「いやぁーヒッギィー!!!!!気持ち悪いよー!もういやぁー!!!!」
由比ヶ浜が抱きついてきて泣きじゃくる
「おい!由比ヶ浜抱きつくな!」
「もういやぁ・・・パパぁママぁ・・・グスッ」
この状況、普段ならいい匂いだとか当たってるだの柔らかいだの思ってしまうところだが今現在そんなことを思っている暇はない。
なにしろ目の前には・・・
「ピギー!!!」
突如目の前のオーガの腹を食い破って出現したその生物は、大人の背丈ほどある醜悪な形をした芋虫のようなモンスターだった。
それがこちらを襲おうと威嚇しているのだ。
本当に見てるだけで気持ちが悪い、由比ヶ浜が悲鳴をあげるのも納得だ。
因みに地獄先生ぬーべー14巻の寄生虫の回にでてくるのとそっくりな形をしている。
「由比ヶ浜さん!比企谷くん下がりなさい!」
先程まで背後にいたゴブリンの首を跳ねていた雪ノ下が剣を構え前に出てこようとしていた。
「雪ノ下!お前が下がれ!無理をするな!肩で息しているじゃないか!」
「そうです!私に任せてください!」
背後から矢が比企谷の頬をかすり、モンスターの方向に飛んでいく。
「一色!前に人がいるときは弓を使うなとあれほど言っただろ!顔をかすったぞ!」
「うう、先輩・・・ごめんなさい」
「八幡!大丈夫?今回復するからね!ヒール!」
戸塚が駆け寄ってきて回復魔法を唱えるが
「戸塚、うれしいがかすり傷程度で魔法を使わなくていいんだ・・・」
「八幡が怪我してるなんて心配だから」
「気持ちだけでいいんだ、とりあえず目の前の奴を片付けないと」
「ヌッフッフ!八幡!我を忘れていまいか!このような芋虫モドキなぞこの剣豪将軍にかかればチョロいものよ!くらえ!ブラッディナイトメアスラッシャァァァァー」
大剣を振りかざした材木座がモンスターに飛びかかる
「おい!材木座マテ!ああクソ!雪ノ下!由比ヶ浜!伏せろ!」
そう叫んだが遅かった。
ベチャァ!!!!!!
材木座の渾身の一撃を食らったモンスターは破裂し紫色の体液と内蔵が回りに飛び散る
「うわぁぁぁぁ!、ビッギィィィィ!いやぁぁぁぁぁ!」
モンスターの近くにいた比企谷と由比ヶ浜はもろにそれらを被ってしまった為由比ヶ浜は前以上に泣き叫ぶ。
ここは日本ではない、むしろ地球ではないし違う次元なのかもしれない、異形のモンスターが徘徊するいわゆる異世界というところだ。
由比ヶ浜が泣き叫ぶのも当然だ、一ヶ月前までただの高校生、訓練を受けたとはいえモンスター退治を始めてから一週間ぐらいしかたっていない、突然見たこともない異形の怪物と戦えと言われてすぐに順応できる現代人がいるだろうか?
居るはず無い・・・と思っていたのだ、つい最近までは。
自分ほどではないにしろモンスターの体液を被った雪ノ下は
「汚れてしまったわ、臭いがつかないといいのだけれど」
と剣を振って血糊を飛ばすその様はいっぱしの剣士といった感じだ、それに先ほど数匹いたゴブリンの首を一刀のもとに跳ねていたのだ。
あんたお嬢様じゃなかったっけ?
「大きい芋虫だね、材木座くんは怪我してない?」
そういいつつ杖でモンスターだったものをつつく戸塚もなんだかずれてる感じだし
「結衣先輩ばかりずるいです!」
一色に至っては何をいっているかわからず論外
「さしものモンスターも我の一撃には耐えられなかったと見えるな!さてこのモンスターの中に確か・・・」
と嬉々として芋虫の内蔵に手を突っ込む材木座に至っては日本にいたときよりものすごく生き生きしている、元々ここの世界の住人だったの?
「由比ヶ浜、終わったぞ」
由比ヶ浜は抱きついたまま泣いているようだ、これが正しい反応というものだろう、モンスターの内蔵から何かを取り出している材木座、それを見て喜んでいる雪ノ下や戸塚を見るとどうやら今回の依頼は達成したようだ。
「先輩!結衣先輩!今回のクエスト終了ですよ!さっさと帰りましょう!」
一色はそういいテキパキと撤収の準備を始める。
「なんでこんなことになっちゃったんだろ・・・」
まだ震えている由比ヶ浜の頭を撫でながら比企谷はこれまでのことを思い出す。
アニメのグリムガルの一話を見て八幡達ならこんな感じかなと思って書いてみました。