そして今から企業見学だぜ…ふ、これで小説を送るのが遅れるな。全く自分て本当に就活学生の鏡だぜ(白目)
コロンゾンとの遭遇、それからの戦い。それは熾烈を極めると全員が感じていた。そしてその予感通り戦いは熾烈を極めるのであった。
「アイティエール・アバター。一なる
コロンゾンは自らの髪で宙に文字を綴り、髪を天使を象る様に束ね、その髪に天使の虚像たる化身を投影する『アイティエール・アバター』を召喚。黄金の髪が天使となり動き出しその天使の力を行使して垣根達に襲いかかる。
その天使達は質も量も桁違いだった。一体一体が
「クソッ!いくら倒してもキリがねえ!」
ドラゴン体の上条は鉤爪を振り回し、幻想殺しで天使達を砕きながら叫ぶ。一方通行の黒翼が敵を薙ぎ払う、麦野の光線が豪雨の如く上空から放たれ天使達を焼き焦がし、削板の拳が天使達を吹き飛ばす。美琴と食蜂の合体技で天使を一体ずつ確実に屠っていく。
「ふ…流石に天使達は倒せるか…なら、これはどうだ?」
コロンゾンが放ったのは「RZIONR」と呼ばれる純粋属性の魔術。人間には決して到達不可能な領域の法則の魔術で火の中の火と呼ばれる炎の魔術で垣根と帆風を攻める。
「……ホルスの時代の魔術か」
「ピンポーン。正解だ」
ホルスの時代の術式を軽々と扱うコロンゾン。荒れ狂う炎の波を右手から顕身したセルピヌスで消滅させる。
「IDOIGO」
暴風が帆風に放たれる。その暴風は万物を斬り裂く刃の嵐、帆風はラファエルを宿し同じく暴風を放ち相殺しようとするもコロンゾンの暴風は軽く押し返す。
「なっ…!?」
帆風は慌ててそれを避ける、皮膚や服を軽く裂いたが帆風は回避する。そしてメタトロンを宿し光の杭を四方八方上下左右から展開しコロンゾンを串刺しにしようとする…が、コロンゾンは全て自分の髪で防御。
「LILACZA」
反撃として風の中の水と呼ばれる純粋属性を呼び出し、帆風に放つが垣根が空間転移で帆風の目の前に現れ六翼で防ぐ。その隙に上条が翼を羽ばたかせコロンゾンの背後を取る。
(大悪魔だかなんだか知らねえが、所詮はガブリエル達と一緒だ。魔力や
幻想殺しはガブリエルをも元の
「イシス、オシリス、そしてホルス。あらゆる時代の先にいるこの私が、この程度で砕かれるとでも思うたか?」
「ーーーッ!?」
だが上条の拳はコロンゾンの左手で軽く受け止められた。上条はドラゴン体となり強化された自分の拳を受け止めたコロンゾンに目を見開く。
「この器は
驚く上条に対しコロンゾンは嘲笑う。ローラ=スチュワートという実態を得た肉の器がある限り幻想殺しは届かないのだと告げるとRZIONRで上条を吹き飛ばす。
「ぐうっ…!」
「ふむ、中々その力を使いこなしているな…だが、まだ未熟。その力を使いこなすには程遠いな神浄」
地面に倒れこむドラゴンを見下し、コロンゾンは自分に従属する天使達を更に呼び出していく。アイティエール・アバターの圧倒的な数と純粋属性の魔術に翻弄される一方通行達。まともにコロンゾンと戦えているのは垣根と帆風だけだ。
「正直言ってここまで強くなるとは予想外だったよ帆風潤子。だから認めてやる、お前は垣根帝督と並ぶイレギュラーだと。故にここで殺す。慢心も油断もなく貴様らを殺し私は世界を滅ぼす」
コロンゾンはそう言い終わるとレイピアを構える様に右手を動かし、口を開く。
「あらゆる数は等価。我が右の手に蘇生のヌイト、有限の域を越えて広がる
「避けたか、だがこれは避けきれるかな?」
そう言うとコロンゾンはレイピアを構えた様な右手で連続突きを放つ。閃光の如き一閃、宛ら流星群。垣根と帆風はそれらの一閃を弾くことで防ぐが弾くことで周囲の空間を抉り、
(アウレオルスさんが住民を避難させてくれて良かったです…これで、思い切り戦える!)
