「あの~良く分かんないうちに意識なくなってて、気づいたら負けてたって、どうしたんですか、ボク?」
試合が終わって、どうやら完全に記憶が無いエルフナインに周りの皆が皆視線を泳がせる。
「エルフナイン、気にしなくて良いわ。響が無理筋な攻撃したせいで混乱してるだけよ」
「え!?マリアさん酷い!?」
「当たり前だこのバカ!!いったいどんな構築したらあんな非常識なデッキが出来上がるんだ!!」
響の憤慨するような言葉をクリスが一刀両断に切り捨てる。寧ろあのデッキを回せる方がおかしいレベルだ。
「さっさとお前はクジ引いて次の対戦相手決めろ」
「うう、酷いよクリスちゃん……てや!!……次の組み合わせは未来とセレナちゃんだね」
響に呼ばれた二人は意外というような表情をしたが、すぐに立ち上がってバトルフィールドに向かう。
「……ところでマリア、立花、二人のデッキはちゃんと『マトモ』なんだろうな?」
「翼さん酷い!?」
「そうよ!!少なくとも響よりはマシよ!!」
「だと良いのだが……」
「そういえばセレナちゃんとお話する機会って中々無いよね」
未来は自分のデッキをカットしながら、ふと思い出すように相手に聞いた。
「そういえばそうですね。私は響さんから未来さんのことは良く聞きますけど」
「私もマリアさんからセレナちゃんのことは聞くよ」
二人とも表情は笑顔だが、心なしか二人の視線の間にバチバチと火花が飛んでる気がしなくもない。
「……よろしくね、セレナちゃん」
「……こちらこそお手柔らかにお願いします、未来さん」
「「デュエル!!」」
未来 LIFE8000
セレナ LIFE8000
「先行は私ですね。フィールドにモンスターが存在しないので、手札の『SRベイゴマックス』を特殊召喚!!」
『SRベイゴマックス』 ☆3 A1200
「『ベイゴマックス』の効果で、デッキから『SRタケトンボーグ』を手札に加えて、『タケトンボーグ』自身の効果で特殊召喚!!」
『SRタケトンボーグ』 ☆3 A600
「続けて『レスキューキャット』を通常召還して効果発動!!デッキから『極星獣タングスニ』と『極星獣タングニョースト』を特殊召喚!!」
『極星獣タングスニ』 ☆3 A1200
『極星獣タングニョースト』 ☆3 A800
「私は『極星獣タングスニ』でリンク召喚!!現れて、『極星天グルヴェイグ』!!」
『極星天グルヴェイグ』(右EX) L1(左下) A800
「『極星』……」
「『グルヴェイグ』がリンク召還されたときの効果発動!!フィールドの『タケトンボーグ』を除外して、デッキから『極星獣グルファクシ』を特殊召喚!!」
『極星獣グルファクシ』 ☆4 A1600
「私はレベル3『極星獣タングニョースト』とレベル3『SRベイゴマックス』にレベル4の『極星獣グルファクシ』をチューニング!!現れて『極神皇トール』!!」
『極神皇トール』 ☆10 A3500
「私はカードを2枚伏せてターンエンド!!」
セレナ 手札1枚 LIFE8000
フィールド
『極星天グルヴェイグ』(右EX) A800
『極神皇トール』 A3500
伏せカード×2
視点 観戦室
「マリアさん……あれって?」
「確かに『極星』はマトモな方といやマトモな方だけどな……」
「大型シンクロ召還しながら伏せカード2枚とは……中々にズレてると思うぞ」
元
「つ、翼に関しては『六武衆』なんだから言う資格ないわよ!!」
「つまりアタシは文句を言えるわけか」
「うぅ……この槍も弓も剣も……ぜんぜん可愛くない!!」
「なんか私に流れ弾!?」
視点 バトルフィールド
「私のターン、ドロー!!私は手札の『サイバー・ダーク クロー』と『サイバー・ダーク カノン』の効果発動!!このカードを墓地へ捨てて、デッキから『サイバー・ダーク エッジ』と『サイバー・ダーク インフェルノ』を手札に加えるよ」
「『サイバー・ダーク』……」
「私は『サイバー・ダーク エッジ』を通常召喚してその効果発動!!墓地のレベル3以下のドラゴン族……『サイバー・ダーク カノン』を装備するよ」
『サイバー・ダーク エッジ』 ☆3 A800→1600
「さらにフィールド魔法『サイバー・ダーク インフェルノ』を発動して効果発動!!『サイバー・ダーク エッジ』を手札に戻して、『サイバー・ダーク エッジ』を召喚、そして召喚効果で今度は『サイバー・ダーク クロー』を装備します」
「これだけ動いて手札消費が実質2枚って……」
