陽乃さんの体からは黒いオーラのようなものが立ち昇っており体が少し浮いている、ドレスみたいな服も髪も下から風でも流れているのかふわっとしている。
冗談じゃなく本当に魔王になっちゃったよこの人は、本当にいけるのか?
比企谷の背中を冷たいものが流れ落ちる。
「あのー雪ノ下さん「陽乃」・・・陽乃さん、俺達の負けですわ、投降しますんで、でも手足切るのは勘弁してもらえませんか?」
心臓はバクバクだ
「・・・ふーん、今度はどういう作戦かな?負けたふりしてさっきみたいにガハマちゃんの魔法でふっとばす気かな?それとも隙をついて雪乃ちゃんが襲ってくるのかな?」
「ホントにもう負けですって、武器も捨てます。さっき話し合ったんですがどうしても勝てそうにないから命乞いすることにしたんですよ。由比ヶ浜、離れて座ってろ。雪ノ下も剣をしまって後ろに下がれ、これでいいでしょうか?二人とも離れてるんで仮になんかしてもあなたなら対処できるでしょう?」
俺は腰につけていたダガーとショートソードを投げ捨てる
「んで?八幡はどうするの?」
「俺たちの負けです。勝てないので好きにしてください、でも雪ノ下や由比ヶ浜や他の連中には手出ししないでもらえますか?土下座でも何でもしますんで」
「ウーン、どうしよっかな・・・あ!そうだ!お姉さんがファーストキスの相手になってあげる!もちろん八幡の他の初めても奪ってあげるわ、幸いベッドもそこにあるし」
「ちょっと姉さん、こんな時にいったい」
「そんな・・・ヒッキー・・・」
「ウフフ、大丈夫私が終わったら順番にさせてあげる、でもその時は三人とも手足無くなってるから私が手伝うことになるけどね」
うわ、やっぱダルマにされるのかよ。
そう考えると足がすくんでしまうが気力を振り絞る。
「そうですねキ、キスをしたいです、俺陽乃さんのこと実は初めて会ったときから気になってましたし、陽乃さんに抱きつかれながらキスとかちょっとだけ妄想したりしてまして」
なんか後ろから凍てつく視線が来るんですけど、作戦!これ作戦ですから!
「八幡はエッチだね、でもそこも好きよ」
陽乃さんが近づいてくる。
近づくに従って色気が増して来て頭がボーッとしてしまう。
「八幡、顔を上げなさい」
目の前いっぱいに陽乃さんの顔がある、この人に溺れたくなる。
そう頭をよぎるが接近している今がチャンスだ。
俺は陽乃さんが持っている刀の刀身を掴み自分の腹に当てる
「雪乃ぉぉ!」
「八幡ごめん!」
背後から魔法で速度を上げた雪ノ下が俺に思いっきりぶつかった。
ズブリ
刀が体を貫通したのを感じる、と同時に雪ノ下は筋力強化魔法を最大出力で俺にかけその場を離れた。
筋肉が一瞬でメキメキと成長するのがわかる。
そのまま腹に力を入れる、物凄く痛い。
「え?雪乃ちゃん?え?何してるの?ちょっとやめなさい、あれ?抜けない?」
陽乃さんは刀を抜こうとするが腹筋を締めているせいで全く抜けない、今の筋力は某格闘漫画のアンチェインと言われてるあの人に匹敵するかもしれん
「結衣ぃぃ!」
横から由比ヶ浜が最大出力で陽乃に魔法を撃つ
「ハッチー!ウィンドショット!」
魔法を撃ったと同時に距離をとる。
陽乃さんはまたも吹き飛ばされ壁に激突する。
仕上げだ!
「雪乃!結衣!」
雪ノ下は自分にも筋力強化と速度強化の魔法をかけ由比ヶ浜の前に走り出る
「八幡!いくわよ!」
「ゆきのん!ウィンドショット!」
由比ヶ浜が放った魔法で雪ノ下が打ち出さられる。
雪ノ下の狙いは俺の体に刺さった刀だ。
すれ違う一瞬にすべてをかけた攻撃で仕留めにかかる
バキィィン!
弾丸のように飛ばされた雪ノ下は刀の根本を正確に捕らえ叩き折った。
柄の部分が宙を舞う。
陽乃さんの悲鳴が聞こえる。
成功したのか?
俺は意識を失った。