蒼炎のレジスタンス   作:シン・ファリド

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4月投稿開始のつもりだったけど少しだけ早くなったやーつ


第1話 日常の終焉

この世界の名は、グレス。

様々な種族が存在し、共に生きる世界。

そして、この世界では、誰もが魔力と呼ばれる力をその身に宿している。その力を、ある者は暮らしを豊かにする為、ある者は国や誰かを守る為に...それぞれの目的の為、使っていた。

今から始まるのは、そんな世界で起きた、ある戦いの物語...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イグナー!ロアー!早く行こうよー!」

「俺はとっくに準備万端だ!けどロアの奴が...」

「悪い兄さん!遅れた!」

「あっ、きたきた!じゃあ行こっか!」

「そうだな」

 

俺の名前はイグナ。魔法とそれに関わる伝承について研究してる、国の研究員だ。

遅れてやってきたこいつはロア。俺の弟で、言っちゃなんだがバカ。で、元気一杯のこの女はレギナ。俺達の幼馴染で、休みの日はよく一緒にどこかに行ったりする。

 

「相変わらず仲がいいねぇ。行ってらっしゃい!」

「「行ってきまーす!」」

 

この人はラクシア。俺達が子供の頃に死んでしまったという俺達の両親の代わりに、俺達を育ててくれた人だ。

俺とロアは、ラクシアさんに出発の挨拶を済ませると、家の外に出て、レギナと一緒に三人で歩き始める。

今日は仕事も特にないから、三人で街を歩いて回る約束をしていた。いつもは忙しいから、こういう時に楽しんでおかないとな。

 

 

 

「そういえばさ、イグナ。最近何か新しい発見ってあった?」

「残念だが...どうやら今回の研究対象はそう簡単には結果を出させてくれないらしい」

「今回の...確か、人の魂を喰らう龍の伝承だっけ?」

「あぁ...強い願いを持つ人間の前に現れるってことはだいぶ前から分かってるんだがな」

 

街を歩いている途中、レギナが話しかけてくる。今回の研究対象の話だ。

少し前に研究員の一人がある文献を見つけてきた。その文献は所々掠れて読めなかったが、読めるところだけ読んでみると、『其の龍、強き願い持つ者の前に降り立ち、其の魂喰らわん』と書かれていた。その文献が見つかって以降、その龍についての研究が始まった。だが、結果は中々出ていない...というわけだ。

 

「本当にそんな龍いるのか?俺なんて毎日毎日肉腹一杯食いてぇーって思ってるのに全然出てこないぞ?」

「そんな事で出てきたら苦労しないっての。大体、そんな小さい願いで魂喰われたらお前も困るだろ?」

「あー...確かに...って!全然小さい願いじゃねぇよ!」

「ほらほら、落ち着いてよロア」

 

相変わらずのバカっぷりだな...と思いつつ、その考えを完全に否定する気もなかった。

実際、その文献以外に龍についての痕跡や伝承は一切無く、無論実際に現れたという報告もない。

もしかしたらロアの言う通り、本当にいないのかもな...

 

「っと、話してる内に着いたな。じゃ、始めるか!」

「うん!」「おう!」

 

俺達の着いた場所...それは、特に何もない開けた場所だった。ここは、俺達がレギナと初めて出会った場所だ。街を歩いたりした後にはいつもここに来て、特訓していた。

というのも、この街では平和に暮らせてるが、他の街とかじゃ魔物が出てきて酷い有様になったという話もあるらしい。いつそんな危険が訪れてもいいように戦闘の腕前を上げておこうって訳だ。

 

「まずは俺と兄さんで!構えてくれ、兄さん!」

 

そう言いながら、背負った刀を引き抜くロア。

俺も腰に差した双剣を手に取り、構える。

そして俺は炎の、ロアは雷の魔力をそれぞれの武器に込め...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふーっ、やっぱ兄さん強ぇ」

「当然だ、弟に負けてられるか」

 

結果は、俺の勝利に終わった。まあ、圧勝とはいかないけどな。

だが、互角の勝負が出来るからこそお互い高めあえるというものだ。実力が離れすぎていても意味は薄い。

 

「じゃあ、次は私の番だね!」

 

続いてレギナが、ファイティングポーズを取りながら言う。彼女の武器はナックルで、腕に風の魔力を纏わせ放つのが得意だ。...因みに、剣とかを使わずに直接殴るような戦い方を選んでいる理由についてだが...慣れ、だそうだ。

 

「よし、始めるぞ!」

「いつでもどうぞ!」

 

剣を構えて、戦い始めようとしたその瞬間。

 

 

ドォォォォォンッ!!

 

 

 

 

 

「...っ、何が起きた!?」

 

 

突然の爆発音。音のした方角には、確か王のいる宮殿があった筈だ。

まさか...そう思い振り向いた俺の目に入ってきたのは...

 

 

 

 

燃え盛る宮殿だった。

 

 

「やっぱりか...!」

「どうする、兄さん!?」

「決まってる、宮殿に向かうぞ!誰かを助けれるかもしれない!」

 

 

 

 

俺達は、走り出した。

 

 

 

そして、ここから俺達の戦いが、幕を開ける...

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