カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

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履歴書の文字全然均等に書けねぇ…丁寧にかせても10行埋めるの難し過ぎる…いやぁ履歴書と難しいけど面接の練習もキツイ…これをこなして働いてる今の人達で凄いな…尊敬します

さて、今回は雷神美琴と水神操祈の戦闘ですが……あんまり強く書けませんでした、それに少々雑いかもしれない。そして一言、いつからミコっちゃんとみさきちがラスボスだと錯覚していた?



竜は愛しき人を守る

空が曇りポツポツと雨が降り始めるも、大覇星祭の競技に参加していた生徒達は気にせず競技に熱中していた

 

「…あらあら、今日の天気では晴れていってたのに…」

 

「天気予報が外れたのか…傘とかカッパを持ってくれば良かったな」

 

「あれ?でも学園都市の天気予報も晴れだったわよね?確か学園都市の天気予報て樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)とかいうスーパーコンピュータで天気を確実に当てるんじゃなかったけ?」

 

「……確かに、なんか妙だな」

 

上条夫妻と御坂夫妻は突然降った大雨を気にする、学園都市の天気予報は他の天気予報と違い樹形図の設計者…別名 超高度並列演算処理器(アブソリュート=シミュレータ)で地球上の空気の分子ひとつひとつの動きまで正確に予測する事で確実に天気を当てる天気予報ならぬ天気予言を行なっている…なのにそれが外れるなどおかしいのだ

 

「…それよりさっきから競技を見ているが当麻達がいない様な気がするな」

 

「確かに…ウチのミコっちゃんもいないわ」

 

「……便所に行ってんじゃね?それともサボりとか見つけてねえだけとか」

 

「……それならいいんですけどね」

 

刀夜と美鈴は先程から上条達の姿が見えないのを訝しむ、旅掛は心配のし過ぎだとこぼすが詩菜はガブリエルの一件を思い出しまたあんな事件に関わっていないといいのだがと上条達を心配する…彼女はまだ知らない、まさかガブリエルの時の様な事件に自分の息子が関わっていることに。詩菜の不安を煽る様に学園都市に雷鳴が鳴り響いた

 

 

『えー、雨が降ってきましたが競技は中止になりません。どうか皆様風邪にならない様ご注意下さい』

 

『ぶるあぁぁ!出来るだけ濡れない様にするのだぞぉ!』

 

『まあ気をつけたまえしっかし土砂降りになりそうだな』

 

扶桑達は実況席で雨でも頑張って競技をする様にとエールを送る。木山は突然降ってきた雨を見て本降りにならないといいのだがと呟く

 

『むぅ…この雨、天使の力(テレズマ)に似た気配を感じるな……気の所為か?』

 

『?テレズマ?何ですかそれ?』

 

『気にするなぁ、単なる十字教の単語だ』

 

魔術師であるビアージオはこの雨が普通でないと何となく察する、だが人体には異常はなさそうなので放置する事にした

 

『……この雨、AIM拡散力場と同じ感じがするな……幻生さんに聞いてみるか』

 

 

サッカースタジアムで上条夫妻達の近くで競技を見ていたフィアンマ達は突然降ってきた雨に対して魔術を使う事で濡れるのを防いでいた

 

「聖なる右の力の維持が出来て良かったな…これで濡れずに済む」

 

「お前さ…もう少しその力を有意義に使わない?」

 

「優先する。人体を上位に、雨粒を下位に」

 

聖母の慈悲は厳罰を和らげる(T H M I M S S P)

 

「私と姫神を決して雨で濡らすな」

 

「わあ。雨に当たってるのに全然濡れてない」

 

フィアンマは第三の腕を傘代わりにして濡れるのを防ぎ、ヴェントは風を纏って雨粒を弾く、テッラは光の処刑で優先順位を変更しアックアは聖母の慈悲で雨を防ぐ。アウレオルスに至っては黄金錬成を使って雨で濡れない様にしていた

 

「……あのお前達?私達もその力で濡れない様にしてくれないか?一応私はローマ教皇なのだが?」

 

「そうだ!私はイギリスの女王だぞ!」

 

「私はフランスの影の支配者です…ゴホゴホ!」

 

「私は構わないからサーシャとワシリーサを濡らさない様にしてあげてくれ」

 

「俺もその素敵な力を使ってくれよ!俺は大統領なんだぜ!?」

 

諸外国の偉いさん方は雨でずぶ濡れだが神の右席は気にしない。とはいえ流石にぞんざいな扱いをしてはいけないと思ったのかテッラは光の処刑で自分と同じく濡れない様にさせる

 

