カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

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始まりましたロシア編もとい御使堕し・(リターン)編。第1話なのでギャグ要素強めです。モチーフとしては原作の旧約14巻を元ネタにしてパロディ化しました

そしてニコライさん強化、ただし今までの敵さん(シェリーさん、獲冴さんとか)と比べると弱い方です。ただ一方的にやられる雑魚キャラではなくなったてだけです

とあるマガジンを買って読んで見ました、そしてとある科学の未元物質を読んで思った感想。「また木原キャラ出てきたよ」ですね。相似という恐らくは木原一族であろう謎の男にていとくんの少しだけ垣間見る事が出来た複雑な表情。そしてヒロインである杠 林檎というキャラ…続きが楽しみでしょうがありませんね。それにこの作品のせいで更にていとくんが好きになってしまった。どう責任を取ってくれるんですかねぇかまちー先生ぃ!?(歓喜)



スカイダイビング(パラシュートなし)

「はっははははは!!やったぞ!これで計画の要は手に入れた!」

 

「………ッ!」

 

ロシア成教の本拠地にある男の歓喜に満ちた叫びが轟く、彼の名はロシア成教の司教 ニコライ=トルストイ。そして彼の目の前に倒れているのがロシア成教の総大主教 クランス=R=ツァールスキーとシスターワシリーサだ

 

「馬、鹿な……!ニコライ…貴方いつの間にそんな力を…!?」

 

「時代とは変化するものなのだよワシリーサ、お前が魔女の力を借りるならば私は王子の力を借りた。貴様がヒロインなら私は物語の主人公だ…意味が分かるか?」

 

床に倒れながら歯ぎしりするワシリーサの頭部をニコライは踏みつけながら笑う、そんな彼の横には灰色の狼と全身が火で包まれた鳥、金のたてがみを持つ馬が寄り添っていた。そして彼の右手は鋼で出来た剣を携えている

 

「そもそも主人公の妻であるワシリーサが私に勝てるわけがないだろうに…馬鹿な奴だ」

 

グリグリとワシリーサの頭を踏みつけながら嘲笑うニコライ、だが興味をなくしたのか彼女の頭を思い切り蹴り付け壁へと突き飛ばす

 

「がっは!」

 

「ワシリーサ!?」

 

「ふははは、貴様達は這いずりながら私がロシアを、いや世界を手に入れる瞬間を見届けるがいい」

 

そう言ってニコライは笑いながら自分の近くに倒れていた少女 サーシャ=クロイツェフを左手で襟首を掴む、そしてそのまま引きずり去っていく

 

「さ、サーシャ、ちゃ……ん」

 

ワシリーサはサーシャへと手を伸ばす、だがその手はサーシャには届かずそのまま力尽きて腕は床に引き寄せられるかの様に落ちた

 

「ふふふ、これでピースは全て揃った。聞こえているか上里翔流(・・・・)?こちらの準備は万全だぞ」

 

『ああ、分かった。すぐに実行に移そう』

 

ニコライの手に持った遠隔通信用霊装から聞こえてきたのは上里の声だった。彼は欲望に満ちた笑みを醜悪に浮かべながらロシア成教の本拠地の廊下を歩く

 

「さあ世界は変わるぞ。私の有利な方へとな…ふふふ、ふっははははは!あっははははは!!」

 

 

 

「なあ潤子ちゃん」

 

「なんです垣根さん」

 

とあるファミレスにて、麦野はいつも通り持ち込みのシャケ弁を頬張り一方通行はコーヒーを飲む。削板はアリサの写真を眺めて緩んだ顔をし上条と美琴、食蜂はお互いにあーんをしあってイチャイチャしていた。そんなカオスな空間の中で垣根がコットンキャンデーソーダを飲みながら週刊少年コニャックを読みながら帆風に声をかける。声をかけられた帆風はどうせしょうもない事なんだろうなーと思いながら適当に相槌を打つ

 

「俺と付き合ってくれ」

 

「ええ、いいですよ…………え?今なんと?」

 

「俺と付き合ってくれて言ってるんだけど?」

 

「…………はい?付き合う……付き合う…て、えええ!?つ、つつつつつ付き合うぅ!?」

 

