俺の名前はジョニー・エース・田中と言う。
年齢は2千歳を越えた辺りでカウントを止めたから分らない。
というのも太陽系の隣にあるスタイリッシュ星系にある我らが母星、☆★田中・スター★☆に住む、田中一族は、寿命という物が無いのだから仕方がない。
その上、何故か男しかいない関係で、星の総人口が100人という少なさ。
とは言えホモはいない。
いたとしても、ホモは害悪だから宇宙空間に放り出す。
だからノンケしかいないんだ(断言)
因みに俺を含めて全員イケメンだ。
隣の星の☆鈴木♡スター★の鈴木一族は全員女だが、彼女達が我々を宇宙一のイケメンと言うのだから間違いない。
何故ならあいつらは宇宙一の美的感覚を持ち、イケメン同士が睦み合う様子を書物にしたため、コズミック★コミックマーケットでは好評を博しているからな。
売れているイコール信頼されているで間違ってないだろう?
まあいい。
そんな事情から、俺達は仕事がてら色々な星に宇宙船で繰り出し、お嫁さんを探すのがライフワークである。じゃないと子孫を増やせないからな。
だったら鈴木一族はどうか? 馬鹿を言うな。
あいつらの美的感覚がどれほど優れていようが、俺達田中一族同士の絡みを見たい等とほざく相手は絶対に嫌だね。
しかもあいつらホモが好きな癖に当人は百合じゃないと濡れないとか公言する変態なのだ。
悪いが業が深すぎる美人はNG。
さて俺の仕事だが、それは銀河警察からの委託業務だ。
その内容は宇宙犯罪人を捕まえる事だ。
相手は凶悪な宇宙人だから、逮捕では無く生死不問だ。
田中一族は戦闘も強いが、実は発明家としても有名で、俺達の作った道具を銀河共和国に売って生計を立てていたりする。
なので実は結構お金持ちなのよ。
話を戻そう。
まず俺ことジョニー・エース・田中は転生者である。
元は現代地球は日本に住んでいた社蓄サラリーマンである。
地獄の八連勤明けの休日が元旦で、実家から送って貰ったモチを食ってたら喉を詰まらせて死んだ。
その後目覚めたら宇宙人になっていたのだ。
まあそれは割愛。どうでもいい。そっからミレニアム単位で生きてるからほとんど忘れているし。
それに地球のテクノロジーはこっちから見ると土人レベルだから意味ないし。
そんな俺だが、現在は嫁探し継続中だが、任務の為に地球に来ている。
それも日本に。
でも俺が住んでいた2015年前後の日本とはかなり違うな。
時間軸が違うのか、はたまた並行世界的なアレなのか。
いくら俺達のテクノロジーがあろうと、流石にそこまでは観測出来ないから何とも言えないが。
やってやれない事はないが、俺の持っている道具類では全然足らないだろうな。
俺がやってきたのは群馬県だ。
群馬の高崎市の近くにある見滝原市と言う所に潜伏している。
と言っても現地住人になりすましているけどな。
日系アメリカ人のジョニー田中として。
きちんと戸籍も弄ったぞ。
その程度の工作、たやすい物だ。
なので警察に職務質問をされても大丈夫。
だって税金も払ってるし。
ジョニー田中は見滝原市のとある一角に借りたガレージで車の修理業をしている。
現地の家電等に偽装したハイテク機器を並べてても違和感ないからな。
それに何かと現地通貨は必要な訳で、車検の代行や簡単な修理なんてやってるんだぜ。
国家認定の自動車検査員の資格も偽装してあるから問題無い。
うちのガレージで定期点検を行い、客から預かった車の書類を纏めて最寄りの陸運支局で車検を通す。
何ともボロい商売だぜ。
しかしなぁ俺が知る群馬県はこんなにハイテクじゃないと思ったんだがなあ。
これも悪徳宇宙人の影響なのか?
