蒼炎のレジスタンス   作:シン・ファリド

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平成最後の日ですね オルブレも全速力で書きます


第3話 抗う者達

龍の力を得た瞬間、戦況は一気にひっくり返った。

俺は再び炎を纏わせた剣で敵の親玉に斬り掛かる。

すると、傷すら付けられなかったさっきとは違い、明らかに効いている様子を奴が見せる。

 

「これならっ!」

はもう一つの剣も抜き、双剣を振るって絶え間なく攻撃する。最初は向こうもその強靭な腕で受け止めてくるが、やがて速さで上回るこちらが押し勝つ。

 

「とどめ、だぁっ!」

 

そして、連撃を捌ききれず相手がよろけたその瞬間、俺は全力を込めた双剣でX字に斬りつけた。

その一撃が決め手となり、奴は倒れる。

やっぱりこいつが親玉だったのか、その瞬間に他の魔族の連中も飛んで撤退していく。

 

「あっおい!逃げる気かお前ら!」

「待てロア。今はまず周りに助けれる人がいないかの確認が先だ」

「あ...そうだな。おーい!誰か埋もれたりしてねぇかー!?」

 

周りには倒れた建物の瓦礫が散乱している。誰かが巻き込まれていてもおかしくはない。

 

「た...助けてくれぇ...」

 

後ろの方から声がした。振り向いてみると、ちょうどその方向にも瓦礫が積もっていた。

 

「この下か...レギナ、頼めるか?」

「任せて!...はぁっ!」

 

レギナがナックルを装備した拳に魔力を込めて叩きつけると、瓦礫にひびが入る。続けてレギナがもう一撃叩き込むと、瓦礫が割れ、下から人が出てくる。

 

「おおー...相変わらず凄いよな...お前の腕力」

「せめて魔力って言ってくれないかな!?」

「はいそこ静かに。で、あんたに聞きたいことがあるんだがいいか?」

「あ、あぁ...答えれることなら答えるよ」

 

ロアの奴は後で軽く叱っとくとして、今は情報収集だ。

少しでも多くの事を聞いておかないと。

 

「どんな些細な事でも構わない。さっきの連中について知ってる事があれば教えてくれ」

「わかった...奴ら、突然空を覆うような数で飛んできたかと思ったら急に降りてきて、皆を...戦うことが出来る人達が抵抗してくれてはいるが、私達のような者には逃げることしか出来ず...」

「なるほどな...」

 

抵抗している人達がいるってことが分かっただけでもありがたい。後は宮殿がどうなってるかを早く確かめにいかなきゃいけないな。

 

「よし...あんたは早く安全な所まで逃げるんだ。無事を祈ってるよ」

「ありがとう...感謝するよ」

「...さて。俺達も先に進もう。取り返しの付かなくなる前に」

 

だが、宮殿に近づいていくに連れ、より多くの魔族が待ち構えていた。となれば、奴らは宮殿の襲撃、制圧を目的に現れたということで間違いはなさそうだ。

 

「さて...王様や宮殿の中の人達の無事を確かめるのがまず優先だな」

「ってことは、この道を進むの?大丈夫かな...」

「ったりめーだ!俺達ならやれる!」

「...そうだね!不安がっててもどうにもなんない!」

「ふっ...頼りにしてるぞ、ロア!レギナ!」

「おうよっ!」「ありがとっ!」

 

少しの掛け合いの後に、俺達は走り出す。全員を倒していてはキリが無いから、最低限、道を開くために必要な分だけの敵を倒す。

 

やるんだ、俺達が。俺達の力で、皆を...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ルシフェル様、王宮の制圧も順調のようです」

「そうか...抵抗する者はいないのか?」

「数名ほど...ですがすぐに鎮圧できるでしょう」

 

此処は...赤い雲が空を覆う、地獄の様な世界...[魔界]に聳え立つ城の、王の間。

 

玉座に座る王の名は、ルシフェル。

 

「そうだな...ならば兵士達にこう伝えてくれ、アスト」

「何でしょう?」

 

 

 

「もし『イグナ』と名乗る男を見つけたら、殺さずに捕らえておけ」

「...了解」

 

王からの命令を受けたアストは、黒い煙を発生させ身を覆う。煙が晴れた時には、もうそこにはいなかった...。

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