ふぇぇ!?と顔を真っ赤にしながら帆風があわわと動揺する、いきなりの告白に彼女は目をグルグルさせながら困惑する。そして垣根の告白を聞いた上条達は固まっていた

 

「て、帝督…付き合うてのは…あれか?」

 

「それ以外に何があるんだよ」

 

「え、あ、あの垣根さんが……ええ!?嘘でしょ!?明日は巨大隕石が学園都市に降り注ぐの!?」

 

「?何をそんなに騒いでんだよ。騒ぐ程じゃねえだろ」

 

「「「「「「いや騒ぐだろ!!」」」」」」

 

削板がそれは告白かと尋ねると垣根がそうだと頷く、それを聞いて美琴があの垣根が!?と驚き垣根が驚き過ぎだと真顔で言うが全員が驚くわと反論する

 

「か、垣根さんがわ、わわわたくしにぷ、プロポ……あふぅ」

 

「じ、潤子先輩ぃ!?嬉し過ぎて気絶しちゃったわよ!?」

 

「戻ってこい帆風ぇ!まだ昇天するには早過ぎんぞ!」

 

帆風は嬉しさのあまり口から帆風の姿に似た翼が生えた魂を出してしまう。そのまま天の国へ旅立とうとする帆風の魂を美琴と麦野がキャッチ・アンド・リリースして事なきを得た

 

「……ダメか?」

 

「いえ、バッチコイですわ」

 

「そうか、じゃあ今すぐ行こうぜ」

 

「え?えぇ!!?い、いきなりそんな…破廉恥な事以外なら…いいですけど…」

 

垣根が付き合ってくれないのかと呟くと帆風はキリッとした顔でOKをだした。それを聞いて垣根は笑うと席から立ち上がり帆風について来てくれと言う、それを聞いて帆風はいきなりデートかと驚きつつも満更でない顔でついていく

 

「……なあ、一つ言っていいか一方通行」

 

「……なンだ?」

 

「……俺達と帆風ちゃんはもしかしたら何か勘違いしてるんじゃねえか?」

 

「……奇遇だなァ上条、俺もそゥ思ってる」

 

上条と一方通行は気づいた、これはもしや勘違いなのでは?と…そしてその予想は当たっていた

 

 

帆風は垣根の後を追う様に彼について行く、これから何処に行くのか、今から何をするのかとドキドキしながら帆風は彼の後ろを歩く

 

(これがデート、ああ…もうわたくし…死んでも悔いはありませんわ)

 

「ついたぜ、ここだ」

 

「ふぇ!?もうついたんですの!?て、これは…窓のないビル?」

 

二人が辿り着いたのは窓のないビルと呼ばれる建物だ。帆風は何故こんな所にと首を傾げる、すると二人はいつの間にか窓のないビルの建物の中にいた

 

「え!?い、いつの間に!?」

 

「ここには俺の未元物質で作り出したカブトムシがいるからな、その実装された能力は座標移動(ムープポイント)。まあつまりそのカブトムシがあわきんの代わりに窓のないビルの案内人をしてるのさ」

 

これは垣根が作ったカブトムシによる座標移動の空間移動、そのカブトムシが窓のないビルに入る人達をその能力で転移して建物の内部へと案内するのだ

 

「やあ、やっと来たか垣根帝督、帆風潤子」

 

「遅くなって悪いなアレイスター」

 

「え?統括理事長さん…?」

 

コツコツと靴音を鳴らしながら現れたのは魔術師 アレイスター=クロウリー。彼は柔和な笑みを浮かべながら二人へと近づく、アレイスターを見て帆風はなんでアレイスターの所に自分を連れて来たのかと考える

 

(な、何故統括理事長がここに…?デートの途中なのに…ま、まさかデートではなかったとか!?)

 

「すまないな帆風潤子、実はわざわざ来てもらったのには訳がある」

 

「え!?いやそんな…ええっと用と言うのは?」

 

「垣根帝督から何も聞いていないのか?」

 

「ああ、ここで言った方がいいと思ってな」

 

デートではなかったのかと動揺する彼女にアレイスターが急に呼んですまないと詫びる、そしてまだ話の内容を伝えていなかったのかとアレイスターが垣根を見ると垣根はそうだと笑う

 

「全く君は…先に話した方が楽だったんじゃないのか?」

 

「いや当麻達が居たからさ…まあ今頃あいつらもツッチー達に捕まってる(・・・・・)頃だろうけど」

 

「それもそうだな、ならここで言った方がいいか」

 

(ここで言った方がいい……そ、それってまさか…!?)

