カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

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さて今回はギャグ少なめのバトルパートです(ギャグがないとは言っていない)

ニコライは原作だとかませでしたがこの作品ではそこそこやります(かませですが)。フィアンマさんに思惑見透かされて馬鹿にされて核ミサイル撃つ小物ですがとんでもないことをします(小物ですが)

重要なので二回言いましたぜ



司教の思惑

「ここだな」

 

垣根達はニコライがいると推測される場所に辿り着く、そこには恐らくはロシアの軍事施設と思われる建物があり見張りも何人か建物周りにいた

 

「どォするていとくン、俺らなら雑魚共を一掃して中に侵入する事なンざ30秒もありゃ行けるぞ」

 

「……そうだな、様子見てたって何の役にも立たねえし、突撃あるのみか」

 

「……わたくし達て頭がいい割には脳筋思考ですわよね」

 

一方通行が見張りを倒して潜入するかと呟き垣根がそれを肯定する。帆風は超能力者は削板以外頭が良い筈なのに脳筋だな〜と苦笑いを浮かべる

 

「で、あの見張りちゃん達をどうやって倒すの?派手な事したら中の人達にバレちゃ…」

 

そう言いかけたサローニャに対し垣根が取った行動シンプルだった。翼を展開しその内の一枚を羽ばたかせる事により羽を飛ばす、音速を超える速度で放たれた羽は寸分違わず見張り達の頭にぶつかる。そう刺さるのではなくぶつかる、だ。その一撃で脳震盪を起こした見張り達は悲鳴を上げる事なく地に伏せる

 

「これでいいだろ?」

 

「……わぉ、流石ていとくんだね」

 

垣根がこれでいいかと笑い、サローニャは流石…と感心する。これで外の見張りは無力化した、そうして彼等は建物の中に侵入する。時折魔術による罠があるがそれを上条や一方通行を盾にする奥義 レベルファイブガードベントで罠を掻い潜っていく

 

「て、待てよオイ!俺らは仮面ライダーガイじゃねえンだよ!」

 

「近くにいたお前らが悪い」

 

「王蛇気取りかお前!?」

 

ガードベントにするなと叫ぶ一方通行に対し垣根は某外道ライダーのセリフをキメ顔で呟き、それに上条がツッコむ

 

「あ、今度は大岩ちゃんが転がってきたよ」

 

「出番だミコチュウ!10万ボルト!」

 

「ピカピカチュ~!て、何言わせんのよ!」

 

転がって来た大岩は美琴が放った電撃で破壊する、律儀に某電気ネズミの鳴き声を真似しながら放ち食蜂と上条はそれをボイスレコーダーで録音する

 

「ほ〜、本当にピカチュウみたいですな」

 

「因みに俺の今の手持ちはヌケニン、ソーナンス、バンギラス、ピカチュウ、ビークイン、ルカリオだぜ…因みに俺はイベルタルで潤子ちゃんがゼルネアスな」

 

「……確かにそのポケモンと皆さんのイメージがピッタリ合いますね…主に能力的な意味で」

 

ヌケニンは弱点以外の攻撃を受け付けない。ソーナンスは反射、バンギラスはビーム、ピカチュウは電撃、ビークインは子供達を操って攻撃、ルカリオは遠距離から放つ拳を放つ…等々上条達の能力と共通点が多い

 

「いや待てよ垣根、バンギラスは私も好きだから許すがなんでお前らはイベルタルとゼルネアスなんだよ」

 

「決まってるだろむぎのん、ゼルネアスの元ネタは生命の樹(セフィロト)だし天使崇拝(アストラルバディ)の能力を持つ潤子ちゃんにはピッタリだ。それに幻想的な美しさ…て意味でもピッタリだろ?」

 

「う、美しさ……//」

 

麦野の問いに垣根は生命の樹が元ネタだからだよと返す、その際に美しいと言った事から帆風が嬉しそうに顔を赤くしたのに垣根は気づかない

 

「じゃあお前がイベルタルなのは?」

 

「イベルタルの声がメガギラスだからな。トンボ=白いトンボ=俺。これ常識な」

 

「……そんな常識はないぞ帝督」

 

垣根は自分が作り出す白いトンボから超翔竜を連想し、その鳴き声とイベルタルの声が同じだからに決まってるだろと垣根がドヤ顔で言うと珍しく削板がツッコミを入れた

 

「さて…楽しいお喋りちゃんの時間はお終いみたいだね」

 

