八幡達は異世界にて奮闘する。   作:もよぶ

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第二十五話

予定通り順調に工事は進み建物が出来上がる、同時進行でワイバーンの発着場も整備したようだ。

流石雪ノ下姉妹、簡易とはいえ滑走路や管制塔の為の櫓や吹き流し等小さな飛行場のような感じに仕上げている、もはやなんで有りだな、荷物だけの運搬とはいえ空路が使えるとはファンタジー世界恐るべし

 

「えーっとようやく建物が出来上がったんだけど・・・肝心なこと忘れてたわよね?」

陽乃さんが俺に向かって困った顔で聞いてくる

「なんすか?トイレや風呂が無いとかそういうことっすか?」

「それはちゃんとつけたので問題ないのよ、私も忘れていたわ」

と雪乃

「ゆきのん何を忘れたの?」

結衣も不思議な顔をしている、当然だ、建物はちゃんとできている、内装はまだ完全ではないがもう中に入って住めるレベルにはなっているし、しっかりしたつくりだ

 

「この酒場兼宿屋の名前よ、屋号とでも言えばいいのかな?どうしようかな?」

「そうよ、これは私たちの大事な場所になるのに失念してたわ、きちんとした名前をつけないとね?」

と雪ノ下姉妹は俺に聞いてくる

「まあいくつかアイディア出していい奴選べばいいんじゃないか?」

といろはと戸塚、めぐり先輩に材木座を呼んでくる。

 

「はいはいはーい!あたしいい名前考えた!」

結衣が元気よく手を上げる、こいつのネーミングセンスは絶望的だから不安しかない

「居酒屋ハッチーってどうかな?」

「却下、次」

「宿屋八幡!」

「うーん、ゴロはいいがすまん戸塚それ却下」

「ダイニングバー八幡」

「しゃれた感じにしてもダメだいろは却下だ」

「八幡君のお店ってのはどうかな?」

めぐり先輩そんな笑顔で適当な名前言われても困りますよ?

ってかさっきからなんで俺の名前が入ってるの?

「フーム、ならば八幡よ!サウザントリーフというのはどうだ?我々の故郷千葉をかっこよくした名前だ!」

お!材木座いい線いってるんじゃないか?確かにそうだな故郷にあやかった名前か・・・

雪乃も陽乃さんもいい名前を考えようと二人で議論し合っているし他の連中は互いに名前がダサいと揉めている、まあ確かにダサい名前ばかりだが、ふとひらめいた。

 

「名前はこれでいこう!その名も千葉亭だ!看板には漢字で千葉と毛筆体ででかでかとだな・・・」

 

「八幡、さすがにその名前はどうかとおもうわ?それは飲食店の名前ではなくて私たちがいた県の名前でしょう?それに漢字というのもこちらの世界の人は読めないのではなくて?」

雪乃は呆れ顔、陽乃さんも苦笑いだ

「ハッチー!あたしのこと言えないじゃん!」

結衣もプリプリとお怒りだし、皆文句がありそうな顔をしている。

 

「まあ言いたいことはあるだろうが聞いてくれ、わざわざ千葉って名前にしたのはちゃんとした理由がある」

「先輩、千葉が好きだからなんてふざけた理由だったらこれで脳天ぶち抜きますからね?」

そう言いながら弓矢を取り出したいろは、いやそれ屋内で使うなよ、今度こそ死んでしまうわ!

 

「ま、まあ俺の千葉愛は深いからな・・・っておいいろは、弓矢をしまえ、ちゃんと理由話すから、いいか?俺たちみたいに日本から来た連中は結構いる、他の街に行っている奴らもいるしもしかしたらまた新しく召喚されるかもしれん」

 

「はぁ、それで?」

いろははじと目で睨みつけてくる

 

「そう言う連中が千葉なんて文字を見たり聞いたらどう思う?ちょっと安心するとは思わないか?知らない土地でふと目にする自国の文字と名前、これはいける!」

「なら東京とかでもいいじゃないですか」

いろははまだ文句がありそうだ

「東京より千葉周辺から来た人たちの方が多い、俺たちもだ、どうせなら愛着が有る名前のほうがいいだろ」

 

「・・・そうね、召喚された人達の希望になるかもしれないし、元々このお店はあなたのアイディアで作られてあなたが開店資金を調達したようなものだから名前もあなたが付ける権利があるわね」

雪乃のお許しが出たようだな、後ろで陽乃さんもうんうんとうなずいてくれている

 

「そうだろ?そして扉と外の壁には千葉のマスコットであるチーバくんを「パンさんね」は?」

雪乃さんいまなんと?

「パンさんを描くべきだわ」

「何故にパンさんだ、千葉と言えばチーバ君だろ!」

「違うわ、千葉と言えばディスティニーランド、ディスティニーランドと言えばパンさんこれ以外に選択肢は無いわ」

雪乃さん強引すぎやしませんかね?

そこの姉の人は笑ってないで止めてくださいよ。

 

結局押し切られてパンさんを描くことになった。

雪乃が自分で描くと張り切ってたが黙ってると全ての壁に描き続けそうだったのでなんとか入口の壁だけにとどめさせた。

流石にこちらの世界で著作権がどうのと言うやつはいないだろう。

同じく世界的に有名なネズミも一緒に描いてもまるで問題ない

でもこっちの世界の人は知らないから珍しいモンスターだねとか言われそうだな、むしろこういうのいるんじゃないか?

 

看板も字には全く自身が無かったので困った時の陽乃さんである、どっからからなんかの毛を調達してきてでかい毛筆作って書いてくれた。

 

アダムさんに屋号と開店日を伝えに行くことにする、国王に開店日を伝える書状を送ってもらわないといけないしな。

「これが店の名前になります!これは漢字というものでして・・・」

「ちば?なんだかずいぶんとストレートなネーミングだな」

アダムさんは呆れ顔だ、なんか紹介する前に読まれてしまった。

なんでこの人漢字読めるんだ?

「ああ、以前君たちと同じところから来た人に教えてもらってね、吉原君達も千葉県出身とか言ってたしな」

 

まあ漢字はかっこいいからと元の世界でも外国人に人気だし、この人毎日暇そうだから教えてもらったこともあるかもしれん、と深くは考えないようにした。

 

住居も兼任しているので平塚先生たちも含む皆で引っ越しになる、ようやく小町と一緒に住めるのが何より嬉しい!

葉山達だがあいつらは戻ってきてからだな、あいつらは特別ということでわざわざ離れを作ってやった。

ファンが押し寄せるだろうからその辺は自分らでさばけという暗黙のルールみたいなもんだ。

 

他の召喚されてきた人たちに住居に困ってたら是非と話はしたが、既に宿舎を住みやすいように改築しまくっているのでそこで十分だと言われてしまった。

数年も住んで愛着湧いてしまったらしい。

 

あとはアダムさんに預けてある食材関係を引き取り、開店に向け野菜やら肉やらの食品の仕入れやらなにやらと色々忙しく働くことになった。

 

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