 

垣根とアレイスターの会話を聞いて帆風の脳裏にある考えが走る

 

(ま、まさか結婚の話!?皆さんの前で恥ずかしくて言えなかったのと…統括理事長にこの歳でも結婚できるように直談判を!?)

 

発想がブっ飛んでいた、流石は大能力者、普通の人なら考えない様な事も考えついてしまう…そして彼女の脳裏である映像が浮かぶ

 

 

『アレイスター!俺はこの歳でも結婚するぜ!結婚年齢は男子は18歳、女子は16歳なんて常識は俺達の愛の前には通用しねえ!』

 

『……ふん、そうか。ならば私を倒してから結婚するがいい!』

 

 

(な、なんて……きゃあぁぁぁ!恥ずかし過ぎますよ垣根さん!でも嬉しい…!そこまでわたくしの為に…)

 

もう一度言おう、考えがブっ飛び過ぎである。垣根も垣根だが帆風も充分常識が通用しない

 

「ではいいな、これよりロシア成教で起こった内乱について説め…」

 

「で、ではこの一撃で決めさせて頂きます!全てはわたくしと垣根さんの幸せの為に!ていやー!」

 

「やこど!?」

 

「アレイスター!!?」

 

アレイスターがロシア成教で起こった内乱について説明しようとした瞬間、暴走して天使の力(テレズマ)を右拳に集中させアレイスターの鳩尾に叩き込みアレイスターはギャグ漫画の様に吹き飛んでいった

 

「何してんの潤子ちゃん!?」

 

「え?わ、わたくし達は統括理事長と将来を賭けて戦うのではなかったのですか?」

 

「なんでそうなってるの!?俺はただ潤子ちゃんにロシア成教で起こった内乱の話を聞いて欲しくて連れて来ただけだぞ!?」

 

「……え?内乱の話を聞くだけ?え?では付き合ってほしいというのは…?」

 

「いや普通について来てくれて意味だけど…」

 

「……あ」

 

垣根がなんで殴るのさと叫ぶとえ?違ったと首を傾げる帆風、自分はただアレイスターの話しを聞かせる為に呼んだだけだと言うと帆風は自分が勘違いしていた事を理解し顔を赤くし始める

 

「あ、あ………あああああぁぁぁぁ!」

 

「え?!何この辺にあるチューブとかコードとか引きちぎってんの!?」

 

「あぁ!穴があったら入りたい!いえ消えてなくなってしまいたい!」

 

顔を真っ赤にしながらチューブやらコードを引きちぎる帆風、それを見てなんでさと驚きの声を上げる垣根…その後も帆風の暴走は鳩尾を抑えたアレイスターが来るまで続いた

 

 

「本当に申し訳ありませんでした」

 

「い、いや気にしていないから構わない。では本題に戻ろうか」

 

帆風がジャパニーズ土下座をアレイスターにする、アレイスターはそこまでしなくていいと若干引きながら呟く。そしてアレイスターはコホンと息を吐くと真面目な顔になって口を開く

 

「昨日、ロシア成教の司教 ニコライ=トルストイがロシア成教に反旗を翻し総大主教 クランス=Rツァールスキーとシスター ワシリーサを倒し、更にサーシャ=クロイツェフを攫ってその後複数の部下と共に行方をくらませたそうだ」

 

「サーシャ=クロイツェフ…確か御使堕し(エンジェルフォール)の時にガブリエルが宿っていた器の少女でしたわよね?」

 

「ああ、そうだ。何故ニコライ=トルストイがサーシャ=クロイツェフを攫ったのか分からないが…よくない事を企んでいるのは理解できる」

 

「それで俺達にロシアに行ってニコライのクソ野郎をぶっ倒してこいて事だろ?」

 

昨日ロシア成教の本拠地にてニコライが反旗を翻し総大主教とロシア成教の最大戦力とも言えるワシリーサを倒した。その後ガブリエルの器となったサーシャが連れ去られた様だ。つまり垣根達にニコライを倒してサーシャを救出する様ロシアに行ってくれという事だ

 

「はぁ…大覇星祭で頑張ったかと思えば次はロシアですか…」

 