サローニャがそう言うと奥から黒いローブを纏った男女達が現れる、魔術師だと理解した垣根達は冷静に敵を見据える

 

「……かかれ!」

 

リーダーであろう男の声と共に魔術師達が垣根達に炎の、水の、雪の槍の、稲妻の魔術を放ち垣根は偶々近くにいた削板を肉壁にする事で防ぐ

 

「レベルファイブガードベント!」

 

「おい!」

 

削板はガードベントするなと叫ぶが彼の強靭な肉体は雑魚共の魔術如きでは傷一つつかなかった、そして魔術師達の魔術を削板を盾にしたまま防ぎ切ると麦野が飛び出し原子崩しを魔術師達の足元に放ち魔術師達はそれを慌てて避ける、その隙に彼女は回し蹴りや顔面にパンチを叩き込んでいく

 

「げぼぉ!?」

 

「がぁ!?」

 

「ぐぎぃ…!」

 

壁や床に激突して意識を手放していく魔術師達、基本魔術師はアックアや神裂達の様な肉体戦を行う魔術師ではない限り身体を鍛えない。そんな彼らが麦野に敵うわけがなくワンパンで沈んでいく、本当なら原子崩しで消し炭にできるが人を殺す気は無い為物理で倒していく麦野

 

(残る敵は三人、これなら楽勝だな)

 

麦野がそう考えてリーダー格の男魔術師に接近し拳を振るおうとした直後、麦野の右腕が唐突に真っ赤な鮮血が噴き出した

 

「……は?」

 

別に魔術師が何らかの魔術を発動したのでは無い、肉体が内側から弾けたのだ。麦野は何が起こったのか理解できなかった、そんな疑問に答える様にリーダー格の男が笑う

 

「超能力者とて能力者だ、能力者は魔術的な術式を行使すればその様な副作用に襲われる…知っているだろう?」

 

「ま、さか…テメェこれを狙って…」

 

「まさか我々魔術師がお前達と言う脅威に何の対策もしないと思っていたのか?時代とは常に変わる者なのだ」

 

発動する魔術は何でもいい、指先から淡い光を放つ、そんな役に立たない術式でもいい。何故ならどんな魔術でも能力者が使えば先程の様な副作用が起こる…それを狙っていたのだと麦野は考え…意識が混濁する

 

「麦野さん!」

 

上条の叫びすら麦野には遠く感じた、副作用の影響で意識が朦朧とする。そのせいで演算能力が低下し目に見えるマクロな物理現象の制御を大きく乱す…これでは原子崩しによる0次元の極点による回避も行えない…そんな彼女に男は火球を形成し放とうとする

 

「まず一人…」

 

そう言って火球を放とうとした直後だった、いつの間にか接近したサローニャが何かの粉を男に振りかける。男は咄嗟にそれを右手で防ぐがサローニャの蹴りが炸裂し男が吹き飛ぶ

 

「ぐぅ!?」

 

「ふぅ…ジムちゃんに通って筋トレしてた甲斐があったにゃ。で、大丈夫おねーさん?」

 

「あ、ああ…助かった」

 

サローニャが麦野を起き上がらせながら大丈夫かどうか尋ねる。麦野はサローニャを見てこいつ意外と格闘派だったのかと驚く、それに気づいたのかサローニャがニコッと笑う

 

「私が意外と格闘できて驚いた?まあ、魔術師でも一応身体を鍛えとけば不意打ちとかに有利ちゃんだからね、鍛えて損はないよ」

 

「成る程…」

 

そんな会話をよそに蹴りを喰らった男は立ち上がり、部下の一人である女に命令する

 

「ヴォジャノーイ!そいつらを殺せ!」

 

ヴォジャノーイと呼ばれた女性は水の槍をサローニャと麦野に放つ、一方通行が二人の前に立って反射でヴォジャノーイに返そうとするが斜め後方に逸れ、七色の光に分解される

 

「チッ、魔術は反射しようにも斜め後方に何故か行っちまうンだよなァ…ま、こいつら程度なら大した問題じゃねェか」

 

「がぁっ!?」

 

一方通行はヴォジャノーイをそのままベクトル強化した足で蹴りつけ、3メートルほど吹き飛ばす。そのまま壁に激突しズルズルと床に落ちるヴォジャノーイ、それを見て男は怯えた様に後ずさるがもう一人の男に命令する

 