「バトル!!『サイバー・ダーク エッジ』は自身の効果でダメージを半分にする代わりにダイレクトアタックができる!!行って!!」
「っ!!」
セレナ LIFE8000→6800
「相手にダメージを与えた事で、装備されてる『クロー』の効果発動!!EXデッキから『F・G・D』を墓地へ送るよ」
「攻撃力が一番高いドラゴンが落ちた……」
「メイン2に入って、手札から『暗黒界の取引』を発動!!互いに手札を1枚捨てて、1枚ドロー。私は『融合』を捨てるよ」
「っ、私は手札の『極星將テュール』を捨ててドロー!!」
「うーん……私は魔法カード『融合準備』を発動!!EXデッキの『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』を見せて、デッキから『サイバー・ダーク ホーン』と、墓地の『融合』を手札に加えるよ」
「それ結局はコスト踏み倒してるだけじゃないですか!!」
「セレナちゃん、踏み倒せるものは踏み倒せないとね……響の手綱は握れないんだよ。私はカードを1枚伏せてターンエンド」
「ならエンドフェイズに罠カード『神の桎梏グレイプニル』を発動!!デッキから『極星霊 デックアールヴ』を手札に加えます」
未来 手札3枚 LIFE8000
フィールド
『サイバー・ダーク エッジ』(装備状態) A2400
『サイバー・ダーク インフェルノ』 フィールド魔法
『サイバー・ダーク クロー』 装備魔法
伏せカード
視点 観戦室
「……未来さんのデッキは『サイバー・ダーク』みたい」
「こういうのは何デスけど、普通と呼ぶには凄い豪運な引きをしてるデス」
「響のデッキに普通の『サイバー』入ってるから予想はしてたけど……鏡もやっぱり
元F.I.S.組の三人のジトリとした視線に、今度は響が冷や汗を書いていた。
「い、いや私は未来には『宝玉獣』とかが良いんじゃないかな~って言ったんですけど……」
「……あそこまで冷たい視線で『文句があるの?』って未来に言われたら文句は言えない」
この世界の響だけじゃなく平行世界の響までをも黙らせる未来に、その場にいた全員の背筋が凍るのだった。
「つまるところ……」
「どっちもどっち」
「というワケだ」
今日も今日とてパヴァリア三人娘は仲がよろしいことで。
視点 バトルフィールド
「私のターン、ドロー!!私は『極星霊ドヴェルグ』を通常召喚!!」
『極星霊ドヴェルグ』 ☆1 A100
「『ドヴェルグ』の効果で、このターン私はもう一回『極星』モンスターを通常召喚できます!!私は『グルヴェイグ』をリリースして『極星霊デックアールヴ』を通常召喚!!」
『極星霊デックアールヴ』 ☆5 A1400
「『デックアールヴ』の効果発動!!墓地の『極星天グルヴェイグ』を手札に戻す…けど『グルヴェイグ』はリンクモンスターですから、EXデッキに戻します」
「再利用っていうことだね」
「はい!!けど再利用するのはこれからです、手札から『強欲で貪欲な壺』を発動!!デッキから10枚除外して、デッキから2枚ドロー!!さらに『一時休戦』を発動!!デッキから互いに1枚ドロー!!」
引いたカードを確認して、
「行きます!!私は手札から魔法カード『死者蘇生』を発動!!墓地の『テュール』を特殊召喚!!」
『極星將テュール』 ☆4 A2000
「私は『デックアールヴ』を素材にリンク召喚!!現れて『極星天グルヴェイグ』!!」
『極星天グルヴェイグ』(左EX) A800
「『グルヴェイグ』の効果発動!!手札の『極星邪龍ヨルムンガンド』を除外して、デッキから『極星天ヴァナディース』を特殊召喚!!」
『極星天 ヴァナティース』 ☆4 A1200
「『ヴァナディース』の効果発動!!デッキから『デックアールヴ』を墓地へ送って、『ヴァナディース』のレベルを5に変更!!」
「私はレベル4『極星將テュール』とレベル1『極星霊ドヴェルグ』にレベル5になった『極星天ヴァナティース』をチューニング!!シンクロ召還!!現れて!!『極神皇ロキ』!!」
『極神皇ロキ』 ☆10 A3300
「(『トール』の効果は『サイバー・ダーク インフェルノ』の効果で対象に取れないから使えない、けど)バトル!!『トール』で『サイバー・ダーク エッジ』を攻撃!!」
「『サイバー・ダーク エッジ』の効果発動!!このカードが破壊されるとき、代わりに装備カード『サイバー・ダーク クロー』を破壊して、破壊された『クロー』の効果発動!!墓地の『カノン』を手札に戻す」
「続けて『ロキ』で『エッジ』を攻撃!!メイン2に入って、私はカードを1枚伏せてターンエンド」
