カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

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六月二十三日は作者にとって忘れられない記憶が三つできました、一つはゴジラ キング・オブ・モンスターズを母と一緒に見に行ったのですが…あれもうマジ最高、言葉に言い表されないほどの映像に度肝を抜かれました、ネタバレになるのでこれ以上は言いませんが…ラドンは二代目ゴマすりクソバードでした

二つ目は硲舎佳茄の声優こと竹達彩奈さんが梶裕貴さんと結婚した事ですね、あれは本当に驚きました…そして最後にその六月二十三日が母の誕生日て事です、ゴジラ見に行った日に声優二人が結婚して母の誕生日て…最高の誕生日プレゼントじゃないですか

話が脱線してすみません。今回は前回で言った通り17600号がスネークになったのか分かる話です、ギャグ多めの過去編となります。この小説が始まるほぼ一ヶ月前の出来事、スネークとお粥が交差する時物語は始まる

あのほぼ空気なアステカの人達も登場、原作とキャラが違う?ギャグ小説だから仕方ないね



こちらエツァリ、応答せよスネーク

「暑くなってきましたね……とミサカは服をパタパタさせながら呟います」

 

六月の上旬、妹達の一人 17600号は第七学区の街中を目的もなく歩いていた

 

「最近面白そうな学園都市の都市伝説も聞きませんし、面白い噂もありません…退屈ですね。とミサカは呟きます」

 

彼女は噂や都市伝説の真偽を確かめると言う趣味があるのだが最近はそう言ういいネタがないのか退屈していた

 

「面白いネタはないものですかね…とミサカは……ん?」

 

17600号がいいネタはないかとボヤいていると彼女はある人物を発見した…その人物とは

 

「今日も御坂さんは可愛いですねー、お!上条さんと手を繋ぎましたね!羨ましいですけど御坂さんの笑顔が見られたので上条さんナイスです!」

 

「…………」

 

電信柱に隠れて双眼鏡で遠くを歩いている美琴と上条をストーカーしている男性を17600号は発見してしまった。褐色肌に黒髪の男性は双眼鏡越しに上条に手を繋がれて頬を赤くする美琴を見て興奮していた…それを見た17600号は懐から携帯を取り出し耳に当てる

 

「もしもしポリスメン?」

 

これが後に17600号がプロスネークと呼ばれるきっかけを作り出した人物 変態ストーカーことエツァリとのファーストコンタクトである

 

 

 

「いやー、まさか妹さんに見つかってしまうとは…自分はアステカから来ましたエツァリと申します」

 

「よく爽やかに挨拶ができますねこの変態ストーカー野郎が、とミサカは冷たい目で見下します」

 

17600号は取り敢えず変態ストーカー(エツァリ)をボコボコにした、エツァリと名乗った男は和かに笑いながら自己紹介をするが馬乗りになった17600号は冷たい目で見下ろす

 

「さて…警備員(アンチスキル)の詰所にこのストーカーを連れて行くとしますか…とミサカは死刑判決を下します」

 

「それだけはやめて下さい。自分これでも風紀委員や警備員の皆さんに追いかけられた事があるんです。捕まりたくないんです」

 

「黙れよ変態、とミサカはジト目で変態を見下します」

 

警備員の詰所に連れて行こうとするとエツァリはそれだけはやめても反抗する、変態に拒否権はないと冷たい目を向ける17600号…そんな時グウゥゥ〜と腹が鳴った音が響いた

 

「…もしかして貴方お腹空いてるんですか?」

 

「……ええ、とミサカは俯きながら返事をします」

 

エツァリがお腹空いてる?と尋ねると若干恥ずかしげに頷く17600号

 

「なら自分の家で食事でもどうです?実は今日の昼ご飯が鍋でして…その代わり警備員に突き出すのはやめて欲しいのですが…」

 

「……仕方ありませんね、その取引に応じてあげましょう。とミサカは鍋を食べてみたいという欲求を隠しながら了承します……じゅるり」

 

