八幡達は異世界にて奮闘する。   作:もよぶ

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第三十九話

「とんでもないことになっちまったな」

頭をボリボリとかきながら独り言をつぶやく

 

女性たちは藤沢とまだ何かやることがあるとかで鍛冶屋に全員残ることになった。

まあ男にはわからない色々なことがあるんでしょう、材木座も手伝える女性ということで教会のシスターを呼んでくると言って戻っていった。

 

今は戸塚と俺と大志の三人で千葉亭までの帰り道を歩いているところだ。

雨降りなので往来の人もほとんどいない、どこかに寄るのも億劫なのでまっすぐ帰宅なわけだ。

 

「なあ戸塚、なんか大変なことになっちまったな」

「んーでもいずれこうなってたと思うよ?」

「でもよ、俺どうすりゃいいんだ?いきなり複数の女から求婚されるとか漫画かよ」

「僕は普段の彼女たち見ててそのうちだれか行動するんじゃないかと思ってたけどね、あと僕さ、学校の時の八幡は雪ノ下さんや由比ヶ浜さんみたいな綺麗な女子に囲まれててもデレデレしないし、クールでかっこいいと思ってたけど、今はちょっと違うかな?女性に迫られたら逃げないで毅然とした態度を取らないと男としてちょっとよくないと思うな」

 

戸塚が大人に見える、これが非童貞か・・・

 

「そ、それはそうとだな、もしヤルとしたら俺どうすればいいかわからんのだが、避妊とかもさっぱりだ、戸塚はどうしたんだ?」

実践なんてしたことが無い、一人での練習は死ぬほどしたことはあるんですが

 

「僕も城廻先輩もプリーストだからさ、そこはお互い満足するまで回復や避妊の魔法を使いあってやるから参考にはならないかな?八幡の場合プリーストはいないから道具とか色々調べておいた方がいいと思うよ?」

「満足するまでって・・・」

エロいよ、戸塚エロいよ!

 

「あはは、気が付いたら外が明るくなってた時もあったかな?その日はずっとあくびしっぱなしだったよ」

マジかよ、戸塚とめぐり先輩のあくびかわいいと思ってほのぼのしていたら裏では二人とも大人の階段を全力疾走していたとは

「葉山くんに聞いた方が参考になるかもね」

あいつに聞くの?聞いたらものすごく嫌な顔されそうなんだよな、かといって戸部だとべーべー言って大騒ぎしそうだし大和と大岡は論外だし

 

「お兄さん!相手が喜ぶように優しく接すればいいんっす!特に姉ちゃんには優しくいてほしいっす!実家でも寝言で先輩の名前言っているの聞いたことあるすから!」

 

「そうか・・・すまんな大志、お前に教わるとは・・・ってちょっとマテ、お前小町に本当に何やったんだ?怒らないから正直に言え!」

 

「あ!俺姉ちゃんに買ってきてほしい物があると言われてたの忘れたっす!んじゃ義兄さん!また後で!」

「おい!また兄の字がちょっと違うだろうが!・・・ってもう行っちゃったな、ハー、ほんとどうしようか」

「八幡も素直になればいいんだよ?大丈夫、雪ノ下さん達ならキチンと受け入れてくれるよ」

 

千葉亭に戻ると葉山達がちょうど帰ってきた所だった。

本牧達のことを話すと

「そうか・・・わかった、式には参加するよ、日取りが決まったら教えてくれ」

「ああ、ちゃんと教える、あと俺もそうなりそうなんでな」

いろは達に突然求婚されてしかも重婚OKとか初めて聞いたとまで話した。

流石にヤル時はどうすんだ?までは聞けなかったが

 

「なんだ、知らなかったのか・・・そうだな、この世界なら君たちもしがらみから解放されるし色んな問題も解決してしまう・・・やっぱ比企谷は帰らないつもりか・・・」

なんだかものすごく残念そうな顔なんですが

 

「い、いやそうではなくだな?この世界にいる限りどうなるかわからんから悔いの無いようにということでこう仮と言いますか一応と言いますか、君たちは俺の翼だ的なこう・・・」

「ごまかさなくてもいい、決まってないならその時までに決めてくれよ?」

言い訳をひねり出したがこうもバッサリやられると来るものがあるな、そして戸部は相変わらずべーべー言ってるかと思ったら

「結婚の話も重要だけどよ、隼人、今日のことヒキタニくんに言わないといけないべ?」

いつもの調子ではない、かなり真面目な戸部である

「・・・タイミングが悪いから言うか言うまいか迷ってたんだが、仕方がない比企谷、商人達に話を聞いてきた」

「それでどうだったんだ?」

 

「東の領地のさらに東、隣の国との国境付近の山を歩いていたら崖の下の道をゴブリンの集団が森の方に向かって進んでいるのを見つけたらしい、でかいのや普通サイズのやらの色んなタイプのゴブリンが統制が取れているかのように集団でいる上に大事そうに箱を担いで移動してたから珍しいと思って商人たちは山の上から観察してたそうだ」

「箱?アレか?アクセサリーしまう為のやつ?それと森の中って奴らのアジトでもあるのか?」

 

「恐らくその認識で間違いないだろう、村は無くなったしアクセサリーの補充かなんかで戻ってきたのかもしれない」

「んじゃ早速・・・と言いいたいがまだゴブリン連中は森にいるのか?行ってみたらもぬけの空でしたとかバカくさいだろ」

 

「ああ、その辺は大丈夫、商人たちに話を聞いた後即行で領主様の所に行ってワイバーン便を一つ抑えてもらってね、東の領主様と国王陛下に速達を送っておいた、東の領主様は協力的だからね、早速森に続く道は全て監視を置いてくれることになった、ゴブリンの話も裏が取れたそうだ、森からは出てはいないらしい」

 

おいおい、一日でそんなに手が回るのかよ?