セレナ 手札0 LIFE6800
フィールド
『極星天グルヴェイグ』(左EX) A800
『極神皇ロキ』 A3300
『極神皇トール』 A3500
伏せカード×2
「私のターン、ドロー!!私は手札の『カノン』の効果発動!!このカードを捨てて、『サイバー・ダーク キール』を手札に加えるよ」
(これで未来さんの手札と墓地に『サイバー・ダーク』が5種類揃った……)
「私は『サイバー・ダーク ホーン』を召喚して効果発動!!墓地の『カノン』を装備してその攻撃力分アップ!!」
『サイバー・ダーク ホーン』 ☆3 A800→2400
「『サイバー・ダーク インフェルノ』の効果発動!!『ホーン』を戻して『キール』を召喚!!そして『キール』の効果で『クロー』を装備!!」
「未来さん、さっきから動きすぎです……」
「大丈夫、このターンはこれを使ったら後は動けないから。私は手札から『サイバー・ダーク インパクト!』を発動!!手札、フィールド、墓地の『ホーン』、『キール』、『エッジ』をデッキに戻して『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』を融合召喚!!」
『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』(右EX) ☆8 A1000
「『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』の効果発動!!墓地の『F・G・D』を装備して、さらに墓地のモンスターの数×100……よって5100アップ!!」
『サイバー・ダーク・ドラゴン』 A1000→6100
「バトル!!『サイバー・ダーク・ドラゴン』で『ロキ』を攻撃!!」
「っ!?」
セレナ LIFE6800→4100
「私はこれでターンエンド」
未来 手札3枚 LIFE8000
フィールド
『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』(右EX)(装備状態) A6100
『サイバー・ダーク インフェルノ』 フィールド魔法
『F・G・D』 装備魔法
伏せカード
「私のターン、ドロー!!スタンバイフェイズに『ロキ』の効果発動!!墓地の『極星霊デックアールヴ』を除外して墓地から特殊召喚します!!」
『極神皇ロキ』(右端) ☆10 A3300
「そして『ロキ』の効果で、墓地の『神の桎梏グレイプニル』を手札に加えます」
「けど、それでも攻撃力はこっちが上!!」
「まだです!!罠カード『神の桎梏グレイプニル』を2枚発動!!デッキから『極星天ヴァナディース』と『極星霊ドヴェルグ』を手札に加えます。そして『ドヴェルグ』を通常召喚!!」
『極星霊ドヴェルグ』 ☆1 A100
「『ドヴェルグ』の効果で、手札の『ヴァナディース』を通常召喚!!」
『極星天ヴァナディース』 ☆4 A1200
「さらに魔法カード『貪欲な壺』発動!!墓地の『ヴァナディース』、『デックアールヴ』、『ドヴェルグ』、『ベイゴマックス』、『レスキューキャット』をデッキに戻して2枚ドロー!!」
(ここでさらに引いてきた……って言うことは)
「『ヴァナディース』を素材にリンク召喚!!現れて!!二枚目の『グルヴェイグ』!!」
『極星天グルヴェイグ』 L1 A800
「リンク召喚したグルヴェイグの効果発動!!このカードとEXゾーンの『グルヴェイグ』を除外して、デッキから『極星天ヴァナディース』と『極星霊リョースアールヴ』を特殊召喚!!」
『ヴァナディース』 ☆4 A1200
『極星霊リョースアールヴ』 ☆4 A1400
「『ヴァナディース』の効果発動!!デッキから『デックアールヴ』を墓地へ送ってこのカードのレベルを5に変更!!私はレベル1の『ドヴェルグ』とレベル4の『リョースアールヴ』に、レベル5になった『ヴァナディース』でシンクロ召喚!!現れて!!『極神聖帝オーディン』!!」
『極神聖帝オーディン』(左EXゾーン) ☆10 A4000
「私はカードを2枚伏せてターンエンドです」
セレナ 手札1枚 LIFE4100
フィールド
『極神聖帝オーディン』(左EX) A4000
『極神皇トール』 A3500
『極神皇ロキ』 A3300
伏せカード2枚
「私のターン、ドロー!!私は『カノン』の効果発動!!このカードを捨てて『エッジ』を手札に加えて、そして通常召喚して『カノン』を装備!!」