「あ、はい…自分の家はここからすぐ近くですので(自分から言っておいてなんですが…御坂さんの妹さん警戒心が薄すぎでは?)」

 

涎を垂らしながら頷く17600号、それを見たエツァリは「あ、この子ちょろいわ」と内心で思いつつも17600号を連れて自分の家へと向かう

 

 

 

「ここが自分が自宅です」

 

「……ボロっちいアパートですねとミサカは本音を漏らします」

 

二人が辿り着いたのは第七学区にあるオンボロアパート、因みにここにはあの幼女にしか見えないとある高校の先生が住んでいて今もグースカいびきをかきなからビールの空き缶とタバコの匂いが充満した部屋で寝ているのだが二人はそれを知らない

 

「この部屋が自分()の家です」

 

「そうですか、なら遠慮なく入らせてもらいます」

 

17600号は遠慮する事なくやや雑に扉を開ける…そして扉を開けると彼女の目の前に全裸の褐色肌の男性がいた、しかもその男性のマンモス(意味深)まで丸見えだ

 

「おお、もう帰ってきたのかエツァリ。で、その女は誰だ?」

 

「………キュウ」

 

「妹さんんんんん!!!」

 

フルチンのままエツァリに言葉をかける変質者、それを見た17600号はパタンキューと気絶し地面に倒れかけそれを支えるエツァリ

 

「何をしているテクパトリ!」

 

「フルティン!?」

 

そんな変質者の頭部にドロップキックを命中させたのはエツァリや変質者と同じく黒髪に褐色肌の少女、テクパトルと呼ばれた男性はそのままマンモスを晒したまま床に倒れる

 

「いきなりナニをするショチトル!?」

 

「喧しい!初対面の女にその粗末なモノを向けるな!このフルチン裸族野郎!」

 

「フルチンではない!フルティンだ!」

 

「いや両方とも同じ意味ですよ」

 

テクパトルはショチトルと呼んだ少女にいきなり蹴るなと叫ぶが喧しいと一蹴される、エツァリはその光景になれているのか溜息を吐きながら17600号を揺さぶって起こそうとする

 

「…その少女…妹達(シスターズ)か?」

 

「ええ、確か17600号さんと名乗っていました」

 

「こいつがアレイスターが言っていた…」

 

「何全裸でマッスルポーズしてるんだ、この女が目覚める前に早くパンツだけでも履け」

 

ショチトルな問いに頷くエツァリ、テクパトルが全裸で真剣な顔をしショチトルはそんな変質者にブリーフを投げる

 

「……んん?何か変なモノを見た気がします…とミサカは夢を見ていたのかと疑問に思います」

 

「ああ、お前は夢を見ていたよ。だからその夢は悪夢だから忘れろ」

 

「はい……で、お姉さんは誰ですか?」

 

「私か?私はお兄ちゃ……エツァリとそこの変質者と共にアステカからやって来たショチトルだ」

 

ショチトルは先程の光景を夢だと思っている17600号に早く忘れた方がいいと言いながら自己紹介をする

 

「そして俺はブリーフ派のテクパトルだ!」

 

「……何でブリーフ一丁なんですか?」

 

「……テクパトルは裸族なんです、でもお客さんの前ではブリーフだけは履きます」

 

テクパトルは裸族である、17600号が汚物を見る目でテクパトルを見るが本人はそれに気づかない

 

「まあいい、鍋がそろそろ出来上がる時間だ…早く席に座れ」

 

「ゴチになります、とミサカは初めて食べる鍋に興味を示しながら席に座ります」

 

17600号は光の速さで床に座り込む、どんなけ鍋食いたいんだよと内心で呟くエツァリとショチトル、そして17600号は気づく。この部屋の奥に一人の女がパソコンを弄っている事に

 

「おいトチトル、飯の時間だぞ」

 

「ごめん待って、今ブログとツイッター更新してるから。それが終わったらYo○Tubeに動画送らなきゃいけないから」

 