「おい、ルサールカ!何をボーッとしている!早くこいつらを倒せ!」

 

「は、はい!」

 

ルサールカと呼ばれた男性は呪文を唱えると彼の周囲に水球が10個程浮かび、上条に放たれる。上条は一つ目の水球を幻想殺しで防ぎ軌道を変えて9個の水球が上条へと迫るが幻想片影で光の処刑を発動、優先順位を変更して水球を防ぐ

 

「な…や、やっぱり無理ですデュラハン!私には彼らを抑える事が出来ない!」

 

「チッ、使えん奴め……なら俺の術式で!」

 

デュラハンという名前、もしくはコードネームを持つ魔術師は何らかの黒い霧を掌から発生させる。麦野が先程の反撃とばかりに原子崩しを放とうとしたその瞬間、背後にいたルサールカから水球を喰らいデュラハンは床に倒れる

 

「な、ルサールカ…?」

 

「はぁい☆ご苦労様なんだゾ」

 

自分の部下の名前を呟いてデュラハンは意識を手放す、ルサールカの瞳には星が宿り食蜂の心理掌握で操られている事が分かる

 

「さあて、残った貴方には何処にニコライがいるか教えてもらおうかしらぁ」

 

「ハイ、食蜂様」

 

(…全員洗脳ちゃんしとけばよかったんじゃね?て、物凄く言いたいけど…言っちゃダメだよな〜)

 

リモコンを向けながら食蜂が呟くと恭しくルサールカが頭を下げる、サローニャは最初から心理掌握使ってればよかったじゃん。と、内心で思った

 

「コチラデゴザイマス」

 

「隠し扉……ね、自分だけ隠れる気満々じゃねえか」

 

廊下の道を少し進んだ先でルサールカが壁のある部分に触れる、そして魔術的記号をなぞると壁の一部分が空気に溶ける様に消えていく

 

「さて、この人はもう用済みねぇ、「気絶昏倒(カテゴリ030)」」

 

食蜂はリモコンのボタンを押してルサールカを昏睡させる、そしてそのまま放置した後隠し扉野崎にあった隠し通路を降り始める

 

「隠し通路か…ドラクエとか思い出すな!」

 

「ウキウキしてンじゃねェよ削板」

 

削板が隠し通路はそそる、と目を輝かし一方通行が落ち着けとベクトルチョップを削板の脳天に喰らわす…そして通路を抜け広い部屋に出るとそこには不敵の笑みを浮かべるニコライがそこに立っていた

 

「来たか超能力者達よ、わざわざそちら側がやって来るなど好都合だ」

 

「何ラスボスみたいなセリフ言ってんだよニコライ、雑魚が強がるんじゃねえぞ」

 

「ふ、雑魚かどうかは…その目で確かめてみるんだな!」

 

ニコライがそう叫ぶと火の鳥と金のたてがみの馬が顕現する、火の鳥と金のたてがみの馬が唸りを上げて垣根達に突進し全員がそれを避ける

 

「お〜、凄く強そうだね!てな訳で、実質役立たずちゃんの私は邪魔しない様に逃げるよ!」

 

「ちょ、アンタ…!?」

 

サローニャは自分は役に立たないなと戦線を離脱、踵を返して通路へと逃げる。それを美琴が止めようとするがもう既にサローニャは通路へと入って行った

 

「まあ、あいつのレーシーの術式は森がねえと役に立たねえしな。逃げた方がいいか」

 

垣根はそう言いながら翼を羽ばたかせ羽を飛ばす、ニコライはそれを鋼の剣 サモショークで叩いて落とす。これは恐らくサモショークの自動で敵を切り裂く力だろう。更に空いている片手に水が入った容れ物を取り出す

 

「これは死の水と命の水だ。死の水は貴様らを融解しドロドロに溶かし、命の水は私をミンチにしても再生させる…お前達に私が倒せるのか?」

 

ニコライはそう言って嘲笑う、この水がある限り自分は死なない。死ぬのはお前達だと嘲笑うのだ…火の鳥は全身を燃やしながら突撃を繰り返す、それはまるで流星の様に見える

 

「く!焼き鳥が!チョロチョロすンじゃねェ!」

 

一方通行が風のベクトルを操作し暴風を吹き荒らす、火の鳥はそれを軽々と避け口を開き炎の息を放つ。当然の様に斜め後方に弾くが視界が炎で遮られる、その隙に火の鳥は麦野へと突撃し彼女は0次元の極点で回避する