『サイバー・ダーク エッジ』 A2400
「『サイバー・ダーク インフェルノ』の効果で、『エッジ』を手札に戻して、もう一回『エッジ』を通常召喚!!そして『クロー』を装備!!」
「実質手札消費無しでサーチしてますよ、毎回」
「そういう効果だからね。バトル!!『サイバー・ダーク・ドラゴン』で『ロキ』を攻撃!!」
「罠カード『極星宝メギンギョルズ』を『ロキ』に対して発動!!攻撃力と守備力を二倍にします!!」
「嘘!?『F・G・D』を破壊して『サイバー・ダーク・ドラゴン』の破壊を無効にするよ!!」
未来 LIFE8000→7500
「け、けどまだダイレクトアタックできる『エッジ』が居る!!『エッジ』でダイレクトアタック!!」
「それはさすがに受けます」
セレナ LIFE4100→2900
「『クロー』の効果で『究極竜騎士』をEXデッキから墓地へ送って、メイン2、私は魔法カード『アドバンスドロー』を発動!!『サイバー・ダーク・ドラゴン』をリリースして2枚ドロー!!そしてカードを3枚伏せてターンエンド」
未来 手札3枚 LIFE7500
フィールド
『サイバー・ダーク エッジ』(装備状態) A2400
『サイバー・ダーク インフェルノ』 フィールド魔法
『サイバー・ダーク クロー』 装備魔法
伏せカード×4
「私のターン、ドロー!!バトル!!『オーディン』で『エッジ』を攻撃!!」
「『クロー』を破壊してフィールドに残すよ!!そして『クロー』の効果で『カノン』を手札に戻す」
「けどダメージは入ります!!」
未来 LIFE7500→5900
「『トール』で『エッジ』を攻撃!!」
「っ!!」
未来 LIFE5900→3200
「『ロキ』でダイレクトアタック!!」
「『バトルフェーダー』でバトルフェイズを強制終了!!」
「ならカードを1枚伏せてターンエンド」
セレナ 手札1枚 LIFE2900
フィールド
『極神聖帝オーディン』(左EX) A4000
『極神皇トール』 A3500
『極神皇ロキ』 A3300
伏せカード2枚
「私のターン、ドロー!!『カノン』を捨てて『ホーン』をサーチ。そして魔法カード『手札抹殺』を発動!!私は3枚捨てて3枚ドロー」
「私は1枚捨てて、1枚ドロー」
「墓地へ送られた『シャドール・ビースト』の効果で1枚ドロー!!私は伏せていた『サイバネティック・フュージョン・サポート』を発動!!ライフを半分支払って、このターンの機械族の融合召還の素材に、墓地のカードを除外することで使用できる」
未来 LIFE3200→1600
「そしてさらに伏せてたカード『パワーボンド』を発動!!墓地の『ホーン』、『キール』、『エッジ』、『カノン』、『クロー』を除外して融合召喚!!現れて!!『鎧獄竜-サイバー・ダークネス・ドラゴン』!!」
『サイバー・ダークネス・ドラゴン』(右EX) ☆10 A2000→4000
「『サイバー・ダークネス・ドラゴン』は融合召還に成功したとき、墓地の機械族又はドラゴン族を装備できる!!私は『F・G・D』を装備!!」
『サイバー・ダークネス・ドラゴン』 A4000→9000
「さらに装備魔法『エターナル・エヴォリューション・バースト』を『サイバー・ダークネス・ドラゴン』に装備!!このカードを装備したモンスターが攻撃するとき、相手のモンスター、魔法、罠カードの効果は発動できない」
「っ!?なら罠カード2枚『極星宝メギンギョルズ』と『仁王立ち』を『オーディン』を対象に発動!!これによって攻撃力を2倍、守備力を4倍にします」
『オーディン』 A4000→8000
「さらに『仁王立ち』の更なる効果!!このカードを除外して『オーディン』を対象に発動!!このターン『オーディン』以外への攻撃ができません!!(これで後は『パワーボンド』のデメリットでダメージを受けて終わりです!!)」
「バトル!!『サイバー・ダークネス・ドラゴン』で『オーディン』を攻撃!!伏せていた速攻魔法『リミッター解除』を2枚発動!!『サイバー・ダークネス・ドラゴン』の攻撃力を合計4倍にする!!」
「よ、4倍!?」
『サイバー・ダークネス・ドラゴン』 A9000→18000→36000
「こ、攻撃力36000!?」
「いっけぇぇ!!」
次の瞬間、バトルフィールドにとてつもない光が爆発し、あまりの衝撃に観戦室の窓ガラスに罅が入ったのだった。
セレナ LIFE2900→0(-33100)
当然ながらその後、未来は司令とマリアからありがたいお説教を貰ったのは言うまでもない。