ジオン転生記   作:清水蜂弥

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ハーメルンよ!私は帰ってきたぁ!

皆さんどーもお久しぶりです。私がだれて放り投げたと思ったでしょう?安心してください、ちゃんと続けますよ。まあ、今回のように結構間が空くと思いますが。




ニーズヘッグ隊

バイコヌール宇宙基地

 

バイコヌール宇宙基地は現在、ジオンが確保したオデッサや他の資源地帯、占領地に送る物資や人材で溢れ喧騒に包まれていた。

 

その大量に送られてくるHLVの1つから何人かの人が降りてくる。

 

「わー、これが地球ですかー。やっぱりコロニーとは違うんですねー。体が重いですし変な感じですけど、感激です!」

 

HLVから飛び出したのはまだ少し幼さの残る顔立ちをした少し暗い色の赤毛をした女性だった。

 

「うう、首が痛む。何で宇宙港なのにHLVなんだ。ガブリルくらい用意してくれよ全く。優秀な技術者の僕の頭に何かあったら人類の損失だぞ。」

 

次に降りて来たのは髪はボサボサで肌は白く体の線が細い男性だった。彼は首をさすりながらブツブツと呟いていた。

 

「これが地球か。そしてこれが空か。」

 

次に顔を出したのはかなり大柄でがっしりとした体をした男性だった。作業着のような服の上からでも分かるムキムキの体と日に焼けた肌だがとても穏やかで優しそうな雰囲気が出ていた。

 

その後も続々とHLVから人が地上に降り立っていた。

 

そこに大型の車が複数近づき目の前で止まると1人の軍人が出てきた。

 

「特務部隊の方達ですね?この中にシーナ・ハルト特務大尉殿は居られるでしょうか!」

 

「はーい!私でーす。私がシーナ・ハルトです!」

 

呼び出した軍人は想像とは違い思った以上の若い女性に一瞬疑うも大尉の階級章を確認すると話を続けた。

 

「皆さんをお迎えに上がりました。どうぞお乗りください。そして着任の挨拶と部隊の顔合わせは13時頃を予定しています。それまでは自由に行動していいそうです。」

 

「了解しました。お迎えありがとうございます。」

 

大尉はそう感謝を伝え車に乗り込む。そして続々と乗り込み直ぐに満杯になると車は発進した。

 

「ふふふ、特務部隊かー。面白い所に配属されたかも。」

 

そう言い大尉はこれからの事に想いを馳せた。

 

 

 

 

 

バイコヌール宇宙基地司令官ローン・ディレット大佐は現在、1つのことに頭を悩ませていた。それはある部隊の事である。

その部隊は開戦初期から従軍し戦果を残し本国で表彰もされている有能な部隊だった。

 

一見何も問題は無く極めて優秀なのだが問題はその人員だった。

1人はツゥイマッド社という現在ジオンでかなり重要な位置にいる企業の副社長の息子。

更に歴史が古く社交界などに多大な影響力を持つ名家の跡取り。

そして熱狂的な親ザビ家の議員の息子。

 

この中の1人だけでも厄介だが一気に3人も居るともはや嫌がらせに思えてしまう。

 

更に頭を悩ませる原因は最前線に行きたがる事。この3人はMSパイロットとしてとても優秀で実力もある。だがそれが困る。

優秀なので安全な後方に置こうとしても納得せずに配置や作戦の不備を指摘し修正した新しい作戦を提案してくる。

無理矢理安全な場所に配置しても適当な言い訳をしながら前線に出て戦果を上げてしまう。

文句を言おうものなら戦果と自分達に特別扱いをしていると指摘されぐうの音も出なくなる。

 

実際に上から直接配慮するように言われていたし、言われていなくても必ず配慮していただろう。それ程までに影響力があり何かあったら簡単に自分の首は飛んでしまう。そんな配慮せざるを得ない者達なのだ。

 

だからこそ、と思う。

 

今度の命令はこの部隊にとって受け入れがたいものだと。まさに特別扱い。特に部隊の隊長は反発するのだろう。自分の親が関わっているのは明確なのだから。

 

はぁ、と深いため息を吐く。

 

するとドアから

 

「失礼します。キッド大尉、ヒカル中尉、ウィル中尉をお連れしました。」

「うむ、ご苦労。入りたまえ。」

 

副官と一緒に問題の3人が入ってくるのを確認すると少し深く呼吸をし気合を入れ直す。今から起こる厄介ごとを解決するために。

 

 

_____________________________________________________

「どう言う事ですか!もう一度!ご説明ください!」

キッドが顔を真っ赤にして叫ぶように言う。

 

俺とウィルはあからさまな特別扱いに面を食らっていた。

 

「…貴官の隊は本日より特務部隊『ニーズヘッグ』に任命する。」

 

特務部隊?確かに俺達は戦果を挙げたが特務部隊に任命される程では無い。一体どう言う事何だ?