アウレオルスがロンドン一帯の住民を避難させていなければ何百人もの死者が出ていただろう、そう思わずはいられない帆風。だが、誰もいないのなら思う存分戦える。帆風はガブリエルを降ろし神戮を降り注がせる。
「神戮か……下らんな」
コロンゾンは降り注ぐ火の矢の雨を連続突きで消滅させていく。その隙に垣根と帆風は懐に入り、垣根は翼を振るい帆風は拳をコロンゾンの身体に放つ。
「ぐっ……!」
左手で腹を抑えつつもコロンゾンはMagick:FLAMI
NG_SWORDを放ち垣根と帆風の身体の下半身を大きく削り込み、残った上半身が地面に落ちる。
「チッ…!」
即座に未元物質で欠損した人体を形成、再生させ、元に戻す。その隙にコロンゾンは二人から距離を取り再びMagick:FLAMING_SWORDを放とうとするが…
「させん!」
「ッ!原石が小賢しい!」
削板が拳を構え、超すごいパーンチをコロンゾンへと放つ。コロンゾンは鬱陶しそうに髪で跳ね返す。だが次の瞬間全方位から緑の光線…原子崩しがコロンゾンへと放たれた。
「チッ、小賢しい」
IDOIGOを防御壁として原子崩しから身を守るコロンゾン。だが、直後に一方通行が接近し黒翼が棍棒の様に振るわれる。
「甘い」
「な!?」
左手の人差し指で黒翼を受け止めるコロンゾン。そのまま右手で反射を突き破って一方通行を殴りつけ吹き飛ばし、再び原子崩しを放とうとした麦野にLILACZAを放ち牽制する。
「「喰らえ!」」
美琴と食蜂の
「数が減ってきたな…アイティエール・アバター。九たるZIP、一なるARN、二十一たるASP………」
再び自らの髪に天使を投影し新たな天使を召喚するコロンゾン。長年蓄えた月光の力は底を見せず瞬く間に大量の天使達が誕生してしまう。
「雑魚が邪魔だ!失せろ!」
「
翼を羽ばたかせ烈風や羽根を放つ、天使達は羽根に串刺しにされ烈風で切り刻まれる。帆風が降ろした天使の長の炎の剣が天使達を斬り裂く。だが、数は一向に減らず逆に増え続ける。
「どうした垣根帝督!貴様達の力はそんなものなのか!?だとしたら拍子抜けだ!」
「舐めてやがるな便所ブラシ、余程死にてえと見える。そうなら俺が祓ってやるよ」
垣根はトールの全能の力を発動、世界を移動させコロンゾンを目の前に移動。未元物質の六翼で構成された槍
「なっ!?」
「甘い、言っただろう幻想殺しは私の肉体には通じないと」
そう言ってコロンゾンは笑い、髪の毛を槍状に変換し髪の毛の先端から膨大な魔力を収縮させた光線を放とうとし…直後、自分自身の力の象徴たるサンダルフォンを降ろした帆風に拳を顔面に喰らい吹き飛ばされる。
「がぼっ!?くっ、やったな…!」
自身に拳を当てた帆風に怒りを向け、レイピアによる突きを思わせる仕草を帆風へと行う。それを基点にMagick:FLAMING_SWORDが帆風へと放たれるが帆風は正拳突きを放ち帆風の身体を破壊する筈のMagick:FLAMING_SWORDの一撃を自分の右腕と引き換えに粉砕した。
「な!?」
まさかMagick:FLAMING_SWORDを拳で防ぐとは思ってもみなかったのか目を剥くコロンゾン。その隙をついて帆風は即座にザフキエルを宿し遠心力を高めた回し蹴りをコロンゾンの腹に命中させる。
「げふっ……!」
コロンゾンは足に力を込めて吹き飛ばされるのを防ぐ。そして帆風にゼロ距離からのMagick:FLAMIN
G_SWORDを放とうとするが垣根が座標移動で彼女を即座に回収して回避されてしまう。
「この…調子に乗るなよ神の力を得ただけの人間崩れが!」
「「ッ!?」」
怒りの咆哮を上げるコロンゾンに一瞬だけ震える二人。その隙をついてコロンゾンはRZIONRを放ち二人は後方へと下がる。
「これならどうだ!」
コロンゾンはRZIONRとLILACZA、IDOIGOの三つの純粋属性を重ねて放つ合成術式をその場にいる全員へと放つ。三つの純粋な属性が混じり合い、相殺しあい爆裂する。その威力は大規模な爆発を起こし周囲一帯をクレーターに変えてしまうほどだった。
「………しつこいな」
垣根達は全員無事だった。垣根と帆風は翼を繭状に閉じる事で爆発を防ぎ、上条は美琴と食蜂の正面に立って幻想殺しで爆発を防ぐ盾となり、一方通行は反射で、削板は根性で、麦野は0次元の極点で上空へと逃げる事で爆発から逃れていた。
(仕方ない、ならば垣根帝督と帆風潤子対策に用意していたあの
