八幡達は異世界にて奮闘する。   作:もよぶ

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魔法については攻撃関係、回復浄化関係、その他(バフ、デバフ等の補助支援関係)で大雑把に三種に分類してます。
回復浄化と攻撃は併用出来ませんがその他の魔法はどっちとも併用可能。
尚攻撃とその他の魔法は色々な職業と併用が出来ますが、併用して使うにはさらなる訓練が必要で使いこなすにはハードルは高い設定です。
つまり雪ノ下姉妹は優秀でとりわけ陽乃さんは超優秀って事です。


第七話

訓練を一通り終えた俺たちは実戦へと赴く、金を稼ぐにはモンスターの牙や爪、骨等を持ち帰り換金所で換金する。

他には冒険者ギルドに掲示されてる依頼をこなすと報酬がもらえる。

依頼は多岐にわたり、モンスターに関するものから清掃業務、アルバイト等もある。

 

この中ではモンスター討伐が一番簡単だ、モンスターの牙や爪には魔力が含まれており色んなアイテムや日用品の材料になる。

強いモンスターの物ほど強力な魔力が含まれているので高く買い取ってもらえるシステムになっている。

出来高制である為自分たちのペースで出来るのが一番のメリットだ。

 

やはり帰る方法を探るにはモンスターを倒しながら別な街へと移動して情報を集める方がいいだろうと思う。

陽乃さんもそう思いこの街を出たのかもしれない。

 

「よし、まずは戦ってみないことにはな、いきなり死んだり大怪我したら洒落にならんから慎重にいくぞ」

 

まず最弱と言われるゴブリン討伐を目標にする。

最近増えており、田畑荒らされ家畜も食われたりしているそうだ。

民家が襲われたなんて話もあるそうでこの辺では駆け出しやあまり実力がない冒険者達の飯の種になっているそうだ。

 

ただこいつらは一匹は弱いが集団になると厄介で。

こいつらに負けると男は殺され女は・・・

考えたくもないので慣れるまでは単体のところを狙う方がいいだろう。

 

「ともかく単体でいるところを狙うか」

俺が先頭に立ち偵察しながら森を進む。

しばらく進むと一匹で川辺を歩いてるゴブリンを発見した。

 

「いたぞ、まず俺が奇襲かけるから、由比ヶ浜は魔法で援護してくれ、やつがひるんだら、材木座と雪ノ下で攻撃、戸塚はいつでも回復できるように待機、一色はあいつが距離をとったら弓で仕留められるよういつでも狙いをつけてくれ」

 

「うーん、ヒッキーほんとにやるの?」

不安げな由比ヶ浜

 

「訓練の時も練習でやっただろ!よし、いくぞ!」

と俺はゴブリンの前に飛び出し切りかかる

「グギャ?」

ゴブリンは後ろに飛び退いて戦闘体制をとる

「ファイアボール!」

由比ヶ浜の手から炎がゴブリンに襲いかかるが炎のサイズが異様にでかい

ヤバいと感じた俺は飛び退いて地面に伏せる

 

「ギャー!」

 

顔を上げるとそこにはただの消し炭しかなかった。

あれ?ゴブリンは?

 

「あ、燃えちゃった」

「あ、じゃないだろ、訓練所でいったいどんな練習してたんだ?」

毎日聞いていた話では一人で練習させられてたとか言っていた、由比ヶ浜のことだから制御が上手くいってないのかと思ってたのだが。

 

「なんかあたしだけ特別訓練が必要とかでずっと一人で練習させられてたから他の人の強さとかがわからないんだ、訓練所の先生は魔力が多すぎて溢れてきているから意識して押さえて使うといいって言ってた」

 

こいつ普通にやると強すぎのか、アホの子なのに、恐らく強すぎるので別で指導した方がいいと判断されたのかも、もしかしたら天性の才能がすごいのかも。

総武高校に受かったのもそういうのがあったからなんて余計なことを考えてしまう。

 

「由比ヶ浜、魔力は無限じゃないそうだから。もっと押さえて使ってくれないか?」

「うーんそれ先生にも言われたけど、押さえすぎたりしたら倒しきれなかったモンスターにヒッキーがやられて大怪我しちゃったらあたし嫌だもん」

 

「・・・そう考えてくれるのは嬉しいけどよ、肝心なときに魔力がなくなりましたじゃ困るだろ。それこそ悲惨な状態になる、それにそうならないようにみんながいるんだからよ」

 

「・・・そうだね、ごめんヒッキー」

「比企谷くん由比ヶ浜さんをあまり攻めないでくれるかしら?初陣なのだから失敗するのは仕方無いのではなくて?それにあなたは傷一つ無いのでしょう?」

「そうです!誰も怪我もしなかったんですからそこを喜ぶべきでは?」

 

雪ノ下と一色から怒られてしまった。

確かに訓練でモンスターを実際に倒したが教官指導のもとやったので俺たちだけでやるのは今回が初めてだ。

「ま、そうだな、色々試して安全で効率のよいやり方探していくか」

それより由比ヶ浜の表情が暗いのが気になるが。

「由比ヶ浜どうした?」

「うん、訓練の時もモンスターを倒したけどさ、やっぱこういうの慣れないよ、なんかやだな」

 

「すまんが嫌でもやらなきゃならん、やらないと飯が食えないからな、それにゴブリンとかに襲われた冒険者の話は聞いているだろう?やらなきゃこっちが悲惨な目に遭う」

由比ヶ浜の性格は知っている。

ただ無理にでも慣れてもらわないといけない。

 

