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ヒカルは宇宙要塞ソロモンのMS整備ドックにて自分達のモビルスーツを眺めていた。
第一次降下作戦の為、地上での作戦遂行には今まで乗っていたザクⅡC型では力不足であり、大幅な改良が施される事となったのである。
目の前に立つMSは地上での活動を前提にされたザク。
MS-06J 通称ザクⅡJ型である。
C型との違いは核の使用が南極条約にて禁止された為、デッドウェイトとなる対核装備を外し、また宇宙用の装備の省略で軽量化が図られている。さらにジェネレーターの冷却機構の空冷化、防塵対策などの手が加えられている。
そしてMS整備ドックにはその様な機体がずらりと並んでおり大量のザクがJ型に改修されていた。
どういう事だこれは、何でもう既にJ型がこんなにあるんだ?第一次降下作戦の時、本来殆どのザクはF型の筈だろう?俺のせいか?それとも他に転生者がいるのか?分からんな…
本来ならばあり得ないこの光景にヒカルは少しだけ戸惑うも別に悪い事ではなく寧ろいい事だと開き直る。
転生特典だか他の転生者がいるか分からんが有難いな、少しでも生き残る確率が上がるなら。
暫く眺めながら考え事をしていたがもうすぐ作戦ブリーフィングが始まる時間だと気付き慌ててドックから立ち去った。
ヒカルが慌ててブリーフィングルームに駆け込むと既に大勢の人で埋め尽くされていた。
その中にいるキッド達を見つけ自分の席に座り、キッド達と話していると中佐の階級章を付けた男が入ってくる。
『諸君、私が第一次降下作戦での前線指揮を務めるハーガン少佐だ。
今回我々の作戦目標はバイコヌール宇宙基地の制圧。
この作戦は大変重要であり、今後のジオンと地球を繋ぐ橋頭堡となる場所だ。なお施設へのダメージは最小限にして貰う。
この作戦に参加する戦力は我々MS中隊と陸戦隊2個大隊で制圧する。
MS部隊は先行して降下、敵の迎撃部隊を殲滅。その後陸戦隊による施設の制圧を行う。詳しくは作戦指示書を熟読するように。』
言われた通りに作戦指示書を読んでみると、情報部が事前に調べたであろう情報と作戦などが書いてあった。
敵施設には防衛用の対空施設やトーチカ、戦闘機や戦車、大型戦闘車両であるガンタンク初期型が配備されているらしい。
作戦では部隊を小隊ごとの4つに分けて全方位から攻撃するらしい。
『何か質問はあるか。……無いようだな、各自作戦指示書を熟読し作戦開始に備えよ、解散!』
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0079年3月1日第一次降下作戦開始
ガガガガガッとHLVが激しく揺れる。衛星軌道上から直接地球へと送り込まれたHLVは真っ直ぐに目標へと落ちて行く。
激しい振動に耐えるように操縦レバーを強く握りしめる。
辺りは暗くモニターには大気圏突入完了までの時間が、表示される。
ピーピーピーという音と共にとんでもないGが掛かり意識を失いかける。
HLVがパラシュートを出し、減速の為のブースターが起動したようだ。
歯を食いしばって耐えていると先程とは違う振動を感知する。
地表からの対空攻撃だ。いくらミノフスキー粒子で命中率が極端に落ちているとしてもまぐれ当たりがあるため冷や汗が流れる。
暫くするとHLVの扉が開き降下の為の準備が整う。
『よし、全機降下開始!敵を殲滅せよ!』
少佐の合図にザク達が一斉に飛び出す。
地表からは対空攻撃の嵐が吹き荒れる。
『バーニア起動!目ぇいっぱい吹かせぇぇ!』
少佐が強烈なGに耐えながら叫ぶ。
しかしバーニアを吹かし、減速を始めたザクに今がチャンスだと言うように攻撃が集中する。
減速を始めたザクの1機が対空ミサイルの餌食となる。胸に直撃したミサイルは直後、大爆発を起こし、ザクを木っ端微塵にする。
さらにもう1機が対空砲の餌食となる。ザクの左足が弾け飛び、その衝撃により姿勢制御が出来ずぐちゃぐちゃに回転しながら地面に激突し、爆発炎上した。
しかし、連邦の善戦はここで終わりを告げる。
何故なら。
『全部隊、異常は無いな!この糞アースノイド供を地獄に叩き落としてやれ!』
『『『了解!』』』
ヒカル達のザクが土煙を上げながらバイコヌール宇宙基地に降り立つ。
『これが地球の重力。』
『ザク大地に立つ!』
『うう、体が重い、動かしにくい』
それぞれが初めて地球に降り、感想を述べていると早速迎撃部隊が出てくる。61式戦車やガンタンク、空には攻撃ヘリやフライマンタが飛んでいる。
