八幡達は異世界にて奮闘する。   作:もよぶ

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最強を誇る陽乃さんがやっと登場しますが様子がおかしいです。


第十五話

東の領地の正門が見えるところで陣営を展開する。

門扉自体はかなり大きく数人でないと開け閉めは困難に見えた。

城壁の上には既に大量に兵が配置されこっちを攻撃する気満々だ。

「んで侵入ルートは?」

「以前偵察隊が使った下水道がある、そこを使えば館の裏手に出られるそうだ」

ウーン下水道?でもこの際文句をいってる場合ではない。

 

「侵入の合図はどうすんだ?」

「魔法障壁がはられてからだな、魔女が確実にこちらに来てると確認できる要素がそれしかない」

 

葉山は部隊に指示し釣り鐘をつく奴を巨大化させたような物を移動させている。

 

「ありゃなんだ?」

「あれは破城槌というものね、あれを門にぶつけて破壊するのよ、近づかなくてはいけない分防御が大変だけど囮としては十分ね」

なるほど流石ユキぺディアさん、てもまあ持ってきた物を見ると投石機とか先ほどの破城槌みたいなのがまだある

「とにかく目立つような物を揃えたって訳か」

 

葉山が城に向かって投降するよう呼び掛けているが帰ってきた返答は矢の雨、葉山は盾でどうにか防いでいるようだが大丈夫なのか?

「おい、あれ大丈夫なの?」

「隼人があんなんで死ぬわけないし、あんなんパフォーマンスっしょ」

三浦は落ち着いた様子、マジぱねぇわ。

「第一部隊突撃!第二部隊攻撃開始!」

部隊長の命令で破城槌はゴロゴロと突撃を開始する。

 

と同時に投石機からの投石も開始される。

投石の初弾は命中、城壁ががらがらと崩れる。

 

「比企谷、突入の準備をしてくれ、そろそろ来るはずだ」

 

城壁にはさらに投石が命中する

破城槌が門の前に来て攻撃を開始した時だった

 

がーん

 

と大きな音がして投石が弾き返される

魔法障壁が張られたようだ。

「比企谷!」

 

「んじゃ行きますか」

 

俺達は下水道に向かって移動を開始する。

障壁が張られてしまったため、兵器は実質使用不能となったが攻撃の手は緩めないようだ、投石は繰り返されているようで下水道の中にいても障壁にガンガン弾き返される振動が感じられる。

 

下水道の中は単純構造であり偵察隊が付けた目印で難なく館の下に到着した。

 

館を軽く外から調べる事にする。

なんかやっとシーフっぽいも事している気がするが気にしない、もどうやらぬけのからのようだな。

「随分と不用心だな」

「それだけ作戦が成功してると言う事であろう!では中にはいるか!」

意気揚々と正面玄関を開ける材木座、チョまてよ!少しは用心しろよ!

 

ともあれ中に入ってみるとやっぱり誰もいないようだ。

人の気配がまるでしない。

扉の前は大広間になっており二階へ続く大きい階段がある。

 

「随分と都合がいいのが気になるがともかく二人を探すぞ」

報告によると二階の奥の部屋に二人はいたそうだ。

その為俺、雪ノ下、由比ヶ浜が二階、一色、戸塚、材木座が念の為一階を探索することにした。

 

「探索が終わったらこの階段下に集まろうぜっておい!雪ノ下!待てよ!」

雪ノ下は駆け足で二階への奥の部屋まで走っていってしまった。

焦る気持ちはわかるがここは敵陣のど真ん中、用心しましょうよ。

 

雪ノ下を追いかけ奥の部屋の扉を開けるとそこには陽乃さんが一人で椅子に座りお茶を飲んでいた。

 

「姉さん!良かった・・・さぁ早くここを出ましょう」

「お前急ぎ過ぎだろう・・・めぐり先輩はどこにいるんですか?」

陽乃さんは胸が強調されたドレスの様な物を着ている、ホントこの人は何を着ても似合うな。

 

陽乃はカチャリとティーカップを置く

「やっぱ君達も来ていたんだ、隼人が活躍してるって噂で聞いてたからもしかしてと思ってたけど」

「姉さん!積もる話は後からにしましょう!早くここから逃げないと!」

焦る雪ノ下

「それにしても雪乃ちゃんはやっぱり比企谷くんとガハマちゃんと一緒なんだ」

こんな時にこの人は何を言っているんだ?

