八幡達は異世界にて奮闘する。   作:もよぶ

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第二十一話

王都につき、国王に事態は収束したと報告にいくことになった。

 

どうやら国王の城に滞在していた東の領主もどうやら妖刀に操られて私利私欲を働いてたらしい。

俺たちが刀を破壊した日に突然ばったりと倒れ、目が覚めたら刀を手にした日からの記憶がおぼろげで、ところどころは思い出せたが、自分のやっていたことの重大さに気が付き、自ら国王に懺悔していたとのことだった。

 

「・・・というわけで妖刀の力を利用し領地の民を操っていた魔女は私どもの手で始末しました。こちらがその妖刀の残骸です、魔女は霧となって消滅しました」

 

「さすが聖騎士葉山殿、仲間の救出と妖刀の破壊、魔女を倒すのを同時にするとはさすがだな」

「おほめにあずかり光栄です」

 

そのやり取りを聞き周りの空気が変わる、雪乃から氷のような視線を感じる、雪乃だけではなく結衣、いろは、戸塚まで睨んでくる、というか全員だ、おまえ何言わせてんの?的な空気だ、材木座だけはウンウンと首を縦に振ってすべてを理解したような感じだ、チラッと見たら小さくサムズアップしやがった。

 

葉山には事実と異なる報告をさせた。

 

東の領主が妖刀に操られて私利私欲を尽くしていたところに魔女が取り入って妖刀を奪い、その力で領内の民を全員操って自分の国を作り王都に攻め込む予定だった。

その計画に陽乃さん達が気が付いて魔女を倒そうとしたら逆に捕えられてしまい、葉山達が救出し協力して魔女を倒して妖刀も破壊したとそういったストーリーを報告させたのだ。

 

「陽乃殿も実に勇敢であった、恐ろしい魔女に自ら立ち向かうとは」

陽乃さんもすごくなにか言いたいそうな顔をしてこちらをちらっとみたが、すぐいつもの顔に戻る

「もったいないお言葉、身に余る光栄でございます」

 

「うむ、彼らには十分な報奨を授けよう、そちらのヒキ・・ヒキガ?だったかな?貴殿らも葉山殿の下で十分に働いたのであろう、無論報酬は授けるぞ」

 

「光栄に存知・・・っます」

雪乃が足を思いっきり踏みやがった、気に食わないのはわかるが今は辞めましょう?

 

報奨として金貨が何枚か入った袋をもらったが葉山達はものすごい量をもらっていた、さすが格差社会、さらに東の領主が葉山達に対し困ったことがあったら無条件で協力してくれるという約束までしていた。

おまけに国を救ったということでパーティーを開催するので主賓として招かれる模様、もはや英雄扱いである。

俺たちは誘われなかったけどね!

 

報告も終わり王都の宿屋に戻るがその間皆終始無言だ、なんか皆殺気立ってるんですけど?

葉山達は別の宿なので途中で別れたが俺たちの宿屋につくなり雪乃が鬼の形相でこちらを向き

「八幡、正座」

「ハッチー正座して」

「先輩!わたしたちの言いたいことわかりますよね?」

「八幡、僕たちが怒っている理由わかるよね?」

事情を知る皆に囲まれて俺は床に正座させられた。

材木座はニヤニヤしながら離れたところから見ていやがる、わかってくれてるなら援護してくれよ。

陽乃さんは複雑な表情でこちらを見ている、この人もわかってくれてるみたいだな、ただ立場が立場だけになかなか言え出せないみたいだが。

平塚先生や小町達は呆れた感じで見ている、まあそう言う反応だろうな。

 

「あのなぁ・・・」

「なんであの男の手柄にしてしまうの?何を企んでいるのか正直に白状しなさい」

他の連中も顔が怖い、戸塚も顔が怖い、今だけ天使には見えないかも

 

「んじゃあ言うけどな、正直に話したとしてどうなったと思う?陽乃さんは世直しのつもりだったかもしれんが東の領主は結局は妖刀に操られていただけだったし、陽乃さんも操られてミイラ取りがミイラだ、国王からすると陽乃さんは余計なことしたとかで処罰が下ったんじゃないか?」

 

「それはわかるわ、だから架空の魔女がいたということで納めたわよね?そうじゃなくてなんで彼に手柄を取らせたのかってことよ!本来はあなたが今の彼の立場になっていたはずよ!」

