カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

59 / 111
今回はギャグが多め…な筈ですがシリアスが混じってます。そして相変わらずなギャグセンス…空知英秋先生や澤井啓夫先生、山内泰延先生、増田こうすけ先生を見習いたい……あの人達は凄い発想力だから

そして前回登場した獲冴さんの魔術ですが…本家そのままのこっくりさん…と言うわけではありません。例を呼び出す、その一点のみを強化したなんちゃってコックリさんです。まあ上里勢力には凄い魔術師の人達が沢山いるから獲冴さんもこれくらい強くしなきゃね



獅子舞は有名、バロンダンスはマイナー

「ふぅ…疲れたな。水分補給水分補給」

 

浜面は観客席に座りながら買ってきた水をがぶ飲みする。タオルで体の汗を拭きながら今やっている競技 Wii Sp○rtsを眺めていた

 

「あれ?フレメア達は何処へ行ったんだ?」

 

「なんか飲み物買いに行くてさ」

 

「ふーん、そうなのか」

 

シャケ弁を買ってきた麦野はフレンダ達がいない事に気付き何処へ行ったのかと浜面に尋ねる、浜面は自動販売機に飲み物を買いに行ったと言うと麦野は納得して浜面の隣の席に座る

 

(……フレメア達がいない。そして絹旗達もいない…つまり……浜面と二人きりて事じゃねえか!)

 

麦野は顔に出さないように脳内でガッツポーズを取る。何を話そうかと麦野が悩んでいると浜面が先に口を開いた

 

「やっぱり大覇星祭ていいな、皆が一致団結してるて感じがしてさ」

 

「え?あ……そうだな、まあ運動会とか体育祭てこんな感じじゃね?」

 

「まあそうだけどさ…俺こんな雰囲気好きなんだよな」

 

「へー」

 

飲み物を飲みながら話し合う二人、浜面は競技で盛り上がっている生徒達を見て笑う

 

「俺さ…無能力者だったから大覇星祭を楽しめなかったんだけどさ…今の大覇星祭は無能力者も楽しめて…なんかいいよな」

 

「……まあな、垣根は超能力者だろうが無能力者でも平等に接するからな」

 

「……師匠のお陰で色々と変わったよ学園都市は…俺も師匠に出会わなければチンピラみたいな事やってただろうし…だからさ俺は師匠みたいな奴になりたいんだ」

 

「……へぇ」

 

浜面は自分を変えてくれた垣根みたいな人間になりたいと拳を握りしめながら麦野にそう語る、それを聞いて口元を緩める麦野

 

「だから俺教師になりたいんだ。俺不良でろくに学校に通ってなかったけど…こんな俺でも教師になって学園物の熱血教師みたいに生徒達と友情を深めたいと思ってるんだ」

 

「……あ〜確かに浜面に似合いそうだよな熱血教師みたいなの」

 

「だろ!だから俺は今頑張って勉強してるんだ!そう、家庭科の先生になる為に!」

 

「いや体育教師じゃないんかーい」

 

浜面は自分は教師になりたいと麦野に告げる、麦野は体育教師は浜面に似合いそうだと笑いかけたところで浜面は家庭科の先生になると告げ麦野は似合わないと転んだ

 

「実はさ…俺ピッキングが得意だろ?つまり手先が器用て事だ。手先が器用=家庭的=家庭科の先生だろ?」

 

「いやその考えはおかしいにゃーん」

 

「まあ家庭科の先生でも体育教師でもどっちでもいいんだけどな。俺は人の役に立てればそれだけで嬉しいんだから」

 

「……浜面は変人だな」

 

「ははは、変人の集まり(超能力者)には言われたくないな」

 

手先が器用=家庭科の先生というよくわからない考えに麦野は笑う、変人だと笑いながら告げる彼女に浜面はメルヘン・彼女二人持ち・もやし・根性・運動音痴・ビリビリと変な奴らしかいない超能力者の一人に言われたくないと笑う。それを聞いて麦野は浜面の頭をぶん殴った

 

「あの変人達と一緒にすんな。私は一番まともだにゃーん」

 

