魔源の禁龍を宿し者《リメイク版》   作:ドラ丸2号

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皆さんお待ちかねの四年後の黎牙です!
因みに、タイトルの通り私のヴァーリと同じくらいに好きなキャラを出します!!


幕間 IFの未来(ハイスクールDxD版)
第13.5話 邪龍師弟


拝啓、天国にいる父さん、母さん。

貴方達の息子である俺こと匙 元士郎は、シトリー会長の眷属悪魔となりました。そして、近い内に兵藤たちグレモリー眷属とのレーティングゲームをすることとなり、その試合に向けてある人?の下で修行しています。

 

「おい、何現実逃避している気だ。殺すぞ?」

 

上空より飛来してきた魔法弾と共にとてつもないほどの殺気を飛ばしてくる師匠。もうヤダ!帰りたい!!会長達のいる所に帰りたい!!助けてェェェェェ会長!!

 

「師匠ー!!もう死にそうでヤバいです!!俺、本当に会長とできちゃった結婚する前に師匠に殺されそうです!!」

「よーし、そこまで元気があるなら休憩はなしだな。おい、ニーズヘッグ!もうコイツ追い回していいぞ。ただし、死の一歩手前でな」

「わわ、わがった。さささ匙、はじめるぞ? れれれれ黎牙、ぢゃぢゃぢゃんと手加減ずるから…」

 

「わーてる。タンニーンの奴の所からくすねたドラゴンアップル特製のアップルパイを10個だろ?」

「おおおお、おう!!おおお、おで、れれれ黎牙のあああ、アップルパイだだだ大好ぎだがら!もも、もっどぐいでぇ!」

 

さっきまでそこでとてつも無いほどの異臭のある涎を垂らして昼寝していた伝説の邪龍ニーズヘッグさんがギラギラした目で構え始めてしまったぁぁぁぁ!

 

「有り難く思えよ。お前の王がチェスで俺に勝ってまでお前のレベルアップを望んでいるんだ。伝説の邪龍であるニーズヘッグと、俺いや違うな」

 

『『『「俺たち禁龍主が師匠になってやっているんだからな」』』』

「カッコよく声揃えてまで、魔法構えないでくださいよ!!アジ・ダハーカさん!!師匠!!」

 

影でできている3つ首の龍と一緒に獄炎と言えるほどの黒い炎を構えるのは、俺こと匙元士郎の師匠————阿道黎牙さん。

年齢はたしか21歳の筈だけど、見た目は完全に悪人面が似合うほどの目付きの悪さに加えて、羨ましいほどのガタイの良さを持つ悪系のイケメン。そして、その身体から漏れ出るオーラはあのコカビエルが可愛く思えてしまうほどに半端ない。まさに龍の王。

この人こそが最強の邪龍アジ・ダハーカを宿す人間?でもある。

 

『『『テメェのためにあの子娘が俺たちに勝ったんだ。“漢”を見せろ!』』』

「そう言うことだ。いつまでも女の影に隠れるな。闘え!!元士郎!!」

 

そうだった。

俺なんかのために会長は、この人にチェスではとは言え勝負を挑んでまでこの人たちに修行相手を頼んだんだ!

 

俺が、俺がちゃんとやらないでどうする!!

 

このままだと、会長の、いや俺たちの夢は一生叶えられない!!

 

「師匠!!よろしくお願いします!!」

「よし。死ぬ気でこい」

 

殺気全開する師匠とニーズヘッグさんを目の前に、俺がすることは一つ!!