「あ、彼女はトチトルと言います。実は彼女人気Yo○Tuberでして…現在我々の生活費は彼女が稼いでるんですよ」

 

その女もやはりエツァリ達と同じ褐色肌に黒髪だった、彼女もアステカ出身なのだろうと17600号は考える。しかも何気に職業は説明

Yo○Tuberと聞いて無表情ながらも驚いた様な顔をする

 

「Yo○Tuberですか、とミサカは驚きの眼差しで彼女を見ます」

 

「因みに送ってる動画の内容は学園都市の能力者の喧嘩や学園都市の製品や能力についての説明です。それだけで何十万人も彼女の動画にお気に入りをしているぐらいです」

 

「……それ学園都市の法律上大丈夫なんですか?とミサカは外部の人間に学園都市の情報を漏洩していいのかと尋ねます」

 

「ああ、ご安心を。ちゃんと統括理事長に許可は貰いました」

 

Yo○Tubeに上げた動画が学園都市の情報の漏洩にならないのかと尋ねるがエツァリはアレイスターからの許可は取っていると笑う

 

「ほら、鍋が出来たぞ。肉は少ないから早い者勝ちだ」

 

「!これが鍋ですか!とミサカは初めて食べる鍋に大喜びしながら箸を近づけます……じゅるり」

 

ショチトルが鍋をテーブルの真ん中に置き蓋を開けると香ばしい匂いが漂い17600号が涎を垂らす…彼女は箸を使って肉を取ろうとするがパシンとショチトルの箸で手の甲を叩かれる

 

「何をしている貴様、最初は野菜からだと決まっているだろうが!」

 

「あ、はい…申し訳ありません…とミサカは謝罪します(これが噂に聞く鍋奉行ですか…)」

 

ショチトルは鍋奉行である、トチトルも席に座り白菜やしいたけを貪り始める…17600号も野菜類を食べ始めエツァリとショチトルも野菜類から食べ始める…だがテクパトルはそれを無視して肉を口の中に入れた

 

「お、美味いなこの肉」

 

「何最初に肉を食べてるんだテクパトルぅぅうううううううううううううううううううううううううううううう!!」

 

(それ自分のセリフ…)

 

エツァリがテクパトルに言うべきセリフをショチトルが言ってしまいエツァリがショボくれる。それを見ていた17600号はもう我慢できないと箸で肉を掴み口の中に頬張る

 

「貴様もかぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「戦場にはルールなど存在しないのだよ、とミサカは肉を貪りながらドヤ顔をします」

 

「上等だ、貴様ら二人を鍋奉行の名の下に粛清してやる!」

 

ショチトルは木製の刀身の両側面に細かい石の刃をいくつも並べた剣 マクアフティルを取り出す

 

「粛清の時間だ!鍋の神よ!ケツァルコアトルよ!私に力を!」

 

「ミサカの実力を見せてあげます、とミサカは完全武装で挑みます」

 

「ふ、我が筋肉と月のウサギで止めてくれるわ!」

 

「え!?ちょ月のウサギはやめて!それ私の骨が黒曜石になっちゃうから!」

 

「……食事くらい静かに食べられないんですか貴方達は?」

 

エツァリは静かに食事できないのかと鍋を食べながら呟く、隣の部屋から「はわわ!お隣さんが喧嘩してるのです!?」と幼女教師の声が聞こえた。エツァリは今度菓子折りを持って謝罪しに行こうと考えた

 

 

 

 

1 :VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

今日アステカの4人と鍋を食べた。美味しかった

 

2:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10032

俺もお姉様と上条さんと昼飯食った

 

3:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00001

>>2 何それ羨ましいんだけど、感覚共有しろよ

 

4:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10854

てかアステカの4人て誰よ?

 

5:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

知らん、初対面の奴らだ

 

6:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka08254

ちょw初対面の奴らと鍋食うとかおま、ビッチかよ

 

7:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

よしテメェ殺す、お前の居場所は知ってるからすぐ行ってその眉間に鉛玉ぶち込んでやる

 

8:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka08254

え?…ああ!窓に!窓に!……ぐぎゃぁぁぁ!!?