「痛ぇ…まああの中ではマシだけどさ…シャケ弁を常日頃食べてる奴もどうかと思うぞ」

 

「シャケ弁は国民食&完全食なんだよ」

 

シャケ弁を常に食べている麦野も変人だろと言う浜面に対して麦野はシャケ弁は日本の主食だと宣う麦野、はっきり言おう。日本の主食は米である

 

「それにしてもフレンダ達遅っせえな…何かあったのか?」

 

「フレンダの事だから鯖缶でも馬鹿買いしてその場で馬鹿食いしてんだろ。それで遅えんだよきっと…たく、フレンダは本当にサバジャンキーだよな」

 

「………シャケジャンキーの麦野が言うか」

 

フレンダ達が帰ってくるのが遅いと呟く浜面に対し麦野はフレンダが鯖缶を馬鹿食いしているんだろとシャケ弁を馬鹿食いしながらそう返す。お前も人のこと言えねえよと浜面は思いながらもフレンダの事だからあり得ると納得する

 

「……お、次の競技は「獅子舞」だってさ」

 

「マジで今年の大覇星祭は頭湧いてんじゃねえの?」

 

 

 

「ゲヘヘ!悪りぃ子は居ねえがー!」

 

「垣根さん、それはなまはげです。そして垣根さんが着ているのは獅子舞ではなくバロンです」

 

垣根は頭部はふさふさとした白い毛、人毛で作られた顎髭に金と目打ちされた皮で装飾された仮面をつけた姿…そうインドネシアのバリ島で知られる聖獣 バロンの姿をして踊りをしていた。その名もバロンダンスをしていた。だが言っている事はなまはげである

 

「ゲヘヘ!泣く子は居ねえがー!泣くんだったら雪超獣 スノーギランが氷漬けにしちゃうぞー!この西洋かぶれどもめー!」

 

「垣根さん、それは伝説怪人 ナマハゲです」

 

バロンダンスを踊りながら垣根は自分の背後に玉乗りするスノーギランが現れる、それを見て帆風はナマハゲ違いだと突っ込む

 

「さっきから煩いぞ魔女 ラムダ!食べてやろうかぁ!?」

 

「あ"ぁ"?」

 

「ア、スミマセン。調子ニ乗ッリ過ギマシタ」

 

垣根は帆風の事をバロンと永遠に戦い続ける魔女の名で叫ぶ、それを聞いて帆風が低い声を漏らし垣根にメンチビームを放つ。それを見て垣根はバロンの姿で土下座した

 

「というか何故垣根さんはバロンダンスを…?」

 

「獅子舞と言えばバロン、これ鉄則な」

 

「……成る程」

 

(((いや納得するのかよ)))

 

帆風がそもそも何故バロンダンスをしているのかと尋ねると垣根は獅子舞=バロン、これ常識と返す。それを聞いて頷く帆風…周囲の人はこの二人を理解できない。垣根と帆風には常識は通用しない

 

「でも垣根さん、これは獅子舞なのですから普通に獅子舞をして頂かないと困ります」

 

「……仕方ねえな、ならこの沖縄の守護神達と一緒にライオン・ダンスを…」

 

「ライオン・ダンスは中国ですしググルシーサーとキングシーサーはシーサーですわ」

 

「ならばコマさんとコマじろうで…」

 

「それは狛犬ですわ」

 

垣根はキングシーサーとググルシーサーを呼び出してライオン・ダンスを踊ろうとし帆風がそれはシーサーだと突っ込む、ならばと今度はコマさんとコマじろうを呼んで踊ろうとする垣根にそれは狛犬だと突っ込む

 

「もう、そろそろちゃんと獅子舞を踊ってください」

 

「……いやそもそも大覇星祭…体育祭みたいなもんに獅子舞とかおかしくね?」

 

「今更ですわ、ままごととか水鉄砲がある時点で体育祭ではありませんわ」

 

「まあこの獅子舞の競技考えたの俺なんだけどさ」

 

「……やっぱり垣根さんて凄い考え方の持ち主ですよね」

 