 

「逃げます!!」

 

ダッシュで逃げて隙を窺うことのみ。

 

「…………ニーズヘッグ、やっぱり殺していいぞ」

「わ、わわわがった!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!助けてェェェェェ!会長ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

後に、こんな俺が師匠達との地獄の修行のおかげで、格上である赤龍帝である兵藤に勝つことになるなんて思いもよらなかった。

 

 

 

 

 

 

* * * * * * * * * * * * * *

 

 

 

数日前。

シトリー領地にて、匙の主であるソーナ・シトリーが眷属悪魔である生徒会メンバーを呼び出す。

 

 

「それぞれの修行メニューは、アザゼル先生が考えてくれた資料の下で行って貰います」

「あ、あの〜会長?俺だけ、何も渡されていないんですけど?」

 

「それは————」

「それは、俺が説明してやろう」

 

会長の言葉を遮るように登場したのは、つい最近和平を結んだばかりの堕天使の総督アザゼル先生であった。そして、何故か頭にタンコブが無数についていた。

 

「イッセーの奴には、タンニーンを修行相手を務めているのに、同じドラゴンを宿すお前にもドラゴンの師匠をつけて貰うことでお前たちとの眷属修行の公平にすることをセラフォルーに提案してたんだ。普通にOKサイン貰えたけどな。と言っても、俺の知り合いの中でもタンニーン以外に強ぇー奴なんてヴァーリの奴以外1人しかいなかったからな」

「え、俺の師匠って兵藤と同じドラゴンなんですか!?」

 

「いや、人間なんだけど。そいつ、気まぐれつーか、自分勝手というか。中々人の頼みを聴いてくれない奴だからなー」

「じゃー無理じゃないですか!!」

「いえ、私が直に逢いに行き。匙の修行相手をして貰う約束を取り付けましたよ」

 

結局修行相手がいないことに落胆しかけるものの、ソーナの一声で匙は輝かせたように明るくなる。しかし、ソーナの瞳には酷く疲れた様な、少し死んだ目になっている。

 

「よく、アイツに言うことを聴かせたな。俺が頼んでも魔法弾の雨降らせてきたのに」

「チェスで勝負して、なんとか勝利して契約しました………殺気全開の状況下で気絶しかけましたが」

「すみません、俺なんかの為に………」

 

「構いません。私達の目標のためには、リアス達との闘いはなんとしても勝たなければなりませんから」

「か、会長ぉ……」

 

ソーナの覚悟に感涙の涙を流す匙であったが、突然猛烈なプレッシャーとも言える重圧が身体に乗しかかり、崩れ落ちてしまう。周りをなんとか匙は見渡すと、他の生徒会のメンバーだけでなくソーナも同様に滝の様に冷や汗を流し膝をついている。唯一、無事であるアザゼルはある一点の方向へ視線を向け、呆れた様に誰もいないはずの壁に話しかける。

 

「おい、いい加減に辞めてやれ。コイツらはまだお前たち(・・・・)の殺気耐えれるほど強くないんだぞ」

「やれやれ、この程度も耐えれない奴を鍛える俺の身になれ、クソゼル」

『お前が、そこの蝙蝠にチェスで負けるのが悪い』

『マジであり得ねぇーぜ☆』

『マジでクソ弱味噌だぜ☆』

 

やがて、ガラスが割れた様に突然アザゼル先生が向いていた壁を中心に空間が崩れ落ち、まるで最初からいたかのように壁に寄りかかるように黒コートを着た人相の悪い青年がいた。さらに、その手にはドス黒いオーラを感じさせる漆黒の剣が握られていた。

そして、膝をついて息を荒くしている俺たちを残念なモノを見るかの様な目をしながら、指を鳴らすと、先ほどのまでの重圧が消えた。

 

「はぁ…はぁ…わざわざ冥界まで来ていただき…ありがとう……ございます。阿道さん、お待ちしていました」

 

1番早く立ち上がった会長は、深々と阿道と呼ばれる人に頭を下げた。そんな会長の言葉をどうでもいいかのようにまだ立ち上がれない俺の前まで足を運んだ。

 

「で、お前が鍛えてほしいって言ったのはコイツか?」

「はい。私の眷属匙です。匙、挨拶しなさい。この人が貴方の修行相手を務めてくれる阿道黎牙さんと、其方の剣の中にいるのが、伝説の邪龍であるアジ・ダハーカさん。貴方や兵藤くん、そして白龍皇と同様にドラゴンを宿す方です」

「…し、シトリー眷属兵士(ポーン)の匙元士郎です!よろしくお願いします!!」

 