雪乃は大変ご立腹のようだ

「いいか?俺たちは名も知らぬ一介の冒険者だ、そいつらが解決しました、というのと葉山のように国王の信頼を得ている奴が解決したというのどちらの方が国民の皆様の心証がいいと思う?」

「それとこれとは関係が・・・」

雪乃が反論しようとするが大いに関係がある

 

「それがあるんだな、国王や何も知らん第三者から見れば葉山が解決したとなるとまた聖騎士様がやってくれたと信頼度もアップ、流石葉山隼人様とね、ところが俺たちのような無名が解決したなんてなると不祥事を起こしたことを逆手にとって脅されたりする可能性とか、詳細が外部に漏れないようにとかで消されかねん、仮に報酬が貰えたとしても適当にくれるだけかもしれん、実際葉山達との報酬の差は歴然だっただろ?所詮俺たちみたいな無名の冒険者なんてごろつきの集まりなんて認識だからな、それにさっきもあっただろ、奴は東の領主の協力まで取り付けた、葉山達には実績があるし国王に貸しを作ってる存在だから権力者はお近づきになりたいだろうさ、おかげであいつらの知名度はうなぎのぼり、このまま国全体にあいつらの知名度が今以上に広がるとどうなると思う?」

 

「いろんな人から今以上に声をかけられるでしょうね・・・まさか!!!!」

「そうだ、情報をより集めやすくなる、それこそ黙っていても向こうからやってくる、それに東の領主の協力も得られるだろ?これであいつにお願いしている香辛料や米の件もうまく運べる可能性が高まったし、食材を安く入手できるルートも開拓できる可能性が高まった」

「・・・またあなたは・・・いつもそうやってひねくれて・・・文化祭の時のように・・・」

「まぁな、実際文化祭でも今回のように葉山の立場があったから出来たわけだ、そしてもう一つの悩みの種を今回で解決だ」

「何かあったかしら?」

 

「酒場だよ、忘れたのか?葉山がもらった報酬だがあいつらの分丸ごと貰えることになっている、手柄と引き換えにな、初めこの作戦を葉山に言った時は正直に全部話すとか抜かしたんで、そうなると報酬が減るだろとなだめすかしてなんとか引き込んだ、これで建築費用なんかの初期投資は問題ない」

 

「わ、わたしは初めからハッチーのこと信じてたし!」

「さすが先輩です!私も初めから信じてましたよ!」

うそつくな、さっきまで睨んでただろ、調子よすぎだろお前ら

 

「ごめん八幡、そんなに色々考えてたんだ、僕何も知らなくて・・・」

戸塚はいい、お前はそのままでいい、材木座は相変わらずサムズアップしてきている。

 

「ねぇ、その酒場ってなに?」

陽乃さんが興味津々に聞いてくるので俺は計画を話した。

「私も協力する!罪滅ぼしに手伝わせて!でも確かに香辛料とお米が欲しいわね・・・以前城に招かれた時ごちそうになったことはあるわ、でも料理方法がまずいのかあんまりおいしくなかったし、国王陛下もあまり好きではなかったような・・・!!!!雪乃ちゃんみんなちょっといい?」

なにやら女性たちで固まって話をしている

 

「比企谷くん、この国は軍事国家よ、つまり軍隊中心の世界、だから食べるものは美味しさより栄養とか保存とかのコストパフォーマンス重視で考慮されてるから料理をおいしくつくるという考えが薄いのかもしれない、そのせいで香辛料とか調味料の重要性が分からず流通が悪いんだわ、お米もきちんとした調理方法を知らないみたいだし、ちょうど隼人を招いてのパーティがあるから私たちも厨房に入るわ、お城なら庶民が手に入らないような材料あるはずよ、それ使って現代料理のすごさを見せつけてやらない?隼人から故郷の料理が食べたいとか言ってくれれば国王も嫌とは言えないでしょ?」

そう言うと陽乃さんは女性たちを連れて葉山の宿まで行ってしまった。

確かに海外の軍用レーションはクソまずいのばかりとか聞くしな。

 

「ほむん、だんだんいい方向へといってないか?八幡よ!」

「そうだな・・・」

でも俺たち招かれてないから食えないよな。

本当に雪乃や陽乃さんの腕なら元の世界の料理と同じような物作れるんじゃないか?こういう時だけ葉山達が羨ましい。




誤字報告していただきありがとうございます。
言い訳ではないですがタブレットで書くと予測変換のおかげで助詞が抜けたり変な風についたりするんで妙に書きにくかったりしますね。
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