「お疲れ様です、翼さん、奏さん!!」
響はデュエルを終えて戻ってきた二人にそう声をかけた。手にはドリンクボトルが握られている。
「おう、あんがとさん響」
「む、助かる」
そう言って二人は近くの椅子に座ると、さて、と呟く。
「で、次は誰と誰が戦うんだ立花?」
「これから引くんですよ~ほい!!……あ、私とエルフナインちゃんの二人ですね」
「もうボクですか!?」
早くないか、という風に驚くエルフナインに若干辺りに笑いが起きる。
「……立花響」
「サンジェルマンさん?」
「……気をつけて戦え」
「へ?」
サンジェルマンの意味深な言葉に首を傾げるが、とりあえずデュエルのためにバトルフィールドに入るのだった。
「準備はいい?エルフナインちゃん?」
「は、はい!!お願いします」
「「デュエル!!」」
響 LIFE8000
エルフナイン LIFE8000
「私の先攻!!うーん、私はモンスターをセット、そして永続魔法『未来融合-フューチャー・フュージョン-』を発動してターン終了」
響 手札3枚 LIFE8000
フィールド
伏せモンスター
『未来融合-フューチャー・フュージョン-』 永続魔法
「……
(あれ?今一人称が……)
「オレは魔法カード『トレード・イン』を発動、手札のレベル8『ギミック・パペット-シャドーフィーラー』を墓地へ送って2枚ドロー、今引いた『トレード・イン』を発動、手札の『ギミック・パペット-ネクロ・ドール』を墓地へ送って2枚ドロー」
淡々と回していくエルフナイン(?)に若干違和感を覚える響だが、まだまだ終わらない。
「手札から『ギミック・パペット-ボムエッグ』を通常召喚し、効果発動!!手札の『ギミック・パペット-ナイトメア』を墓地へ送ってレベルを8にする」
『ギミック・パペット-ボムエッグ』 ☆4→8 A1600
「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドに『ギミック・パペット』モンスターが存在するとき、手札の『ギミック・パペット-マグネ・ドール』を特殊召喚!!」
『ギミック・パペット-マグネ・ドール』 ☆8 A1000
「行くぞ立花響!!」
「え、ちょ、もしかして……!?」
「オレは『ギミック・パペット-ボムエッグ』と『ギミック・パペット-マグネ・ドール』2体でリンク召喚!!召喚条件は機械族2体!!現れろ、『ギミック・パペット-キメラ・ドール』!!」
『ギミック・パペット-キメラ・ドール』(右EX) L2(右下、左下) A1500
「キャ、キャロルちゃん!?いったいどうしてエルフナインの体に!?」
「ふん、漸く気付いたか。どうしてと言われれば作者のご都合主義、ただそれだけの事だ」
メタ発言をしてるが、しかし若干頬をピクピクと動かしてる。
「まぁついでに鬱憤晴らしにちょうど良かったからな」
「鬱憤晴らし?」
「……なぜ、なぜあの全裸男がプレイアブル化してるのにオレが未だに除け者にされてるんだ!!」
その言葉にその場に居た響だけでなく、観戦室のサンジェルマン、カリオストロ、プレラーティの三人も納得した表情で頷いていた。なるほど、そりゃ鬱憤が溜まると。
「そんなわけで八つ当たりさせてもらうぞ立花響!!」
「そんな~!?」
「『キメラ・ドール』の効果発動!!このカードがリンク召喚されてるとき、デッキから『ギミック・パペット』モンスターを手札に加えるか墓地へ送る!!オレは二枚目の『マグネ・ドール』を手札に加え、そいつを特殊召喚!!さらに墓地の『ボムエッグ』を除外して、『ネクロ・ドール』を自身の効果で特殊召喚!!」
『ギミック・パペット-ネクロ・ドール』 ☆8 A0
「オレは『ネクロ・ドール』と『マグネ・ドール』2体でオーバーレイ!!現れろ、『No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス』!!」
『No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス』 ★8 A3000
「バトルだ!!『ヘブンズ・ストリングス』でその伏せモンスターを攻撃!!」
「伏せモンスターは『ドッペル・ウォリアー』だよ」
「続けて『キメラ・ドール』でダイレクトアタック!!」
響 LIFE8000→6500
「オレはカードを二枚伏せてターンエンド」
エルフナイン→キャロル 手札二枚 LIFE8000
フィールド
『ギミック・パペット-キメラ・ドール』(右EX) A1500
