に礼をして、家に帰って直ぐに勉強をしようと早足に向かった。

 

 

 

「ふう」

俺は彼女に見せた新聞や資料を片付ける。

 

「あの、お客さん。帰る時しっかりとした目標ができたみたいだ」

嬉しかった。いい人で、あの娘の様な人が沢山いてくれたのなら娘も天国でちょっとは安心してくれるだろう。

 

その手のには彼女には見せていなかった当時の写真が二つあった。

「なあ、純子。」

一つは私と妻、娘の家族写真。

もう一つは・・・・

 

 

~名無しの洞窟⇒黄泉の洞窟~

 

「何だよ、これは!」

俺、サトシの前に現れたアンノーンに案内されたとこには、古代文字がびっしりと書かれていた石板があった。

 

 




前後編と言ったな、あれは嘘だ。

ごめんなさい、崖から突き落とさないで!

あ~あっぶね。何とかやめてくれたのね、ありがとう。

それともう一つ謝らなければいけない。今回の話、ポケモン要素が少なくなってしまったことをなぁ。   てへ 

ん!?
やめてまた崖から突き落とさないで、アーーーーー。

You Death



























僕はあの事件のことを忘れません。
いつか純子さんの魂に安らぎが訪れますように
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。