連中は自分たちの利益の為に、無知な異星人を騙しエネルギーを搾取するという大悪党だ。
銀河警察はS級犯罪者のリストに載せているからな。
とは言え連中は一筋縄ではいかない。
何故なら本体を別な場所に置き、無数の自立端末を現地に送り込むスタイルなのだ。
つまり端末をいくら壊そうが痛くもかゆくもない。
その上、安易に殺して手の内を見せると、次には対策を施す可能性もある。
ヤツらの本質は情報集積だからな。
だから俺にお呼びがかかったのだ。
さて、今回俺が用意したのはこれだ。
その名も『愛と正義の前では悪党は栄えない。必殺ラブラブ光線銃』である。
色々とツッコミどころがあるのは自覚している。
だがオレは本気で言っている。
見た目はそうだな、ピンク色のカラーリングだが、形状は俺が知る警察が正式採用していたニューナンブM60まんまだな。
この形にしたのは、コンパクトで持ち運びに便利な事と、現地人の目を欺くためだ。
ただしこれは、とあるエネルギーをかなりの量、装填しなければならない。
それが成されてはじめて、凄まじい効果を示す。
光線銃の名の通り、銃口からはエネルギー波を収束した光線が出るのだが、それを例の自立端末に命中させれば、およそ数百匹の端末が同時に破壊される。
それは命中させた端末を中心に、半径100キロメートルの円状の範囲にだ。
これは連中の特性を逆に利用したのだ。
奴らは感情があるようにお喋りをするが、その本質は端末だ。
それも末端の。
つまり端末同士が同期しているのだ。
そのネットワークを侵食してダメージを与える。
なぜ数百匹かと言えば、本来なら全部いけるんだ。
だが連中も馬鹿じゃない。
破壊の侵食を感知した途端、リンクを強制的に切る。
なので全滅は無理だ。
けれどその対処を行うまでの時間を計算すると、だいたい数百匹は確殺出来るとなるのだ。
問題は名前を読めば分かる通り、これのエネルギー源なのだ。
ラブラブ、つまり男女が愛し合う時に発する特殊な波動がその正体なのだ。
連中が無知な異星人から搾取するエネルギーの正体は負のエネルギーだ。
妬み嫉み、絶望、諦め、そう言う風に人間が落ち込むときに発する熱量は周囲に伝播し多くの影響を与える。
これこそが連中が欲しがるエネルギーなのだ。
とんだクソ外道である。
で、やつらは地球に来る前にも、別の星で同じような悪事に手を染めている。
因みにその星は黒い霧に包まれ、そこの住人は消え去った。
その記録から俺達が研究し、解析の結果産まれたのがこの道具だ。
結論から言えば負のエネルギーを無くすのは無理だ。
何故なら知的生命体が必ず持つ感情に含まれるからだ。
この感情を取り除いたら、多分そいつは精神のバランスを保てずに発狂するだろう。
言わば行き場の無い感情の捌け口が負のエネルギーの発散である。
ならどうするか。
俺達が最終的に選んだのは幸福のエネルギーをぶつけ、中和する事だ。
実験の際に、田中一族で一番のリア充こと、ヨシュア・ラファエル・田中の幸福パワーを採取し使用したが、丁度いい感じに中和できたのだ。
ただし問題は、エネルギーの採取をすると、ヨシュアは数日インポになり、彼女との睦み合いの際に「このフニャチン野郎」と罵られて暫くラボに引きこもってた。
ざまあみろリア充め。
つまりだ。ラブラブ光線銃を満足に使用するには、かなりのラブラブパワーを充填する必要がある。
しかもだ、作った時の俺をぶん殴ってやりたいと思っているが、この銃を悪用されない為に高度なセキュリティ認証をしてしまったから、認証手段の関係で、集めるラブラブパワーは俺自身が幸福を感じないとダメなのだ。
早い話が俺自身の恋愛による幸福体験の結果、産まれるパワーがいる。
ならランダムに他人の幸福を集めればいいと思うだろう?
俺もそう思うよ。
でもね、この光線銃に仕込まれている心臓部。
ナノリアクターがデリケートなんだな。
ナノの名の通り目に見えない程の大きさでも、相当の熱量を産みだす量子テクノロジーは、悪用を避けるため、銀河共和国の法により、起動には個人認証が必須なのだ。
起動するとそれは、共和国の役所にあるサーバーにログが記録される。
これにより使用者を特定できるって訳。
なのでこれを他人に使わせるのは、色々な意味でリスクが高い。
結果、限定的な効果を持たせるしかなかったという事情があるのだ。
そんな俺だが、群馬に訪れ既に半年以上経つが、今だラブラブパワーの集まる気配はない。
だというのに白い犯罪者はちらほらと見つかる。
如何ともしがたい状況だ。
それらを踏まえ、俺はそろそろ強引な手口に手を染める事にしたのだ。
現地人には申し訳ないが、悪を倒すためには手段を選んでいる暇はない。
こうしている間にも搾取される可哀想な現地人が増えるのだ!
そうして、俺は決意を新たに、夜の見滝原市に繰り出したのである。
☆
イケメン宇宙人ジョニー田中こと俺。
悪い宇宙人をやっつけ、ついでにお嫁さんも見つけてしまおうという壮大な作戦の最中だ。
作戦名は名付けて「愛と勇気と友情のラブラブ大作戦♡」だ!
俺がこの停滞した状況を打破すべく実力行使に出る事にした訳だが、具体的な作戦は2つある。
まず前提として、既に悪党の毒牙に掛っている現地人を利用する。
被害者を救う立場として登場したなら、そこになんというか吊り橋効果? 的な感じになって「ジョニー! 好きよー! 抱いてーーー!」こうなるに決まっている(ゲス顔)
その感情を利用し、光線銃にラブラブパワーを集めるって寸法よ。
なので、悪徳宇宙人被害者をとにかく味方につけるのが第一。
そしてその中で俺の股間にいる兄弟、タローとジローが反応する女の子をお嫁さんにするのが第二。
結果的に悪徳宇宙人を撲滅出来る。
自分ながらなんと恐ろしい頭脳よ……。
だいたいやね、なんで俺がミレニアム単位で童貞なのか。
それはね、うちの母星の周辺の星域にある有人惑星の連中はさ、その星のトップレベルの美人でも、立って歩く人間サイズのイカだったり、容姿は人型で綺麗なのに全身がヌメヌメしていたりとか、何というか単純な人型美人がいないんだよなぁ……。
まあ鈴木一族はまんま人型美人だけどさあ、あいつら変態だから除外。
まだ俺が宇宙人生活に馴染んでいない時は前世の記憶のせいですげえムラムラする時があった。
ほら前世では普通のオッサンだからさ、恋人がいたり、いなけりゃ風俗行ったりと、セックスの経験はあったからね。
セックスもオナニーも本質はかわらんもんでさ、究極気持ちよく出すってとこにゴールがあるでしょう?