「すまないがこちらにも色々と事情があってな。学園都市の最大戦力である超能力者を投入せねばならないほど危険な事件だと思ってくれ」

 

「成る程ね…そう言うなら仕方ねえな」

 

帆風がまた事件かと溜息を吐き出す、アレイスターがそれ程の大事件なのだと言うと垣根はそれなら仕方ないと納得する

 

「では、早速だが第二十三学区の国際空港に向かってくれ。超音速旅客機の手筈はしてある。他の超能力者達も既に誘拐して搭乗済みだ」

 

「用意がいいな、じゃあロシアに行くとしますか」

 

「ま、待ってください!」

 

「?どうかしたか帆風潤子?」

 

超音速旅客機の手筈は済んでいるからすぐにロシアに行けとアレイスターが言う、だが帆風は待ってくれと叫ぶ

 

「少々時間をください!すぐに荷物を整えますので!」

 

「……成る程、女の子は色々と用意する事が多いだろうしな。いいだろう荷造りくらいの時間はあるからな。垣根帝督、座標移動の力で彼女を寮まで連れて行き荷造りを手伝ってやれ」

 

「分かった、じゃあ行くぞ潤子ちゃん」

 

「は、はい!」

 

荷造りをしたいと叫ぶ帆風にアレイスターは頷くと垣根に寮まで連れて行く様に言う、垣根はそれに頷くと帆風を連れて窓のないビルから消える。それを見届けたアレイスターはくすりと笑う

 

「……やはりあの二人を見ていると面白いな」

 

 

 

荷造りを終えた帆風と垣根は第二十三学区の国際空港に辿り着く、そしてアレイスターが用意した超音速旅客機へと乗り込む

 

「待たせたな、暇だったか当麻達」

 

「……上条さん的には説明もなしに誘拐されて旅客機に監禁された事を説明して欲しいんでせうが」

 

「あ、潤子ちゃんは俺の横ね」

 

「あ、はい…(垣根さんの横!?やった!ロシアに行けてよかった!)」

 

「「「「「「ナチュラルに無視をすんなゴラァ!!」」」」」

 

いきなり拉致監禁された上条達がジロリと垣根を睨むが垣根はそれを無視して自分達が座る席を決める、帆風が垣根の隣の席と知って内心大はしゃぎしていると上条達は無視すんなゴラァ!と怒鳴る

 

「俺と美琴と操祈はいきなり魔術師達に催眠ガスとか投げつけられて意識を失ったかと思ったらなんで俺達は旅客機に乗ってんだよ!説明しろよ!」

 

「俺の場合は反射があるからなのか、ミナとかいうババアとメイザースのオッさンに胴上げでわっしょいわっしょいされながら旅客機まで運び込まれたンだぞ!」

 

「俺はアリサの写真が浮いてたらその後を追ってきて見たら旅客機に監禁された!」

 

「シャケが貰えるからて言われてついてきて見たらなんだこの仕打ちは!」

 

「……軍覇とむぎのんは警戒感持とうぜ」

 

垣根は上条達はともかく、麦野と削板には少しは警戒しろと溜息を吐く。今時の子供でもおやつで怪しい奴について行く事もないというのにこいつらは…と垣根は思った

 

「まあ簡単に言うとロシアで事件発生、解決にし行くぞ。それ行けていとくんと愉快な仲間達、て事だ」

 

「また事件かよ…てかその言い方やめろムカつく」

 

垣根が分かりやすく説明すると納得する上条達、そして垣根と帆風がシートベルトをすると垣根は上条に声をかける

 

「ああ、そうだ当麻。なんでお前の隣がアー君なのか知ってるか?」

 

「嫌がらせか?我が天使達の間に座らせないようにする為の嫌がらせか?」

 

「おいコラ上条くゥン、俺を嫌がらせ扱いすンじゃねえ。泣くぞ」

 

「チチチ、違えよ。アー君だけを仲間外れにしない為さ」

 

「「?」」

 

「まあ動き出したら分かるさ」

 

上条は自分の隣が一方通行なのは嫌がらせだろと言うと垣根は一方通行を仲間外れにしない為だと笑う、その意味が分からず首を傾げる二人に垣根は超音速旅客機が動き出せば分かると意味深に笑う

 

「さて、楽しい空旅の始まりなのです」

 

超音速旅客機が動き出す、上条達はロシアで事件を解決しに行くと聞いても「あ〜なんか機内食でないかなー?」とか「暇潰しに映画でも見るか」などと考えていた…そんな事をする余裕がないと言うのに…

 

(あ、天使の力で体を強化しておいた方がいいと思うよ)

 

(はい?)