「すみませんテッラ殿…ウチの馬鹿ババアがご迷惑を…」

 

「いえいえ、困った時はお互い様ですねー」

 

「あ〜でも私はサーシャちゃんに抱きしめて暖かくして欲しかったな〜」

 

「…………」

 

「サーシャ!?無言でバールを握りしめて何をしようというのだ!?」

 

「……殺す」

 

騎士団長はテッラに頭を下げテッラは困った時はお互い様だと笑いかける。ワシリーサはサーシャに抱きついて体を温めて欲しかったなーと呟き等々限界点を超えたサーシャは名状しがたきバールでワシリーサを殺そうとしてクランスに止められる

 

「……気づいているであるかフィアンマ」

 

「……当たり前だ、この雨の中に天使の力に酷使した力…垣根の未元物質と酷似した力が混ざっている事ぐらい気づいているさ」

 

「……ま、私の天罰術式と違って人体に害はなさそうだけど…なんなのかしらねコレ?」

 

「敵からの攻撃…ではなさそうですねー。ですが異常事態なのは確かです」

 

神の右席はこの雨に不思議な力が混ざっているのに気づいていた。ワシリーサや傾国の女、クランス、マタイ達といった魔術に長ける人物達でも気付くことが出来ず、四大天使の力を持つ神の右席の面々でしか気づく事が出来なかった雨に四人は不安を覚える

 

「……何か良からぬ事が起こっているな。一般人に被害が及ばなければいいのだが」

 

フィアンマはこの雨が今の所は人的被害がない事を確認しつつも警戒を緩めない。傘代わりにしている聖なる右でいつでもあの暗雲を破壊できる様にフィアンマは身を構える

 

「……まあそう大事な事態にはならんだろう。何せこの街には超能力者がいるのだからな」

 

 

その雨の異常はインデックスも気づいていた。その雨に垣根の未元物質と酷似した力が混ざっている事にインデックスは一発で気づいていた

 

「……かおり、ステイル。気をつけておいた方がいいかも…」

 

「……ええ、この気配…忘れはしません。初めて垣根帝督て出会った時、翼から感じた気配に似ています」

 

「念の為に気をつけておいた方がいいだろうね」

 

彼等は絶賛玉入れの最中だが球を投げながらそんな会話をするだけの余裕があった。インデックスが即興で考えついた「十二使徒マタイの伝承」を基とした術式を使い適当に玉を投げれば籠の中にボールが勝手に入っていくのでただ投げるだけの仕事だ。そこ為話すだけの余裕がある

 

「玉入れが終わったらこの雨の原因を調べてみるよ。ステイルはもとはるに連絡して協力要請をして、かおりは私と一緒に対抗策を練って」

 

「任せてくれ」

 

「分かりました」

 

「……でも、私達が出る出番はないと思うんだよ。だってこの街にはていとく達がいるもん」

 

インデックスは一応の指示を出すが自分達の出る幕はないと思っていた。何せこの街には自分やインデックスの先生すら救ってくれたヒーローがいるのだから

 

「玉入れて楽しいね佐天さん、初春さん」

 

「……凄い、マシンガンの如く玉を拾って投げて籠の中に入れてるよ」

 

「……見てください敵チームの顔…もう半泣きですよ」

 

「「「師匠達ズルい…こっちは全然入らないよぉ」」」

 

風斬は残像が見える程の速さで玉を投げまくる。それは阿修羅の腕、どんどん玉が過去の中に入っていきそれを見て佐天と初春は顔を引きずらせる。なお三馬鹿弟子は一つも玉を入れられないでいた

 

 

 

雨が強く降る、大地に雨粒が当たり弾けて辺りに飛び散る。時折暗雲の中から稲妻が走り地上へと飛来し轟音を轟かせる…大雨の中上条達はその場に立ち尽くして目の前の存在を凝視していた

 

「oavuyaj敵okvj駆vblj除atvggly」

 

「zlkvafkort掃fjo討lnvn開yjvurp始u」

 

目の前に立つのは雷神と水神と化した美琴と食蜂。彼女らは人外の様な姿になって敵意の目で上条達を眺める。一方通行と削板は彼女らの身体やこの雨から自分達が発現した翼に酷似した力を感じ取った

 

「……分かるか一方通行…この力」

 

「あァ……間違いなく俺らと同じ『力』だ」

 

二人の頬に冷や汗が流れる、自分達の『羽』と同じ力を持つ美琴と食蜂の力を上条や麦野よりも理解していた

 

「ykln攻nokv始okcelg」

 

「!?攻撃が来るぞ!」

 

