二回戦目 第一試合
「結局全員勝ち残ったね、みんなすごいなぁ」
「はるさんも平塚先生もものすごく強かったね」
戸塚とめぐり先輩が話をしている
この二人が話をしているのを見るとほんわかしてくる、癒し系なのだが実はアレな関係なんだよなぁ・・・
トーナメント戦二回戦目全員勝ち残ったため身内で対決になるわけだ、第一試合は大志と材木座である。
大志は先ほど派手な大技を決めたので注目されているようだ、材木座は相変わらずである。
「師匠!覚悟するっす!」
「まいられよ」
試合開始のラッパが鳴ると同時に大志が材木座にとびかかる
「ふむ、しかし踏み込みが浅いのう」
材木座は大志の攻撃を簡単に払う。
「もう一度っす!」
なおも飛び掛かる大志だがそのたびに材木座の手甲で簡単にいなされてしまう。
「っく!アイスニードル!」
2,3本の少し太めのつららが大志の回りに生成され材木座に向かって飛んでいく
「大志、おぬしの魔力では魔法と同時に攻撃せぬと意味はないぞ」
と材木座は飛んできたつららを簡単にキャッチして握りつぶしてしまった。
「あいつさっきから自慢の魔法使ってないな」
「使うまでもないということかしら・・・」
実際材木座は自分からは全く攻撃していない、大志の攻撃を防いでいるだけだ。
「ふむ、なかなか強くなったようだな、だがまだまだ、あとは我に任せるがよい」
「負けないっす!サンダーボルト!」
大志は電撃を放つと同時に材木座にとびかかる
「その意気や良し!プロテクトシェード!」
「うわ!」
材木座が展開した防御壁に大志が激突、すかさず材木座は大志の手から剣を奪い取る
「精進いたせ」
「・・・負けたっす・・・」
試合終了の合図が鳴る
「なんかあいつの風格が半端ないのだが」
「中二が中二じゃなくなっちゃってるよ・・・」
由比ヶ浜も唖然としている、小町はほっとしているようだ。
妄言も実現させたら中二病ではなくてそれは既に事実だしな。
本当にあいつどうなっちゃうんだ?
二回戦目 第二試合
「この試合がある意味一番興味深いのだな」
「そうね、姉さんも平塚先生もどちらも実力者ですものね」
ステージの上では腕組みをしている平塚先生と剣の柄に手をかけ、けだるげに立っている陽乃さんが向かい合っている。
両者とも口は笑っているようだが目が全く笑っていない、殺気がここまで伝わってくる。
しかいそんな殺気を吹き飛ばすように観客席は大盛り上がりである
「HA・RU・NO!HA・RU・NO!」
「SHI・ZU・KA!SHI・ZU・KA!」
会場は二つに割れて応援合戦の様相を呈している。
「まさか静ちゃんと戦うことになるとはねぇ~」
「先生をつけろバカ者が・・・」
「もう私の先生じゃないもんね」
「ふっ、では再教育してやろうか」
平塚先生は重心を落とすと足を広げて半身になり腕を構える。
陽乃さんも細剣を抜くと正面に構える
試合開始のラッパが鳴ると同時に平塚先生は陽乃にとびかかる
「衝撃のファーストブリッド!」
そのまま陽乃に向かって拳を繰り出す
「ちょっと静ちゃん本気!?」
陽乃は慌てて飛んで避けるがものすごい衝撃とともに地面には大穴があく
「本気も本気、陽乃!お前が学校にいた時はずいぶんと苦労をさせてもらったからなぁ!」
「それってもう時効じゃない?」
陽乃は補助魔法も使える為身体能力をアップさせ平塚先生にとびかかり剣を繰り出す。
スピードが半端ない為瞬間移動したようにしか見えない。
「ふん」
一瞬で目の前に現れた陽乃に驚くことなく繰り出された剣を半身になって躱すと膝と肘に剣を挟み込んで叩き折ってしまった。