「……………契約上、どんなヘタレでも期間中は鍛えてやる。だが、無理だの、辞めたいだのとぬかしたら。そこで終わりだ」

 

俺を見て何か思ったのか、口は悪いけど何処か呆れた様な目をしつつも修行を受けさせてもらえる。

 

「は、はい!!どんな地獄でも耐えてみせます!!」

「へぇ〜どんな地獄にも……ねぇ。だってさ、アジ。これならニーズヘッグの良い遊び相手になるな?」

『『『イイ悪い貌だな!!』』』

 

この時、俺はとんでもないことをテンションのあまり言ってしまったことを修行開始と同時に後悔する。だって、コレ聴いた後の師匠の貌……子供がガチ泣きするほどの怖すぎる笑みが浮かんでいたんだよぉぉぉぉ!!

 

俺のバカァァァァァァァァァァ!!

 

 

「おい待て!黎牙!?今、ニーズヘッグって言ったか!?」

「さぁーて、行くぞ。ヘタレ悪魔、別れの挨拶は無しだぞ」

「ちょっ!?まだ、心の準備がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

とんでもないビッグワードに慌てる会長やアザゼル先生を置いて、俺の首根っこを掴んで、物凄いスピードで飛んでいくため、会長達に一声もかけさせてもらえなかった。

 

というか、風圧がァァァァァァァァァァ!!死ぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!

 

 

 

その後、師匠に拉致られて着いた場所は、なんでもある悪魔が数代前の禁龍主の怒りを買って一族諸共滅ぼされて更地と化した領地であった。そして、その更地にはとんでもない程の呪いが充満している際で耐性がない生物は呪殺されるため立入禁止とされているのに、師匠はそんなことお構い無しに侵入した。そんな場所に俺は踏み込んだ瞬間、死ぬほど息が苦しく、身体が何倍にも重くなった様な感覚を覚えてしまった。

 

そんな状況下でも師匠は、全く屁でもないかの様に欠伸をかけるくらい余裕であった。

 

呪いの際で、上手く立てない俺に向かって師匠は、

『レッスン1。定期的に呪いを解いてやるが、3日でここに適応して貰う。別に逃げてもいいが、その時は自力で帰れ』

ヤベェーくらいの無茶振りをしてきた。

しょーじき、この時俺はふざけんな!と思ってしまった。

 

でも、会長が俺のために頑張ってくれたんだ。

その会長の為に逃げる訳には行かない俺は自分を奮い立たせ、修行を受けることを叫んだ。

その後、危うく4日目に突入しかけたが、レッスン1はなんとかクリアできた。死ぬかと思った。

クリア報酬と称して、師匠が舌が蕩けるのではと思ってしまうほどの飯を食わせてくれた。また、その時の料理は全て師匠が俺の身体の巡りを良くする為に考えてくれたモノだというのを、師匠に弁当を届けに来た師匠の恋人であるラヴィニアさんと、シグネさんに教えて貰った。後、スゲェー美人が2人も恋人だなんて……師匠、羨ましいすぎます!!

その時、本音が出てしまい、師匠に半殺しにあったのは余談である。理不尽だぁぁ(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

 

師匠による治療と料理のおかげで全開になった瞬間に次の課題として、

『レッスン2は暇なニーズヘッグと鬼ごっこしろ。反撃してもいいぞ。攻撃を当てることが出来たら、次に進む。あと、ニーズヘッグも余裕で攻撃する様に言ってあるから死ぬ気で避けろ』

という理不尽な内容であった。

 

そして、時間は戻り現在、大口を開けたニーズヘッグさんに俺は追いかけてまわされています。

 

「師匠の鬼!悪魔!!大魔王!!」

「残念だな、悪魔はお前だ。そして、俺は邪龍だ」

『オラオラ、しっかり逃げて反撃してみせろや』

『玉砕に1,000だぜ☆』

『いやいや修行から逃げるのに10,000だぜ☆』

「ぐぐぐうぅぅぅぅぅ!!お、おで、おおおおまえぐ、ぐう!」

 