 

「は、狙いが甘過ぎだよ一方通行…鳥の撃ち落とし方てのはな…こうするんだよ!」

 

拡散支援半導体(シリコンバーン)を投げてそこに原子崩しを命中させ、無数の光線を火の鳥に放つ。当然の如く火の鳥を光線は貫き火の鳥は霧散、消滅するも即座に再生してしまう

 

「再生…本当に不死鳥ね」

 

思わず美琴が呟いた一言は的を射ていた、何度倒しても復活するのだ。倒した瞬間体は火に包まれ再生する…その様は正に不死鳥の名に相応しい

 

火の鳥の相手をしている麦野と一方通行、美琴とは別に削板と上条、食蜂は神速の如き速さで駆け抜け残像しか見えない金のたてがみの馬と交戦していた。上条と食蜂では馬に追いつかないが削板は音速の二倍以上の速度で駆ける事で追いつこうとする

 

「待てぇぇぇぇぇ!!!」

 

必死に馬を追いかける削板、馬は逃げるばかりで攻撃を全くしてこない…と思わせて急に立ち止まり後脚での蹴りつけを削板に放ち削板はそれを両腕をクロスさせてガードする

 

「む!中々の威力だな!」

 

鋼すらも蹴り砕き人なら容易く肉塊にする一撃を喰らって出たセリフがこれである、馬は攻撃が防がれたとするや否や走り出して再び逃げる。だが逃げた先にいるのは削板の原石の力を幻想片影で発動し馬に追いつける速度で走っている上条だった

 

「貰った!」

 

あらゆる異能を打ち消す右手を突き出す上条、それに対し馬が取った行動はシンプル。大気を蹴って(・・)空を走る事で上条の右手から逃れた

 

「「はぁ!?」」

 

「お、あの馬も空を歩けるのか!まあ根性があれば誰でも出来るよな!」

 

驚く上条と食蜂だが削板は自分も空を歩けるからか、然程驚かずに自分も大気を蹴って馬を追いかける

 

 

「ははは、どうかね私の術式は!?私は強いだろう!」

 

死の水を噴水の様に振りまくニコライ、それを跳躍して躱す帆風に翼で防御する垣根。帆風が音速で接近してもサモショークが音速に対応し帆風の拳を防ぐ、そして帆風の動きが止まった瞬間に死の水を彼女にかけようとして垣根の座標移動で彼女を転移させ防ぐ…それの繰り返しを先程から繰り返している

 

「厄介だな…ニコライ自身は雑魚同然だがサモショークによる防御と死の水による一撃必殺級の攻撃…面倒の一言だ」

 

サモショークは攻撃ではなく防御に専念し垣根と帆風の攻撃を防ぎ、死の水による一撃は即死に繋がる…まずサモショークで攻撃を止めて死の水で一撃死を狙う…それがニコライの戦法だった

 

「どうだ私の術式は?強いだろう、厄介だろう、手も足も出ないだろう?そのままもがいて死ね」

 

ニコライはそう言って笑いながら音速以上の速さで飛んできた未元物質の羽をサモショークで叩き落とす。その隙に帆風が回し蹴りを放つが死の水が守る様に帆風とニコライの間に出現し帆風は慌てて軌道を変えてそれを避ける

 

「無駄だ!貴様らに私は倒せん!絶対にだ!ふははは!貴様らはここで死ぬのだよ!」

 

ニコライは自分の勝ちを確信して笑う、それに対し帆風と垣根は焦る事なくニコライを見つめている

 

「……なんだその目は?私の勝ちは決まっているというのに何故冷静でいられる?」

 

「……馬鹿かお前、確かにその死の水は厄介だが…それだけだろ(・・・・・・)?」

 

「ええ、その水は非常に厄介ですが…まさかその程度でわたくし達に勝ったとでも?」

 

「………何?」

 

ニコライは二人を睨む、負け惜しみにしても腹の立つ言い方にニコライは歯軋りしながらも何故こんなにも冷静なのかと疑問に思う

 

「その顔じゃあ気づいてねえみてえだな、俺達が本気じゃない(・・・・・・)て事に」

 

「……は?」

 

「そのようですわね、わたくしが天使崇拝ではなく天衣装着(ランペイジドレス)である事にも気づいていない様ですし…本当にこの方はロシア成教の偉い人なのでしょうか?」

 