 

《08254さんがログアウトしました》

 

9:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00028

はや!?しかもダゴン!?

 

10:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00765

アイエエエ!?ダゴン!?ダゴンナンデ!?

 

11:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10032

まあ冗談はこれくらいに…で、どうしてそいつらと鍋食ったんだよ?

 

12:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

成り行きで、全員変な奴だった、お姉様のストーカーに裸族、鍋奉行、Yo○Tuberのアステカだった

 

13:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00009

いや何その組み合わせwww凄いなww

 

14:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00619

それなwww

 

15:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka11028

そんなことより黒子たんペロペロしたいお!

 

16:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka20000

セロリたんペロペロしたいお!

 

17:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10033

セロリたんに踏まれたいお!

 

18:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00000

それなら俺だってていとくんに「エロい事しないの?」て言われたいお!

 

19:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00008

はあ?何言ってんだ?みさきちの胸に埋もれる一択に決まってんだろ!

 

20:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka14536

>>19 お前ドリーの姉御に殺されるぞ

 

21:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka09216

縦ロールちゃんペロペロ!

 

22:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka11111

かー、分かってねえなお前らは…カミやんとお姉様、みさきちと4P一択しかねえだろうが!

 

23:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka15550

じゃあむぎのんは俺が貰っていきますね

 

24:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka00102

ソギーは俺の婿、異論は認めない

 

25:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka07324

浜ちゃんは俺の嫁、異論はない

 

26:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10032

いつの間にか変態が集まってきたな、取り敢えず20000号は処刑

 

27:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

>>26 異議なし

 

28:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka20000

俺の扱いだけ悪くない?なんで?泣くよ

 

29:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10032

>>28 黙れ変態

 

30:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

>>28 黙れ変態

 

31:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka09980

>>28 黙れ変態

 

《20000さんがログアウトしました》

 

32:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka05996

20000号メンタルクソ弱マジワロスwwあ、俺は木原くン派です

 

33:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10032

まあ、そいつらは良い奴らでよかったが今後は知らない人についていくんじゃないぞ

 

34:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

分かってる、今回はたまたまだ。それにあいつらに会うのはこれっきりだ

 

35:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka09980

それならいい。じゃあ俺はていとくんのストーキン…じゃなくて観察してくる

 

《09980さんがログアウトしました》

 

36:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka10032

9980号も中々ヤバイな…じゃ、俺も上条さんが捨てた紙パックをクンカクンカしますか

 

《10032さんがログアウトしました》

 

37:VIPにかわりましてミサカがお送りします:ID:misaka17600

お前も十分ヤバイよ…さて、俺もそろそろ家に帰りますかね

 

《17600さんがログアウトしました》

 

 

 

「ふう、ネットワークでの会話は長引いてしまいますね…とミサカは呟きます」

 

ミサカ板でのやりとりを終えた17600号は夜道を歩く、ふと彼女は気づく…人が少ない…いな自分以外の人の気配もしない事に

 

(……不気味ですね、もしやこれは何らかの能力でしょうか?)

 

彼女がそう考えたその時背後から誰かの足音が聞こえる、彼女が背後を振り向くとそこには黒いローブを着た映画に出て来そうな悪い魔法使いの様な風貌のイギリス人男性だ…片手には西洋剣が握られていた

 

「初めまして御坂美琴(・・・・)、私はリチャード=ブレイブ。イギリス清教の魔術師だ…と言っても何の事か分からないだろうが…即決に言おう。君を殺しに来た」

 

(魔術師……?それに何故お姉様の名を…まさかミサカとお姉様を間違えている?)