 

「今そんな事言っている場合じゃないでしょう!早く逃げないと!それにめぐり先輩は何処ですか?」

 

「めぐりはここにはいないよ・・・」

いない?どういう事だ?

陽乃はすくっと立ち上がり手を差し伸べてくる

「比企谷くん、私を連れて行ってくれるんでしょ?」

 

その手を雪ノ下が握る

「姉さん、今は冗談を言ってる場合ではないわ」

そのまま歩き出すが一瞬陽乃の顔が嫌そうに歪んだのを由比ヶ浜は見逃さなかった。

 

「ヒッキーなんか陽乃さんおかしくない?」

「そうだな、いつもはウザいくらいに絡んでくるのにおとなしすぎる」

確かに様子がおかしい、それになんでこの人は一人でここにいたんだ?

物凄く嫌な予感がする。

 

そのまま一階に降りると一色達が待っていた。

「先輩!陽乃さん見つかったんですね!めぐり先輩は何処ですか?」

「下にもいなかったか、ここにはいないそうだが・・・」

と陽乃の方を向くと陽乃は雪ノ下の手を強引に振りほどいているところだった。

 

「姉さん、どうしたの!?」

「ねぇ比企谷くん、ここで私と一緒に暮さない?」

「何冗談言ってるんですか?」

やっぱり雰囲気が異常だ。

 

「比企谷くんはガハマちゃんのことが大好き」

そう言いながら陽乃は比企谷へと近づく

「でも雪乃ちゃんの事はもっと好き」

囁くように言われてドキッとなる、なんでこの人はこんな時にこんな事を・・・

 

陽乃は比企谷の顎に手を差し伸べる

「私も比企谷くんの事は大好きよ、雪乃ちゃんには勿体無いもの、でもね今の雪乃ちゃんにあなたを渡したら雪乃ちゃんはあなたに溺れてしまう」

今の陽乃を一言で表すと妖艶である。

色気が物凄い。

 

「それではあなたの言う本物は手に入らない、だから私と一緒にここで暮らしましょう?」

「・・・ちょっと雪ノ下さん何言ってるんですか・・・」

ズイズイ近づく陽乃にタジタジとなる比企谷

「雪ノ下さんなんてやめてよ、陽乃って呼んでくれないと意地悪しちゃうぞ」

とおどけたようにポーズを取るが、目が全く笑ってない。

どうかしているとしが思えない。

 

「どうしても雪乃ちゃんがいいの?大丈夫、ここの領主になれば重婚出来るのよ?比企谷くんが領主様、私と雪乃ちゃんとガハマちゃんと結婚出来るわ、そして私はあなた達が本物を手に入れられる様導いてあげる。でも私が正妻これだけは譲れないわよ?」

 

「姉さん!何を言っているの!もしかして洗脳されてるの?!」

「あら雪乃ちゃん、どうしても比企谷くんを渡したくないの?駄目よお姉さんの言う事を聞きなさい!今までずっとそうだったでしょ?今も全部比企谷くんの言いなりになっているんでしょ?」

かなり激しい口調ではあるが陽乃の顔は能面のように無表情だ。

 

「は、陽乃さん、俺が雪ノ下にお願いしてるのは一緒戦ってくれと言う事と、旨い料理を作ってくれと言う事だけでね。これってこの世界で生きていくには当然の要求でしょう、そしてこの世界で俺たちには目標が出来た。その目標には雪ノ下も由比ヶ浜も欠かせません。依存どうこうは帰ってからじっくり議論しませんか?」

本当にこんな時にこの人は何を言っているんだ?