「それを言うなよ潤子ちゃん、どんな組織や会社にも無能の癖に偉い立場にいる人間てのはいるんだぜ」

 

自分達が本気で無いことに気づいていないのかと言われニコライは漸く気づいた、帆風は一度も天使を降ろしていない。垣根も未元物質を覚醒するどころか魔術や多才能力すらも使ってこない…ニコライは顔を赤くする

 

「ま、さか…遊びだったと言うのか!?さっきまでの戦いは!?」

 

「逆にお前如きに本気になるとでも思ってんのか?」

 

何故ニコライ如きに本気にならないといけないと失笑する垣根、それを見てニコライがブチ切れ死の水を二人に噴射するが垣根はそれを白いカブトムシを作り出して盾代わりにして防ぐ

 

「まあ、面倒なのは事実だしな。もう終わりにするか」

 

「ですね」

 

帆風は頷くと白いカブトムシをジャンプ台にして跳躍、ニコライに向かって拳を振り上げニコライは慌てて死の水を振りまこうとするが垣根が羽を飛ばし死の水と命の水で満たされた容れ物を破壊する

 

「はあぁぁぁぁッ!」

 

帆風の拳がサモショークを砕く、ニコライは信じられないと目を見開く。そして帆風は床に着地すると回し蹴りをニコライに叩き込む

 

「ぐげぇ!?」

 

吹き飛ばされて床に激突するニコライ、肺から酸素を吐き出し苦しげに顔を歪ますニコライ

 

「ぐ、火の鳥!金のたてがみの馬!早く私を助けに来い!」

 

火の鳥と金のたてがみの馬に助けを求めるニコライ、だがその頼みの綱の火の鳥と馬は…

 

「とりゃあ!やっと捕まえたぞ!」

 

「な!?」

 

削板が馬を羽交い締めして捕まえているのを見てニコライの顔が驚愕に染まる。更に火の鳥も一方通行が風のベクトルを操り風の檻を形成しその中に火の鳥を捉え風で切断し火の鳥が再生した直後にまた切断、そして再生し切断するを何度も繰り返していた

 

「ば、馬鹿な……私の術式が」

 

「確かに厄介だったが…アウレオルスやシェリーと比べると雑魚同然だったな」

 

「ええ、と言うか比較対象がおかしい気が…」

 

ニコライは部下達よりは強かっただろう、ワシリーサやクランスを退ける程の実力があるのだから…ただ何が悪かったかといえば…超能力者に戦いを挑んだ。それが運の尽きだった、そうとしか言えない

 

「みんなお疲れちゃん!さあ観念ちゃんしてお縄につきなさいニコライ=トルストイ!」

 

「大して活躍してねー奴が美味しい所を持ってこうとすな」

 

サローニャがいつの間にか横に立っており、さも自分の手柄の様にドヤ顔し取り敢えず垣根はハリセン(未元物質製)で頭を叩いた

 

「……………フッ」

 

「?何笑って……」

 

「…………ふ、ふふふ…ははははは!」

 

ニコライは暫く呆然とした顔をしいきなり大声で笑い始める、それに驚く垣根達を無視しニコライは狂った様に笑う

 

「ふはははははは!!!馬鹿め!まさかとは思うが私がニコライ様(・・・・・)だと思っていたのか!ならば作戦は成功だな!今頃神の力が儀式を成功させている所だろう!」

 

「!?まさか……テメェは」

 

垣根は目の前の男の正体に気づいた、この男はニコライではない…そしてニコライの身体が崩れ始め灰色の毛の狼が笑みを浮かべていた

 

「……灰色狼、民話の中での能力は姫や馬、鳥に化ける力…つまり変身能力。クソ、てことはこの建物はダミーか」

 

「そうだ、と言ってもお前らが倒した部下達は私を本物のニコライ様だと思っていた様だがな。敵を欺くにはまず味方から、と日本語では言うのだろう?」

 

灰色狼は民話の中では知略に長け、主人公である王子に様々なアドバイスを与え幾度なく救ってきた智慧者。恐らくこの建物をダミーにしようと考えたのもこの灰色狼だろう

 

「……科学サイドでいう高性能なAIみたいな奴だなお前は…いやアンドロイドか?無能な主人にそこまで奉公するのは」

 

「無能か有能かは貴様らが決める事だ、私はニコライ様に生み出された単なる魔力の塊。ニコライ様の役に立つ事だけが存在理由、私の役目は時間稼ぎ…その任も終わった。殺すなら殺せ」