「だろ?俺には常識は通用しね…あ〜駄目だ、これ暑い。もう脱ぐわ」

 

垣根はこんな暑い日差しの中でこんな暑苦しい格好してられるかとバロンを脱ぎ出す。そしてパンツ一丁の垣根がバロンの中から現れ帆風は思わず携帯のシャッターを切った

 

「……まあ暑いですからね、仕方ありませんわ……パシャパシャ」

 

「……帆風さん、落ち着きましょう。そして写真を消しましょう」

 

「やめてください入鹿さん、この写真は永久保存いたしますので」

 

「……ああ、垣根さん(メルヘン)の所為で帆風さんまで頭がおかしくなってしまった」

 

パシャパシャと写真を撮り続ける帆風、それをやめてくれと入鹿が肩を持つが帆風は撮影をやめない。それを見て入鹿は目を左手で覆った

 

「さて…真面目に獅子舞に着替えてきますか」

 

垣根はそう言って獅子舞に着替える為に着替え室まで急ぐ、帆風はほぼ全裸で駆ける垣根を最後まで撮影していた

 

「……は!いつの間にか垣根さんの写真を撮っていました!?」

 

「……もう末期ですよ帆風さん…病院行きましょう。あのカエル先生なら治してくれます」

 

どうやら無自覚だった帆風はいつの間に!?と叫び入鹿は病院に行けと呟く。そんなコントじみた事をしている二人の前に着替え終わった垣根がやって来た

 

「悪い悪い、さあ頑張って踊るぞ」

 

垣根が着替えて着たのは獅子舞…ではなく黒い身体に胸や背びれ、目など体の随所が炎のように赤く発光しており蒸気を常に纏っている怪物…いな怪獣王の着ぐるみを着ていた

 

「……暑くないですかそれ?」

 

「いや突っ込む所そこですか!?なんでバーニングゴジラ!?」

 

因みにバーニングゴジラの重さは130キロ、更に炭酸ガスの噴射ギミックがあるので着ぐるみの中にガスが充満して酸欠になりやすい。実際映画撮影時にこの着ぐるみの中に入っていたスーツアクターは4回酸欠を起こした。そんな着ぐるみに垣根は今入っている

 

「ふ…はっきり言ってバロンより暑いしガスが充満してて…ぶっちゃけ死にそうです。助けて」

 

「じゃあ着ないでもらえます!?」

 

「だが断る!」

 

「なんでさ!ああもう!この人嫌いです!」

 

入鹿の叫びがサッカースタジアムに響き渡る、頑張れ入鹿、負けるな入鹿。世界中が君のツッコミを待っている。君しかこの二人にツッコミを入れられない。だから死ぬな、君が死んだら猟虎とゴーグル君との約束はどうなる?このボケを耐えれば赤組は勝つのだから!

 

次回 入鹿 死す デュエルスタンバイ!

 

「「イワーーーーーーーーーーク!」」

 

「勝手に殺すなぁぁぁぁあ!!!」

 

 

 

そんな馬鹿騒ぎを垣根と帆風がやらかしてブチギレた入鹿が小烏丸を振り回している頃、一方通行はコーヒーを飲んでいた

 

「ふゥ……やっぱりコーヒーはブラックだな」

 

そう言いながら空き缶を捨てもう一度自動販売機でブラックコーヒーを買う為にお金を入れブラックコーヒーのボタンを押す。だが何度押してもコーヒー缶が出てこない

 

「あ?ンだよ…壊れてンのかこれ?」

 

一方通行が美琴の様に「常盤台中学内伝 おばーちゃん式ナナメ四五度からの打撃による故障機械再生法」を使用かと思ったその時、自動販売機がドアの様に勢いよく開き一方通行はそれに当たって吹き飛ばさせる

 

「ねぼし!?」

 

「ははは!驚いたか一方通行!これが木原神拳 弐ノ型 自動販売機をガーンと開いて一方通行にダメージを与えるだ!」

 

「まンまじゃねェか!てかいつの間にそこにいたンだ!?」

 