「どうやったらそんなに早く対応ができるんだよ・・・まだ一日も経ってないぞ・・・」

 

「国王陛下も北の領地の惨状は知っているから秘密裏かつ速やかに始末したかったんだろう、前もってヤバいゴブリンの集団がいるという書状を各領地の領主様たちに送っていたそうだ、そのせいもあって対応が早かったみたいだな」

 

「そうか、よし、んじゃ早速森ごと燃やそうぜ、正直行きたくない」

普通の話ならここで主人公たちが森にいってゴブリンと死闘を繰り広げる展開だろうがそんなことやってられるか

 

「君ならそう言うと思った、でもあの森は国境付近の森だからな、隣国までつながってるからそっちまで燃え広がるのは問題だからそれは避けたいそうだ」

 

「んだよ、んじゃ兵隊揃えてもらって全軍で突入すればいいんじゃね?国王様も力貸してくれんだろ、あと東の領主も」

燃やすのがダメならここは葉山の威光を使って軍隊派遣してもらって全力で叩き潰してもらおう、セオリーなんぞ叩き潰そうぜ

 

「国境付近といっただろう・・・軍隊を国境に集めてたら無用の不安を隣国にあたえて面倒なことになるだろ・・・それにその森は色々厄介でな、瘴気が漂っているとかで普通の人は近づくことすら難しいそうだ、入るのであれば常時魔力で解毒する必要があるんだとか、だから・・・」

 

「おい、それって魔力が強い異世界人にしか入れないからお前らあとはよろしくみたいなことになってるんじゃ無いだろうな?」

「Exactlyとでも言えばいいかな?だから比企谷達に協力をしてほしかったんだが、タイミングが悪すぎたな・・・」

流暢な発音がちょっとムカつくな

 

「結局俺たちで何とかしろってことになる、どうするかだな・・・」

俺たちで?んなことやってられるか

「なあ葉山、おまえはアホか?俺たちだけで行ってもゴブリンは数で押してくるだろうが、お前は三浦や海老名さんがゴブリンに捕まって好き放題されても平気なのか?」

 

「だから困ってるんだろ」

「俺も雪乃や結衣があいつらにとっつかまって悲惨なENDを迎えるの嫌だからな、あいつら相手に少数で行くのは悪手だろ、こっちも人数をそろえないとな」

 

「数ってどうするんだ?」

 

「吉原さん達にも協力してもらうんだよ、俺たちよかベテランだし、他の異世界組もできる限り集めてよ、国王陛下やアダムさんに頼んで異世界人をかき集めてもらうんだよ、大勢で行ってルール無用の残虐ファイトで連中を叩き潰してやろうぜ、大半が冒険者みたいだから、隣国が怪しんでも調査ですと言い訳が立つだろ、森の外には領主や国王あたりに物資をしこたまねだって豪華なベースキャンプを設置してもらってだな、魔法や道具は使い放題、ゲームやアニメだと少数で行かないとみたいな展開になって主人公大ピンチとかになるが、そんな理不尽設定は全力で投げ捨てようぜ、でも本牧と藤沢は留守番だな」

 

「いいアイデアだが君たちも留守番だろ、本牧達と一緒に式を挙げるんだろ?新婚を連れてはいけないな」

「そんなこと言ったら誰も連れていけないだろうが」

 

「材木座は連れて行くよ、彼はマリアさん達に危害が及ぶような問題は自分の手で片づけると言って聞かないからね、ゴブリン達を見つけたら絶対教えろ、教えないと握りつぶすとまで言われてるし正直彼がいると心強い」

おー材木座、とうとうリア充トップカーストに頼られるとは、流石だな

 

「材木座もいくなら余計に行かないとな、あいつには借りがある、俺たちの式はこの問題を片づけてからすりゃいい、あの悪夢みたいな状況は二度と起きてほしくない、手数は多い方がいいだろ」

「葉山くん、もちろん僕もいくよ、解毒だったらプリーストの出番でしょ?」

今まで黙って聞いていた戸塚も行くと言ってくれる。

 

「葉山、みんなを集めて一回話会おうぜ、黙ってお前らだけで行くのは無しだからな」

先日の様子からするとこいつは一人で全部抱え込んで行ってしまいそうだ。

もしそんなことになったら目も当てられん。

 

「・・・わかったよ、夕食の時にでも話そうか」




誤字多すぎですね・・・内容もさることながら表現がおかしかったりして、日本語が貧相な自分が恨めしいです。
気が向いた方は報告していただけると助かります。

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