 

魔術師と名乗った男を睨む17600号、どうやら彼は17600号を美琴と思い込んでいる様だ

 

「君には恨みはないが…最大教主の命だ。それに君を殺せば私の破滅の杖(レーヴァテイン)を処分しなくてもいいと言われたのでね。悪いがここで死んでくれ」

 

「ッ!?」

 

リチャードが杖を振るうと紅蓮の炎が17600号を襲う、その炎は本来ならば燃える筈がないアスファルトを燃焼させた。その光景に目を見開く17600号

 

(アスファルトを!?それがあの男の能力!?)

 

彼女は知る余地もないが炎は能力ではなく魔術であり、更にその能力がどんな物でも燃焼させる能力とは知る筈がなかった…せめてもの抵抗にオモチャの兵隊を取り出してリチャードに弾丸を撃ち込む17600号だが紅蓮の炎がその弾丸を焼き尽くし攻撃は一切届かない

 

「ははは!そんなものかね超能力者!ならば私の破滅の杖の前に散るがいい!」

 

紅蓮の炎が17600号に迫る、彼女はその炎に焼かれ死を覚悟した直後、リチャードが握っていた西洋剣がバラバラに分解され紅蓮の炎も分解された直後に消えてしまった

 

「な!?私の破滅の杖が…!?」

 

驚きのあまり目を見開くリチャードに何が起こったのか理解できない17600号…そして彼女の肩に誰かがポンと手を置き17600号が背後を振り返る…そこに立っていたのは

 

「へ、変態ストーカー…?」

 

「いやそこはエツァリと言ってくださいよ」

 

その人物とはエツァリ、彼は17600号を自分の後ろに隠れさせると黒曜石のナイフを取り出しそれをリチャードに向ける

 

「そのナイフ…貴様学園都市の雇われ魔術師か!」

 

「ええ、その通りです」

 

リチャードは歯嚙みをしながら予備の破滅の杖を取り出す、エツァリはそれに対し何の反応も示さない。リチャードは破滅の杖から炎を放ちエツァリ共々17600号を殺そうとした瞬間、剣の刃がリチャードの腹部に勢いよく突き刺さった

 

「……な?」

 

「え……?」

 

エツァリは何もしていない、リチャード自らが(・・・)が破滅の杖で自らの腹を突き刺したのだ。自分でやった筈なのに驚くリチャード、何が起こったのか理解できない17600号。その事態を起こしたであろうエツァリはただリチャードを見つめるのみ

 

「な、ぜ…破滅の杖が…?ま、さか…貴様の術式…?」

 

バタリと地面に倒れるリチャード、エツァリはそれを見届けるとスーツの襟にナイフを戻す。17600号はエツァリのスーツの襟にホルスターがあり、そこに丸めた皮の書物が突っ込んでいた

 

「今のは貴方の能力ですか…?とミサカはホルスターに突っ込んである物を気にしながら問いかけます」

 

「いえあれは『原典』による…と言っても貴方には分からないでしょうね」

 

エツァリはそう返すとキャンピングカーが二人の近くに止まる、キャンピングカーの扉が開き現れたのは昼間に鍋を一緒に食べていたショチトル達

 

「仕事が早いなエツァリ、こいつが学園都市に不法侵入したリチャード=ブレイブか」

 

「これが破滅の杖か…ビタミンB2を使い霧吹きで対象にルーンを刻み燃えやすくするだけの霊装か…お粗末なものだな。マリアンの奴が聞いたら怒り狂うだろうな」

 

「そうね、自分が作った破滅の杖ならこんな小細工は要らないて叫びそうね」

 

ショチトルがリチャードを止血し始めテクパトルとトチトルが破滅の杖を眺める、そして三人がリチャードをキャンピングカーに乗せるとエツァリもキャンピングカーに乗ろうとし慌てて17600号が声をかけようとする

 

「あ、あの…助けてくれて……」

 

だが彼女がお礼の言葉を言う間も無く扉が閉まりそのままキャンピングカーは何処かへ行ってしまう…17600号は去っていくキャンピングカーを見つめていた…

 

 

 