「昨日からスタンバイしてたんだぜ!だから昨日は応援に行けなかったのさ!」

 

「暇人か!」

 

自動販売機から数多が現れ木原神拳の威力はどうだと笑う、一方通行は昨日から自動販売機の中にいたと聞いて暇なのかと叫んだ

 

「因みにミサカ達もいるよ!てミサカはミサカは宣言してみたり!」

 

「どうだ!?驚いたか師匠!?」

 

「……やっと出られた」

 

更に自動販売機の中から打ち止めとエステル、やや疲れた顔の番外個体が出てくる。よくこの人数が入れたなと一方通行は驚いた

 

「あ、一方通行もコーヒー飲む?」

 

「あァ、悪ィな」

 

「いいって……昨日からずっとあそこの中いてさ…漸く出れたよ」

 

「……すまねェ」

 

「いやいいって……はぁ」

 

コーヒーを差し出してきた番外個体に素直に感謝しつつ謝る一方通行、番外個体は疲れ果てたため息をこぼす

 

「それよりカラスの死体を通じて見ていたが凄かったな一方通行!リレーとかフルチン体操とか!」

 

「おい待て、リレーは兎も角そのフルチン体操はした覚えがねェぞ」

 

「ねえ一方通行、ゲコ太味のシュワシュワサイダーが飲みたい!てミサカはミサカは小さい外見を最大限に利用した駄々っ子交渉術を行使してみたり!!」

 

「いやそもそもゲコ太てどンな味なンだよ」

 

エステルが目を輝かせて凄かったと叫ぶが一方通行はフルチン体操はしていないと彼女の頭を叩く、打ち止めがサイダーを勝手とわざとらしく涙目になり一方通行は舌打ちしながらも自動販売機でそのサイダーを買う

 

「ほらよ」

 

「わぁい!ありがとう一方通行!てミサカはミサカは感謝して…美味い!」

 

「おィ、礼を最後まで言い終わってから飲めよ」

 

「まあまあ、落ち着け師匠。お子様にキレたってどうしようもないだろう」

 

打ち止めはお礼を言い終わらないうちにサイダーを飲み始め一方通行が少し眉をピクピクさせる、そんな一方通行をエステルが宥める

 

「いやしっかし自動販売機の中は案外暑いな…ほら凄い汗だ」

 

「それは自動販売機の中に入らないと分かンねェ事だな…て、おい!透けてる!ブラが透けてる!」

 

「む?ああ、本当だな。まあ自然に乾燥するだろ」

 

「いやオマエはもう少しは恥じらいてもンをだな……!」

 

一方通行はエステルに何か話そうとして彼女の方を向く、そこで気づいた。エステルの服が汗で透けている事に。顔を赤くして別方向を向く一方通行に対しエステルは首を傾げて一方通行に近づく…そんな二人を嫉妬の目で打ち止めは眺めていた

 

「………胸か」

 

「ら、打ち止めさん?今ミサカがネットワークから嫉妬の感情を拾い上げたのですが…」

 

「……ここにも巨乳がいたな…チッ、死ねばいいのに…てミサカはミサカは…」

 

「ら、打ち止めさぁん!?」

 

ハイライトオフでブツブツと呟く打ち止め、番外個体は凄まじい嫉妬と負の感情がネットワーク内に流れ込んできたことから頭を抱える。それを食べ物で例えるならくさやとドリアン、賞味期限が3年過ぎた食パン、腐海の瘴気が混ざり合った様な感情だ

 

「へ、へい!そこのお似合いのお二人さん!イチャイチャしないでくれませんかね!?そこのちびっ子上位個体からの嫉妬の感情でミサカ苦しい!これはアレだね!腹痛みたいなもんだよ!」

 

「あ"ぁ?誰の胸が地球平面説だぁ?」

 

「ミ、ミサカそんな事言ってないっすよ!?」

 

番外個体がイチャイチャすんのやめろと叫ぶ、ブチ切れ寸前の打ち止めは誰の胸が真っ平らだと番外個体を般若も裸足で逃げ出す様な目で睨む。ひぃ!とビビる番外個体は助けを求めるべく一方通行達を見るが…

