「ぅおっ!?」
「おいおいどうしたァ!? もっと私を楽しませてくれよッ!!」
レイヤは、冷や汗をかきながら回避していた。しゃがんで回避、飛んで回避、左右に避けて回避、刀で拳を跳ね返し、炎の斬撃を飛ばす。しかし、一向にあたってくれない。それどころか、こちらの方が被弾回数が増えていく。
服は所々破れて焦げ、若干ふらつきつつ回避するレイヤ。
分身であるレイヤは、ミアのエネルギーで動いている。レイヤの場合、ミアが分け与えた炎のエネルギーが動力源なのだが、斬撃を飛ばしたり、勇儀の拳を受け止めたりした為、エネルギーはどんどん減っている。
———負ける。そう思ったその時、背後に主である本体の気配と声がした。
「レイヤッ!!」
「ふっ……了解!!」
そう言い残し、霧となって消えたレイヤ。その背後には———
「お待たせしました、勇儀! 挨拶の代わりに、炒った豆でもくらいなさい!!」
——何故かガトリングガンを持ったミアが立っていた。
そして、そのガトリングガンから繰り出された炒った豆は、勇儀の身体にドンドン命中していく。
「ぐッ…!? ふ、ふふふ……ハァァァッ!!!」
その炒った豆を、衝撃波だけで全て蹴散らす勇儀。ガトリングガンから放たれた豆が、全てミア達の方向へ跳ね返ってきた。
ミアは直ぐにレイヤを庇うように立ち、短剣で豆を全て弾いていく。
吸血鬼は、一応鬼の亜種のようなものとされていて、炒った豆や鰯の頭なども弱点になるのだ。
「み、ミアちゃ——」
「よく頑張りましたね。あとは私に任せてください」
レイヤに優しくそう言い、勇儀の方へ向きなおるミア。
「うちの子に傷を負わせた事、後悔させてあげますよ」
両手を胸の前で重ね、エネルギーを具現化させるミア。そして出来上がったモノは、炎のように揺れる、剣の形をした闇だった。
「いいねぇ、そうこなくちゃ! ……こちらから行かせて貰うよッ!! ハァッ!!!」
ダァンッ! と地を蹴り、凄いスピードでミアへ突進する勇儀。ミアは、剣を一振りし弾幕を発射する。
勇儀はそれを避けず、わざと当たりながら進む。時には殴り、時には腕を振るって弾幕を消し、身体に当たる弾幕を物ともせずに進む。
ついにミアの元へたどり着いた勇儀は、そのスピードのままミアに殴りかかる。ミアはそれを剣で受け止め、ガァンと跳ね返す。
空中でぐるりと一回転して着地し、ニッと笑う勇儀。ミアは無表情だが、どこかこの戦いを楽しんでいるようだった。
「……ミア、まだまだやれるな?」
「えぇ、勿論」
その答えを聞いた勇儀は、両手で自分の頬を叩き、ニィッと笑う。
「さぁさぁ! どこからでもかかってきな!! まだ
「街を壊すのはあまり気が乗りませんが…また『創造』すればいいだけ。この
旧都のど真ん中で火花を散らす二人。そんな二人の姿を、どこからか何者かが見ていた。
「あんなに街を壊して、帰って来て早々大暴れね。こっちに来たら説教してあげましょうか」
大きな屋敷——地霊殿の一室で、ペットを愛でながらそう呟く一人の少女。その少女には———ミア同様、胸元に
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!!
鬼は手強かった…そして、何故かガトリングガンで炒った豆を撃ちまくるミアちゃん…w
鬼との戦闘編は今回で終わります。次は、察している方もいるでしょうけれど、とある屋敷を舞台にミアちゃんがまた大暴れします!少し遅くなってしまうかもしれませんが、暖かい目で見守って頂ければと思います!