「遅いな17600号の奴…門限はとっくの前に過ぎているというのに」

 

「まあまあ、少しくらいいいじゃないですか。とミサカ19696号は心配性のお父様に喋りかけます」

 

第七学区のとある家にて、17600号とホームレスミサカこと19696号の親代わりである絶対能力進化計画の研究者であった天井亜雄(あまいあお)が帰りが遅い17600号の心配をしていた

 

「まさか誘拐か!?不味い!早く芳川の奴に連絡を…!」

 

「もちつけ、心配し過ぎですよとミサカは呆れて呟きます」

 

19696号ははぁと溜息を吐いてそんな天井を見つめる、するとドアが開く音がし17600号が帰ってくる

 

「!遅かったじゃないか17600号!心配したんだぞ!」

 

「………」

 

「?どうかしましたか17600号?とミサカは問いかけます」

 

二人は17600号に声をかけるが17600号は反応を示さない、心配する二人をよそに彼女は自分の部屋に行きガサガサと何かを漁り始める

 

「……反抗期…なのか?」

 

「いやそれはないかと…とミサカは声をかけます」

 

あわわと震え始める天井に19696号はポンポンと背中を叩く、すると段ボールを被った17600号が二人の前に現れる

 

「今日からミサカはある男性の張り込みを始めます、とミサカはパンと牛乳を持って家から飛び出します」

 

そう言って彼女は家から出ていく、突然の出来事に唖然とする二人…そして天井が口を開く

 

「……17600号が不良になってしまった」

 

「ちょ!大の大人が涙目にならないでください!とミサカは泣きそうになっているお父様を慰めます!」

 

 

 

彼女は一週間程オンボロアパートの近くに潜伏しエツァリ達の行動を見張っていた

 

「……出て来ましたね、とミサカは双眼鏡越しに目的の人物を見つめます」

 

双眼鏡越しに映ったのはエツァリ、何処かへと向かうエツァリの後を段ボールを被りながら17600号は後をつける

 

「?誰かいたような……気の所為ですか」

 

(段ボールのお陰で絶対にミサカが後をつけていても気づかれませんね。とミサカは改めて段ボールの有用性に気付きます)

 

途中でエツァリが振り返るが段ボールの中に潜んで道のど真ん中で立ち止まる、エツァリは気の所為かと再び歩み始める…この段ボールはステルス機能でもあるのだろうか

 

(これであの変態ストーカーが何者なのか暴いてやります、とミサカは息巻きます)

 

彼女は何故あの時エツァリが現れたのか、彼の正体は何なのか探る為に彼の後を尾行していた…そして暫く歩いているとエツァリが曲がり角を曲がる、一定の距離を保ったまま17600号がその角からひょこっと顔を出す…だがそこは行き止まりでありエツァリの姿はなかった

 

「え?変態ストーカーは何処に?とミサカは周囲を見渡します」

 

17600号がキョロキョロと周囲を見渡す、だが何処にもエツァリがいない事に首を傾げかけたその時

 

「自分をお探しですか?」

 

「ひゃあ!?」

 

背後にエツァリがいた、驚いた17600号は急いでエツァリに向き合う

 

「こんな所で何をしているのでしょうか17600号さん?」

 

「い、いえ何も…とミサカは誤魔化そうと…あれ?今ミサカの事を17600号と呼びましたか?」

 

エツァリが自分の事を検体番号で呼んだ事に驚く17600号、自分の名前は名乗ってない筈だしそもそも妹達の事は学園都市でも知っている者は多くない…なのに何故エツァリは知っているのかと首を傾げる17600号だが…ふとある事に気付く

 

「……まさか、お父様や芳川さんみたいな絶対能力進化計画の関係者ですか?」

 

「いいえ、自分はあの計画とは一切無関係です。ただ自分達は統括理事会のメンバーが一人、親船最中さんの護衛を務めていますのでそう言った事には詳しいんですよ」

 

