それではご覧ください。
ある日のE03地区の昼下がりのこと。
午前中の業務を済ませ、昼食を食べ終わった指揮官が珍しく一人で社内広報誌を読んでいた。
---今日もいろんな話題が目白押しやけど、なんかイマイチパッとせんなぁ…
少し退屈そうな指揮官の目にある一つの記事が目に入った。
<[グリフィン警察高速機動隊発足。]>
—グリフィンが警察部隊を?これまた変わったもんを考えよったなぁ…
呆れたような口調ながらも、顔は好奇心を抑えきれないのが見え見えだ。端から見てるとチグハグもいいところ。
<世界有数のPMCである、我らがグリフィンが先日、某国の依頼により新たな地区に治安維持隊を配備した。
その地域は通称シークレストカウンティと呼ばれる地域で、先だった大戦の影響による汚染は少なく、2062年では珍しい40km四方の自然豊かな地域だという。>
—ほぉー、荒廃した土地がほとんどの現代でも自然が残ってるもんなんやなぁ…
第三次世界大戦を経験した地球には、自然と呼べるものがほとんど残っていない。ほとんどが荒地か砂漠、極寒の地だ。仮に緑豊かな地があったとしても、汚染されているのがオチである。指揮官が驚きの声をあげるのも無理はない。
<そして最大の特徴と言っていいのが、シークレストカウンティを1周できる幹線道路のほか、各地域間を横断する道路や細かい私道などが存在しており、道路整備がしっかりしている所だろう。もうすっかり過去の遺物になりつつある「クルマ」で移動するのに困らない。>
—『クルマ』ねぇ。最近ほとんど乗ってないなぁ…
E03地区は現在は比較的戦闘が少ないのだが、ここ数ヶ月前まで鉄血との小競り合いが多々起きており、地区内の復旧も完全には完了していない。
勿論、整備された車道なんてものは殆ど無いのが現状である。今の時代、道路整備に資材投入するのが難しい時代なのだ。この職に就く前まで、ちょこちょこ気晴らしのドライブをしていた指揮官がどこか遠い目をしているのも当然であろう。
<しかし、ストリートレースの聖地だという噂を聞きつけ、自慢のマシンのフィールドテストにやってきたストリートレーサーたちや、それに起因した犯罪組織も加わり、交通の治安が脅かされている。>
—今の時代にもストリートレーサーっておったんやなぁ…半世紀前に絶滅したもんやと思っとったで。こういうのって犯罪組織もセットでついてくるのが相場やけど、いざ本当に絡むとなると大事になるわなぁ…
<事態を重く見たグリフィンは、戦術人形と電子攻撃装置を装備したスポーツカーを軸に据えたグリフィン警察高速機動隊を配備決定した。目的としてはレーサーの検挙。そして最終的には暗躍する犯罪組織を突き止め一網打尽にすることである。
また、人間を相手にすることも予想される為、基本的に銃器の類は緊急時以外使用しない方針だ。>
—ほぅ。ストリートレーサーにスポーツカーで迎え撃つとはなぁ。「目には目を」ってヤツか。
---グリフィンの戦術人形を治安維持活動に転用する….新たな試みやな。
<警察車両はIOPから提供される、半世紀以上前のスポーツカーをモデルにしたレプリカをベースに配備するとのことだ。>
---半世紀以上前のスポーツカーを再現とは…IOPによっぽどクルマ好きな研究員がいたのか…?というより、よく資料を探し出したもんやな…
指揮官の言った通り、半世紀前の環境以上に嗜好品となったスポーツカー、しかも年代物の資料なんか普通は見つからないのだ。何としても見つけ出してレプリカを製作するあたりにIOPの(一部部門の)変態度合いが伺える。利益は出るんですかね…?
<グリフィン社長であるクルーガー氏は、「私達グリフィンはPMCであり、治安維持活動を主として活動している。今回は軍隊だけでなく、要望があれば警察部隊も構成できることを証明した。我々が、決して戦争だけが取り柄では無い事を内外共に示せたと自負している。必ずや顧客の期待に応えよう」と、自信満々に語った。
我らがグリフィンの更なる発展のため、前線で勤務する私達も応援しようではないか。>
---クルーガーさんも自信満々のようやな。それだけ勝算があるってことか。あの人が目算を誤ることは滅多にない。今回もキッチリとやってくれるはずや。
一通り記事を読み終えた指揮官は、一息つきながらつぶやいた。
—グリフィン警察か…PMCが運営する治安維持部隊。初めての試みが吉と出るか凶と出るか。楽しみやなぁ…
今日もE03地区司令部は平和である...
グリフィンってPMCだし、警察組織も組めるんじゃね?という安直な思考から生まれたネタです。基にしたゲームもEMPとかターボシステムなど電子兵器マシマシなんで、余計にね...?
話題は変わりますが、皆さん。救援イベントはどうでしょうか?お目当ての人形は出ましたか?私は現状出てません。悲しい。悲しい。悲しい。の一言。まぁ、人生はこんなもんだからね。と自分を慰めています。
それではまた!