 

垣根がそう帆風にアドバイスした瞬間、超音速旅客機は離陸し空へと旅立った

 

 

「ニコライ=トルストイーーーそれが今回の俺達の敵の名前だ」

 

垣根達が超音速旅客機で座っている席は1番高級なファーストクラスのど真ん中の席を陣取っている。足を伸ばしてもまだスペースが余る余裕を持つその席で垣根は優雅に寛ぎながら片手に雑誌を持ちながら今回の事件について説明する

 

「ロシア成教の司教で悪い噂しかない様な男らしい、だが実力はそこそこあるみたいだな。まあ司教クラスだから当然だが俺達の敵じゃねえ…だがそれは昔の話だ」

 

「今のあいつは以前とは異なる魔術を扱うらしい、ワシリーサとクランスを倒した際に使っていた術式は恐らくイワン王子に関する逸話を再現したものと推測されている」

 

「イワン王子てのはロシアの有名な民話の主人公でな。「蛙の王女」や「イワン王子と火の鳥と灰色狼」などの作品の主人公だ。そして民話「竜王と賢女ワシリーサ」では竜王を殺してその娘 ワシリーサを嫁に取る…これが俗に言うペルセウス・アンドロメダ型神話てヤツだな」

 

垣根が次々にニコライについて、ニコライが扱う術式について、その術式の元となった民話の事を話す

 

「ペルセウス・アンドロメダ型神話というと…確か日本でいう八岐大蛇を退治した須佐之男命の様なお話ですわよね?確か龍蛇を殺してお姫様を手に入れる…そんなお話ですか?」

 

「その通り、日本にはそういった話は少ねえけどな。まあそれは置いておくとして…当麻達話聞いてる?」

 

「「「「「「ーーーおごごごごごごごごごごごごごごごごぶぶっ!!」」」」」」

 

帆風がペルセウス・アンドロメダ型神話について答えると垣根は満足げに頷く、そして上条達に話しかけるも彼らは答えられなかった。何せこの超音速旅客機は時速七〇〇〇キロ(・・・・・・)の速度で移動しているのだ。それが生み出すGで上条達の内臓は思い切り圧縮されている。例えるなら超大型力士(150キロ)に思い切り踏み潰される様なものだ。当然言葉をまともに出せる状況ではない。逆に何故垣根と帆風は平気なのかと言うと帆風は天使の力を纏い身体能力を強化している為この程度のGならば耐えられる身体になっているから、垣根の場合も何らかの魔術を使ってこのGから身体を守っている

 

「こんな時に魔術てあらやだ便利。奥さんも使ってみませんこと」

 

「ではわたくしも…て、そんな冗談よりもいいんですかこのまま女王達を放置して」

 

「いいんだよ、いいんですよ、いいだろの三段活用だ。じゃあ話を戻すぞ」

 

「「「「「「うげごっ!?」」」」」」

 

垣根は呻き声の様な声を出す上条達を無視して言葉を続ける

 

「恐らくニコライの目的は連れ去ったサーシャ=クロイツェフを媒体として利用した怪しげな術式を行う気だろうな」

 

「「「「「「ぎぎぎぎぐぐっ!」」」」」」

 

「まあ最低でも神の力(ガブリエル)の召喚程度なら出来そうだな。ガブリエルなら大抵の魔術師や化学兵器の相手にすらならないし俺らでも勝てない事はねえが苦戦はするだろ」

 

「「「「「「おおおおおええええっ!?げぼおおおおぉぉぉ!!?」」」」」」

 

「おーい、吐くなよー?汚えからな。もし吐いたら旅客機から空へパラシュートなしのスカイダイビングの刑な」

 

(鬼畜ですわね)

 

垣根はニコライが連れ去ったサーシャについて話すが上条達はもう吐く瞬間の顔になっていた。もう吐瀉物が口の中にあるのではと思うほど気分が悪そうな顔をしもう吐く3秒前という顔つきだ。垣根は笑いながら吐いたら突き落とすと脅す