親船の護衛の一人と聞き17600号は納得する、統括理事会の一人の護衛なら妹達の情報くらい知っていてもおかしくないだろう

 

「それとあまり自分達の事を詮索するのはオススメしません、危険な目にあってしまいますよ」

 

エツァリは柔和な表情でそう言うと唇に人差し指を当てる、そしてそのまま立ち去ろうとするが17600号はエツァリの肩を掴む

 

「待ってください、ミサカはまだ貴方に言わなければならない事があります。とミサカは肩を掴みながら言います」

 

「なんしょうか?」

 

17600号はゆっくりと口を開きあの夜に言いたかった言葉を口に出す

 

「助けてくれてありがとうございます、とミサカは感謝の一言を告げます」

 

「……いえ、あれも仕事なので」

 

「それでもミサカを助けてくれた事には変わりありません、とミサカはエツァリさん(・・・・・・)の瞳を見続けます」

 

「……そうですか」

 

頭を下げる17600号を見てエツァリがクスッと笑う、そのまま彼女に背を向けたまま手を振りながら去っていく

 

「また会えますか?」

 

「ええ、何せ地球は丸いですからね。また会えますよ」

 

彼女の問いかけにエツァリはキザったらしく答えながら彼女の方を振り向かず歩み続ける…17600号はその後をずっと眺めていた

 

 

 

「ただいま戻りました」

 

「早かったなお兄ちゃ…エツァリ、あの女に忠告してきたのか?」

 

「ええ、それに彼女に感謝の一言も言われましたよ」

 

「そうか、それは良かったな」

 

ショチトルと全裸でベンチプレスをしているテクパトルに17600号との会話を話すエツァリ、奥でトチトルはパソコンをカチャカチャ弄っている…しかしそれは滞空回線から送られてくるデータだ

 

「特に異常はありませんかトチトル?」

 

「ええ、特に異常はないわ」

 

「なら今日は何もしなくていいですね」

 

彼らが所属していた組織 翼ある者の帰還は二年程前までは学園都市に攻撃を仕掛けていたのだが垣根とオティヌスの二人に壊滅状態まで追い込まれ指導者だった老人は組織を捨て逃亡、見捨てられたエツァリ達は垣根との取引で学園都市の雇われ魔術師になった過去がある、別に彼らは学園都市を恨んでいないし組織よりも居心地がいいこの学園都市を気に入っていた

 

「さて、今日は寿司でも食べに行きますか」

 

「回らない方か?」

 

「回る方です」

 

そうやって彼らが軽口を叩いているとコンコンと扉が叩かれる音が聞こえエツァリがその扉を開ける…そこには

 

「やあ先程ぶりです、とミサカは片手を上げて挨拶します」

 

「「「「」」」」

 

そこにいたのは17600号、彼女を見て固まるアステカの魔術師達

 

「…何故ここに?」

 

「言ったじゃないですか、また会えますか?て、とミサカはボケたエツァリさんにジト目を向けます」

 

「こんなに早いんですか!?まだ半日どころか一時間も経ってないんですよ!?」

 

あまりの早過ぎる再開に驚くエツァリを他所に17600号は口を開く

 

「ミサカはあの夜の戦いを見て思いました、あの時エツァリさんが現れなかったらミサカは殺されていたと…とミサカは事実を語ります。そこでミサカは思いました。「あ、そうだ。自分が強くなれば襲われても返り討ちに出来るんじゃね?」、とミサカはドヤ顔で言います」

 

「そ、そうですか…それが自分とどう関係しているのでしょうか?」

 

「つまり、あの発火能力者を倒したエツァリさんは強い能力者て事になりますよね」

 

「いや能力者じゃ…まあそこは置いておきまして…一応学園都市の魔術師の中ではトールさんやブリュンヒルデさん、土御門さん達と並べられる程強いとは自負していますが…」

 

ペラペラと喋り続ける17600号にエツァリが何か嫌な気配がすると感じる…そして彼女はエツァリに向けてこう言った

 