美琴が口からノイズのかかった言語を話すと同時に暗雲から雷が落ちて来る。麦野の一声により全員が急いでその場から離れる。直後に落雷が飛来し地面に大きなクレーターを出現させる。そのあまりの威力に一方通行は目を見開く

 

「なッ!?威力高過ぎだろ!?」

 

今の美琴が操る電撃や電磁力は通常の数十倍にも匹敵する。それを軽々と操る美琴に一方通行は戦慄する

 

「oafkvslh壊ln」

 

矢継ぎに落雷を放つ美琴、それは雷の雨だった。第二学区に降り注ぐ雷の雨は一方通行の反射膜に当たっても美琴に跳ね返るのではなく横に逸れるだけ…削板は謎のエネルギーを両手に纏ってはたき落とす、麦野は原子崩しを展開して電撃を逸らし0次元の極点で回避する、上条も己が右手を雷へと向け霧散させていく

 

「tjeiy攻fuvnlgs」

 

ここで食蜂が動いた、彼女が口をゆっくりと開けると口から謎の言語が綴られる。それと同時に上条達の脳に直接浸透するかの様な激痛が走り全員が頭を抱える

 

「な……!?」

 

上条は無意識に右手で頭を抱える、そして右手が頭に触れた途端ガラスが割れる音が響き激痛が唐突に消える

 

「まさか、今のは……」

 

上条は気づいた、今の激痛は食蜂が起こしたのだと。だがその能力の威力は桁違いだ。今までの食蜂の能力なら一方通行や削板、麦野に何の影響も与えられなかった。それをこうして激痛を与えているのだ…それだけで彼女の今の能力は普段の数十倍と上条は理解した

 

「止めてくれ二人共!どうしちまったんだよ!」

 

「「sjealo対ynaj象obl変lvib更ave」」

 

上条は二人に向かって叫ぶ、だが彼の声は二人には届かない。返ってきたのは美琴の手から放たれた雷撃の槍と食蜂の精神攻撃だった。上条は右手で雷撃の槍を消し激痛を消す為に頭に触れる

 

(どんなけパワーアップしても俺の右手が触れれば消せるみたいだな……なら)

 

「美琴と操祈の身体に触れれば終わりて事だろ!」

 

どれだけ強力になってもそれが異能である限り、上条が持つ幻想殺しの敵ではない。美琴と食蜂もかつてのインデックスの様に身体に触れれさえすれば元に戻るはずだと信じ二人へと走り出す

 

「うおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

 

「bzafslm雷ikvjm放oafjq」

 

「ynjoxm妨aobcjv害bokvnleadljg」

 

上条へと迫る落雷に雷撃の槍、それらを彼は右手で消しあるいは避けて二人へと接近。脳に直接激痛が走ろうが右手を軽く頭に当てて痛みを消し去る。雨がより一層激しくなる。まるで上条の行く手を阻むかの様に…だが上条は止まらない、ひたすら真っ直ぐに美琴と食蜂目指して大地を駆け抜ける

 

「届けぇぇぇ!!」

 

二人へと幻想を殺す右手を伸ばす上条、その手は美琴が放った雷撃の槍を破壊し二人の身体に後少しで届く…その瞬前で脇腹に水球が命中し上条は横に吹き飛ばされる

 

「が、ッあああああぁぁぁぁ!!?」

 

何度も地面をバウンドしビルの壁に激突、そしてビルの一部が崩れその瓦礫に上条は埋もれてしまう、美琴は吹き飛ばした上条の事など気にせず一方通行達へと落雷を降り注がせる。食蜂も精神的苦痛ではなく降り注ぐ雨の水を集め水球として放つ

 

「noujo対okvxlahleycnkty象kvnagnt」

 

「fcnlxvgi殲afulonlbcevxskll滅oulabvcu」

 

「チッ……なンつう攻撃だ…回避しきれねェ!」

 

降り注ぐ雷の雨に弾丸の如き水球、一方通行は反射のお陰で傷一つないが雷が地面に激突し爆煙が生じ美琴達が見えない、削板は素手ではたき落せる量を超えその身一つで何とか堪える。麦野も原子崩しでは逸らしきれないと見て0次元の極点で遠方へと移動する

 

「……使うしなねェみてえだな」

 

「ああ、俺達も本気でいかねえとな」

 

一方通行と削板はこのままでは拉致があかないと考え一方通行は背中から黒い翼を、削板は赤青黄の煙で構成された4枚の翼を展開する。削板は音速の何十倍もの速度で美琴と食蜂へと迫りそれに美琴が反応し空から削板を埋め尽くさんばかりの雷を降り注がす

 

「うおおおお!!!根……性!」

 