「うっそ・・・この剣高かったのに・・・」
びっくりする陽乃
「陽乃、なかなかやるな?さすが優秀なだけはある、だがお前は優等生ではなかったからなぁ、学校にいた時お前の後始末にどれだけ私が苦労させられたか知らんだろう?一度本気でお前の頭にげんこつを食らわせたかったのだ、覚悟しろ」
「ちょっと静ちゃん?いやーん・・・なんてね?」
折れた剣を投げ捨てるとそのまま平塚先生の顔面にハイキックを放つ陽乃
「剣だけだと思った?残念!私格闘も得意なんだ!」
「お前という奴は本当に・・・はぁ・・・」
ハイキックをバックステップで躱すと平塚先生はため息をつく
陽乃のしなやかな体から次々と蹴りや拳が連続で平塚先生を襲ってくる。
息つく暇もない連撃に平塚先生は防戦一方だ
「陽乃さんすげぇな」
「そうね・・・でも何か違和感感じないかしら?」
呆然と見ている比企谷だったが雪乃が違和感を感じているようだ。
「そういえば必殺技をほとんど使ってないな、陽乃さんも攻撃魔法全く使ってない」
「二人ともどういうつもりかしら?」
「静ちゃんどうしたのかな?拳が止まっているけど?」
「・・・もう満足か?」
「は?」
「もう満足かと聞いているのだ陽乃!」
と平塚先生はバックステップで飛びずさるとそのまま陽乃の回りを軽いフットワークで回り始める
ポンポンとんで陽乃の回りを翻弄する平塚先生
「ちょっちょっと静ちゃん?」
あまりにも早いフットワークに陽乃もその場でくるくると回ることになる。
「陸奥圓明流奥義!龍破!」
平塚先生はフットワークを駆使し陽乃の死角に回り込むと一瞬逆立ち状態になり両足で陽乃の頭を挟み込もうとする
「ちょっと!あぶな・・・」
すんでの所で首をそらし回避する陽乃、空振りした足は陽乃の首元で激しく交差することになったがその直後
「っぐはぁ!!!」
陽乃の首に鋭い痛みが走る
「ゲッホゲッホ」
陽乃はそのまま倒れて咳き込んでしまった。
「これで私の勝ちだな、あまり人を舐めて調子に乗らないことだ」
陽乃の頭に一発げんこつを食らわせる平塚先生
「勝者!平塚静!」
試合終了の合図がかかると
「SHI・ZU・KA!SHI・ZU・KA!」
の大合唱で会場は揺れる
「一体何が起きたのかしら?」
見ているこっちは何が起きてたのか全く分からない
「陽乃さんは先生の足技避けてましたよね・・・でも直後に喉を抑えて倒れてしまったみたいですが?」
ハンターの一色は目がいいので細部まで観察できていたようだ。
「ほむん!アレがうわさに聞く陸奥圓明流奥義、龍破であるな」
材木座がしたり顔で話しかけてきたので解説を求めることにした
「知っているのか雷電!」
「うむ、あれは相手の懐に飛び込み高速で足を交差させる技よ!今の陽乃殿のように回避しても交差したときに発生する真空破によって喉に深いダメージがいく幻の技である!今回は試合なので陽乃殿の首は切れなかったがダメージ自体は入ったようだな」
マジかよ!かわしてもダメージいくとかえぐすぎんぞ
ステージを見ると平塚先生と陽乃さんが抱き合っている
「もしかしたら姉さんが魔法をほとんど使わなかったのって先生と本気で殴り合いたかったからかしら?」
「拳で語り合うってやつ?あの人がそんなことするかね?」
「姉さんはいつも何考えてるかわからないけどきっと今回はそうよ・・・」
平塚先生は陽乃さんに肩を貸しながら観客席に手を振り退場をしている。
「女の友情ってやつかねぇ・・・」
二人を見ながらぼそっとつぶやく比企谷だった