コロンゾンは用意しておいた霊装を使うべきだと考え、ニヤリと笑う。コロンゾンが垣根と帆風対策に用意しておいたあの霊装ならメタトロンとサンダルフォンである二人を倒す事など容易い。
「さて、そろそろ私は
コロンゾンの言葉を遮る様に空から降り注ぐ無数の光線や緑の矢、銃弾。それに気づいたコロンゾンは髪の毛を盾にすることで防ぐ。現れたのはアレイスターとオティヌス、脳幹。三人を見て苦々しげに舌打ちするコロンゾン。
「もう来たか……今は時間が惜しい…何より重要なのはモ・アサイア計画…ここは撤退するか」
そう呟いてコロンゾンは十数体のアイティエール・アバターを残して地面の中に沈んでいく。そして数十体の天使達がアレイスター達に牙を剥くがオティヌスの弩と脳幹のミサイルで蹴散らされ全滅した。
「無事かね?」
「ああ、一応な」
コロンゾンが撤退したことで安堵の顔をアレイスターに向ける垣根。
「………クリフォパズル545」
『きひ。はぁい何でしょうか御主人様?』
垣根は自らの影に潜んでいたクリフォパズル545を呼び出し、彼女に質問する。
「コロンゾンが言ってたモ・アサイア計画て何か分かるか?」
『……憶測ですが宜しいですか?』
「構わねえ、教えろ」
クリフォパズル545は頷き、口を開いた。
『モ・アサイアとはメイザースが自身がスコットランドとゆかりある貴族と名乗る時の根拠の一つですう。メイザースとはゲール語の古き言葉で「死後の人」、つまり由緒正しきハイランダーの末裔グランストラエ伯爵の証だと主張したんですよう』
「で、それがどうした?」
『もしかしたらですが…メイザースがスコットランドに固執していたのはエディンバラ城に隠されたある宝が関係している筈です』
メイザースが生前スコットランドに固執していた理由。三勢力四地域、ひいてはイギリス全体に関わる重要な何かがあった。そしてそれはエディンバラ城に隠されていたのだとクリフォパズル545は推測する。
『それは国家の剣、即位の冠、統治の笏、スクーン石のワンセット。スコットランド版のカーテナて所ですかね。今のイギリスなら支配権を奪うことが可能かもしれません』
コロンゾンが企むのはイギリス全土の支配権を得ること。そう推測するクリフォパズル545に頷く面々。
「最後にもう一つ。あいつが言ってた『船』て何か分かるか?」
『……船、となるとクイーンブリタニア号ですかねえ?英国王族が海上の所定のポイントで大規模な儀式を行うための移動神殿で
「……成る程、奴の狙いは大体分かった」
垣根はそう呟くとアレイスター達へと顔を向ける。
「アレイスター、メイザースはまだ機能停止してんのか?」
「ああ、まだ暫くはタロットのままだ」
アレイスターはそう言って懐からメイザースであるタロットを取り出す。
「そうか…なら、仕方ねえ。コロンゾンを止めに行くぞ。あいつの狙いはクイーンブリタニア号だ」
目指すは英国王室専用の巨大豪華客船 クイーンブリタニア号。そこで全ての戦いの幕が降ろされる最後の決戦の地の名だ。
コロンゾンは黄金の髪でオナーズオブスコットランドと呼ばれる国家の剣、即位の冠、統治の笏、スクーン石を運んでいた。スクーン石は230キロもあるのに軽々と持ち上げているので並外れた怪力なのだと理解できる。
「私は自然にあるものを自然な形で運行したい、あたかも星が回るように。目的なんぞそれだけよ」
誰に言うでもなしにコロンゾンは呟いた。
「そもそもこの世界は上里翔流のイレギュラーな台頭が起こるくらい異常な状態なのだ…なのに何故世界は滅びぬ?」
上里翔流の存在自体が世界崩壊の前兆だったとコロンゾンは呟く。いやそもそも、本来起こる筈だった第三次世界大戦やオティヌスの暴走で世界は終わり、新たな世界が誕生する
「何故滅びなかったか?簡単だ、不自然に踏み止まった者達がいるからだ。それが垣根帝督、一番の要因よ」
垣根帝督、それはこの世界のイレギュラーにして世界を存続させる要因の一つ。フィアンマも、オティヌスも、アレイスターも、メイザースも、誰も彼も垣根のせいでいい方向に変わってしまった。
「奴はそれが正しい事だと思っているのだろう。ああ、確かに人と人とが争わずに済む道は正しいのかも知れない…だが、もう遅い!そんな事をしても無駄なのだ!」
コロンゾンは叫ぶ、垣根の行為は無駄だったと。
「もうこの世界は限界だ、もう遅い。貴様がどれ程足掻こうと無駄なんだよ」
そう断言するコロンゾン。
