「先輩!前から敵が!」
「ようし!いっちょやるか!」
「1、2、3…10体人間を仇なす者は死ね。」
俺は藤丸立香です。前の霧香姉さんの叫び早々に敵がやってきました。上からマシュ、キャスター、霧香姉さんの順で話しているけど霧香姉さん言葉が不穏なんですけど!と思っている間に戦闘が始まる。マシュと霧香姉さんは前衛、キャスターは後衛で戦っている。マシュが取りこぼした敵をキャスターの援助攻撃でカバーする。霧香姉さんは?もうヤバいとしか言えないねうん。だって容赦なく倒していくんだもん。
『あははは!呪う暇もなく死ね。』
ヤバいよあのちょっとうっかりさんだった人が戦闘狂になっちゃった!と思い所長を見たら唖然としてた。俺は間違った気持ちじゃなかったんだ。やっぱり彼女もバーサーカーだったと気づかされた俺でした。まあバーサーカーには狂化がつくしね。
終わった後のみんなの反応↓(戦ってた組)
マ「なんとか勝ちましたよ先輩、所長。」
キ「お嬢ちゃんもなかなか筋がよくなってきたな!」
霧「ああ、もう終わりか。もっとボクを楽しませて欲っかたのに。」
うん!霧香姉さんはヤバい。というか人が変わってるような気がするのは俺だけ?と思ったらキャスターが急にトロンとした顔で彼女に近づいていった彼女は溜息をつきながらも彼の頭を撫でていた。オレタチハイッタイナニヲミセラレテイルノカナ?
「キリカ〜俺頑張ったぞ。だって呼び出されたと思ったら記憶をなくしてるじゃねえか?ああ、キリカの心臓が欲しい。」
「はぁ…ホントいつからヤンデレ属性になったんだか。そこ4人聞きたいことがあるのはわかってるから『大聖杯』に行く前に一息つこうか。」
「ええ。そうしましょう。私も聞きたいことがたくさんありますから。」
霧香姉さんの提案により俺たちは休憩(質問大会)をすることになった。兄貴的存在だったキャスターは霧香姉さんに軽く殴られてなんとか正気を戻したらしい。
「で、ボクは高校生までの華凛霧香が強く出たまぁつまり本当のボクというところさ。」
「本当の霧香さんとは?」
「うーんまず前提としてちょっと前の霧香は『あたし』の頃のボクが作り上げた理想の自分ってことだよ。はっきり言うと…」
「魔術についての記憶がない『あたし』の優しい部分だけを受け継いだ普通の一般人という『私』を作ったのさ。」
「そんなことが出来るわけないじゃない!その魔術にはたくさんの準備や人がいるわ!一人でできたとしてもそれは聖杯だけよ!」
「言霊って知ってる?もともとボクは『あたし』の頃に妖怪を殺す仕事をしていたんだ。彼らから憎しみの言葉をかけ続けられた。もともとボクは言霊は効きづらいほうだったんだけどそボクはたった2つだけ言霊によるの呪いにかかっちゃってね。『魔力が増え続ける』『見た目が人間以外の異端者を殺す衝動』。」
「じゃあ霧香姉さんも…」
「そう。もともとボクは魔術回路が並みの魔術師いや上級の魔術師よりもかなーり上回っているし言霊使いでもあったからから自分自身に言霊を使うのも簡単だった。」
霧香姉さんは哀しそうに笑う。キャスターは彼女に寄り添いマシュは俯き所長は唇を噛んでいた。
華凛霧香という人間いや今はサーヴァントか?はとても優しくそしてとても悲しい人生を歩んできたことに今実感した。そして新しい自分を作る程に生きたかった女性だったのだ。そして彼女は続ける
「コンラが『私』に記憶の一部を見せた後に私の言霊というか引きこもって魔力を注ぎまくって作っていた壁が壊れていった。そして敵が現れた時に。」
「壁が壊れてキリカがコンラの力を持つ霧香と合体してキリカが出てきたってことだな?」
「そう。正確に『あたし』と『私』が3:7でコンラが残って寝ているってとこかな?喋りかたが前と一緒なのはのは『私』の優しさや人格を少しだけ引き継いだってとこ。後コンラは力を貸しただけだから残ってるのさ。」
「それじゃあ霧香さんあなたはデミ・サーヴァントでも擬似サーヴァントでもないじゃないですか!」
マシュは悲痛な声をあげる。つまりは霧香姉さんはきっといやそれはないだろうでもでも!これじゃあこれじゃあ!もう!というところで頭に手が置かれた。
「はい!そんなんじゃあ『大聖杯』にいるセイバーに勝てないよ!ロマンそっちはいい?」
「ああ、こっちは大丈夫だ!だけどセイバーとは一体?」
「アーサー王だよ。だから生半可な気持ちで相手にするのはオススメできない。ま、彼女にはボクを殺してるから一発ぐらい殴らせて欲しいんだよね。あ、実際にトドメをさすのはマシュと君だよ。」
霧香姉さんはマシュと俺を指してニヤッと笑った。まるで俺たちが主人公であると言いたいかのようにでも彼女の真意を理解したのはちょっと後なのだった。
そして俺たちはされるがままに仮眠をさせられるのだった。霧香姉さんいわく少し寝て気をしっかりもちなさいだと。キャスターと姉さんが見てくれるというので俺たち3人は寝た。寝れないと思ったのにすんなり寝れたので疲れたんだなと実感させられた。
霧香姉さんがなんかいろんな人格が合体したのを知って幕を閉じるのだった。
3人が睡眠中の間の話
「キリカは見えてるんだなこの後が」
クー・フーリンは霧香の顔を見て怪訝な顔をするに対して彼女は気にしてもいないように見返した。
「そうに決まってるじゃない。じゃなきゃ誰があんな重大な役を押し付けるのさ。」
「人類が滅んで坊主たちがそれを救う為に戦うのか。」
「はあこれだから英雄様は。あなたにはきっと彼の気持ちを分かる事は出来ませんよーだ。あとサーヴァントにもね。」
霧香は呆れたようにてを仰ぐクー・フーリンはハハと苦笑した。
「後はよろしくね。クー彼らの力になりなさい。」
クー・フーリンは杖を霧香の胸を指しながら押し倒す彼女は少し驚くも目をパチクリして彼の頭を撫でる。
「本当に今殺して俺の座に引き連れてやろうか?」
「そんなの無理に決まってるのに何言ってんだか。それに知ってるでしょ?」
「サーヴァントでもないただの動くゾンビに近いボクが召喚なんてされっこないって。」
「それは!」
「だから頼んでるんでしょう。どうせなら召喚されて一緒に戦いたかったけどね。ボクは言霊に強いんだあれだって奇跡の産物なのに。立て続けに奇跡は起きない。」
「じゃあキリカは!」
フーと霧香はため息をつくそして全てを悟すのだ。
「なに。ちょっと徒歩で移動する友人に匿ってもらうさ。もしかしたら会うかもな。」
「だってそれが運命なのだから。」