 

「が、は、は……で、俺らは、そのニコライて俺達を、こんな旅客機に乗せる、原因を作ったクソ野郎をシバけば、いいんだな?」

 

「上等、だよ…くそったれ…ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て……うぇつぷ!」

 

「根性なしめ…絶対に殴り飛ばして…うぇぇ」

 

「皆さんもう既に瀕死状態ですよ」

 

流石超能力者と言うべきか彼らは何とか会話ができる様になっていた、言葉は途切れ途切れだが自分達がこんな旅客機に乗る原因を作ったニコライに殺意を抱きながら彼等は吐き気を堪える。帆風は大丈夫かこれ?と不安になる

 

「畜生、手ェ離せよ上条ォ。反射が使ェねから俺もこのGに耐えられねェンだよ」

 

「お前一人だけ仲間外れにしねえぞ一方通行。俺らは友達なんだから同じ苦しみを味わおうぜぇ?」

 

「くそ…力一杯に俺の肩を掴ンで離さねェよこいつ…」

 

「あ、死んだ筈のお婆ちゃんだ。お〜いお婆ちゃん元気ぃ〜?なんでお川の向こうにいるの〜?」

 

「それは三途の川よ美琴ぉ!ダメ戻って来なさいぃ!美琴カムバック!」

 

「あ〜赤い川でシャケが泳いでるー、ちょっと熊と一緒に取ってくるわ」

 

「あ、アリサが川の向こうで花嫁衣装を着て…え?式を挙げよう?」

 

「……カオス、ですわ」

 

超能力者いる所カオスなり、超能力者が集まればそこは混沌(カオス)と化すのだ。ファミレスであれ誰かの家であれ旅客機であれ超能力者が集えばそこはカオスとなる。それがお約束なのだ

 

「ま、俺から言える事は一つ。ニコライ倒してさっさと学園都市に帰ろう。以上だ…てな訳で皆で野球拳やろうぜ!」

 

「そう、だな…てか帰りもこの旅客機使うのか?出来れば普通の飛行機を用意してもらいたいんでせうが」

 

「……(口から魂がひょっこり出ている)」

 

「お、金太郎さんじゃねえの。あ、この熊アンタのダチだったのか。いやーこの熊と仲良くシャケ取っててよ、良かったら一匹いるか?」

 

「うふふー、聞いてよお婆ちゃんー。私のね、彼女のね、操祈がね今日寝言で「ミコったん可愛いー。レロレロしたいー」て可愛らしく寝言言ってたのー。私嬉しくてつい操祈の唇にキスしちゃった。てへ☆」

 

「なんですてぇぇぇ!!?そんなイベント力が私が寝てる間に発動してたの!?ああ!なんで寝てたのよ私のお馬鹿…て、早く三途の川から戻って来なさぁい!」

 

「ありがとう皆!俺…いや俺とアリサは絶対に幸せになるからな!だからお義父さんもお義姉さんも安心してください!」

 

「……ツッコミ切れない」

 

帆風はもうツッコミを入れる事をやめた。いくら突っ込んでも捌き切れない。それが超能力者だからだと哲学の域に達した帆風…その時機内のスピーカーから音が聞こえる

 

ーーーギエピー!!!ーーー

 

「「「「「「穴久保ピッピ!?」」」」」」

 

「し、しまった。雷ポケモンは水に弱い!」

 

「これでぼくはミュウスリーだっピ!!」

 

某くにおくんのノリのポケモン漫画のデプピッピの音声がいきなり流れて驚く上条達、垣根と帆風はその漫画の()言を叫ぶ

 

「さて、もう時間がねえな。お前ら辛かったら深呼吸してみろ。ほら吸ってー」

 

「「「「「「すー」」」」」」

 

「吐いてー」

 

「「「「「「はー」」」」」」

 

「更に吐いてー」

 

「「「「「「はー」」」」」」

 

「もう一回吐いてー」

 

「「「「「「はー……」」」」」」

 

「もっと吐いてー」

 

「「「「「「は、は……はー」」」」」」

 

「じゃあ吐いてー」

 

「「「「「「はー…て、これ以上吐いたら死ぬわぁぁぁぁ!!!」」」」」」

 