 

灰色狼は科学サイドで言うならば魔力で構成されたAIやアンドロイドだ。作り出した当の本人とは違い灰色狼は殺すなら殺せと何の抵抗なく潔く首を差し出す

 

「……行くぞ」

 

「トドメを刺さなくてもいいのか?遠慮は要らん。やるならやれ、私は生物ではない、単なる喋る使い魔だ。慈悲などいらぬ」

 

垣根はトドメを刺そうとせずそのまま踵を返す、灰色狼は殺せと言うが垣根はそのまま歩いて去ろうとする…上条達も最初は戸惑っていたが垣根の様に彼等も灰色狼に構わず立ち去ろうとする

 

「……ふん、情けのつもりか…私などニコライ様の魔力供給がなければ数時間と持たぬ身…それならば貴様らの様な強者に殺されたかったのだがな」

 

灰色狼は不満げに呟き犬の様に寝転がる、そんな灰色狼にサローニャがニヤリと笑って近づく

 

「へいへい、狼ちゃん。ニコライの魔力提供がないと消えちゃうて本当?」

 

「……そうだ」

 

「へぇ……なら、あの方法ちゃんが使えるかもな〜」

 

「?」

 

訝しむ灰色狼に薄く笑うサローニャ、そんな一人の一体の会話など露知らない垣根達は外に出ようと通路を歩いていた

 

「ここがダミーだったて事は…ニコライは何処にいるんだ?」

 

「さあな、だがあのワンちゃんが言ってたにはやっぱりガブリエルが関係してるみた…」

 

上条と垣根が話し合っていたその瞬間、嫌な気配を全員が感じた。全身にねったりと絡みつくような不快感のある何か…それが殺意であると気づくまで時間はかからなかった

 

「!?この気配…まさか!?」

 

急いで通路を走る上条達、建物から抜け空を見上げると朝方だった筈の空が夜空へと変わっていた…そして天空には青い氷で構成された翼を持つ天使が佇んでいた

 

「onv鏖agokt殺ynvsy!!」

 

「……ガブリエル!」

 

上条がかつて自分の右手で倒した天使の名を告げる。だがかつてと近いガブリエルの白かった身体はドス黒く変色しており目は赤く発光している…無表情だったその容貌は憎悪と怒りで染め上げているかの様で口元には牙が生えている…その姿は天使ではなく悪魔そのものだった

 

「…前と姿が変わっている?」

 

「当然だな、まあそれも全部潤子ちゃんのせいなんだけど」

 

「わ、わたくしの?」

 

美琴が姿が変わっていると驚き、垣根はそれは帆風のせいだと言うと帆風がえ?と驚く

 

「潤子ちゃんの天使崇拝は超能力でもあり魔術でもある…その実態はアレイスターが密かに行った全体論の超能力て奴だ。あいつは天界を丸ごと歪めて能力を開発した…その際に天界にいた天使達は全て悪魔になった…ほらだからガブリエルの奴潤子ちゃんおもくそ睨んでるじゃん」

 

「yuonj殺toscgl」

 

「本当ですわ…殺意しか伝わってきません」

 

天使崇拝を発現する為にアレイスターが行なった能力開発のせいで天界の天使達は全て悪魔となった。ガブリエルはロボットの様に感情を持たない筈だがその目は帆風を睨んでいる様に見えた

 

「vnagnl攻yn撃o開yxrkiklagyorjfalb始」

 

ガブリエルは水翼から氷の破片を飛ばし雨の如く降り注がせる。垣根達は自分達の能力でそれを防御、その隙にガブリエルは天使の力で構成された氷の剣を振るい帆風を切断しようとする

 

神の代理人(メタトロン)!」

 

メタトロンをその身に降ろした帆風は地面や虚空から光り輝く白い炎の杭を出現させガブリエルを串刺しにしようとする、ガブリエルはそれを音速で回避し帆風から距離を取る。逃がさないとばかりに空中から炎の槍を展開するがこの槍の攻撃範囲は最大で半径300メートル、すぐに攻撃範囲から逃れたガブリエルは天空へと舞い戻りなんらかの儀式の言葉を呟く

 

「yxvoas星v辰not座vntj戻vmy正oxt位置ykvnyev元nvh戻oz」

 

「……星辰の座標を戻し正しい位置へ、そうすれば自分達の力も元に戻る?」

 