 

「ァ?誰がイチャイチャしてンだよ?眼科行けよ」

 

「……変な物でも拾い食いしたのか番外個体?」

 

「安心しな、骨は拾ってやらん」

 

「いや助けてよぉぉ!そして骨も拾ってよ!いや死にたくないけどさ!」

 

冷たい同居人達に全番外個体が泣いた、そして後ろからジリジリと迫る打ち止め。彼女の指先は怪しく蠢いていた…まるで番外個体の胸を揉みしだいてやると言わんばかりに…

 

「だ、誰でもいいからヘルプミー!」

 

番外個体がそう叫んだその時、誰かが走ってくる音が聞こえた。四人がその音が聞こえる場所を振り向くと目に映ったのは全力疾走する垣根と帆風、そして黒いマスク・スーツ・マントを着て小烏丸(ライトセーバー)を携えた入鹿だった

 

「ズー…コー…、ズー…コー…」

 

「「「「だ、ダース・ベイダー!?」」」」

 

入鹿は怒りのあまり暗黒面(ダークサイド)に覚醒した、彼女は右手に携えたライトセーバー(小烏丸)を振るい垣根と帆風に斬りかかる。そんなシスの暗黒卿から必死に逃げる二人

 

「お、落ち着いてください入鹿さん!話せばわかりあえる筈です!」

 

「……次回 垣根&帆風死す デュエルスタンバイ!」

 

「根に持ってる!?根に持ってるよね!?入鹿ちゃん落ち着けて!」

 

波動操作(フォース)と共にあらんことを」

 

呼吸音と共に放たれる斬撃、垣根と帆風はそれを避ける避ける。三人は一方通行達の横を素通りして廊下を走り抜ける

 

「……あいつらは未来に生きてンだなァ」

 

「「「……同感」」」

 

一方通行はやっぱり垣根の周りは何が起こるか分かんねえやと呟く、全くだと頷く三人。やはり垣根帝督には常識など通用しない

 

「たく……そゥだ、確かあっちの自動販売機でカオスコーヒーが売ったンだったな…買いに行くか」

 

「カオスコーヒーてなんだ?」

 

「牛乳を混ぜたブラックコーヒーだよ」

 

「いやそれコーヒー牛乳じゃん!」

 

エステルがカオスコーヒーとは何かと尋ねると一方通行は牛乳を混ぜたコーヒーだと簡単に説明する。番外個体はそれはコーヒー牛乳だと突っ込んだ

 

「………あ?」

 

曲がり角を曲がった所で一方通行はそれを見た、それは自動販売機の前に倒れたら大きな体格の男子と金髪の女子だった…そして床には血が付着している

 

「…!?おい!大丈夫かオマエら!?」

 

「どうしたのー?……て、え!?だ、誰か倒れてるよ!?てミサカはミサカは……」

 

「マジかよ!?救急車呼ばねえと!」

 

一方通行が床に倒れこむ少年と少女に近づく、一方通行は二人に両手を当てて息をしていることを確認する。数多は携帯を取り出し病院に連絡を入れる

 

「おい大丈夫かオマエら!?て……オマエらは……!?」

 

一方通行は床に倒れた二人の正体に気づく…その二人の名前は……

 

 

「ズー…コー…、ズー…コー……何処へ行ったんですか?」

 

小烏丸を握りしめながら入鹿はそう呟く、彼女は抹殺対象を見失ってしまい首をキョロキョロさせながら必死に探す。そして別の場所へと走って行く

 

「……ふう、何とか誤魔化せたな」

 

「ええ……今度から入鹿さんをからかうのは程々にしないといけませんね」

 

入鹿が立ち去ったのを確認して草むらから垣根と帆風が現れる、二人はもう今度から入鹿を怒らせないようにしようと心に決め近くのベンチに腰掛ける

 

「はぁ〜疲れた…何で獅子舞やってたら入鹿ちゃんに追われるのさ」

 

「そもそも獅子舞やってる時点でおかしいですわ」

 