「こんな血栓だらけの世界が自然な状態を保ちたるとでも思うかね?無理だ!貴様がいくら足掻こうともこの世界は…もう助からない」
それは余命を宣告された患者の命を救おうと無駄な手術を行う医者に近い。どんなに足掻いてももがいても…余命は変わらないのだから。
「だから、世界を救うのは
そう悪魔は宣言するのだった、愛しいあの頃に世界を、命を戻す為に悪魔はクイーンブリタニア号へと目指す。
「さあ、長かった狂った時代もこれにて終幕だ。私が本当の世界を取り戻してやる」
一人の悪魔がいた、悪魔はこの世界が好きだった。時の流れにより滅び行く人々が、それでもなお次の誰かへ引き継がれる命が、死と再生を繰り返す生命のサイクルが好きだった。
次の誰かにバトンタッチする為に命を育む者達、その者達の死を乗り越えまた次の世代を育てる人間達。悪魔は密かに人間に好感を寄せていた。深淵からいつも悪魔は人間達の世界を覗き込んでいた。
一体それはいつから狂ったのだろう。それは恐らく原石という最も古き異能が発現した時からだ。それが次第に原石という力に憧れ、生まれた技術…魔術が誕生した頃から狂い始めた。
魔術を極め神の座へと到達した人間 『魔神』。魔術の叡智を刻み龍脈から力を供給され不滅の存在概念と化した 『原典』、あらゆる異能を打ち消す魔術師の願いの収束した力 『幻想殺し』、死んだのに蘇ったアレイスターの娘 『リリス』、それを成し遂げた『エイワス』、そしてエイワスを従える魔術師 『アンナ』…そしてそれらと同じ存在である
悪魔は怒った。醜悪に個の残存にしがみつく愚者達に、他から貪り肥大する害悪に。例外的な救いなど認めない。人とは、命とは滅びがあるからこそ美しい。死に最後まで抗い次の命へ託す。それだから命とは美しいのだ。それを汚す邪悪を悪魔は許さない
「なら、私が全てを終わらせてやろう」
狂った世界に終止符を打つ。それが悪魔の使命、悪魔の野望、悪魔の希望、悪魔の願いだった。こんな世界は断じて認めない。魔術など、悪魔など、天使など、超能力など、異能など人間に、世界にそんなものは必要ない。全部終わらせてやる。全ては世界の為だけに。
そんな願いを込めた大悪魔はとある人間の魔術師に召喚された。その魔術師の名はサミュエル=リデル=マグレガー=メイザース 。どうやらこの男は悪魔と契約を結ぶようだ。
そして悪魔は再び別の魔術師に召喚された。その男はメイザースが破滅させる様契約した対象だった。男の名はアレイスター=クロウリー。悪魔とは別の考えで世界を救おうとする男だった。
悪魔はメイザースとの契約を果たす為に、そして自らの野望を成就させる為に、まずは肉の器を手に入れる事にした。悪魔はまずアレイスターの娘の一人 ローラという少女に目をつけ、彼女の名を騙る事にした。
悪魔は肉の器を得た後、アレイスターの娘の名前たるローラとメイザースがスチュワート朝の復権を望んでいた事からローラ=スチュワートと名乗る事にした。イギリス清教の最大主教となり悪行と善行を行った。それはメイザースとの契約が及ぼす影響を打ち消す為だった。
表面上は戯けながらも誰よりも世界の事を考え、世界をあるべき姿に戻そうと企んでいた悪魔。それは世界を救済しようとしていたフィアンマよりも、元の世界に帰りたがっていたオティヌスよりも、娘を取り戻そうとしていたアレイスターよりも強い意志なのかも知れない。
これは悪魔の物語、次の誰かへ託す為の物語。この物語が悪魔にとってハッピーエンドになるか、バッドエンドになるか…それは誰にも分からない。
コロンゾンは果たして悪なのか善なのか…新約22巻を(立ち読みで)読んで思った事です。アレイスターといい、オティヌスといい魔術師は良くも悪くも自分の願いを叶える為に他を巻き込みますからね。その過程で世界を、位相を壊してもよしと思える人達。ぶっちゃけコロンゾンもその類。世界を滅ぼす悪でもコロンゾンなりの正義がある…ぶっちゃけ理由があるだけまだマトモ感がありますね…いや、世界滅ぼされるのは嫌ですけど
自分最初は新約のラスボスがコロンゾンになると期待してたんですよ、でも巻ボスだったけどラスボスじゃなかった(ラスボスは神浄、つまり上条さん自身、まさかあなたの敵はあなた自身だとはこのリハクの目を持ってしても…)のでこの作品ではラスボスです。それにしても早くとあるの新刊が読みたいので1月になってほしいです
次回もお楽しみに!