削板は頭上へ向けてすごいパーンチを放つ、雷は見えない力に粉砕され霧散し暗雲に大穴が開く。食蜂はノイズのかかった声を出して削板へ向けて水の刃を放つ。地面を容易く削り人体を切断するその刃は削板の前方に高速で移動して現れた一方通行によって反射される

 

「さっさと目ェ覚ましやがれ!」

 

そう言って背中の翼を百に分裂、棍棒の如き百の黒き翼は二人へと迫る、美琴は周囲に電撃のバリアを張るが黒い翼はそれを容易く破り翼の先端が彼女らを捉える。凄まじい音と爆煙が発生し二人の姿を見えなくする

 

「……やったか?」

 

「…削板、それはフラグて言うンだぜ」

 

爆煙が晴れるとそこには無傷で宙に浮かぶ美琴と食蜂の姿が見えた。彼女らは無感情に落雷を降り注がせ水球を飛ばす、一方通行は黒い翼でそれをガード、削板は腕をクロスさせる事で攻撃を耐え抜く

 

「少し手荒になるが…根性を入れ直してやる!」

 

削板は美琴と食蜂へと接近しその拳を振るう、対して美琴は電撃を纏った腕で削板の拳を受け止めようとするも受け止めきれず後方へと吹き飛ばされる

 

「onlaefnk何ovxok?!」

 

「いくぞ…すごいパーンチ!!!」

 

吹き飛んだ美琴はビルに激突する前に空中で踏み止まり自身の周囲に無数の雷撃の槍を形成し削板へと投擲、削板は防御ではなく攻撃を選びすごいパーンチで雷撃の槍を蹴散らし美琴へと真っ直ぐ向かっていく…だが美琴は周囲にあった金属片を動かしそれを超電磁砲として放ちすごいパーンチと激突・爆裂させる

 

「lkoblbo救lnynv援nl……!」

 

「オマエの相手は俺だぜェ!」

 

食蜂はいくつもの水球を作り出し削板へ放とうとするが一方通行が黒い翼を棍棒の様に振るい、食蜂はそれを水の壁を作る事で防御。一方通行へと水の柱を数十本放つが反射でそれを横へと逸らし食蜂へとその手を伸ばす

 

「悪りィがここで気絶してもらうぜ!」

 

ベクトル操作で血液・生体電流の操作を行い気を失わせようとする…だが食蜂は大きく口を開きノイズの悲鳴を上げる

 

「glevaynlnojlykv狂xynyuvxdahllilcokv!」

 

「なァ……!?」

 

それはセイレーンよろしく人を狂わす声だった。今までの激痛を与える攻撃ではなく五感を惑わし狙いを狂わせる…狙いが狂った一方通行の手はあらぬ方へと向かいその隙に食蜂は距離を取る

 

「uykl撃afklk破vulgk!」

 

「jo圧svklkvxvnl砕celxvsckvhylcj!」

 

美琴と食蜂が同時に悲鳴の如きノイズの咆哮を叫ぶ、すると二人の姿が変化し始め美琴の角が合体しそこから第三の目が出現する。食蜂の角は更に伸び∞文字の形に変形させる。更に両者共背中から濃縮されたエネルギーの塊で構成された翼を顕現させる

 

「……おいおい、垣根といい一方通行達といい…超能力者は覚醒すると翼が生える法則でもあるのかよ!」

 

麦野は思わずそう悪態を吐く、美琴の翼は雷鳥(ガルダ)を連想させる物質化したAIMと電熱融解した金属を融合させて構成させた翼。対して食蜂は白鳥(ハルピュイア)の様な美しさを秘めた青く輝く実体化したAIMと圧縮した水の塊が混ざり合った四枚の翼。それらの翼は神々しさと禍々しさが混沌の様に混じっていた

 

「「cnyuykyuslxrj反hoavr撃ynlbgrv」」

 

「み、こと……みさ、き…」

 

恋人二人の変わり果てた姿を見て瓦礫に埋もれた上条は小さく呻いた

 

 

垣根と帆風は第二学区を駆ける

 

「この雨…AIM拡散力場の力が混じってやがる…しかもこの純度…こりゃ想像以上にヤベェな」

 

「それにこの暗雲も怪しい気配を感じます、恐らくこの先に感じる謎の気配の正体がこの事件の元凶かと」

 

「ならさっさと倒すに限るな」

 

二人はこの異常事態に気付き、第二学区から怪しい気配を発する存在へと近付こうとしていた

 

「おっと、そうはさせませんよー」

 

「「!?」」

 