『ヒカルはタンク、ウィルはヘリや飛行機をやれ!俺は両方を援護する!』
『よし!任された!』
『了解!』
『まずはガンタンク!お前からだ。』
ヒカルは操縦レバーを前に倒し、ザクを走らせる。
地上用に設計されたザクⅡJ型はその性能を遺憾無く発揮させ、軽快に地上を駆ける。
近づくザクに61式戦車とガンタンクが砲撃する。
『雑魚は黙ってろ!キッド!』
フットペダルを踏み込む。ザクのバーニアが輝き、その巨体を浮かせる。
砲撃を空に飛ぶ事で避けると同時に空中で右手に持つ120ミリマシンガンを61式戦車に叩きつける。さらに生き残りの61式戦車の上に着地し踏み潰す。
そこを狙っていたガンタンクにキッドがマシンガンを打ち込み邪魔をする。
邪魔されたガンタンクの大口径砲が火を吹くが、僅かにずれ外れる。
『ナイス援護!後は任せろ!』
フットペダルを踏み込むが今度は高く飛ばず、地表を這うように移動する。
『くたばれ!』
左手に持っているザク・バズーカをガンタンクに向けて撃つ。280ミリという巨大な口径から吐き出されたロケット弾はガンタンクのコクピットに直撃し爆発する。
『キッド!こっちは終わったぞ!そっちを援護する。』
『よくやった!クソ宇宙と違って当たらん。』
『あーもう、落ちろ!』
攻撃ヘリはまだ何とかなったが、空を高速で飛び回る飛行機に苦戦をしていた。高い射撃センスを誇るヒカルが加わり、苦労して倒す事に成功した。
『全く、手こずらせてくれる。基地中央に向かうぞ。物陰に注意して進め。』
『『了解』』
ヒカルを先頭に中央目指して進んでいると別の部隊と交戦中の迎撃部隊を感知した。
『よし、敵は正面の部隊に夢中でこちらに気づいていない。背後から一気に奇襲する。』
そろりそろりと気づかれないよう近く。
前方のザクに夢中になっているガンタンク3機の背後を取る。
『ヒカル、バズーカで一番奥の奴をやれ、ウィルは俺と手前の奴らをやるぞ。………今だ!』
キッドの合図にヒカルはバズーカを撃つ。ロケット弾がガンタンクの背後に撃ち込まれるとバックパックに引火し大爆発を起こす。
突然の背後からの奇襲に残り2機のガンタンクが動きを止める。
ウィルのザクは近距離からマシンガンを撃ちまくり1機を蜂の巣にする。
キッドのザクはヒートホークを持ちバーニアを吹かし突撃していく。背後からの奇襲に慌てて振り返ったガンタンクは目の前でヒートホークを高く掲げているザクを目撃し動きが一瞬止まる。
『死ね』
キッドが冷徹な声で呟く。
ヒートホークがガンタンクに叩きつけられその機能を停止させる。
「助かった。奴ら防御陣地に篭って砲撃してたから困ってたんだ。」
相手の小隊長が感謝を伝える。
『気にしないでくれ、それよりも陸戦隊が到着する時間だ。急ごう』
二つの部隊が共に基地中央に進むと残りの部隊も既に来ているらしく激しい戦火を交えていた。
『全部隊揃ったようだな!一気に蹴りを付ける、全機撃てぇえ!』
少佐の合図で抵抗していたガンタンクや61式戦車に猛攻撃を加える。
『上から攻撃するぞ。ヒカル、ウィル!飛べぇぇえ!』
キッドの合図に3機のザクが大ジャンプをする。
『残弾を惜しむな!撃ち切れ!』
3機のザクが激しい銃撃を浴びせる。
突然の上空からの攻撃に61式戦車が次々と爆発する。
ヒカルのザクが左手のバズーカを撃ちまくる。弾が切れたバズーカを放り投げ、ヒートホークを取り出す。降りる位置を調整しそのままガンタンクに叩きつける。あまりの威力にヒートホークが地面までめり込む。
敵の真っ只中に飛び降りた3機は暴れ回り敵を混乱に陥れる。
『よくやった!これで終わらせるぞ、突撃!』
全てのザクが敵陣に突撃し得意の乱戦に持ち込むと、あっという間に壊滅していった。
今のが最後の部隊だったのか、連邦の基地司令官が降伏を伝える。
『ジオン公国の敵司令官に伝える。私はこの基地の総司令官だ。我々は降伏する。』
『私はこの作戦指揮官のハーガン少佐だ。降伏を受諾する。武装を解除し大人しくこちらの命令を聞けば条約にのっとった扱いを保障しよう』
こうしてバイコヌール宇宙基地は全面降伏し、ジオンの制圧下になるのであった。
バイコヌール宇宙基地はジオンの地球制圧の橋頭堡となり、オデッサに次ぐ重要拠点となり、強固な軍事施設になるのだった。
次回ヒカル、アキバに立つ!(嘘)
次回は多分敗走する連邦の追撃ですかね。
うーん、スランプ。というかモチベーションが上がらない。もしかすると更新頻度が減るかも。