「だから弟子にしてください師匠、とミサカは上目遣いで頼みます」

 

「もう師匠呼び!?いえ自分は能力者でないですし能力なら御坂さん…貴方のお姉さんの方が…」

 

「お姉様ですか?「え?能力の精度を上げたい?簡単よ、こう丸みをつけてぐがぁぁ〜としてポン!とすれば簡単に精度があがるわ」という訳の分からない説明をするお姉様に教えてもらえと?」

 

「…それは無理ですね」

 

「ですからお願いしますよ師匠、とミサカは有無を言わせない様言葉を続けます」

 

「そんな…ショチトル達も何か言ってください」

 

弟子にしてくださいと頼み込む17600号に困惑するエツァリ、彼は仲間に助けを求めるが

 

「寿司屋でラーメンを食べるか」

 

「ねえショチトル、何故寿司屋に行ってわざわざラーメンを頼むの?」

 

「流石に外で全裸は恥ずかしいからスーツを着ておくか」

 

「助けてくれないんですか!?」

 

誰も助けてくれなかった、アステカは薄情な奴らばかりである

 

「と、言うわけでこれからよろしくお願いしますね師匠」

 

「……何故こうなった」

 

エツァリは頭を抱える、ただ自分は美琴のストーカーをしていて時々美琴に寄ってくる小蝿(海原)を原典で排除したり上条や食蜂とデートをする美琴の顔を見て笑っていただけなのに何故こうなったのだろうか。そう考える間にも17600号はキラキラと眼を光らせてエツァリを見つめている

 

「……まあ、出来るだけやってみますか」

 

彼は渋々ながらも弟子入りを認めた、それを聞いて無表情ながらも嬉しそうな顔をする。それを見てエツァリは頬を緩めた

 

 

 

『こちらスネーク、お姉様が上条さんと食蜂さんの手を繋いで歩いています、ミサカは無線機片手に師匠と連絡を取ります』

 

「こちらエツァリ、引き続き尾行を続けてください」

 

そして二人は今デートの最中の美琴達をストー…スネークしていた

 

(彼女に師匠と呼ばれる様になってもうすぐ二ヶ月経ちますね)

 

ほぼ強引に弟子が出来たエツァリは超能力や射撃に関しては詳しくないので隠密活動について教えてみたら彼女は段ボールを被れば誰にも気づかれることなく尾行出来る様になったのだ。それは某スネークを連想させる姿だった為妹達からはスネークと呼ばれる様になった

 

(……師匠というのも案外いいものかもしれませんね)

 

エツァリはそう思いながら笑う、そして弟子からの通信が入る

 

『こちらスネーク、お姉様達のデートの邪魔をしようと害虫(海原)が湧いてきましたがどうしましょう?とミサカはバズーカを構えながら許可を今か今かと待ちます』

 

「こちらエツァリ、その男はぶち殺しても構いません、散り一つ残らずこの星から抹消してください」

 

『了解です、とミサカは引き金を引きます』

 

ドカーンと爆発音が響く、今日も美琴達のデートは平和だ、何故なら彼らの背後には美琴達のデートを邪魔する連中(主に海原)をデリートするストーカー達がいるのだから

 

 

 

 

 

 

 




リチャード?あいつは単なるかませだよ(無慈悲)あの人をこの小説で出してもていとくん達に瞬殺されるから仕方ないね。なおこの小説のエツァリさんは土御門やトール(雷神状態)とほぼ同格レベル…なおさらリチャードが勝てる要素が一つもなかったです(無慈悲)

アウレオルスさんと姫神と比べるとあまり感動系ではないこの二人ですが…それは作者の力量不足です、すみません。ただ一言言わせてください…この二人はストーカップルです。この二人が陰ながらミコっちゃん達のデートを見守って海原から守っていたんです。後ミサカネットワークはあれで良かったでしょうか?結構難しかったです

さて次回から漸くエンデュミオンの奇跡編スタートです

次回もお楽しみに
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