垣根と帆風目掛けて降り注ぐ黒い羽の雨、二人はそれをバックジャンプで回避し羽を飛ばしてきた人物を見る、背中に黒き三対の翼を生やした女性…木原病理はニンマリとした笑みを浮かべ垣根達を見ていた

 

「お久しぶりなのです、元気でしたか帝督ちゃん、潤子ちゃん」

 

「今テメェの顔を見て元気が無くなったよ」

 

「右に同じですわ」

 

「あら、つれない反応ですねー。病理さん悲しくなってしまいます」

 

病理を睨みつける垣根と帆風、それを見てあからさまな嘘泣きをし始める病理。二人は気付く、この雨の元凶は病理だという事に

 

「テメェだな、この雨の元凶は」

 

「あ、バレちゃいました?まあ、この雨の直接な原因を作ったのは私ですよ?でも…この雨を降らせているのは私じゃない」

 

「……どういう事です」

 

病理は悪魔の如き微笑を浮かべる、そして一息ついてから垣根達に真実を伝えるのだ

 

「この雨を降らせているのは第六位ですよ。ついでに雷を鳴らしているのは第五位です」

 

「……御坂さんと女王が…?」

 

「……まさか、テメェ……」

 

「ええ、帝督ちゃんの考えている通りです」

 

この事件の元凶は美琴と食蜂だと告げると帆風は目を大きく見開き驚愕する、そして垣根が病理の考えている事を予想し病理がにっこりと笑う

 

「私の目的はただ一つ、絶対能力者とはどれ程の力を発揮するのか?それが見て見たいだけなんです」

 

「………それだけですか?それだけで…こんな事を?」

 

「ええ、だって調べたいのが研究者としての性ですから。二人だって同じでしょう?もっと色んな事を知りたい、相手の事をもっと知りたい…人間はと知識欲の塊です。ですから私が行おうとしているのは人間として普通の事なんですよ。規模は桁違いですが」

 

病理はただ見て見たいのだ、絶対能力者(レベル6)の力の片鱗を、だから美琴と食蜂を実験動物として選び学園都市を大きく巻き込んで自分の知識欲を満たす為だけ(・・)にこんな事をしたのだ

 

「……それだけで俺らの大覇星祭を邪魔したのか?……巫山戯んじゃねえぞコラ」

 

「いつだって私は大真面目ですよ?まあ、帝督ちゃん達には邪魔をされるとあれなので…ここで私と遊んでもらいましょう!」

 

垣根は背中から三対の白い翼を展開、帆風もカマエルの力を宿し病理へと迫る、対して病理は黒い翼で空を飛翔しながらも外装代脳で得た心理掌握の力を使い美琴と食蜂の深層心理を誘導していく

 

「ふふふ、さてまだ17%の強さしか引き出していない様ですが…後どれくらいで絶対能力者になるんですかねぇ?」

 

病理のそんな呟きは第二学区に降り注いだ雷の音に掻き消された

 

 

「tbjynfelg雷elegvn雷ynleyyks雷onva」

 

「oevb狂vulejn乱leln」

 

降り注ぐ雷、雷、雷。視界を埋め尽くす雨、脳に直接響く激痛。第二段階(Phase 5.2)なった美琴と食蜂にイサクと宛那をも圧倒した一方通行と削板の黒い翼と赤青黄の翼ですら防御するのが精一杯だった

 

「ぬ、おおおおおぉぉぉぉ!!」

 

「チッ……急に勢いついてきたじゃねェかこいつら……!」

 

削板は赤青黄のカラフルな爆破を盾にして空から降り注ぐ落雷絡みを守り、一方通行は黒い翼を暴挙に専念させる事で水球を防ぐ。もし二人が普通の能力者ならば精神攻撃である激痛に苛まれ演算がまともにできずここで死んでいただろう。だが削板は能力者ではなく原石だ、故に激痛で能力が使えないということはない。対して一方通行は激痛に苛まれ反射が弱まってしまったが黒い翼は演算を必要としない、それを利用して黒い翼で水球から身を守っているのだ

 

「mlkckl優bfkvy位ynj」

 

「cnlvylk勝lnvnv定ouvdnj」

 

天使達は攻撃を緩めることはない、確実に一方通行を殺す為に更に威力を上げていく…天から無限に降り注ぐ雷と水球が二人を埋め尽くす…それを防ぐ事しか出来ない一方通行と削板、だが攻撃が二人に集中している為麦野は瓦礫に埋もれた上条の元へと0次元の極点を使って現れる事が出来た

 

「おい大丈夫か上条!?」

 

「麦、野の……か」

 

麦野は原子崩しを上条に当てない様に丁寧に瓦礫に向けて放つ、瓦礫は見事に融解し彼女は上条を瓦礫の山から救出する

 