 

 

基地司令官のローン大佐がキッドの怒声に眉間にしわを寄せながら説明をする

 

「この部隊はMSの更なる発展のため様々なデータを集める事を目的とした部隊だ。新型機の評価は勿論、試作機や実験機の問題点の洗い出し、新兵器の威力、耐久性など様々なデータを回収してもらう。」

 

ローン大佐はこのままでは相手も納得しないだろうと更に言葉を続ける

 

「勿論このままではただの技術試験部隊に過ぎない。だが先にも言ったようにこの部隊は特務部隊だ。様々な新兵器、新技術に習熟した部隊による通常では困難な任務の遂行。そのような役目を担ってもらう」

 

この言葉にキッドも納得しかけたが、大佐の濁した部分を強く指摘する。

 

「成る程、それでしたら確かに納得できます。それで?その新型機や新兵器とは一体どこの企業ですか?お答えください!」

 

この言葉に大佐も顔をしかめてしまう。だが言わなければ相手も納得しないだろうと考え素直に教える。

 

「……ツィマッド社だ」

 

大佐の一言を皮切りに静寂が訪れる。

 

俺とウィルは一体いつ大爆発を起こすのかキッドの少し後ろで震えていた。

 

「………特務部隊任命の件、謹んでお受けします。」

 

それだけを言うとキッドは部屋を飛び出していった。

 

「「先のご無礼をお許しください!失礼します!」」

大佐にキッドの非礼を詫び逃げるように部屋を出てキッドを追う。

 

先程までの怒号が止み部屋に静寂が戻る。

 

疲れた様子でタバコを取り出し火をつけ一服をし深いため息と一緒に煙を吐き出す。

 

「はぁ何で私が割りを食わんといけんのだ全く。」

 

これが只の兵士だったら怒鳴りつけて営倉にでもぶち込んでやったものを。逆に怒鳴られるとはな。おおよそプライドを傷つけられたのだろう。

 

「親の心子知らず、か。全く、迷惑なものだ。」

 

_____________________________________________________

 

俺とウィルは部屋を出て行ったキッドに何とか追いついていた。追いついてはいたが話しかけれずにいた。さっきの怒りが自分に向けられるのを恐れたためだ。

 

(おい、ウィル。お前が先に話せよ!)

(嫌だよ!ヒカルこそつまらないジョークかなんか言って何とかしてよ!)

(つまらないジョークだと!お前俺のジョークをつまらないだと!いいだろうお前この野郎!キッドの腹筋をねじ切るぐらい笑わさせてやるよ!)

 

売り言葉に買い言葉、ウィル挑発とも言えない挑発にヒカルは乗ってしまった。

 

「あ、あー、ごほん。キッド、俺のダジャレを聞いて少し落ち着け。……ギレン閣下は裏切れん!!ドズル将軍はこの後一体どーずる!!キシリぃぐばぁ!?」

 

突如横にいたウィルからキレのいいパンチを受ける

 

「何そのギャグ!つまらない上に不敬すぎるよ!殺すよ!?」

 

「お、お前。殴ったね、親父にも殴られた……事は沢山あるな。」

 

そんなアホな事を繰り広げているといつのまにか立ち止まり此方を向いていたキッドが問いかけてくる。

 

「…お前達は悔しく無いのか?」

 

キッドが真っ直ぐに此方を見て聞いてくる。

 

「俺達は今まで自分達の実力だけで戦果を上げてきた。決して親の七光りでは無く、軍に実力を示したと思っていた。だがさっきのは何だ。ツゥイマッド社専属のテストパイロットじゃないか」

 

キッドが悲しそうに顔を俯かせる

 

「これが本当に実力で選ばれたならそれでいい。だが俺の父親はツゥイマッド社の副社長だ。実力以外の事、父親の力で選ばれた。特別扱いをされた。俺はそれが許せない。」

 

「キッド……」

 

キッドは人一倍プライドの高い奴だ。それ故に今回の特別扱いにプライドを深く傷つけられたのだろう。

 

「キッド、ならよ。もっともっと戦功上げれば良いだけだろ?特別扱い?とんでもない戦功上げて特別扱いぐらい当然!ってぐらい活躍してやろうぜ!」

 

「うん、その通りだよ!僕も頑張るからさ、一緒に頑張ろうよ!」

 

「お前達…そうだな。俺達は実力を示したつもりだったがまだ足りなかったらしい。ならばもっと実力を示してやるだけだ!付いて来い、今からシュミレーターで模擬戦だ、行くぞ!」

 

「「了解!」」

 

 

こうして特務部隊『ニーズヘッグ』は設立された。本来あるはずのない部隊はこの先の未来をどのように変えるのか、変えないのか。それはまだ誰にも分からない。




次回、特務部隊レッドショルダー結成!(嘘)

次回は顔合わせと新機体登場かな〜


夜中にチマチマ書いたのと久し振りに書いたのが合わさって文章力が壊滅的になりました。すいません。
え?元から壊滅的だって?知ってます(白目)
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