「……でも潤子ちゃんも楽しかっただろ?」

 

「………まあそうですわね」

 

二人はベンチに腰掛けながらそんな会話を続ける

 

「いや本当さ…潤子ちゃんがいて良かったよ本当に」

 

「!?え、なっ…?!い、いきなり何を!?」

 

「ほらさ、潤子ちゃんて俺らの中じゃ唯一の癒しキャラじゃん?」

 

「え?い、癒し?」

 

「そう、癒し。ほら超能力者て俺以外(・・・)変人しかいないだろ?」

 

垣根がいきなり帆風の事を癒しキャラと言い帆風がは?と怪訝な顔をする。垣根は自分以外の超能力者て変人だろ?と自分を差し置いて上条達を変人扱いする…おまいうである

 

「ロリコンもやしにリア充、シャケジャンキーに根性馬鹿、デレデレに両性愛者な女王…な?見事に変人しかいねえ」

 

(垣根さんも立派な変人ですよ)

 

「だからさ…潤子ちゃんしかいねえんだよ、俺の知り合いの中では潤子ちゃんぐらいしか清純キャラがいないの。分かる?」

 

「せ、清純キャラ?」

 

「そう!清純キャラ!ジ○リのヒロインとかみたいな清純キャラ!それが俺の知り合いにはいねえんだよ!」

 

「は、はぁ……」

 

俺の周りには清純キャラがいない!と叫ぶ垣根に珍しく帆風が引いた

 

「だから潤子ちゃんは唯一の清純キャラ(心のオアシス)なんだよ!頼むからあの上条達(馬鹿達)みたいにならないでくれ!」

 

「は、はい…分かりましたわ(変人にしたのは垣根さんの所為なのでは……?)」

 

垣根は帆風の肩を激しく揺さぶってあの変人達みたいにはなるなと叫ぶ。だがその上条達を変人にしたのは垣根本人である

 

「……で、いつ競技に戻るんですの?」

 

「そうだなー、次の競技になるまでここでサボタージュするか」

 

「……次の競技が始まるまでですか…つ、つまりそれまでこうして垣根さんと二人きり…」

 

垣根はぐだーとベンチにもたれかかる、帆風は次の競技までこうして二人きりかと顔を綻ばせる

 

「か、垣根さん?お疲れでしたら……その、ひ、膝枕とか……」

 

帆風が顔を少し赤らめて膝枕でもどうかと尋ねようとしたその時

 

『ーーー見ぃつっけた』

 

地面から女の声が聞こえた、二人はすぐさま自分達の足元を見る。地面には掌サイズの茶色い泥がへばりついていた…その泥の中央にギロギロ、ギョロギョロとせわしなく動く眼球と垣根と帆風の目線が重なった

 

「「!?」」

 

二人はベンチからすぐさま飛び跳ね眼球から距離を取る。そんな二人をあざ笑うかの様に眼球が目を細め笑っているかの様な目になる

 

『うふ。うふふ、うふうふうふふ。超能力者の第一位に神の力の身体に入り込んだ能力者…丁度固まっててくれて嬉しいわぁ』

 

その声は妖艶であり錆びついていた。例えるなら喉を潰した歌姫の退廃的な声…そして一転

 

『丁度私の近くにいるし、ぶっ殺しやすくて手っ取り早くて助かるな』

 

粗暴の声色が響いた直後眼球はボロボロと土塊と化す。そして同時に響く誰かの足音、垣根と帆風が同時に振り向くとそこに立っていたのはゴシックロリータを着こなした金髪の女性

 

「……シェリー=クロムウェル」

 

「おや、私の名前を知ってんのか。嬉しいねぇ第一位様に知っててもらえるなんて」

 

「………魔術師、ですか」

 

「ああ、ご名答。私はイギリス清教の魔術師だ。さっき言った通りテメェらを殺しに来た」

 

魔術師…シェリーは右手に持ったオイルパステルをクルクルと回しながら垣根達を殺しに来たと笑う

 

「……イギリス清教はわたくし達の抹殺を企んでいますのね」

 

「いや違えよ、単なる私の独断だよ」

 