「悪い…助かった」

 

「礼はいいからさっさとあの二人にお前の自慢の右手で触れてこい、お前の右手ならあいつらに起こった異常も破壊できるんだろ?」

 

「……言われなくても」

 

麦野が美琴と食蜂を元に戻せと言うと上条は即座に頷き二人の元へと駆ける、彼の幻想殺しはどんな異能をも打ち砕く。この右手にかかればインデックスを縛り付けていた呪縛もアウレオルスの黄金錬成も一方通行の反射でさえも打ち消す異能殺しの一撃だ。美琴と食蜂が何かの力で操られているのならそれを破壊すればいい、彼にはそれが出来る幻想殺し()がある

 

「何処のどいつかは知らねえが…俺の美琴と操祈に手を出すつもりなら…その巫山戯た幻想をぶち殺す!」

 

幻想片影で削板の原石の力を再現しその音速の二倍の速度で二人へと迫る、二人がそれに気づいたのは上条の右手があと少しで届くその寸前だった。もう何をしても上条の手は美琴に届く

 

(これで終わりだ!)

 

幻想を終わらせる力(幻想殺し)が雷神と化した美琴に触れた、触れた箇所の表面から美琴を覆っていた謎の物質が消え始め上条が安堵しかけたその時

 

「onlbalkvt修yklka復yuilbsyxl」

 

「………………え?」

 

何事も無かったかの様に(・・・・・・・・・・・)触れた箇所は元通りに戻った。それを見て上条は何が起こったのか分からなくなった。そして上条目掛けて一筋の落雷が放たれた

 

「!?う、おおおぉぉぉ!!?」

 

上条はそれに反応し右手でその落雷を消す、その隙に美琴と食蜂は翼を羽ばたかせて空へと飛翔し上条から距離を取る

 

「消せなかった…?俺の…右手でも……?」

 

幻想殺しで消せなかった異能は意外と多い、聖なる右や竜王の殺息、この世界ではなかったが魔女狩りの王もその内の一つだ。そう美琴と食蜂の今の状況もそれに酷似している。要するに消しても即座に再生してしまうので幻想殺して触れても無駄なのだ

 

「okvj危onlt」

 

「oafj破yoojjy」

 

幻想殺しの届かない空中へと逃げた美琴と食蜂は落雷と水球を上条目掛けて無限と称しても過言ではない程の量を放つ、上条は咄嗟に竜王の顎を顕現させ竜王が咆哮を轟かせると落雷と水球は全て消滅する。だが二人は竜王の顎が届かない場所へと更に逃げる

 

ーーーグギィガアアアアァァァ……!ーーー

 

「届きさえすれば…絶対に助けられる!」

 

そう竜王の顎は今までも幻想殺しでは消去できなかった光を掲げる者(ルシフェル)神の力(ガブリエル)ですら喰らい消し去ったのだ。ならば美琴と食蜂の呪縛を解くぐらい簡単な筈だ…そう思い上条は竜王を二人へと向けた瞬間、二人を包むオーラが変質する

 

「「oklelkvmout滅v…nadlhteo滅oklnokvyoj…oklnyxvyoktlo滅lkontッokonjk!」」

 

「な……!?」

 

美琴と食蜂の角が頭部から分離した、彼女らの頭上に現れたのは緩やかに回転する天使の光輪。更に頭部に影の様な何かが張り付く…その姿はまさに異形な天使そのもの。翼と更に肥大化し数十メートルに逹する…これが第三段階(Phase 5.3)、第二段階とは桁違いの力を扱う姿だ

 

「……マジで何なンだよこれはよォ!」

 

「そろそろ……限界……だ!」

 

一方通行と削板ももう限界だった、何千何万回も落雷と水球を喰らい、たった今進化した二人の攻撃は更に威力が上がった…もう防ぐのもキツい。カラフルな爆発の間から落雷が漏れ削板の身体を焼き水球が黒い翼の間をすり抜け一方通行の肌を切り裂く

 

「くそ……!」

 

麦野の0次元の極点ですら何処へ逃げても逃れられない程の攻撃が襲ってくる。更に雨自体も豪雨などのレベルで収まらない程になり雨粒が地面に当たる度に地面に亀裂が入りそのを直接人体に食らうと時速115km/hの野球ボールを当てられた程の痛みが走る

 

ーーーグギィガアアアアァァァ……ーーー

 

竜王ですら上条の周囲に降り注ぐ雨と落雷、水球を消すので精一杯だった、アウレオルスの時と違い垣根の元へ行った竜以外の他の6匹の竜が出る気配はない…

 