ただ過程の気持ちよさが段違いだから、セックスを知れば出来ればセックスで済ませたいってなるわな。
その地球人の男じゃ当然の思考のせいで、俺はムラムラしてた。
周囲からお前、田中じゃなく田ムラに改名すれば? ってくらいに。
なので友人の田中に勧められ、田中の父ちゃんの田中さんの宇宙船に乗せて貰って銀河共和国の首都にある、大人の遊園地に連れてってもらったんだわ。
で、行った場所ってのが60分10000ゴールドで本番OKの店よ。
そして股間をいきり立たせながら支配人に言われて向かった部屋にいたのは、超ヌメヌメのタコでした。
全身を触手に巻きつかれ、粘液塗れにされながら、俺の田中にも巻きつかれてヌメヌメでヌメヌメ♡されたわ。
天国かと思ったわ。最高かよタコ星人。
でもな、思った。これはアカンって。
これに慣れたら俺は人として、いや田中一族としてダメになると。
本番じゃないのに本番以上に気持ちいいのだ。
そこで決意をしたのだ。
公園を手を繋いで散歩したり、夕暮れのベンチに並んで座り、キスのタイミングを図っていたら1時間経っていた────みたいなハレンチ極まりない恋愛が出来る理想の相手に出会うまで、俺はセックスを諦めると!
そして気が付きゃ今に至ると言う事だ。
その間オナニーしまくっただろうだと?
してないよ。俺達田中一族を舐めて貰っては困る。
俺達が体内に飼っているナノマシンがあるのだが、そのプログラムにとある項目を追加した。
それは性欲抑制だ。これにより一切ムラムラしない。
例えば超美少女アイドルが目の前でノーパンM字開脚で俺を誘ったとしても、俺は高野山の修行僧の様な穏やかな気持ちで「君、そんなマネは君に似あわない。俺と一緒に世界平和について考えようじゃないか」と優しく諭してあげることが出来るね。
友人の田中などは宇宙船の長距離航行の際の夜のお伴として、「等身大タコ性人・ファムサムサングちゃん」なんて作って毎晩ヌメヌメ♡してると言うが、嘆かわしいものよ……。
さてそんな俺は夜の見滝原を歩いている。
こんな夜更けに人気の無い場所をいい大人が歩いていると不審者扱いされる。
それでは目的地に着く前に職務質問をされかねない。
だが心配するなかれ。
ここは逆転の発想だ。
警察に不審に思われるなら、自分が警察になってしまえばいいじゃない。
これである。我ながら完璧だぁ……。
こんな事もあろうかと、俺は事前に準備をしておいた。
具体的にはこの世界では一般的な旧式のネットワークに繋いだしょっぱいPCのブラウザで見つけたネットショップを利用した。
どうも警察の制服を私的に利用するのは法律違反らしく、それらしいのは売っていない。
だがアメリカンポリスなる日本の制服よりもカッコいいのが見つかったのでそれにした。
俺がリサーチした所、この国の人間はアメリカの物を有り難がるらしい。
それに大は小を兼ねるという有り難い言葉からも分かる通り、アメリカンはジャパンカンよりもウケがいい→つまりアメリカンの方が立場が上→結論、アメリカンポリスの制服を着れば怪しいとは思われない、ぐうの音も出ない程の完璧な証明である。ではこう言おう。Q.E.D.と。
なので現在の俺は完璧なアメリカンポリスである。
着こなしもオリジナルにきちんと寄せてある。
紺のスラックスに半袖の青いシャツ、胸元は少し開きセクシーさをアピール。
さらにイケメンを隠すのは忍びないが、ティアドロップ型のサングラスをかけ、中指が立っているマークのついた制帽を斜めにしてちょい悪感をアピール。
後はチューインガムをわざとくちゃくちゃ言わせながら噛み、警棒を手に街を歩いている。
実際これは完璧だった。
誰もがポリスメンの威厳を感じるのか、すれちがう地球人どもは目を逸らしている。
HAHAHA、君たちは善良な市民だろう? 怯える事は無いんだよ。
ただまあこの俺から隠しきれないカリスマ? が出ちゃってるんだろうなぁ……。
む? そんな事を言っている場合では無い。
例の宇宙犯罪者の気配がする!
さらには連中にハメられた憐れな犠牲者の気配も!!!
俺は装備を確認し、そっちに向かって全力で走るのであった。
数年前に書いてたらしい。謎のフォルダに入っていた。なのでちょっと書き直して投稿していく。次回から原作キャラ登場