「え……?独断?」

 

「そう独断。単に私は戦争を起こしたいだけなんだよ。魔術サイドと科学サイドの間でどデカイ戦争をな」

 

帆風はイギリス清教は自分達の命を狙っているのかとシェリーに問いかける。だがシェリーは自分が戦争を起こしたいだけだと笑って返す。それを聞いて帆風は一瞬彼女が何を言っているのか理解できなかった

 

「戦争を……起こす?」

 

「そう戦争だ。その火種が欲しいんだよ。その為にまず科学サイドの人間をぶっ殺して科学サイドの奴らに魔術サイドの事を知らしめねえといけねえ。だから殺す」

 

「……何を言って…今科学サイドと魔術サイドの仲は友好な筈です!なのになぜそんな真似を…!?」

 

だからこそだよ(・・・・・・・)

 

「!?」

 

憤る帆風にシェリーは恐ろしいほど冷静な口調で、されど奥には憎悪が含まれたたった一言で帆風を黙らせた

 

「魔術サイドと科学サイドは交わるべきじゃねえ。手を繋ぎあったらダメなんだよ。あの時の悲劇を繰り返す事になる。だから私が今の魔術サイドと科学サイドの関係をぶっ壊す」

 

淡々とした、されど激情に駆られた言葉を呟くシェリー、その有無を言わさない言葉に帆風が黙る…だが垣根は平然と言葉を綴る

 

「……20年前に学園都市とイギリス清教の間で「新たな能力者を作り出す」て一時期に手を組んだ奴らがいた。まあそいつらは騎士派に殺されたみてえだが…唯一の生き残りの名前はシェリー=クロムウェル…そうお前だよ」

 

「!?だから貴方は……」

 

「……チッ、知った口を叩いてんじゃねえよガキが」

 

シェリーは大きく舌打ちして垣根を睨む、その事など思い出したくもないと言わんばかりに彼女は頭を掻き毟る

 

「……御託はどうでもいい。テメェらを殺せばそれだけで充分な火種になる…てな訳で死んでくれよ」

 

そう言いながらシェリーは懐からある物(・・・)を取り出す、それは純金とダイヤで組み上げられたハゲワシの装飾品だった

 

「……それは?」

 

神威混淆(ディバインミクスチャ)、霊装名はワチェット=レト…さあ起動しろ」

 

シェリーは自分の胸にハゲワシの装飾品を軽く当てる…それだけでシェリーの胸にゆっくりと装飾品が飲み込まれていく…直後彼女の身体が怪しく光り二人は目を細める…そして光が収まるとそこには古代エジプト風の黒いドレスを纏いハゲワシのティアラを頭につけたシェリーが現れる

 

「さて……開戦前の狼煙を上げるか」

 

シェリー WR(ワチェット=レト)は手に持ったオイルパステルで地面に魔法陣を描く。直後鳴り響く轟音、激しく振動する大地

 

「な、何が起きて……」

 

「おいおい嘘だろ」

 

現れたのは全長100メートルはあろう巨体を持つ岩の巨人…ゴーレムだ。その巨大ゴーレムの頭部に立ち尽くすシェリーは垣根と帆風を見下しながらゴーレム…ゴーレム=エリスに命令を下す

 

「やれエリス。目の前のガキ共をぶっ殺せ」

 

ーーーヴオ"オオオオオォォォォォッ!ーーー

 

「チッ………!」

 

「………!」

 

岩巨人がその命に従い垣根達へと大きく腕を振り下ろす。その拳は万物を押し潰す死の鉄槌……それが垣根と帆風に襲いかかる

 

 

 

「浜面ァ!麦野ォ!」

 

「ぁ?一方通行じゃねえか?どうしたんだ?」

 

「どうしたんだよ旦那?」

 

観客席で競技を見ていた浜面と麦野に一方通行が走って来る、それを怪訝な顔で見る二人だが一方通行は焦った顔で二人に叫ぶ

 

「いいから早く来い!」

 

一方通行は二人の手を握ってベクトル操作で強化した足で廊下を駆ける

 