「……そうだ、心理掌握を使って二人の心理を覗くことは出来ないか?」

 

上条は心理掌握を使って二人の心を読む事は出来ないのかとふと考えつく、幻想片影で心理掌握を発動させ二人の心の奥底を覗こうとする…美琴には電磁バリアで弾かれるかと思ったがすんなりと心の声が聞こえてきたので上条は意外そうな顔を仕掛けるが同時に上条の頭の中に入ってきたノイズのかかった声に上条は耳を塞ぎたくなる

 

『ou司lxvklyvuoxvlkgy令vkyyt』

 

『ynlaokl達yklnyuvoyvyok成akyxvuty!』

 

(な、んだこれ…頭が割れそうな…全く理解できねえ…)

 

意味の分からないノイズのかかった言語、上条はそれを聞いて耳を塞ぐ、この世のありとあらゆる騒音雑音を集めたかの様な響きに耐えられなかった…だがふとノイズのかかった言語ではない声が聞こえた

 

『……け……』

 

『…た………』

 

(……美琴と操祈の声?)

 

『………助、…けて』

 

『た、すけ……上…さ…ん…』

 

(!俺を呼んでるのか!?)

 

それは間違えなく上条の愛する二人の声だった、二人は助けを求めていた。まるでそれは何も見えない暗い部屋で一人で泣きじゃくる子供の様な小さく弱々しい声…二人は上条に助けを求める

 

『何にも見えない…ねえ、ここは何処なの?何なのこれ?何でこんな目に合わなきゃいけないの?』

 

『今日は三人で楽しく大覇星祭を楽しむ筈だったのに…暗い、暗いよぉ…助けてよ上条さん…』

 

第二学区に正体不明の黒い球体が出現する、それは操祈と美琴が異世界から引き出したエネルギーで構成されていた

 

『助けて、助けてよ…先輩……もう1人は……嫌。早く助けてよ……先、輩…』

 

『……上条さんなら…きっと…助け、て…くれる筈よねぇ…だって貴方は私の…ううん、私達の…ヒ……ロー…』

 

2人の声が徐々に遠ざかっていく。2人の人格が別次元の存在へと変わっていく。それと共に球体が巨大化し降り注ぐ落雷と豪雨が強まっていく…それを上条は眺める事しか出来ない

 

「な、んでだよ……」

 

上条は思う、何故こんな事になった?自分達は大覇星祭を楽しみたかっただけなのに…何故こんな事になったのかと

 

「巫山戯るな!俺らが何をしたっていうんだよ!こんなのおかしいだろ!何で…何で美琴と操祈がこんな目に合わなきゃいけないんだよ!?巫山戯んな巫山戯るな巫山戯るなぁ!」

 

今の彼はヒーローではなかった、ただ目の前の理不尽を受け入れられない平凡な高校生だった。そしてこんな事態を招いた病理に怒りと憎悪を向ける…自分にもっと力があれば美琴と操祈を助け、病理を倒せるのに

 

(力が…力があれば…もっと俺に…帝督みたいな力があれば……畜生!畜生ぅぅ!!)

 

力を求める上条、力があれば病理を倒し2人を救えるのにと…

 

(そんなに力を望むのか?)

 

「!?……誰だ…!」

 

突如頭に鳴り響く声、上条は周囲を見渡すが誰もいない…だがまた声が聞こえる

 

(俺はお前だよ、神浄討魔(・・・・)

 

(……俺?)

 

上条はいつの間にか暗い闇の中にいた、そして背後にいたのは上条と全く同じ姿をした人物。彼は上条と顔を見合わせるとクスリと笑って右手(・・)伸ばす

 

(力が欲しいんだろ?なら貸してやるよ。というか元々お前の力なんだけどな)

 

神浄の右手から現れたのはスカイブルー、レモンイエロー、ショッキングピンク、エメラルドの色彩。それらが上条の右手へと向かい竜王がそれらの色彩を飲み込む

 

ーーーグギィガアアアアァァァ!?ーーー

 

「がぁぁぁぁ!!?」

 

「精々その力に飲み込まれないよう頑張ることだな」

 

その色彩が身体の中に入った途端苦しみ悶え始める上条と竜王、それを見た神浄は踵を返して闇の中へと消えていく…それを見た上条は去りゆく神浄に口を開く

 

「ま、て…お前は…一体…?」

 

「……はぁ、ちゃんと言っただろ?」

 

神浄は呆れた顔をしながら上条へと身体を向ける、そして最後にこう告げるのだった

 

「お前は俺で俺はお前だ」

 

その言葉を最後に上条の意識は暗転した

 

 

 

「グギィガアアアアァァァ!!!」

 