「うん、ごめんなさい、ヒッキー、あたし頑張るからね!」

「謝るな、それより材木座と戸塚は?」

辺りを見回すと消し炭を材木座が漁っている、戸塚は興味深そうにそれを眺めていた。

 

「八幡よ!どうやら爪や牙や骨の類いは無事なようだ!」

意気揚々と換金できそうな部位を取り出して袋に詰め込んでいる。

 

「これぐらいでよかろう!では八幡よ!これからどうする?」

「まあ実際にどんぐらいで売れるかわからんからな、一度買い取り所まで持っていくか」

持っていくと買い取ってくれはしたがあまりいい額とは言えなかった。

「やっぱゴブリン程度ではこんなものか、新しい武器一つ買えないではないか!やはりここはドラゴンを・・・」

「アホか、俺達は常にノーセーブで残機0でコンテニュー出来ねぇんだよ、堅実にいくぞ」

「やはり人生はクソゲーであるな!」

 

その日また単独や二匹程度で行動しているゴブリンを見つけては討伐を繰り返した。

みんなそこそこ活躍してくれた、材木座の大雑把な剣の振り方に対し雪ノ下は鋭くまさに一撃必殺、気がつくとゴブリンの首が中を舞っている始末だ。

身体強化魔法を併用し常人ならざる速度と力で一瞬で片をつけていた、ただやっぱり長時間の戦闘には向いてはいないようだ。材木座はもう少し頑張ろうな。

 

戸塚の杖での攻撃は一撃が重いし的確に急所を叩いている。

怪我をしたらすぐ見つけ手早く回復する、判断の早さはさすが元運動部だな。

一色の方はまだまだといったところだ。

一応矢は当たるんだがね。

 

肝心の俺はというと有効な決定打がないこともあって陽動や奇襲で撹乱がメインだ。

懐に飛び込んで一撃と格好良くやりたいが、まだその域ではないの辛いところ。

 

それでも一週間なんとか討伐を繰り返した。

「ここいらでギルドから正式依頼を受けて見ようかと思うんだが」

ギルドからの依頼達成の報酬はピンキリだが、普通にモンスター討伐するよりは稼ぎがいい場合もある。

特に反対もなかったのでギルドの依頼が貼られている掲示板を皆で見に行くことにした。

 

「八幡よ!これなんかはどうであろう!」

「何々?森の奥の沼にバジリスクが増えすぎて困ってます?これってあれだろ、石化してくるやつだろ、みんなで仲良く石像にとか嫌だぞ」

いや待てよ、雪ノ下なら石化されたらそれこそ芸術になるのでは?

飾っていろんな角度から眺めるといいかもしれない、主に下から。

と余計なことを考えていたら

「比企谷くんあなたなにか酷いこと考えていないかしら?」

雪ノ下さん勝手に思考を読まないでほしいですな。

 

「ヒッキーこれなんかどうかな?」

「倉庫整理か、いやこれ報酬低すぎだろ。普通にモンスター討伐した方がいいだろ、それに討伐関係の方が報酬は高いぞ」

「だってこういうのだと誰も怪我したり死んだりすることもないし・・・」

由比ヶ浜は討伐の時もあまり積極的ではなかった、モンスターといえども相手を殺すということに抵抗があるのだろう。

ただ、それらを避けて生活するにはここでは難しい。

 

「すまんが討伐関係で探すから」

そう言って見てみると

「先輩!これなんかどうです?」

「何々?オーガ討伐?オーガって結構ヤバいのだろ、しかもこの辺りにはいないはずでは?」

 

「良く見てください!このオーガは発見されたときは厄介な寄生虫に寄生されてるとかでかなり衰弱していたそうですよ!討伐したら報酬はもちろんオーガの死体は好きにしていいってあります!それにその寄生虫の内蔵の特殊な部位を持ち帰ると報酬上乗せだそうです!これはやるしかないですよ!」

 

「そうね、恐らくその寄生虫のせいで弱ってるのでしょう、それにオーガの爪や牙はかなり高額で買い取ってくれるのではないかしら?これは美味しいわね」

雪ノ下のお墨付きが出たか

「んじゃそれにするか、でもなんで寄生虫に寄生されてるってわかったんだ?」

窓口で色々聞いてみたが行ってみればわかるそうだ。

結構楽チンかもと希望的観測を持ちオーガ討伐へと俺たちは繰り出した。

 

そしてターゲットのオーガはあっさりと見つかった。

見つかったのだが、厄介な寄生虫に寄生されてるという意味がわかった。

 

時折歩いているオーガの体のあちこちを突き破って芋虫のようなものが顔を出しては引っ込めてるのだ。

オーガ自体もフラフラしており一目でまともな状態では無いことがわかる。

ゴブリンが数匹オーガの後を付けており多分オーガが倒れたら身ぐるみ剥ぐつもりなのだろう。

 

「うわぁヒッキーあれ倒すの?」

由比ヶ浜は嫌そうだ。

 

「ん、ん、ま、まあそうだな、ちょっとアレだな」

皆を見ると材木座以外は嫌そうな顔をしている。

 

「よし、速攻で倒すぞ、由比ヶ浜、俺と前に出てあいつの頭吹っ飛ばせ、上手くいけばそれで終わりだ、失敗してもやり直す隙はあるみたいだしな、他はゴブリンを頼む」

 

そうして俺と由比ヶ浜はオーガの前に飛び出したのだが・・・

オーガの腹が突然膨れたかと思うと一気に腹が裂け奴が出てきたのだ。

 

「いやぁー!」

由比ヶ浜の叫び声がこだまする。

 

そして現在に戻る。

 

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