帆風がガブリエルが言った言葉を翻訳し彼女がなんと言ったのか口に出す、その直後星空が瞬き星の位置が変わっていく…そしてガブリエルの力が上昇…いな本来の強さに戻っていく

 

「awvz完onvt了syuvu残lnv四lsy大ag天yxagxz使cdjo召uslg喚hfa詠lkt唱kto開oktllm始lw」

 

ガブリエルは歌う、ノイズのかかった言語で何らかの呪文を綴る。そして垣根達は気づく。今ガブリエルがいるのは西だ。そして北、東、南からガブリエルと同じ気配を3つ感じた

 

「scbtowt降oksy臨okty元s凶lnyb天lksy罰」

 

「znla罰vnvm罰obgoz罰okv…罰onazッa!」

 

「神jokv罰ok!我ok悪vnls魔vnokt変lety貌ynsy原ls因onrbgobjy魔lot女ykv殺za!」

 

「……ニコライの野郎…誰に入れ知恵されやがった?」

 

召喚されたのは魚を模した杖を持つ風の翼を背負いし元・天使 神の薬(ラファエル)、次に土塊の翼を広げ黒革の背表紙も厚さが1メートルはありそうな巨大な本を持った元・天使 神の火(ウリエル)、最後に紅蓮の炎の翼を持ち巨大な剣を右手に、左手に黄金の天秤を持つ元・天使 神の如き者(ミカエル)…元は大天使だった悪魔達は帆風を睨みながらこの世界に顕現した

 

「voksy四lxta大yscy属okvxvkgfn性oielt揺fblojy修okv正ln完u了ynlbjo」

 

「lky足vno不osy完obvnlxo全vny『座』kv帰ykbs還不lkigv可bl」

 

「a莫ynl大okj力ynv必ony要ynax不wvks可elksy欠kvt」

 

「障oawxoz害oeg抹殺yklkslz契onsagf約eckgl果nvntv『座』yny戻okl」

 

天使達の言葉は帆風は理解できた。内容はこうだ。四大属性の揺らぎは直したがまだ不完全で本来の『座』には及ばない、すぐに莫大な力で補充しなければならない。その前にニコライとの契約を果たし自分達を殺そうとしているのだ

 

「……ハ、上等だよクソ野郎共。天使だろゥが悪魔だろゥがどっちでも構いやしねェ」

 

「私達の邪魔をするなら消し炭にする。それが天使でもね。ただそれだけよ」

 

「俺の根性とお前らの根性…どっちが上か比べ合うか!」

 

ポキポキと腕を鳴らす一方通行、麦野、削板。三人は背中から黒い翼、翠の翼、カラフルな赤青黄の翼を出現させる。三人共本気で天使達と戦う気だ

 

「四大天使……か」

 

「…怖いんですか?」

 

「まさか、面白くなってきたなて思っただけだ」

 

垣根はそう言って笑うと未元物質を純白に輝かせる。覚醒した未元物質の翼を広げ垣根は遥か天空に制止するガブリエルを見つめる

 

「さあ、かかってこいよ天使共。学園都市が誇る超能力者の力を見せてやる」

 

「「「「bvnokvzj排onvaov除igoks」」」」

 

一方通行は神の如き者(ミカエル)へ、麦野は神の薬(ラファエル)へ、削板は神の火(ウリエル)へと飛び立ち戦いを挑む。ガブリエルには垣根と帆風が二人で挑む。今ここに天界の天使と科学の天使達が交差し聖戦の狼煙が上がったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




四大天使降臨とか原作でもなかったエゲツない展開、ニコライはメイザースさんの下位互換て事ですね。あれ?でもメイザースさんは御使堕しと同じ純度だからこっちの方が強いのか?まあでもニコライは小物で雑魚かませだからメイザースさんの方が上

灰色狼は科学的に言えばAI、ていとくん達が偽物と気づかない本物そっくりの思考をトレースし民話通りの知恵者という厄介者。多分本物よりも大物で強い。実はかませキャラではない。オリキャラのデュラハンとルサールカですがデュラハンは皆さんご存知、ルサールカはヴォジャノーイの妻と呼ばれる精霊です。まあとあるのヴォジャノーイは女だったのでこのオリキャラのルサールカは男ですが

さあそういえば悪魔になってたな〜こいつら。と作者も忘れかけてた元・天使達…次回は天使vs科学の天使…天使と天使の激突です

次回もお楽しみに!
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