さっきから雰囲気がおかしいがまさか本当に洗脳されているのか?

 

「なんで誰もお姉さんの言う事を聞いてくれないかな?そんな君たちにはお仕置きが必要ね」

 

と言うと陽乃は手を上げると空中から刀身が真っ黒な刀を取り出した。

刀からは黒い靄のようなものが立ち上っている

 

「この刀はこの館の宝物庫にあったの、一介の領主の癖に宝物庫なんて可笑しいでしょ?ここの領主は私利私欲で好き放題やってたから皆嫌になっててね。私が皆を焚き付けて追い出しちゃったのよ。国王のところに泣きついた辺りで領民皆で内情バラして追い詰める予定だったのよ?国の助成金や国王への献上品すら懐に入れてたからね、これがその一つ、国王に証拠として提出する品を整理してたら見つけたのよ。この刀の名前知ってる?面白いことにムラマサって言うんだって!」

 

喋り終えると同時に陽乃は刀を振る、と衝撃波が比企谷達を襲う

 

「うわっ」

「キャッ」

 

皆吹き飛ばされてしまった。

 

「だけどね、めんどくさくなっちゃって、綺麗な服を着て楽しく暮らした方がお得でしょ?幸いこの刀のお陰で皆私の言うことに簡単に首を縦に振ってくれるの、元の世界の人たちなんて仮面被らないと言う事一つ聞いてくれない上に私の態度に勘違いするするバカが多くて面倒だったのよ、あ!比企谷くんは別よ?でもそうね、お仕置きはしないといけないから・・・比企谷の手足を全部切断してあげる。雪乃ちゃんもガハマちゃんもお揃いにしてあげるわ、それで私が全部お世話してあげるの、綺麗なドレスを毎日着せてあげる、もちろん夜の相手もしてあげるわ。でも安心して?雪乃ちゃんとガハマちゃんも相手できるように私が手伝ってあげるから」

恍惚とした表情の陽乃に皆は恐怖を覚える。

 

「やばいぞ八幡、きっとアレ妖刀、雪ノ下姉上殿は刀に乗っ取られてる」

吹っ飛ばされた材木座があたふたと駆けってきた。

「んなもんいくらファンタジーでもあんのか?モノに乗っ取られるとか」

「我一人でギルドの依頼こなしてた時に聞いたのだよ、鞘で呪いを封じているので抜いてしまうと呪いが飛び出し刀に魅入られてしまうんだとか」

呪いとか洗脳並みにやべーじゃねぇか!どうすりゃいいんだよ!

 

「んでどうなっちまうんだ?」

「欲望を増長させ思いの限りを尽くさせて所有者を破滅させるそうだ、んで破滅させたあと所有者の負の感情を吸収し抜け殻にした後次の人の手に渡るとか」

 

「それを破るにはどうしたらいいんだ?」

「知らぬが呪いを破るには呪いの媒体を破壊するのが古来からの方法だろう」

 

「そこは知らないのかよ・・・」

「それぐらいしか方法はあるまい!」

 

材木座は陽乃に向かって剣を構えた。

その時物凄い振動がして声が聞こえる

「はるさん大変!平塚先生が門の扉壊しちゃった!どうしよう」

あれ?この声もしかして?

 

「静ちゃんも来てたの?壊したってどう言うこと?魔法障壁張ってたんでしょ?人間に壊せるわけないでしょ!」

「それがなんとかぶりっとぉぉとか叫んで門の扉ごと吹き飛ばしちゃったの!」

「静ちゃんもなんで私の邪魔をするの!めぐり!戻ってきな!テレポート!」

陽乃がそう言うとシュンという音と共に城廻めぐりが姿を表した。

「はるさんもうやめようよ、こんなの続かないよ・・・って比企谷くん達何でここに?!・・・お願い!はるさんを止めて!」

 




次は平塚先生が大活躍します。
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