「喰わないで!ニーズヘッグさぁぁぁぁん!!」

 

 

 

そんな修行の中でも匙は投げ出すことはせず、かつての黎牙に迫るほどの根性を見せ、黎牙たち邪龍を驚かせるほどの成果を見せるのは、もう少し先の話であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

* * * * * * * * * * * * * *

 

 

 

 

レーティング当日。

 

 

アザゼル、サーゼクス、セラフォルー、オーディンと言った首脳陣とともに黎牙はシトリー眷属とグレモリー眷属による試合を拝見していた。

 

そんな中で両者の拮抗していた流れは、満身創痍の匙の手によって崩れることとなる。

 

『俺は、俺たちは……負けるわけにはいかねぇーんだよ!!会長の夢を……もぅ…誰にも笑わせない…だめにも!!オレは……お前に勝たなきゃならねぇーんだよ!!』

 

自身の神器によって自分の身体と相手である赤龍帝である兵藤一誠を繋いでいる状態のまま、殴り合いによるタイマン。

禁じ手である鎧を着た一誠の方が格上であり、優勢。

そんな状況にもかかわらず、匙の瞳には諦めの感情はなく、瞳にあるのは勝利に対する絶対的な渇望ただ一つであった。彼との修行を最後まで付き合っていた黎牙以外の首脳陣の誰もが、赤龍帝の勝利を確信していた。

 

しけし、その期待は粉々に打ち砕かれることとなる。

 

 

『兵藤…わりぃーけど………この雷(・・・)は…はぁはぁはぁ……一度しか使うなって師匠に言わてるんだ…だから、もうコレで終わりだぁぁぁぁ!!』

 

 

黄金に輝く神聖を帯びた雷を右手に収束した元士郎は、そのまま赤龍帝に、その拳を撃ち込んだ。

その結果、雷を喰らった赤龍帝は敗北の判定を下され、この試合が離脱させられる。また、続くように匙も力尽きるが、彼が格上の赤龍帝に勝ったという事実には違いはない。その結果、ボロボロの匙によって、誰もが予想することができなかった赤龍帝の敗北によって、一気にグレモリー眷属の連携を崩し、シトリー眷属はその士気を高め、見事チームとして勝利を勝ち取ることに成功する。

 

「おいおい!黎牙、まさかアレは……」

「お前の予想通りだ。アレは、元士郎の奴が俺たちとの修行中に俺に一矢報いるために発現した。ヴリトラを滅ぼしたとされる『ヴァジュラの雷』だ」

 

「はっはははは!!マジかよ!!神の雷を発現させるなんてアリかよ!!」

「アリもクソもあるかよ。アイツは、禁龍主(オレたち)の弟子だぞ。いずれは、ヴァーリやオレがいるステージまで来るさ。あぁー楽しみだ!」

 

首脳陣が度肝抜かれている中で号泣するセラフォルーにハグされている黎牙は、アザゼルとともに匙の勇姿に対して心底嬉しそうな笑みを浮かべる。

 

「さて、俺は帰るからな。いい加減に帰らないとアイツらがうるせぇからな」

「くくく、定期的にガス抜きしてやれよ。女ってのは放っておかれると面倒くさいことになるからな〜」

 

「知ってるわボケが」

 

心の底から、匙の成長を嬉しそうな笑みを浮かべる黎牙は、ニヤけてしまった貌のまま、自分を恋しがっている2人の元へ戻るのであった。

 

 

その夜、テンション上がりが止まらない黎牙によってラヴィニアとシグネは色んな意味で彼と眠れぬ夜を過ごすこととなるであった。しかし、2人の顔には久しぶりの黎牙との一時に愉しめる嬉しさしかなかったのは余談である。




駆け足でしたが、如何でしょうか?
黎牙と師弟関係となった匙との修行風景を書いてみました。
ちなみに、ニーズヘッグは復活したばかりの頃、世界を放浪していた黎牙によって見つけられ、密かに黎牙に匿われつつ黎牙の料理の虜になってしまい居候しています。アザゼルには内緒で。
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