『No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス』 A3000
伏せカード×2
視点 観戦室
「『ギミック・パペット』……面倒なデッキを作ってきたワケだ」
「そうね~あーしのデッキは兎も角、プレラーティとは相性悪いからね」
「あれをどう攻略する、立花響……」
視点 バトルフィールド
「私のターン、ドロー!!『未来融合-フューチャー・フュージョン』の効果発動!!EXデッキから『キメラティック・オーバー・ドラゴン』を見せることで、私はその素材となるモンスターを墓地へ送ります」
「『キメラティック・オーバー』……『サイバー・ドラゴン』デッキか」
「この効果で『サイバー・ドラゴン』と他の素材……『ボルト・ヘッジホッグ』3枚、『ジェット・シンクロン』3枚、『機皇帝グランエル∞』2枚、『プロト・サイバー・ドラゴン』2体、『サイバー・ドラゴン・ツヴァイ』2体、『サイバー・ドラゴン・ドライ』2体、『サイバー・ドラゴン・ネクステア』1枚、『サイバー・ドラゴン・コア』2枚、『アンノウン・シンクロン』1枚、『クイック・シンクロン』2枚を墓地へ送るよ」
「待て待て待て!?」
送ったカードの不自然さに思わずキャロルは驚いた。
「さ、『サイバー・ドラゴン』デッキじゃないのか!?」
「え?違うよ。確かに『サイバー・ドラゴン』でも動けるけどね」
そう言いながら響は手札を見て、
「相手フィールドにモンスターが居るから、手札の『サイバー・ドラゴン』を特殊召還!!」
『サイバー・ドラゴン』 ☆5 A2100
「そして、『サイバー・ドラゴン』とお互いのフィールドの機械族……『ヘブンズ・ストリングス』と『キメラ・ドール』をリリースして、『キメラティック・フォートレス・ドラゴン』を特殊召喚!!」
『キメラティック・フォートレス・ドラゴン』 ☆8 A0→3000
「手札から魔法カード『アドバンスドロー』発動!!『フォートレス』をリリースして2枚ドロー!!」
「素材にした挙げ句2枚もドローするか……」
「よし、魔法カード『調律』発動!!デッキから『ジャンク・シンクロン』を手札に加えて、デッキの上からカードを1枚墓地へ送るよ。送られたのは……『ザ・カリキュレーター』!!」
「……使うならここか、伏せカード『威嚇する咆哮』!!このターンの攻撃を禁じさせてもらうぞ」
「うーん、なら私はモンスターをセット、ターンエンド」
響 手札2枚 LIFE6500
フィールド
伏せモンスター
『未来融合-フューチャー・フュージョン』 永続魔法
視点 観戦室
「立花のデッキは……なんなんだ、雪音?」
「ありゃ多分『ジャンク・ドッペル』か、『ジャンク・ウォリアー』だろ。『カリキュレーター』入れてるところからして後者だとは思うが……」
クリスはそう言いつつも何かに引っ掛かった。何せ『ジャンク・ドッペル』や『ジャンク・ウォリアー』とはシナジーが全くしないと言って良い『サイバー・ドラゴン』を組み込んでる事にとてつもない違和感があるからだ。
「うーん、未来は知ってるのか?アイツのデッキ?」
「勿論だよ。確かに響のデッキは『ジャンク・ドッペル』だけど、ちょっと弄りすぎて別物になっちゃってるんだよ」
「「別物?」」
「うん」
視点 バトルフィールド
「オレのターン、ドロー!!……罠カード『エクシーズ・リボーン』を発動!!墓地の『ヘブンズ・ストリングス』を特殊召喚して、このカードを『ヘブンズ・ストリングス』のORUにする」
『ヘブンズ・ストリングス』 ★8 A3000
「(手札のカードからして攻め手に欠けるな……)魔法カード『暗黒界の取引』!!互いに手札を1枚ドローし、その後手札を1枚捨てるする。オレは手札の『仁王立ち』を墓地へ捨てる」
「私は『E-HERO シャドーミスト』を捨てて、『シャドーミスト』の効果発動!!デッキから『D-HERO ドローガイ』を手札に加えるよ」
「(『ドローガイ』だと?……いったい奴は何を狙ってるんだ)……まぁいい、バトルだ!!『ヘブンズ・ストリングス』で伏せモンスターを攻撃!!」
「モンスターは『アンクリボー』!!破壊されたからその効果で、デッキから『死者蘇生』を手札に加えるよ」
「まだだ!!手札から速攻魔法『RUM-クイック・カオス』を発動!!『ヘブンズ・ストリングス』を素材に、同じ『No.40』の『CNo.』を特殊召喚する!!現れろ!!『CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス』!!」
『CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス』(左EX) ★9 A3300
「バトルフェイズでの特殊召喚だから『デビルズ・ストリングス』も攻撃できる!!ダイレクトアタックだ!!」
「あだ!?」
響 LIFE6500→3200
「オレはカードを1枚伏せてターンエンドだ」
キャロル 手札0枚 LIFE8000
フィールド
『ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス』(左EX) A3300
伏せカード
「私のターン、ドロー!!『未来融合』の効果で『キメラティック・オーバー・ドラゴン』を特殊召喚するけど、自身の効果と『未来融合』の会わせ技で破壊されるよ」
「先ほど落としたカードに『グランエル∞』が有ったからな、自壊で出してくるか?」
「残念ながら枠の都合で『グランエル』は2枚しか入れられなかったんだよね。けど、その分動くよ!!『死者蘇生』発動!!対象は『ザ・カリキュレーター』!!そして手札から『地獄の暴走召喚』を発動して、『カリキュレーター』をデッキから2体特殊召還!!『ザ・カリキュレーター』の攻撃力は自分フィールドのモンスターのレベル1につき300変化するよ」
『ザ・カリキュレーター』×3 ☆2 A0→600→1200→1800
「『デビルズ・ストリングス』はEXデッキから特殊召還されたモンスター、故に特殊召喚はできない」
「私は『ジャンク・シンクロン』を通常召喚!!そしてその効果で『ドッペル・ウォリアー』を特殊召喚!!」
『ジャンク・シンクロン』 ☆3 A1500
『ドッペル・ウォリアー』 ☆2 A800
『ザ・カリキュレーター』 A1800→2400→3300
「レベル2の『ドッペル・ウォリアー』に、レベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!!シンクロ召還!!現れて『ジャンク・ウォリアー』!!」
『ジャンク・ウォリアー』(右EXゾーン) ☆5 A2500
「『ジャンク・ウォリアー』の効果と、シンクロ素材になった『ドッペル・ウォリアー』の効果発動!!フィールドに『ドッペル・トークン(☆1 A400)』を2体特殊召還して、『ジャンク・ウォリアー』の攻撃力をフィールドのレベル2モンスターの攻撃力の合計分アップ!!」
『ドッペル・トークン』×2 ☆1 A400
『ザ・カリキュレーター』 A3300→3900
『ジャンク・ウォリアー』 A2300→2700→3100→7000→10900→14800
「攻撃力14000超えだと!?」
「まだまだ!!魔法カード『貪欲な壺』発動!!『サイバー・ドラゴン』2体、『キメラティック・オーバー』、『キメラティック・フォートレス』、『シャドーミスト』んデッキに戻して2枚ドロー!!……に、2枚目の『貪欲な壺』を発動!!『ネクステア』、『グランエル』、『コア』、『ドライ』、『ツヴァイ』をデッキに戻して2枚ドロー!!…来た!!」
響のその叫びにキャロルは自然と体を強ばらせる。ここまで好き勝手に動いたのに、まだ動けるのか、と。
「魔法カード『二重召喚』発動!!このターンもう一回通常召還できる!!」
「通常召還だと?いったい何を…」
「私はトークン2体と『カリキュレーター』1体をリリース!!」
「3体素材だと!?いったい何を……」
「出てこい!!『ラーの翼神竜-球体形』!!」
「………………はぁ!?」
『ラーの翼神竜-球体形』 ☆10 A0
『ザ・カリキュレーター』×2 A3900→5700
「ラーだと!?貴様、さっきの奴といい、ガングニールの使い手はどんな構築方してるんだ!?」
「酷いよキャロルちゃん!?」
響はショックを受けてるが、観戦室の一同は残念ながら当然という表情である。親友の未来も同じなのだからどれ程かは推して然るべしである。
「と、とにかく『球体形』の効果発動!!このカードをリリースして、デッキから『ラーの翼神竜』を攻撃力、守備力を4000にして特殊召喚!!」
『ラーの翼神竜』 ☆10 A4000
「速攻魔法『スクラップ・フィスト』を『ジャンク・ウォリアー』に発動して、バトル!!『ジャンク・ウォリアー』で『デビルズ・ストリングス』を攻撃!!」
「なんで殴らないのにラー出した!?」
「ただ出したかっただけ!!スクラップ・フィスト!!」
「ぬぁぁぁぁぁ!?」
キャロル LIFE8000→0(-3700)