「「「!?」」」

 

「「okvka何ynla…?」」

 

突如豪雨の中に鳴り響いた咆哮、一方通行達はおろか美琴と操祈ですら驚き咆哮が聞こえた場所を見入る。同時に全員が冷や汗をかき始める…そして一方通行達は見た、雨の中を何かが飛び去った姿を

 

「……ドラゴン?」

 

それは絵本に出てきそうなドラゴンそのもののシルエットだった。その影は球体へと真っ直ぐ飛びその右手(・・)を向け…球体を斬り裂いた

 

「グギィガアアアアァァァ!」

 

それと同時にガラスが砕けるように破壊される球体、バラバラと何かに変質する球体…謎の影は咆哮を上げながら暗雲へと突っ込む…そして暗雲に向けて右手(・・)を振るい暗雲を斬り裂いた

 

「!雲が消えていくぞ!?」

 

斬り裂かれた場所から徐々に暗雲が消滅していく…雨と落雷は止み暗雲で隠されていた太陽が見え始める…それによりその謎の影の正体が露わになる

 

「グギィガアアアアァァァ!!」

 

「……なンだアレ?」

 

ワニのような大顎にコウモリのような翼、そしてスカイブルー、レモンイエロー、ショッキングピンク、エメラルドという不可思議な色合いを持つ身長2メートル程のドラゴンだった。その竜はジロリと美琴と食蜂を睨むと竜は音速の何倍もの速度で2人に迫る、それを見て美琴は周囲の金属を集め超電磁砲を放つ。その超電磁砲は通常の何十倍の威力を秘めていた…だがその竜は右手を伸ばしその四肢から飛び出した鉤爪で超電磁砲を切断、斬り裂かれた超電磁砲は光の粒子となって消えていく

 

「……あれは、上条の…」

 

麦野はあの右手は幻想殺しだと気づく、超電磁砲はその右手で消されるが何発かはドラゴンに命中する、だがそれを喰らってもドラゴンは無傷だった。そしてドラゴンは右手を美琴と食蜂に軽く触れさせる…それだけで2人を蝕んでいた何かが消え2人は元の姿に戻る

 

「グギィガアアアアァァァ…」

 

右手と左手で生まれたままの姿となった美琴と食蜂を優しく掴むドラゴン…地面にゆっくりと2人の少女を置く

 

「……まさか、オマエ……上条か?」

 

「…………」

 

一方通行の声にそのドラゴンは何も答えない、だが一方通行達は理解した、このドラゴンは自分達の友だと

 

「…す、凄えな当麻!お前ドラゴンになれるのか!?」

 

「……まあ、右手が竜になるくらいだしな…」

 

削板は目を輝かせてドラゴンを魅入る、麦野もこいつなら何でもありだなと呆れる

 

「…なンにせよ、これで一件落ちゃ…」

 

一件落着、そう一方通行が言いかけた時だった、突如ドラゴンが顎を大きく開け咆哮する

 

「グギィガアアアアァァァ!!!!!」

 

「「「!?」」」

 

そのまま翼を広げある方角を睨みながらドラゴン…上条は憎悪の唸りを上げて空を飛翔する。そう、まだ終わっていない

 

「おい!何処に行く気だ!」

 

一方通行の言葉は上条には届かない、彼は止まらない。自分の敵を全て排除するまで止まらない。そして彼は誰が敵か誰が味方か理解していなかった。ただ分かるのは美琴と食蜂を害する存在を滅ぼす。それだけ

 

「グギィガアアアアァァァ!!!」

 

その為なら世界も滅ぼせる(・・・・・・・)、まず手始めに美琴と食蜂を苦しめた病理を殺す、その次に2人に害を与えそうな敵を殺す、最終的には美琴と食蜂以外の人類を滅ぼす…そんな可能性すらある

 

「グギィガアアアアァァァ!」

 

「……先、輩……?」

 

「……上条、さん?」

 

美琴と食蜂は目を覚ましていた、2人は薄っすらと開いた目で空を飛ぶドラゴンを見つめ愛する人の名を呟く…だがその声は神浄の力に溺れた上条には届かない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




バーサーカーと化した上条さん、因みに姿は新約22巻リバースで見せたドラゴン態のスカイブルー、レモンイエロー、ショッキングピンク、エメラルドの四色の姿です。てかなんか色々展開が雑な気が…多分作者は疲れてるんですね…寝よう

さあ、次回は多くのキャラを巻き込んだ上条さん暴走回、アックアさんからキャーリサ等々強敵が上条さんに挑み掛かる。そしてドラゴンの暴走を止めるのは……

次回もお楽しみに!
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