「な!?ちょ何すんだよ旦那!?」

 

「るせェ!黙ってついて来やがれ!」

 

浜面が何をするのかと叫ぶが一方通行は黙ってろと返す、30秒とかからずサッカースタジアムの出口に到着した一方通行達はサッカースタジアムの前に止まっている救急車に近づく

 

「は、救急車…?誰か怪我したのか?」

 

「……そうだよ、しかもお前らの知り合い(・・・・)がな」

 

「…………は?」

 

三人は救急車に近づく、そして浜面と麦野が目にしたのは…担架で運ばれる駒場とフレンダの姿だった

 

「……!?駒場!?フレンダ!?何があった!?」

 

浜面が二人に駆け寄る、すると二人はゆっくりと目を開け浜面を見る

 

「……浜…面か」

 

「ああ!何があったんだよ!?……おい、フレメアは?フレメアはどうしたんだよ?」

 

「……フレメアは……連れ去られた(・・・・・・)

 

「……連れ去られた?」

 

フレンダがフレメアは連れ去られたと呟くと麦野がそれを呆然とした風に呟く

 

「……いきなり襲われ…舶来を…攫われた…高校生くらいの女だった…守りきれず…すまない」

 

「……いや、教えてくれてありがとう」

 

「………麦野」

 

「………何だ」

 

駒場から襲撃した犯人の特徴を知り拳を握り締める浜面、フレンダが麦野に話しかけ麦野がフレンダの青い瞳を見つめる

 

「……フレメアを……助けてあげて」

 

「………何言ってやがるフレンダ、友達の妹を助けに行かねえ訳がねえだろ」

 

「……………ありがと麦野」

 

二人を乗せた救急車は病院へと向かう、それを見届けた麦野と浜面は救急車から背を向ける

 

「……おい、何処行く気だオマエら」

 

「決まってるだろ、フレメアを取り返しに行くんだよ」

 

友達(フレンダ)と約束したからな」

 

そう言って二人は0次元の極点で何処かへと消える、それを見た一方通行は懐から携帯を取り出し誰かに通話をかける

 

「………チッ、なンで出ねェンだよていとくン」

 

 

 

「あ〜怠いな、なんで私が子守の真似事をしなくちゃいけねえんだよ」

 

獲冴はフレメアを背中におぶりながらそう呟く、彼女の片手には10円玉が入ったペットボトルが握られており、他から見れば小さい子を寝かしつけているように見えるかもしれない…だが事実は彼女がフレンダと駒場を襲いフレメアを誘拐し気絶させたのだ

 

「さてさて、無能な宛那とは違って私は大将の役に立つぞ」

 

彼女は片手でペットボトルをジャグリングの様に空中に放り投げもう片方の空いた手で掴む動作を繰り返す。そして右手でペットボトルを掴みニヤリと笑う

 

「さあ行こうか天満大自在天神(・・・・・・・)。学園都市なんざ私一人で充分だ」

 

彼女はそう笑いながら歩み続ける、そんな彼女の背後には紫電を纏し悪霊が浮遊していた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




シェリーさんまさかの神威混淆を使用…こりゃ原作より強くなるぞ(白目)。まあ主人公とヒロインと戦うんだったらこれくらいしないと。そうじゃなきゃ戦争なんて起こせないからね(白目)

そして獲冴さんの魔術で呼び出されたのは…まさかのあの人…ならぬあの怨霊だった!?こりゃ獲冴さん強いな…何せ天満大自在天神ですからね…因みに個人的解釈では怨霊はエステルちゃんから「制御下にない残留思念は地縛霊」と明言していましたし、ロシア成教は悪霊を狩るゴーストバスターズ…つまり悪霊は存在します。なので天満大自在天神の場合は「強すぎるあまり魔術師では退治できず封印されている=その分霊または本人を10円玉に宿らせて将来する」…言ってしまえばどんなに強い悪霊をもこっくりさんで呼び出せる。それが獲冴さんの術式……何それチートやん。でもこれくらい出来そうなのが禁書のキャラ(白目)

次回もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。