上条達はこれ以上酸素を吐いたら死ぬ!と叫ぶと垣根はそりゃそうだろと笑う。帆風はそれをみて笑いながら理解した。ああ、こうやって皆の気持ちを落ち着かせているのかと…だがそんな訳はなかった

 

「じゃあ、行くか。案内するからこっちに来い。全員シートベルトを外せ」

 

「え?ど、何処へ行くおつもりですか?」

 

垣根がそう言ってシートベルトを外して通路へと向かって行く、帆風は訝しむが上条達と共に垣根について行く。扉を開け細い通路を歩き、頭がぶつかりそうなほど低いハッチを潜り、金属が剥き出しの周囲から轟々と音がする所まで辿り着く

 

「あ、わたくしこれからどうなるか分かりましたわ」

 

「?どういう事かしらぁ潤子先輩?」

 

帆風は理解した、これからどうなるのかと。そして垣根は上条達にリュックサックの様なものを渡す

 

「これ着ろよー、着たかー?じゃあ行くぞー」

 

垣根達はリュックサックのベルトを体に巻きつける、両肩の他に腹や胸にベルトを固定させるゴツい仕組みで全員がそれの固定器具を留めていく

 

「よし、ではロシアへの第一歩を踏み出しましょうか!」

 

垣根はそう言って掌に壁についている缶詰の蓋ぐらいの大きさのボタンに叩きつける。ごうん、と妙な音が響きガハッと機体の壁が大きく開き、その向こうには朝焼けの空が広がっていた。真下には白銀の雪面が見える

 

「「「「「「………はい?」」」」」」

 

「……ですよね」

 

「はい、スカイィィィダイビングゥゥッ!!」

 

目が点になる上条達、やっぱりかと溜息を吐く帆風、ハイテンションな垣根…そして烈風が吹き荒れその風に彼らの体は拾い上げられ、垣根達は大空へと放り出される

 

「「「「「「うぎゃあああああああああああああああああああああああああッ!!?」」」」」」

 

クルクルと360度視界が回転し赤く染まった空が、雪面が、激しく移り変わる。手足をバタバタと動かすと体は訳の分からない方向に回転する…帆風はもうどうとなれ、と諦めたように脱力し垣根はウッホホーイ!と叫ぶ

 

「「「「「「垣根ぇぇぇぇ!!殺してやる…!このクソ野郎!地上に着いたらモザイクかかるまで殴りまくってやるぅぅッ!!!」」」」」」

 

垣根と帆風のリュックサックが爆発しパラシュートか開く。上条達は垣根に怒りの咆哮を轟かせながら地上に降りたら覚えていろと叫ぶ…だが一向に彼らのパラシュートは開かない

 

「あ、当麻達に渡したのパラシュートが開かない不良品だったぽいわ。めんご☆」

 

「「「「「「嘘だろ!?やっぱお前絶対に殺してやるうゥゥぅぅぅぅッ!!!」」」」」」

 

てへ☆と可愛らしく舌を出す垣根を見て上条達は地上へと落下していく

 

「ちょ!?大丈夫なんですか垣根さん!?女王達死んじゃいません!?」

 

「大丈夫だ、何せこの小説はギャグ小説だからな。死なない死なない、それに真下は雪だからクッションになると思うよ。多分な」

 

「全然大丈夫な理由になってませんよ!?」

 

「てな訳でロシア編、始まり始まり〜♪」

 

ロシア上空でそんなやりとりが繰り広げられている事など誰も考えもしないだろう。これから彼らが落ちる場所の名前はエリザリーナ独立国同盟と言うのだが垣根以外誰もそれを知らない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まあこの小説はギャグだから死んだらしないでしょ(無責任)。それにレギュラーキャラがそうそう死ぬ事はないですしご安心下さい。上条さん達は死にませんよ(無事とは言ってない)。因みにロシアとの時差は六時間。ていとくん達が出発したのが昼前ぐらいなのでロシアは今5時か6時くらいの時間帯です

そしてイワン王子ですが…これはロシアでは有名な民話の一つであのワシリーサを妻にするお話もあるくらいです。興味が湧いたら調べて見てください。面白いですよ

さて次回はエリザリーナ独立国でていとくん達が大暴れ、な展開にしたいなーとか考えてみたり

次回もお楽しみに!
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